<効能共通>
2.1 急性腹症が疑われる患者[腸管蠕動運動の亢進により、症状が増悪するおそれがある。]
2.2 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
<大腸検査(X線・内視鏡)前処置における腸管内容物の排除>
2.3 腸管に閉塞のある患者又はその疑いのある患者[腸管蠕動運動の亢進により腸管の閉塞による症状が増悪し、腸管穿孔に至るおそれがある。]
○各種便秘症
○術後排便補助
○造影剤(硫酸バリウム)投与後の排便促進
○手術前における腸管内容物の排除
○大腸検査(X線・内視鏡)前処置における腸管内容物の排除
<各種便秘症>
通常、成人に対して1日1回10〜15滴(0.67〜1.0mL)を経口投与する。
小児に対しては1日1回、次の基準で経口投与する。
用量\年齢 | 6ヵ月以下 | 7〜12ヵ月 | 1〜3才 | 4〜6才 | 7〜15才 |
滴数 (mL) | 2 (0.13) | 3 (0.20) | 6 (0.40) | 7 (0.46) | 10 (0.67) |
なお、年齢、症状により適宜増減する。
<術後排便補助>
通常、成人に対して1日1回10〜15滴(0.67〜1.0mL)を経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
<造影剤(硫酸バリウム)投与後の排便促進>
通常、成人に対して6〜15滴(0.40〜1.0mL)を経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
<手術前における腸管内容物の排除>
通常、成人に対して14滴(0.93mL)を経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
<大腸検査(X線・内視鏡)前処置における腸管内容物の排除>
通常、成人に対して検査予定時間の10〜15時間前に20mLを経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
<手術前における腸管内容物の排除>
<大腸検査(X線・内視鏡)前処置における腸管内容物の排除>
8.2 腸管蠕動運動の亢進により腸管内圧の上昇を来し、虚血性大腸炎を生じることがある。また、腸管に狭窄のある患者では、腸閉塞を生じて腸管穿孔に至るおそれがあるので、投与に際しては次の点を留意すること。[
11.1.1、
11.1.2参照]
8.2.1 患者の日常の排便状況を確認し、本剤投与前日あるいは投与前に通常程度の排便があったことを確認してから投与すること。
8.2.2 本剤投与後に腹痛等の異常が認められた場合には、腹部の診察や画像検査(単純X線、超音波、CT等)を行い、適切な処置を行うこと。
8.3 自宅で行う際には、副作用があらわれた場合に対応が困難なことがあるので、ひとりでの服用は避けるよう指導すること。
8.4 水を十分に摂取させること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
<大腸検査(X線・内視鏡)前処置における腸管内容物の排除>
9.1.1 腸管狭窄及び重度な便秘の患者
腸管蠕動運動の亢進により虚血性大腸炎又は腸閉塞を生じることがある。また、腸閉塞を生じた場合には腸管穿孔に至るおそれがある。
9.1.2 腸管憩室のある患者
腸管蠕動運動の亢進により病態が増悪するおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.8 高齢者
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。
11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
<大腸検査(X線・内視鏡)前処置における腸管内容物の排除>
11.1.1 腸閉塞、腸管穿孔(いずれも頻度不明)
腸管に狭窄のある患者において腸閉塞を生じ、腸管穿孔に至るおそれがあるので、観察を十分に行い、腹痛等の異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。[
8.2参照]
11.1.2 虚血性大腸炎(頻度不明)[
8.2参照]
注1)副作用の頻度は承認時までの臨床試験及び使用成績調査を含む。
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 0.1〜5%未満 | 頻度不明 |
消化器 | 腹痛、悪心、嘔吐、腹鳴、腹部膨満感、下痢等 | 腹部不快感 |
皮膚 | | 蕁麻疹、発疹等 |
肝臓 | | AST上昇、ALT上昇等 |
精神神経系 | | めまい注2)、一過性の意識消失注2) |
<定量滴下型容器の使用方法>
通常は、適量の水などを入れた容器に、図の如く瓶の胴をゆっくり押し、1滴ずつ滴下して下さい。