医療用医薬品 : マブリン

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医薬品情報


総称名 マブリン
一般名 ブスルファン
欧文一般名 Busulfan
製剤名 ブスルファン散
薬効分類名 スルホン酸エステル系製剤
薬効分類番号 4213
ATCコード L01AB01
KEGG DRUG
D00248 ブスルファン
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2023年10月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
マブリン散1% MABLIN POWDER 1% 大原薬品工業 4213002B1047 96.2円/g 劇薬, 処方箋医薬品注)

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者

4. 効能または効果

下記疾患の自覚的並びに他覚的症状の緩解

6. 用法及び用量

<慢性骨髄性白血病>
投与法1.
ブスルファンとして、通常成人初期1日4〜6mgを脾臓の縮小をみながら経口投与し、白血球数が15,000/mm3前後に減少すれば1日2mg又はそれ以下に減量する。維持療法としては、週1回又は2週に1回1日2mgを経口投与する。
投与法2.
ブスルファンとして、通常成人最初から1日2mg又はそれ以下を経口投与し、白血球数並びに脾臓の縮小をみながら白血球数が15,000/mm3前後になるまで投与する。維持療法としては、週1回又は2週に1回1日2mgを経口投与する。
なお、いずれの方法でも、年齢、症状により適宜増減する。
<真性多血症>
ブスルファンとして、通常成人には1日2〜4mgから経口投与し、血液所見をみながら1日6mgまで漸増する。
緩解後は減量維持する。
なお、血液所見、年齢、症状等により適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

8.1 骨髄抑制、肺線維症等の重篤な副作用が起こることがあるので、頻回に臨床検査(血液検査、肝機能・腎機能検査等)を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。また、使用が長期間にわたると副作用が強くあらわれ、遷延性に推移することがあるので、投与は慎重に行うこと。[9.1.19.1.211.1.111.1.2参照]
8.2 感染症・出血傾向の発現又は増悪に十分注意すること。[9.1.19.1.211.1.1参照]
8.3 急性白血病、骨髄異形成症候群(MDS)、固形癌等の二次発癌が発生することがあるので、十分注意すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 骨髄抑制のある患者
骨髄抑制を増悪させるおそれがある。[8.18.211.1.1参照]
9.1.2 感染症を合併している患者
骨髄抑制により感染を増悪させるおそれがある。[8.18.211.1.1参照]
9.1.3 肺障害のある患者
副作用が強くあらわれるおそれがある。[11.1.2参照]
9.1.4 水痘患者
致命的な全身障害があらわれることがある。
9.2 腎機能障害患者
副作用が強くあらわれるおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
副作用が強くあらわれるおそれがある。
9.4 生殖能を有する者
小児及び生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮すること。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。ラットの器官形成期に経口投与したとき、骨格異常が認められている。
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。ヒト乳汁中への移行は不明である。
9.7 小児等
小児に投与する場合には、副作用の発現に特に注意すること。小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。腎機能等生理機能が低下していることが多く、副作用があらわれやすい。

10. 相互作用

10.2 併用注意
イトラコナゾール1)
メトロニダゾール2)3)
本剤の血漿中濃度が上昇し、本剤の作用が増強することがある。機序は不明であるが、本剤の血漿中濃度を上昇させることがある。
デフェラシロクス4)5)本剤の作用が増強するおそれがある。本剤のクリアランスが減少し、本剤の曝露量が増加したとの報告がある。機序は不明である。

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。
11.1.1 骨髄抑制(頻度不明)
汎血球減少、白血球減少、血小板減少、貧血等の骨髄抑制があらわれることがある。[8.18.29.1.19.1.2参照]
11.1.2 間質性肺炎(頻度不明)、肺線維症(頻度不明)
間質性肺炎、肺線維症等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、発熱、咳嗽、呼吸困難等の呼吸器症状があらわれた場合には、速やかに胸部X線等の検査を行い、本剤の投与を中止するとともに、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。[8.19.1.3参照]
11.1.3 白内障(頻度不明)
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。
 頻度不明
肝臓黄疸
腎臓腎障害
消化器食欲不振、悪心、嘔吐、潰瘍性口内炎、舌炎、下痢
過敏症発疹、蕁麻疹
皮膚色素沈着、脱毛、副腎皮質不全症に類似した黒皮症(消化障害、疲労、脱力、体重減少をときどき伴う)
性腺陰萎、睾丸萎縮、無精子症、無月経、卵巣線維症
その他無汗症、女性型乳房

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
本剤の微粉末を吸入しないよう注意すること。

15. その他の注意

15.2 非臨床試験に基づく情報
ラットに経口投与した実験で腫瘍が発生したとの報告がある。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
ブスルファンはメチルラジカルを放出することにより活発に増殖している組織においてDNAをアルキル化し、DNAに損傷を与え、機能を阻害して細胞死を誘導する6)
18.2 抗腫瘍作用
18.2.1 マウスのフレンドウイルス白血病あるいはエストロゲン誘発白血病に対して増殖抑制作用を示す(マウス)7)8)in vivo)。
18.2.2 X線照射マウスの骨髄性白血病の発症に対して抑制作用を示す(マウス)9)in vivo)。
18.3 核蛋白及び核酸に対する作用
ブスルファンは、核蛋白異常を誘発すると考えられており、核酸のde novo合成の阻害は弱いことが示されている(ラット)10)11)12)in vivo, in vitro)。
18.4 造血機能抑制作用
末梢血及び骨髄での全般的な造血機能の抑制作用を示し、赤血球系はもとより白血球系及び血小板についても明らかな抑制が認められている(家兎、ラット、イヌ)13)14)15)in vivo)。

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. ブスルファン

一般的名称 ブスルファン
一般的名称(欧名) Busulfan
化学名 Tetramethylenedimethanesulfonate
分子式 C6H14O6S2
分子量 246.30
融点 115〜118℃
物理化学的性状 本品は白色の結晶性の粉末である。本品はジエチルエーテルに溶けにくく、エタノール(95)に極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。
KEGG DRUG D00248

22. 包装

(バラ)25g

23. 主要文献

  1. Buggia I.,et al., Anticancer Res., 16 (4A), 2083, (1996) »PubMed
  2. Gulbis A.M.,et al., Ann. Pharmacother., 45 (7-8), e39, (2011) »PubMed
  3. Nilsson C.,et al., Bone Marrow Transplant., 31 (6), 429, (2003) »PubMed »DOI
  4. Sweiss K., et al., Bone Marrow Transplant., 47 (2), 315, (2012) »PubMed
  5. Kwiatkowski J., et al., Ann. Pharmacother., 52 (5), 497, (2018) »PubMed
  6. 高折修二他監訳, グッドマン・ギルマン薬理書 第12版, 2180, (2013), (廣川書店)
  7. Sugiura K., Gann, 50, 251, (1959) »PubMed
  8. 川添 勇, 九州血液研究同好会誌, 8, 97, (1958)
  9. Upton A.C.,et al., Proc.Soc.Exp.Biol.Med., 108, 464, (1961) »PubMed
  10. Heiderberger C.,et al., Cancer Res., (Suppl.3), 106, (1955)
  11. Chevremont M.,et al., Biochem.Pharmacol., 4, 57, (1960) »PubMed
  12. Bassleer R., Chemotherapia, 10, 103, (1965/66)
  13. 奥野敏郎, 関西医科大学雑誌, 11 (4), 715, (1959) »DOI
  14. Elson L.A., et al., Brit. J.Haemat., 4, 355, (1958) »PubMed
  15. Israels L.G., et al., Canad. J.Biochem., 40, 667, (1962)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
大原薬品工業株式会社 お客様相談室
〒104-6591 東京都中央区明石町8-1 聖路加タワー36階
電話:0120-419-363
FAX:03-6740-7702
URL:https://www.ohara-ch.co.jp
製品情報問い合わせ先
大原薬品工業株式会社 お客様相談室
〒104-6591 東京都中央区明石町8-1 聖路加タワー36階
電話:0120-419-363
FAX:03-6740-7702
URL:https://www.ohara-ch.co.jp

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
大原薬品工業株式会社
滋賀県甲賀市甲賀町鳥居野121-15

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2026/01/21 版