医療用医薬品 : バリエース

List   Top

医薬品情報


総称名 バリエース
一般名 炭酸水素ナトリウム
酒石酸
欧文一般名 Sodium Bicarbonate
Tartaric Acid
製剤名 炭酸水素ナトリウム・酒石酸配合剤
薬効分類名 X線診断二重造影用発泡剤
薬効分類番号 7213
KEGG DRUG
D03901 炭酸水素ナトリウム・酒石酸
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
日米の医薬品添付文書はこちらから検索することができます。

添付文書情報2022年7月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
バリエース発泡顆粒 (後発品) Baryace Effervescent Granules 伏見製薬所 7213016D1027 13.5円/g 処方箋医薬品注)

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
2.1 消化管の穿孔又はその疑いのある患者[消化管が膨らみ、穿孔部位を伸展させ腹痛等の症状を悪化させるおそれがある。]
2.2 消化管に急性出血のある患者[消化管が膨らみ、出血部位を伸展させる。]

4. 効能または効果

胃および十二指腸の透視・撮影の造影補助

6. 用法及び用量

透視開始に際して、造影剤投与開始直前あるいは投与開始後、年齢、胃内容積の個人差、造影の体位に応じて、約100〜400mLの炭酸ガスの発生量に相当する量を、少量の水または、造影剤と共に経口投与する。

8. 重要な基本的注意

8.1 消化管内で発生する炭酸ガスにより、短時間に消化管内圧が上昇し、一過性の血圧低下が発症することが報告されているので、投与に際しては十分に注意すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 消化管に瘻孔又はその疑いのある患者
消化管が膨らみ、瘻孔部位を伸展させる。
9.1.2 消化管の狭窄又は閉塞、あるいはそれらが疑われる患者
消化管が膨らみ、狭窄又は閉塞部位の口側を伸展させるおそれがある。
9.1.3 穿孔を生ずるおそれのある患者(胃・十二指腸潰瘍、腫瘍、憩室炎、寄生虫感染、生体組織検査後間もない患者等)
消化管が膨らみ、穿孔を生ずるおそれがある。
9.1.4 消化管に炎症や出血の疑われる患者
消化管内で発生する炭酸ガスにより短時間に消化管内圧が上昇するので、その症状を増悪させることがある。
9.1.5 全身衰弱の強い患者
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、診断上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤投与の際にはX線照射を伴う。
9.7 小児等
診断上の有益性が危険性を上回ると判断された場合にのみ投与すること。本剤投与の際にはX線照射を伴う。小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
減量するなど注意すること。消化管運動機能等が低下していることが多い。

11. 副作用

11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 頻度不明
消化器腹部膨満感、おくび

16. 薬物動態

16.5 排泄
胃内で発生した炭酸ガスはそのままおくびとして口腔より排泄されるか、又は消化管より吸収されて肺胞内におけるガス交換により体外に排泄される。1)2)

18. 薬効薬理

18.1 測定法
本剤は胃内で炭酸ガスを発生させることにより、胃及び十二指腸内壁を十分に伸展させ、硫酸バリウム造影剤を胃及び十二指腸粘膜の微細部分に均一に付着させると共に、X線透過率の差を大きくしてコントラストを上昇させる。3)4)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. 炭酸水素ナトリウム

一般的名称 炭酸水素ナトリウム
一般的名称(欧名) Sodium Bicarbonate
分子式 NaHCO3
分子量 84.01
物理化学的性状 白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはなく、特異な塩味がある。水にやや溶けやすく、エタノール(95)又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。湿った空気中で徐々に分解する。
理化学知見その他 19.1 炭酸水素ナトリウム
KEGG DRUG D01203

19.2. 酒石酸

一般的名称 酒石酸
一般的名称(欧名) Tartaric Acid
化学名 (2R,3R)-2,3-Dihydroxybutanedioic acid
分子式 C4H6O6
分子量 150.09
物理化学的性状 無色の結晶又は白色の結晶性の粉末で、においはなく、強い酸味がある。水に極めて溶けやすく、エタノール(95)に溶けやすく、ジエチルエーテルに溶けにくい。
理化学知見その他 19.2 酒石酸
KEGG DRUG D00103

22. 包装

[スティック]
2.5g×(50包、200包)
4.5g×200包
5.0g×(50包、200包)
[プラスチックボトル、乾燥剤入り]
4.5g×120本
5.0g×(80本、120本)

23. 主要文献

  1. McIver M.A.et al., Am.J.Physiol., 76, 92-111, (1926)
  2. 藤原元始 他監訳, グッドマン・ギルマン薬理書 第8版, 400-402, (1992), (廣川書店)
  3. 白壁彦夫編, 胃二重造影法, 4-6, (1970), (文光堂)
  4. 竹本忠良 他編, よりよい胃集検のために, 64, (1978), (医学図書出版)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
伏見製薬株式会社 営業企画部
〒164-0013 東京都中野区弥生町2-41-5
電話:03-5328-7801
FAX:03-5328-7802
製品情報問い合わせ先
伏見製薬株式会社 営業企画部
〒164-0013 東京都中野区弥生町2-41-5
電話:03-5328-7801
FAX:03-5328-7802

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
株式会社伏見製薬所
香川県丸亀市中津町1676番地
26.2 発売元
伏見製薬株式会社
香川県丸亀市中津町1676番地

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/06/18 版