<アレルギー性鼻炎>
17.1.1 国内後期第II相試験(二重盲検比較試験、成人)
本剤10mgを1日1回2週間投与したとき、最終全般改善度の中等度改善以上の割合は53.8%(21/39例)であった
8)。
副作用発現頻度は13.0%(6/46例)であり、主な副作用は眠気4.3%(2/46例)であった。
17.1.2 国内第III相試験(二重盲検比較試験、成人)
本剤10mgを1日1回4週間投与したとき、最終全般改善度の中等度改善以上の割合は47.9%(45/94例)であった
9)。
副作用発現頻度は5.5%(6/110例)であり、主な副作用は眠気3.6%(4/110例)であった。
17.1.3 国内第III相試験(二重盲検比較試験、小児)
セチリジン塩酸塩ドライシロップ[2歳以上7歳未満:1回0.2g(セチリジン塩酸塩として2.5mg)を1日2回、7歳以上15歳未満:1回0.4g(セチリジン塩酸塩として5mg)を1日2回]あるいはプラセボを2週間投与した。総合鼻症状スコア(くしゃみ発作、鼻汁、鼻閉、鼻内そう痒感)の変化量(解析対象122例)を下表に示した。その結果から、プラセボに対する本薬の優越性が検証された
10)。
全治療評価期間における総合鼻症状スコアa)の変化量
群 | 例数 | ベースライン評価期間 | 全治療評価期間 | 変化量b) |
平均値(標準偏差) | 平均値(標準偏差) | 平均値(標準偏差) | 調整済み平均値c)(標準誤差) |
セチリジン塩酸塩 | 122 | 6.66(1.26) | 4.79(1.96) | 1.87(1.79) | 1.85(0.18) |
プラセボ | 117 | 6.84(1.52) | 5.51(2.04) | 1.33(1.79) | 1.25(0.18) |
セチリジン塩酸塩vsプラセボ | 点推定値c) | 95%信頼区間c) | p値 |
0.60 | [0.15〜1.05] | p=0.0087 |
a)総合鼻症状スコアが10を超える患児は組入れから除外
b)変化量={ベースライン評価期間(治験薬投与開始日の前3日間)−全治療評価期間}
c)ベースライン評価期間スコア及び年齢層を共変量とした共分散分析により算出
副作用発現頻度は9.8%(12/122例)であり、主な副作用はALT増加5.7%(7/122例)、AST増加1.6%(2/122例)であった。
17.1.4 国内第III相試験(一般臨床試験、小児)
セチリジン塩酸塩ドライシロップ[2歳以上7歳未満:1回0.2g(セチリジン塩酸塩として2.5mg)を1日2回、7歳以上15歳未満:1回0.4g(セチリジン塩酸塩として5mg)を1日2回]を12週間投与した。総合鼻症状スコアのベースライン評価期間からの変化量の推移(平均値±標準偏差、解析対象36例)は、投与4週時:2.81±2.62、投与8週時:3.66±2.75、投与12週時:3.40±3.01であり、効果は投与終了時まで減弱することなく、安定していた
11)。
副作用発現頻度は2.8%(1/36例)であり、主な副作用は白血球数増加2.8%(1/36例)であった。
<蕁麻疹>
17.1.5 国内後期第II相試験(二重盲検比較試験、成人)
本剤10mgを1日1回投与したとき、投与3日後、投与1週後及び投与2週後における全般改善度の中等度改善以上の割合は、それぞれ、47.9%(34/71例)、64.9%(48/74例)及び71.6%(48/67例)であった
12)。
副作用発現頻度は10.8%(9/83例)であり、主な副作用は眠気4.8%(4/83例)であった。
17.1.6 国内第III相試験(二重盲検比較試験、成人)
本剤10mgを1日1回投与したとき、投与3日後、投与1週後及び投与2週後における全般改善度の中等度改善以上の割合は、それぞれ、56.4%(53/94例)、71.3%(77/108例)及び82.2%(88/107例)であった
13)。
副作用発現頻度は15.9%(21/132例)であり、主な副作用は眠気10.6%(14/132例)であった。
17.1.7 国内第III相試験(一般臨床試験、成人)
本剤10mgを1日1回投与したとき、投与3日後、投与1週後及び投与2週後における全般改善度の中等度改善以上の割合は、それぞれ、46.7%(14/30例)、53.2%(33/62例)及び72.9%(43/59例)であった
14)。
副作用発現頻度は4.4%(3/68例)であり、主な副作用は眠気2.9%(2/68例)であった。
17.1.8 国内第III相試験(一般臨床試験、成人)
本剤10mgを1日1回投与したとき、投与3日後、投与1週後及び投与2週後における全般改善度の中等度改善以上の割合は、それぞれ、66.7%(24/36例)、70.8%(34/48例)及び80.0%(32/40例)であった
15)。
副作用発現頻度は7.8%(4/51例)であり、主な副作用は眠気3.9%(2/51例)であった。
<湿疹・皮膚炎、痒疹、皮膚そう痒症>
17.1.9 国内第III相試験(一般臨床試験、成人)
本剤10mgを1日1回2週間投与したとき、最終全般改善度の中等度改善以上の割合は、湿疹・皮膚炎群で65.9%(81/123例)、痒疹群で57.7%(30/52例)、皮膚そう痒症で74.5%(41/55例)であった
16)。
副作用発現頻度は全体で5.5%(13/236例)であり、主な副作用は眠気3.4%(8/236例)であった。
<蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒>
17.1.10 国内第III相試験(二重盲検比較試験、小児)
アトピー性皮膚炎を対象とした二重盲検比較試験において、セチリジン塩酸塩ドライシロップ[3歳以上7歳未満:1回0.2g(セチリジン塩酸塩として2.5mg)を1日2回、7歳以上15歳未満:1回0.4g(セチリジン塩酸塩として5mg)を1日2回]あるいはケトチフェンフマル酸塩ドライシロップ[3歳以上7歳未満:1回0.6g(ケトチフェンとして0.6mg)を1日2回、7歳以上15歳未満:1回1g(ケトチフェンとして1mg)を1日2回]を2週間投与した。そう痒の重症度の変化量(解析対象134例)を下表に示した。その結果から、ケトチフェンフマル酸塩に対する本薬の非劣性が検証された
17)。
全治療評価期間におけるそう痒の重症度の変化量
群 | 例数a) | ベースライン評価期間 | 全治療評価期間 | 変化量b) |
平均値(標準偏差) | 平均値(標準偏差) | 平均値(標準偏差) | 調整済み平均値c)(標準誤差) |
セチリジン塩酸塩 | 134 | 2.41(0.52) | 1.96(0.64) | 0.45(0.67) | 0.43(0.05) |
ケトチフェンフマル酸塩 | 126 | 2.40(0.52) | 1.88(0.63) | 0.52(0.62) | 0.51(0.05) |
セチリジン塩酸塩vsケトチフェンフマル酸塩 | 点推定値c) | 95%信頼区間c) |
−0.08 | [−0.22〜0.06] |
a)変化量が算出可能な被験者数
b)変化量={ベースライン評価期間(治験薬投与開始日の前3日間)−全治療評価期間}
c)ベースライン評価期間のそう痒の重症度及び年齢層を共変量とした共分散分析により算出
副作用発現頻度は2.7%(4/148例)であり、主な副作用は傾眠1.4%(2/148例)であった。
17.1.11 国内第III相試験(一般臨床試験、小児)
蕁麻疹、湿疹・皮膚炎、痒疹、皮膚そう痒症を対象とした試験において、セチリジン塩酸塩ドライシロップ[2歳以上7歳未満:1回0.2g(セチリジン塩酸塩として2.5mg)を1日2回、7歳以上15歳未満:1回0.4g(セチリジン塩酸塩として5mg)を1日2回]を12週間投与した。そう痒の重症度の治療期開始日からの変化量の推移(平均値±標準偏差)は、投与4週時:0.83±0.79、投与8週時:0.97±0.90、投与12週時:1.03±0.90であり、効果は投与終了時まで減弱することなく、安定していた
18)。
副作用発現頻度は1.4%(1/73例)であり、傾眠1例であった。