17.1.1 国内第III相一般臨床試験
先天性尿素サイクル異常症21例(カルバミルリン酸合成酵素欠損症2例、オルニチントランスカルバミラーゼ欠損症9例、シトルリン血症4例、アルギニノコハク酸尿症3例、リジン尿性蛋白不耐症3例)を対象とした一般臨床試験において、血中アンモニア濃度、血中アルギニン濃度及び自他覚症状等の経時的変化をみた有効率(「有効」以上)は76.2%(16/21)であった
2)。安全性解析対象症例25例中、5例(20.0%)に副作用が認められ、その内訳は、AST、ALTの上昇及び嘔吐各2件(8.0%)、悪心・嘔気、そう痒感及び眠気各1件(4.0%)であった。
17.1.2 国内第II相長期臨床試験
先天性尿素サイクル異常症7例(オルニチントランスカルバミラーゼ欠損症3例、シトルリン血症1例、アルギニノコハク酸尿症2例、リジン尿性蛋白不耐症1例)を対象に最長430日間投与した長期臨床試験において、血中アンモニア濃度、血中アルギニン濃度、尿中オロト酸量、臨床検査値及び自他覚症状より評価した有効率(「有効」以上)は100%(7/7)であった。また、本試験期間中、本剤に起因すると思われる副作用の発現はなかった。
市販後に実施した使用成績調査において、血中アンモニア値のコントロールの程度が有効であった症例数は、評価症例数156例中127例(81.4%)、全般的コントロールの程度が有効であった症例数は、評価症例数156例中133例(85.3%)であった。
副作用(臨床検査値異常を含む)は安全性評価対象症例222例中、18例(8.1%)24件に認められ、主な副作用は、肝機能異常4件(1.8%)、下痢4件(1.8%)等であった。