2.1 高カルシウム血症の患者[高カルシウム血症を悪化させるおそれがある。]
2.2 本剤に対して過敏症の既往歴のある患者
2.3 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[
9.5参照]
1回100テリパラチド酢酸塩単位を用時、日局生理食塩液3mLに溶解し、静脈内に注射する。
なお、体表面積が1m2未満の小児の場合には、100テリパラチド酢酸塩単位/m2投与する。
本剤はポリペプチド製剤でありショック症状を起こす可能性があるので、アレルギー既往歴、薬物過敏症等について十分な問診を行い、投与後は患者の状態を十分観察すること。[
11.1.1参照]
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 心疾患のある患者
9.1.2 気管支喘息、発疹(紅斑、膨疹等)等の過敏症状を起こしやすい体質の患者
9.2 腎機能障害患者
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。ウサギを用いた静脈内投与による器官形成期投与試験において、胎児毒性(胎児死亡)が認められている。[
2.3参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック(頻度不明)[8.参照]
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| | 0.1〜5%未満 | 0.1%未満 | 頻度不明 |
| 過敏症 | 発疹 | 蕁麻疹 | |
| 循環器 | 顔面潮紅、熱感、動悸、頻脈、不整脈、胸痛、血圧降下、血圧上昇 | 顔色不良 | |
| 消化器 | 悪心、嘔吐、下痢 | 口渇 | |
| 神経系 | しびれ感、腰痛、頭痛、めまい | 筋痙攣、意識喪失 | テタニー、硬直 |
| 肝臓 | | | AST・ALTの上昇 |
| その他 | 脱力感、不快感 | そう痒、全身倦怠感、あくび | 悪寒、咽頭痛 |
注)発現頻度は使用成績調査を含む
15.2 非臨床試験に基づく情報
ラットに2年間皮下投与したがん原性試験において、骨肉腫がみられたとの報告がある。
18.1 測定法
腎細胞膜レセプターと結合して、アデニルサイクラーゼを活性化することにより、cyclic AMPの産生を介し、ホルモン作用を発現すると考えられている。
18.2 血清カルシウム及び血清リンに対する作用
テリパラチド酢酸塩は甲状腺・副甲状腺摘除ラットの血清カルシウム値を上昇させ、血清リン値を低下させた
9)。
18.3 腎に対する作用
術後性副甲状腺機能低下症病態モデルラットに、テリパラチド酢酸塩を投与すると尿中リン酸及び尿中cyclic AMP排泄量は著しく増加した
10)。