医療用医薬品 : エレンタール

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医薬品情報


総称名 エレンタール
薬効分類名 新生児・乳幼児用成分栄養剤
薬効分類番号 3259
JAPIC 添付文書(PDF)
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添付文書情報2023年6月 改訂(第2版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
エレンタールP乳幼児用配合内用剤 ELENTAL P Combination Powder EAファーマ 3259107A1039 8.67円/g

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.2 フェニルケトン尿症等のアミノ酸代謝異常のある患者[高アミノ酸血症等を起こすおそれがある。]

4. 効能または効果

新生児及び乳幼児の下記疾患の栄養管理に用いる。ただし、適用年令は原則として2才未満とする。
○小腸切除、回腸瘻造設等で消化吸収障害を有する場合
○悪性腫瘍
○心疾患術後
○難治性下痢
○術前に腸管内の清浄化を要する場合
○消化管術後で未消化態タンパクを含む栄養物による栄養管理が困難な場合
○ヒルシュスプルング病(short segment)の保存療法、胆道閉鎖、栄養障害等で未消化態タンパクを含む栄養物による栄養管理が困難な場合

6. 用法及び用量

本剤を水又は微温湯に溶解し、経口又は経管投与する。症状により適宜増減する。

1才未満

20〜30g/kg体重(78〜117kcal/kg体重)

1才〜2才

15〜25g/kg体重(59〜98kcal/kg体重)
(本剤は原則として2才未満の患者に用いるが、2才以上の幼児で特に本剤の投与が必要と判断される場合は1才〜2才の投与量に準じる)
通常、1日3〜10g/kg体重(12〜39kcal/kg体重)で投与を開始し、徐々に投与量を増やし、通常3〜10日で維持量に達する。濃度は、通常、10〜15W/V%(0.4〜0.6kcal/mL)で投与を開始し、徐々に濃度をあげて、維持期には18〜20W/V%(0.7〜0.8kcal/mL)とする。なお症状により適宜増減する。
経口投与では1日数回に分けて投与し、経管投与では原則として1日24時間持続的に投与する。なお、注入速度は患者の状態により適当に調節する。

7. 用法及び用量に関連する注意

ミルク等の未消化態タンパクを含む栄養物による栄養管理が可能となった場合は、できるだけ速やかに本剤から離脱すること。

8. 重要な基本的注意

8.1 ビタミン、電解質及び微量元素の不足を生じる可能性があるので、必要に応じて補給すること。特に、鉄欠乏性貧血が認められた場合には鉄剤の併用等の処置が有効なことがある。長期投与中に、セレン欠乏症(心機能の低下、爪白色変化、筋力低下等)があらわれることがあり、また、カルニチン欠乏があらわれたとの報告がある。
8.2 経管投与患者においては、投与濃度が濃すぎる又は投与速度が速すぎると、投与終了後にダンピング症候群様の低血糖があらわれることがあるので、投与濃度、投与速度に注意すること。[11.1.2参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 小腸広範囲切除等による短小腸の患者
慎重に投与することが望ましい。下痢の発現頻度が高い。
9.1.2 難治性下痢の患者
栄養状態の改善が望めないと判断された場合は、速やかに中止する。必ずしも全ての難治性下痢が本剤の適用とは限らない。
9.7 小児等
9.7.1 低出生体重児
慎重に投与することが望ましい。アミノ酸代謝等において、未解明な点もあると考えられる。低出生体重児を対象とした臨床試験は実施していない。
9.7.2 2才以上の幼児
特に必要と判断される場合のみ適用すること。本剤は原則として2才未満の患者に用いる。

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次のような副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
血圧低下、意識障害、呼吸困難、チアノーゼ、悪心、胸内苦悶、顔面潮紅、そう痒感、発汗等があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.2 低血糖(0.1%未満)
投与終了後にダンピング症候群様の低血糖(倦怠感、発汗、冷汗、顔面蒼白、痙攣、意識低下等)があらわれることがある。[8.2参照]
注):発現頻度は、使用成績調査を含む。
11.2 その他の副作用
次のような副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 5%以上0.1〜5%未満0.1%未満
消化器下痢腹部膨満、嘔吐、便秘、電解質異常(著しい下痢の場合)嘔気
肝臓 AST、ALTの上昇等の肝機能異常 
血液 貧血 
皮膚  発疹、湿疹
その他 発熱乏尿、Al-Pの上昇、喘鳴

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 調製方法
(1)本剤は用時、水又は微温湯に溶解して調製する。70℃以上の湯では、成分の分解のおそれがある。
(2)本剤は溶解後6時間以内に使用する。ただし、冷蔵して保存する場合は、30時間以内に使用する。溶解後の長時間保存は微生物増殖のおそれがある。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 投与方法
(1)誤飲をおこさないように注意して投与すること。
(2)本剤は溶解後、経口又は経管で投与し、静注してはならない。
(3)投与濃度及び投与量は段階的に増加させることが望ましい。
(4)経管で投与する場合は、特に下痢の発現に注意して投与速度を調節し、24時間持続投与を行うことが望ましい。
14.2.2 その他
可塑剤としてDEHP〔di-(2-ethylhexyl)phthalate;フタル酸ジ-(2-エチルヘキシル)〕を含むポリ塩化ビニル製の栄養セット及びフィーディングチューブ等を使用した場合、DEHPが製剤中に溶出するので、DEHPを含まない栄養セット及びフィーディングチューブ等を使用することが望ましい。

16. 薬物動態

16.2 吸収
14Cでラベルしたアミノ酸、デキストリン、脂肪、ビタミンB6を各々含む本剤をSD系幼若ラットに投与した結果、各成分は良好に吸収され、それぞれ蛋白構成成分、エネルギー源等として正常に利用されていることが推察された。また、14CでラベルしたL-チロシンエチルエステル塩酸塩をSD系幼若ラットに投与した実験の結果、L-チロシンエチルエステル塩酸塩は消化管内で分解され、L-チロシンとして吸収されることが明らかになった1)2)3)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内一般臨床試験
(1)小腸切除、回腸瘻造設等で消化吸収障害を有する症例に対する有効率は、76.7%(46例/60例)であった4)
(2)悪性腫瘍症例に対する有効率は、94.4%(17例/18例)であった4)
(3)心疾患術後症例に対する有効率は、62.5%(15例/24例)であった4)
(4)難治性下痢症例に対する有効率は、71.4%(5例/7例)であった4)
(5)術前に腸管内の清浄化を要する症例に対する有効率は、68.3%(56例/82例)であった4)
(6)消化管術後で、未消化態タンパクを含む栄養剤による栄養管理が困難な症例に対する有効率は、66.3%(55例/83例)であった4)
(7)ヒルシュスプルング病(short segment)の保存療法、胆道閉鎖、栄養障害等で未消化態タンパクを含む栄養物による栄養管理が困難な症例に対する有効率は、77.5%(69例/89例)であった。
(8)新生児に対する有効率は76.1%(67例/88例)、乳児に対する有効率は71.1%(118例/166例)、2才未満の幼児に対する有効率は68.2%(30例/44例)、2才以上の小児に対する有効率は73.8%(48例/65例)であった。
(9)副作用発現頻度は25.1%(101/402例)であり、主な副作用は下痢17.7%(71/402例)、悪心・嘔吐2.7%(11/402例)、肝機能異常2.5%(10/402例)、腹部膨満1.7%(7/402例)であった4)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
ほとんど消化を必要としない形の5大栄養素を新生児・乳幼児の代謝機能の未熟性と栄養所要量を考慮して設定した成分栄養5)からなり、低残渣性で、消化管内において速やかに吸収され、栄養効果を発揮する。
18.2 幼若モデルラットでの栄養効果
小腸切除した幼若ラット及び正常幼若ラットを本剤で飼育した場合、体重増加にほとんど差がなく、本剤が消化吸収障害を有するラットにおいても有効に利用されることがわかった。
18.3 幼若モデルラットでの成分栄養剤並びに高カロリー輸液との栄養効果の違い
小腸切除した幼若ラットを用いた実験で、本剤はエレンタール配合内用剤、高カロリー輸液に比べ同等以上の栄養学的効果を持つことがわかった6)
18.4 低残渣性
小腸切除した幼若ラットを用いた実験で、本剤の糞便量は高カロリー輸液投与時とほぼ同等であり優れた低残渣性を示した6)
18.5 血中アミノグラム及びBUNに対する影響
小腸切除した幼若ラットを用いた実験で、本剤はエレンタール配合内用剤に比べ血中アミノグラムが正常に近く、また、BUNの上昇が見られない等幼若ラットに対しより生理的な栄養剤であることが明らかになった7)

20. 取扱い上の注意

内袋を開封後は、光を遮り気密容器に保存すること。開封後の粉末は、吸湿に注意して保管し、1週間以内に使用する。

22. 包装

40g袋×10(0.4kg)
80g袋×10(0.8kg)

23. 主要文献

  1. 松沢淑雅 他, 基礎と臨床, 19 (2), 973-982, (1985)
  2. 松沢淑雅 他, 基礎と臨床, 19 (2), 983-992, (1985)
  3. 松沢淑雅 他, 基礎と臨床, 19 (2), 993-1002, (1985)
  4. 岩渕 眞 他, JJPEN, 6 (6), 803-823, (1985)
  5. 小越章平 他, JJPEN増刊, 10 (増), 110-112, (1980)
  6. 大橋弘幸 他, 基礎と臨床, 19 (1), 521-531, (1985)
  7. 大橋弘幸 他, 基礎と臨床, 19 (1), 541-549, (1985)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
EAファーマ株式会社 くすり相談室
〒104-0042 東京都中央区入船二丁目1番1号
電話:0120-917-719
製品情報問い合わせ先
EAファーマ株式会社 くすり相談室
〒104-0042 東京都中央区入船二丁目1番1号
電話:0120-917-719

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
EAファーマ株式会社
東京都中央区入船二丁目1番1号

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2026/06/17 版