医療用医薬品 : フルナーゼ

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医薬品情報


総称名 フルナーゼ
一般名 フルチカゾンプロピオン酸エステル
欧文一般名 Fluticasone Propionate
製剤名 フルチカゾンプロピオン酸エステル点鼻液
薬効分類名 定量噴霧式鼻過敏症治療剤
薬効分類番号 1329
ATCコード R01AD08
KEGG DRUG D01708 フルチカゾンプロピオン酸エステル
商品一覧 商品一覧(他薬効を含む) 米国の商品 相互作用情報
KEGG DGROUP DG00420 フルチカゾン
商品一覧 商品一覧(他薬効を含む)
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報 2019年2月 改訂 (第17版)


禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 臨床成績 薬効薬理 理化学的知見 取扱い上の注意 包装 主要文献

商品情報 組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
フルナーゼ点鼻液50μg28噴霧用 Flunase Nasal Solution 50μg metered sprays グラクソ・スミスクライン 1329707Q1181 620.1円/瓶
フルナーゼ点鼻液50μg56噴霧用 Flunase Nasal Solution 50μg metered sprays グラクソ・スミスクライン 1329707Q3052 1170.8円/瓶

禁忌

次の患者には投与しないこと

有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身の真菌症の患者[症状を増悪するおそれがある]

本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者

効能・効果及び用法・用量

効能効果

アレルギー性鼻炎、血管運動性鼻炎

用法用量

成人は、通常1回各鼻腔に1噴霧(フルチカゾンプロピオン酸エステルとして50μg)を1日2回投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日の最大投与量は、8噴霧を限度とする。

用法用量に関連する使用上の注意

本剤の十分な臨床効果を得るためには継続的に使用すること。

使用上の注意

慎重投与

鼻咽喉感染症の患者[症状を増悪するおそれがある]

反復性鼻出血の患者[出血を増悪するおそれがある]

重要な基本的注意

重症な肥厚性鼻炎や鼻茸の患者では、本剤の鼻腔内での作用を確実にするため、これらの症状がある程度減少するよう他の療法を併用するとよい。

本剤の投与期間中に鼻症状の悪化がみられた場合には、抗ヒスタミン剤あるいは、全身性ステロイド剤を短期間併用し、症状の軽減にあわせて併用薬剤を徐々に減量すること。

本剤には持続効果が認められるので、とくに通年性の患者において長期に使用する場合は、症状の改善状態が持続するようであれば、本剤の減量又は休薬につとめること。

季節性の疾患に対しては、その好発期を考慮し初期治療を開始し、抗原との接触がなくなるまで続けることが望ましい。

全身性ステロイド剤の減量は本剤の吸入開始後症状の安定をみて徐々に行う。減量にあたっては一般のステロイド剤の減量法に準ずる。

長期又は大量の全身性ステロイド療法を受けている患者では副腎皮質機能不全が考えられるので、全身性ステロイド剤の減量中並びに離脱後も副腎皮質機能検査を行い、外傷、手術、重症感染症等の侵襲には十分に注意を払うこと。また必要があれば一時的に全身性ステロイド剤の増量を行うこと。

全身性ステロイド剤の減量並びに離脱に伴って、気管支喘息、ときに湿疹、蕁麻疹、眩暈、動悸、倦怠感、顔のほてり、結膜炎等の症状が発現・増悪することがある(このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと)。

全身性ステロイド剤と比較し可能性は低いが、点鼻ステロイド剤の投与により全身性の作用(クッシング症候群、クッシング様症状、副腎皮質機能抑制、小児の成長遅延、骨密度の低下、白内障、緑内障、中心性漿液性網脈絡膜症を含む)が発現する可能性がある。特に長期間、大量投与の場合には定期的に検査を行い、全身性の作用が認められた場合には適切な処置を行うこと。

相互作用

相互作用序文

本剤は、主として肝チトクロームP-450 3A4(CYP3A4)で代謝される。

薬物代謝酵素用語

CYP3A4

併用注意

CYP3A4阻害作用を有する薬剤
リトナビル等
副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合と同様の症状があらわれる可能性がある。
特に、リトナビルとフルチカゾンプロピオン酸エステル製剤の併用により、クッシング症候群、副腎皮質機能抑制等が報告されているので、リトナビルとの併用は治療上の有益性がこれらの症状発現の危険性を上回ると判断される場合に限ること。
CYP3A4による代謝が阻害されることにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
リトナビルは強いCYP3A4阻害作用を有し、リトナビルとフルチカゾンプロピオン酸エステル製剤を併用した臨床薬理試験において、血中フルチカゾンプロピオン酸エステル濃度の大幅な上昇、また血中コルチゾール値の著しい低下が認められている。

副作用

副作用発現状況の概要

フルナーゼ点鼻液50μg 28噴霧用の承認時までの調査症例551例中、11例(2.0%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その主なものは鼻出血3例(0.5%)、鼻症状(刺激感、疼痛、乾燥感)2例(0.4%)であった(フルナーゼ点鼻液50μg 28噴霧用承認時)。

フルナーゼ点鼻液50μg 28噴霧用の使用成績調査3208例中、23例(0.7%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その主なものは鼻症状(刺激感、疼痛、乾燥感)7例(0.2%)、不快臭6例(0.2%)であった(フルナーゼ点鼻液50μg 28噴霧用再審査終了時)。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

アナフィラキシー

アナフィラキシー(呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等)があらわれることがある(頻度不明注1))ので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。

注1)自発報告又は海外のみで報告が認められている。なお、海外での頻度は0.01%未満である。

その他の副作用

 0.1%〜1%未満0.1%未満頻度不明注1)
過敏症注2)  発疹、浮腫
鼻腔鼻症状(刺激感、疼痛、乾燥感)、鼻出血、不快臭 鼻中隔穿孔、鼻潰瘍
口腔並びに呼吸器 咽喉頭症状(刺激感、乾燥感)、不快な味 
精神神経系 頭痛振戦、睡眠障害
その他  眼圧上昇
注1)自発報告又は海外のみで報告が認められている。なお、海外での頻度は0.01%未満である。注2)このような場合には投与を中止すること。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること[本薬は皮下投与による動物実験(ラット1)、ウサギ2))で副腎皮質ステロイド剤に共通した奇形発生、胎児の発育抑制がみられ、これらの所見はウサギにおいて低い用量で出現することが報告されている]。

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していない。

適用上の注意

鼻腔内噴霧用にのみ使用すること。

その他の注意

レセルピン系製剤、α-メチルドパ製剤等の降圧剤には、副作用として鼻閉がみられることがある。このような降圧剤服用中のアレルギー性鼻炎又は血管運動性鼻炎の患者に、本剤を投与すると、鼻閉症状に対する本剤の効果が隠蔽されるおそれがあるので、臨床的観察を十分に行いながら投与すること。

薬物動態

血中濃度

健康成人に200μg又は400μgを単回並びに200μgを1日2回(400μg/日)14日間連続鼻腔内投与した場合、血中濃度は検出限界(50pg/mL)以下である3)

体液・組織内移行(参考)

ラットに3H-フルチカゾンプロピオン酸エステル10μg/kgを鼻腔内に単回投与した結果、投与後45分に大部分の組織は最高濃度を示し、消化管、鼻粘膜、下垂体及び甲状腺に高い濃度が認められた。投与後168時間では皮膚に最高濃度の7%、腎臓に2%、及び鼻粘膜に0.5%が認められたが、その他の組織はいずれも検出限界付近又はそれ以下であった4)

代謝・排泄

健康成人における経口投与時の血中主要代謝物は、17β-カルボン酸体であり、尿中では17β-カルボン酸体及びそのグルクロン酸抱合体、糞中では未吸収による未変化体及び17β-カルボン酸体である(外国人のデータ)。本剤はCYP3A4によって代謝を受ける5)
また、健康成人に3H-フルチカゾンプロピオン酸エステル1mgを経口投与した場合、糞中への排泄は総回収率の87〜97%を占め、尿中排泄率は5%以下であり、その大部分は投与後48時間までに排泄される(外国人のデータ)。

その他の薬物速度論的パラメータ

血漿蛋白結合率

81〜95%(外国人のデータ)4)

臨床成績

フルナーゼ点鼻液50μg 28噴霧用の2種の比較試験を含む312例の臨床成績は以下のとおりであった6)7)8)9)10)

アレルギー性鼻炎における最終全般改善度注1)は、中等度改善以上で84.0%(216/257)である。また、比較試験により本剤の有用性が認められている。

血管運動性鼻炎における最終全般改善度注1)は、中等度改善以上で72.7%(40/55)であった。

スギ花粉症患者を対象とした臨床試験において、好発期直前から200μg/日の鼻腔内投与により、鼻症状の著明な抑制効果が認められている11)

注1)鼻症状と鼻所見の改善度を「鼻アレルギー(含む 花粉症)の診断と治療(アレルギー疾患治療ガイドライン)」に従い判定した。

薬効薬理

臨床薬理

鼻粘膜浸潤細胞に対する作用12)

スギ花粉症患者に対し、好発期直前から200μg/日を鼻腔内投与した場合、鼻粘膜粘液上皮層中の好塩基性細胞数及び好酸球数の増加を抑制し、ヒスタミン含有量の減少傾向が認められている。

抗炎症作用

ヒト皮膚血管収縮作用13)

フルチカゾンプロピオン酸エステルは、McKenzieらの方法による健康成人皮膚における血管収縮試験(皮膚蒼白度を指標)において、ベクロメタゾンプロピオン酸エステルの約1.9倍、ベタメタゾン吉草酸エステルの約2.6倍、フルオシノロンアセトニドの約9.5倍の血管収縮作用を示した。

カラゲニン浮腫抑制作用14)

ラットにおけるカラゲニン足蹠浮腫抑制作用の強さは、局所投与でフルチカゾンプロピオン酸エステル>ベタメタゾン吉草酸エステル=ベクロメタゾンプロピオン酸エステルの順である。

アレルギー性鼻炎抑制作用14)

ラットアレルギー性鼻炎モデルにおいて、全身投与(皮下)あるいは局所投与により鼻粘膜血管透過性亢進反応を用量依存的に抑制する。全身投与による抑制作用の強さはED50の比較においてフルチカゾンプロピオン酸エステル>ベクロメタゾンプロピオン酸エステル>ベタメタゾン吉草酸エステルの順である。

抗アレルギー作用14)

ラットにおける48時間PCA反応に対し、皮下投与で用量依存的に抑制する。抑制作用の強さは、フルチカゾンプロピオン酸エステル>ベタメタゾン吉草酸エステル>クロモグリク酸ナトリウムの順である。また、picryl chloride誘発マウス耳浮腫法による遅延型アレルギー反応に対し、皮下投与で用量依存的に抑制し、その強さはED50の比較において、フルチカゾンプロピオン酸エステル=ベクロメタゾンプロピオン酸エステル>ベタメタゾン吉草酸エステルの順である。

下垂体・副腎皮質系機能への影響3)

健康成人に400μg/日を14日間鼻腔内投与した場合、下垂体・副腎皮質系機能の抑制は認められなかった。

有効成分に関する理化学的知見

一般名フルチカゾンプロピオン酸エステル
一般名(欧名)Fluticasone Propionate
化学名S-Fluoromethyl 6α,9α-difluoro-11β-hydroxy-16α-methyl-3-oxo-17α-propionyloxyandrost-1,4-diene-17β-carbothioate
分子式C25H31F3O5S
分子量500.57
融点約273℃(分解)
性状白色の微細な粉末である。ジメチルスルホキシドに溶けやすく、アセトニトリル又はクロロホルムにやや溶けにくく、メタノール又はエタノール(99.5)に溶けにくく、ジエチルエーテルに極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。
分配係数(logP):4.6(pH7.0、1-オクタノール/水系)
KEGG DRUGD01708

取扱い上の注意

定められた用法・用量を厳重に守るよう、患者に指示すること。

患者には鼻用定量噴霧器の使用説明書を渡し、使用方法を指導すること。

用時振盪

フルナーゼ点鼻液50μg 56噴霧用は、ガラス容器を用いた製品であるため、衝撃を与えないよう取扱いには注意すること。

包装

フルナーゼ点鼻液50μg 28噴霧用

4mL×10

フルナーゼ点鼻液50μg 56噴霧用

8mL×6

主要文献


1. 新保幸太郎ほか,  薬理と治療,  20,  1597-1632,  (1992)
2. 江崎洋志ほか,  薬理と治療,  20,  1643-1656,  (1992)
3. 奥田 稔ほか,  耳鼻と臨床,  38 (Suppl.1),  420-430,  (1992)
4. Daniel MJ,et al.,  基礎と臨床,  26,  2011-2030,  (1992)
5. Meibohm B,et al.,  Rev Contemp Pharmacother,  9,  535-549,  (1998)
6. 奥田 稔ほか,  耳鼻と臨床,  38 (Suppl.1),  431-457,  (1992)
7. 奥田 稔ほか,  耳鼻と臨床,  39,  66-85,  (1993) »J-STAGE
8. 奥田 稔ほか,  耳鼻と臨床,  39,  86-106,  (1993) »J-STAGE
9. 奥田 稔ほか,  耳鼻と臨床,  39,  107-127,  (1993) »J-STAGE
10. 奥田 稔ほか,  耳鼻と臨床,  39,  49-65,  (1993) »J-STAGE
11. 奥田 稔ほか,  耳鼻と臨床,  38 (Suppl.1),  404-419,  (1992)
12. 大西正樹ほか,  アレルギー,  42,  228-235,  (1993) »J-STAGE
13. Phillipps GH,  Respir Med,  84 (Suppl.A),  19-23,  (1990) »PubMed
14. 藤原 肇ほか,  基礎と臨床,  26,  1271-1295,  (1992)

作業情報


改訂履歴

2017年12月 改訂 (第16版)
2019年2月 改訂 (第17版)

文献請求先

グラクソ・スミスクライン株式会社
東京都港区赤坂1-8-1
0120-561-007 (9:00〜17:45/土日祝日及び当社休業日を除く)

業態及び業者名等

製造販売元(輸入)
グラクソ・スミスクライン株式会社
東京都港区赤坂1-8-1


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2020/9/16 版