医療用医薬品 : ボトックス

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医薬品情報


総称名 ボトックス
一般名 A型ボツリヌス毒素
欧文一般名 Botulinum Toxin Type A
薬効分類名 A型ボツリヌス毒素製剤
薬効分類番号 1229
ATCコード M03AX01
KEGG DRUG D00783 A型ボツリヌス毒素
商品一覧 米国の商品 相互作用情報
KEGG DGROUP DG00772 ボツリヌス毒素
商品一覧
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報


警告 禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 臨床成績 薬効薬理 理化学的知見 承認条件 包装 ボトックス注用50単位/100単位の廃棄の方法 主要文献

商品情報 詳細

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ボトックス注用50単位 BOTOX for injection グラクソ・スミスクライン 1229404D1020 38805円/瓶 生物由来製品 , 毒薬 , 処方箋医薬品
ボトックス注用100単位 BOTOX for injection グラクソ・スミスクライン 1229404D2026 69325円/瓶 生物由来製品 , 毒薬 , 処方箋医薬品

警告

本剤の有効成分は、ボツリヌス菌によって産生されるA型ボツリヌス毒素であるため、使用上の注意を熟読した上で、用法及び用量を厳守し、眼瞼痙攣、片側顔面痙攣、痙性斜頸、上肢痙縮、下肢痙縮、2歳以上の小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足、重度の原発性腋窩多汗症、斜視及び痙攣性発声障害以外には使用しないこと。[ミオクローヌス性ジストニーの患者で、本剤による治療中に因果関係を否定できない死亡例の報告がある。「重要な基本的注意(1)」の項参照]

眼瞼痙攣、片側顔面痙攣及び重度の原発性腋窩多汗症に対する投与は、講習を受けた医師で、本剤の安全性及び有効性を十分理解し、本剤の施注手技に関する十分な知識・経験のある医師が行うこと。

痙性斜頸、上肢痙縮、下肢痙縮、2歳以上の小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足、斜視及び痙攣性発声障害に対する投与は、講習を受けた医師で、本剤の安全性及び有効性を十分理解し、高度な解剖学的知識、筋電図測定技術及び本剤の施注手技に関する十分な知識・経験のある医師が行うこと。[本剤による治療中に因果関係を完全に否定できない死亡例の報告がある。また、痙性斜頸、上肢痙縮及び痙攣性発声障害患者では、特に呼吸障害、嚥下障害等頸部関連筋に関する副作用があらわれるおそれがある。]

頸部関連筋への投与により、呼吸困難があらわれることがある。[嚥下障害から嚥下性肺炎を引き起こし、また、投与部近位への拡散により呼吸機能低下に至ったとする報告がある。]

眼瞼痙攣患者に、1回投与量として100単位を投与し、投与筋以外の遠隔筋に対する影響と考えられる呼吸困難及び筋無力症が発現したという報告がある。[「過量投与」の項参照]

禁忌

次の患者には投与しないこと

全身性の神経筋接合部の障害をもつ患者(重症筋無力症、ランバート・イートン症候群、筋萎縮性側索硬化症等)[本剤は筋弛緩作用を有するため、病態を悪化させる可能性がある。]

痙性斜頸においては、高度の呼吸機能障害のある患者[本剤の投与により、病態を悪化させる可能性がある。]

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳婦[妊婦、授乳婦に対する安全性は確立していない。](「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果及び用法・用量

効能効果

眼瞼痙攣、片側顔面痙攣、痙性斜頸、上肢痙縮、下肢痙縮、2歳以上の小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足、重度の原発性腋窩多汗症、斜視、痙攣性発声障害

効能効果に関連する使用上の注意

本剤を上肢痙縮、下肢痙縮及び2歳以上の小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足に対して投与する場合は、以下の点に注意すること。

本剤は理学療法、作業療法等の標準的治療の代替とはならないため、これらの治療と併用して使用すること。

本剤は非可逆的拘縮状態となった関節の可動域の改善に対しては効果を有しない。

上肢痙縮、下肢痙縮については、痙縮の原因となる疾患の診断及び治療を併せて行うこと。

原発性腋窩多汗症及び痙攣性発声障害の診断並びに本剤による治療は、国内外のガイドライン[1][2]等の情報を参考にして慎重に行うこと。

本剤を斜視に対して投与する場合は、以下の点に注意すること。

陳旧性の麻痺性斜視の改善に対しては効果を有しない(外科的手術の施行時に拮抗筋の拘縮を緩和する場合を除く)。

50プリズムジオプトリーを超える斜視、拘束型斜視、外直筋の弱化を伴うデュアン症候群、過去の後転術による過矯正から生じた二次性斜視に対する安全性及び有効性は確立されていないことから、これらの患者に本剤を使用する場合には、その必要性を慎重に検討すること。

用法用量

眼瞼痙攣

通常、成人にはA型ボツリヌス毒素として初回1.25〜2.5単位/部位を、1眼当たり眼輪筋6部位の筋肉内に注射する。また、眼輪筋切除術施行後の患者に投与する場合には、筋電計を用いて注意深く目標とする部位を同定すること。効果は通常3〜4ヵ月間持続するが、症状再発の場合には再投与する。ただし、2ヵ月以内の再投与は避けること。また、再投与は初回投与量の2倍までの用量を用いることができるが、本剤の薬理作用である筋麻痺作用が予想以上に強く発現した結果と見られる閉瞼不全、眼瞼下垂等の副作用が現れた場合には、再投与時の用量を適宜減量すること。
また、1ヵ月間に累積で45単位を超える投与は避けること。

<注射部位>

片側顔面痙攣

通常、成人にはA型ボツリヌス毒素として以下の用量を痙攣筋*に筋肉内注射する。痙攣筋が複数ある場合は、分割して投与する。

初回投与の場合には合計で10単位を投与する。

初回投与後4週間観察し、効果が不十分な場合には、さらに追加で合計20単位を上限として投与することができる。

症状再発の場合には、合計で30単位を上限として再投与することができる。ただし、2ヵ月以内の再投与は避けること。

*痙攣筋:眼輪筋、皺眉筋、前頭筋、口輪筋、大頬骨筋、小頬骨筋、笑筋、広頸筋、オトガイ筋等

痙性斜頸

通常、成人にはA型ボツリヌス毒素として以下の用量を緊張筋*に筋肉内注射する。緊張筋が複数ある場合は、分割して投与する。

初回投与の場合には合計で30〜60単位を投与する。

初回投与後4週間観察し、効果が不十分な場合には、さらに追加で合計180単位を上限として投与することができる。

症状再発の場合には、合計で240単位を上限として再投与することができる。ただし、2ヵ月以内の再投与は避けること。

*緊張筋:胸鎖乳突筋、僧帽筋、板状筋、斜角筋、僧帽筋前縁、肩甲挙筋、傍脊柱筋、広頸筋等

上肢痙縮

通常、成人にはA型ボツリヌス毒素として複数の緊張筋*に合計240単位を分割して筋肉内注射する。1回あたりの最大投与量は240単位であるが、対象となる緊張筋の種類や数により、投与量は必要最小限となるよう適宜減量する。また、再投与は前回の効果が減弱した場合に可能であるが、3ヵ月以内の再投与は避けること。

*緊張筋:橈側手根屈筋、尺側手根屈筋、深指屈筋、浅指屈筋、長母指屈筋、母指内転筋等

下肢痙縮

通常、成人にはA型ボツリヌス毒素として複数の緊張筋*に合計300単位を分割して筋肉内注射する。1回あたりの最大投与量は300単位であるが、対象となる緊張筋の種類や数により、投与量は必要最小限となるよう適宜減量する。また、再投与は前回の効果が減弱した場合に可能であるが、3ヵ月以内の再投与は避けること。

*緊張筋:腓腹筋(内側頭、外側頭)、ヒラメ筋、後脛骨筋等

2歳以上の小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足

通常、2歳以上の小児にはA型ボツリヌス毒素として4単位/kgを、罹患している腓腹筋の内側頭・外側頭の各々2ヵ所に筋肉内注射する。両下肢に投与する場合は、4単位/kgを両肢に分割して投与する。初回投与以後、効果不十分な場合にはヒラメ筋、後脛骨筋等へ投与することができる。なお、症状に応じて適宜増減することができる。ただし、1回の総投与量は200単位を超えないこととし、再投与は前回の効果が消失した場合に可能であるが、3ヵ月以内の再投与は避けること。

重度の原発性腋窩多汗症

通常、成人にはA型ボツリヌス毒素として片腋窩あたり50単位を、複数の部位(10〜15ヵ所)に1〜2cm間隔で皮内投与する。再投与は前回の効果が減弱した場合に可能であるが、4ヵ月以内の再投与は避けること。

斜視

通常、成人及び12歳以上の小児にはA型ボツリヌス毒素として以下の用量を外眼筋に筋肉内注射する。

初回投与

上下斜視の場合

上直筋又は下直筋に1.25〜2.5単位

20プリズムジオプトリー未満の水平斜視の場合

内直筋又は外直筋に1.25〜2.5単位

20〜50プリズムジオプトリーの水平斜視の場合

内直筋又は外直筋に2.5〜5.0単位

1ヵ月以上持続する外転神経麻痺の場合

内直筋に1.25〜2.5単位

初回投与後4週間観察し、効果が不十分な場合には、さらに追加で初回投与量の2倍までの用量を上限として投与することができる。

前回の効果が減弱した場合には、過去に投与された1回投与量の2倍までの用量を上限として再投与することができる。ただし、3ヵ月以内の再投与は避けること。

1回の投与における1つの筋あたりの投与量は10単位を超えないこと。

痙攣性発声障害

通常、成人にはA型ボツリヌス毒素として以下の用量を内喉頭筋に筋肉内注射する。

内転型痙攣性発声障害

初回投与

片側の甲状披裂筋に2.5単位を投与する。

再投与

前回の効果が減弱した場合には、片側又は両側の甲状披裂筋に再投与することができる。ただし、3ヵ月以内の再投与は避けること。なお、症状に応じて投与量を適宜増減することができるが、片側あたり2.5単位を超えないこと。

外転型痙攣性発声障害

初回投与

片側の後輪状披裂筋に5.0単位を投与する。

再投与

前回の効果が減弱した場合には、片側の後輪状披裂筋に再投与することができる。ただし、3ヵ月以内の再投与は避けること。なお、症状に応じて投与量を適宜増減することができるが、5.0単位を超えないこと。

用法用量に関連する使用上の注意

複数の適応に本剤を同時投与した場合の安全性は確立されていないため、複数の適応に本剤を同時に投与しないことが望ましい。やむを得ず同時に投与する場合には、それぞれの効能・効果で規定されている投与量の上限及び投与間隔を厳守するとともに、3ヵ月間のA型ボツリヌス毒素の累積投与量として360単位を上限とすること。[海外臨床試験において、成人を対象に上肢痙縮及び下肢痙縮に合計360単位を同時に投与した経験はあるが、国内臨床試験では、複数の適応に本剤を同時投与した経験はない。]

本剤の力価(単位)は、A型ボツリヌス毒素製剤特有のもので、B型ボツリヌス毒素製剤とは異なること、また換算もできないことに留意し、必ず本剤の投与量を慎重に確認してから投与すること。

本剤と他のボツリヌス毒素製剤の同時投与は原則として避けること。[本剤と他のボツリヌス毒素製剤を同時投与した経験はなく、安全性及び有効性は確立しておらず、同時に投与した場合には、神経筋接合部の麻痺等が増強し、呼吸困難、嚥下障害等の重篤な副作用が発現するおそれがある。](「相互作用」の項参照)

他のボツリヌス毒素製剤を投与後に本剤を使用する場合には、少なくとも他のボツリヌス毒素製剤の用法・用量で規定されている投与間隔をあけるとともに、患者の症状を十分に観察した上で、効果が消失し、安全性上の問題がないと判断された場合にのみ投与すること。[他のボツリヌス毒素製剤の投与後に本剤を投与した場合の安全性及び有効性は確立されていない。先に投与された他のボツリヌス毒素の効果が消失する前に本剤を投与した場合には、神経筋接合部の麻痺等が増強し、呼吸困難、嚥下障害等の重篤な副作用が発現するおそれがある。](「相互作用」の項参照)

眼瞼痙攣

眼瞼下垂があらわれることがあるので、上眼瞼挙筋周囲への投与を避けること。

片側顔面痙攣

片側顔面痙攣で痙攣筋の同定が困難な場合には、筋電計を用いて注意深く目標とする部位を同定すること。

片側顔面痙攣の患者には、筋ごとの適切な部位及び投与量に留意し、痙攣している筋肉内に注射する。[臨床成績等から、以下のような投与部位及び投与量が推奨されている。]

 投与筋1部位当たりの投与量(単位/部位)投与部位数(部位)
初回投与眼輪筋1.254
その他の筋痙攣筋に眼輪筋とあわせて合計10単位を分割投与
初回投与後の追加投与及び再投与眼輪筋2.5注1 4
皺眉筋2.51
前頭筋2.51
口輪筋2.52
大頬骨筋5.01
小頬骨筋5.01
笑筋5.01
オトガイ筋5.01
広頸筋注2 2.5上限4
注1:臨床試験では、追加投与及び再投与時には眼輪筋に対して1部位当たり5単位まで投与された症例がある。なお、眼輪筋に対して2.5単位を超えて投与する場合には、特に副作用の発現に留意しながら慎重に投与すること。注2:広頸筋に対しては筋緊張によりスジ状として隆起している部位に投与する。なお、薄い皮筋であるため穿通しないよう注意すること。

×印:典型的な投与部位

痙性斜頸

痙性斜頸で緊張筋が深部であるなど、触診で緊張筋の同定が困難な場合には、筋電計を用いて注意深く目標とする部位を同定すること。

投与による効果が認められない場合は、用量及び投与部位について再検討した上で追加投与を行うこと。

痙性斜頸では、本剤注射により投与筋の筋緊張が低下したのち、その協働筋側の緊張が亢進し、異常姿勢を来すことがあるため、初回投与以降では緊張が亢進している筋を注意深く同定し、投与すること。

痙性斜頸では、初回及び初回後の追加投与を含む240単位までの投与により全く効果が認められない場合は、より高頻度・高投与量で投与を行っても効果が期待できない場合があるため、本剤の投与中止を考慮すること。

痙性斜頸の患者には、筋ごとの適切な部位及び投与量に留意し、注射する。[臨床成績等から、以下のような投与部位及び投与量が推奨されている。]

投与筋初回投与量注3、投与部位数最高投与量注4
胸鎖乳突筋注1 15-50単位を2ヵ所以上に分割100単位
僧帽筋30-60単位を2ヵ所以上に分割100単位
板状筋25-50単位を2ヵ所以上に分割100単位
斜角筋15-25単位50単位
僧帽筋前縁15-30単位100単位
肩甲挙筋注2 20-30単位80単位
傍脊柱筋20単位50単位
広頸筋20-30単位80単位
注1:胸鎖乳突筋に投与する場合は、嚥下障害発現のリスクを軽減するため、両側への投与を避けること。注2:肩甲挙筋へ投与する場合は、嚥下障害及び呼吸器感染のリスクが増大する可能性があるので注意すること。注3:各筋に対し、初めて投与する場合の投与量を示す。注4:各投与部位への投与量は30単位を上限とすること。

×印:典型的な投与部位

上肢痙縮

上肢痙縮で緊張筋の同定が困難な場合には、筋電計、超音波検査やスティミュレーター等を用いて注意深く目標とする部位を同定すること。

上肢痙縮患者には、筋ごとの適切な部位及び投与量に留意すること。[臨床成績等から、以下のような投与筋、投与量及び投与部位数が推奨されている。]

投与筋投与量(単位/筋)投与部位数(部位/筋)
橈側手根屈筋501
尺側手根屈筋501
深指屈筋501
浅指屈筋501
長母指屈筋201
母指内転筋201

[浅層]

[深層]

×印:臨床試験での投与部位

下肢痙縮

下肢痙縮で緊張筋の同定が困難な場合には、筋電計、超音波検査やスティミュレーター等を用いて注意深く目標とする部位を同定すること。

下肢痙縮患者には、筋ごとの適切な部位及び投与量に留意すること。[臨床成績等から、以下のような投与筋、投与量及び投与部位数が推奨されている。]

投与筋投与量(単位/筋)投与部位数(部位/筋)
腓腹筋(内側頭)753
腓腹筋(外側頭)753
ヒラメ筋753
後脛骨筋753

×印:臨床試験での投与部位

2歳以上の小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足

小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足で緊張筋の同定が困難な場合には、筋電計、超音波検査やスティミュレーター等を用いて注意深く目標とする部位を同定すること。

小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足の患者には、筋ごとの適切な部位及び投与量に留意し、注射する。

×印:典型的な投与部位

(他の筋肉図については、下肢痙縮を参照)

重度の原発性腋窩多汗症

投与前にMinor'sヨウ素デンプン反応等の染色法を使用して目標とする発汗部位を同定すること。

原発性腋窩多汗症の患者には、注射針は針先端の斜め部分を上にして、皮膚表面に対し45°の角度で約2mmの深さへの皮内注射が推奨されている。また、効果のない部分を最小限にとどめるため、注射位置を下図のように等間隔でジグザグ状に配置することが推奨されている。

斜視

斜視で外眼筋に投与する際には、筋電計等の使用や外眼筋の外科的露出により、注意深く目標とする部位を同定すること。

本剤投与前に点眼麻酔薬の投与が推奨されている。

斜視で投与する際の薬液量は1つの筋あたり0.05〜0.15mLが推奨されている。

斜視患者には、筋ごとの適切な部位及び投与量に留意すること。[臨床成績等から、初回投与では以下のような投与筋、投与量及び投与部位数が推奨されている。]

投与筋初回投与量(単位/筋)投与部位数(部位/筋)
内直筋1.25〜2.5注1又は2.5〜5.0注2 1
外直筋1.25〜2.5注1又は2.5〜5.0注2 1
上直筋1.25〜2.5注3 1
下直筋1.25〜2.5注3 1
注1:20プリズムジオプトリー未満の水平斜視注2:20〜50プリズムジオプトリーの水平斜視注3:上下斜視

×印:典型的な刺入部位(右眼)

[右眼・正面]

痙攣性発声障害

痙攣性発声障害で内喉頭筋に投与する際には、筋電計を用いて注意深く目標とする筋を同定すること。

痙攣性発声障害で投与する際の薬液量は片側あたり0.1mLが推奨されている。

内転型痙攣性発声障害の治療では、患者を背臥位とし、輪状軟骨上縁の正中より約5mm外側(投与側)に注射針を経皮的に刺入した後、輪状甲状間膜を貫通させて甲状披裂筋へと到達させる。両側投与を行った場合には嚥下障害等の有害事象がより長期間持続することがあるので、再投与時の両側投与の要否は、片側投与による治療効果と有害事象の発現状況を確認した後に慎重に検討すること。

外転型痙攣性発声障害では、投与前の内視鏡検査により、左右の声帯の可動性及び声門間隙の大きさを確認し、通常、病的運動が強い側の後輪状披裂筋に投与する。注射の際には患者を背臥位とし、投与側の反対側へ頭部を回旋させた上で、輪状軟骨の後面に向けて外側方向から経皮的に注射針を刺入する。投与側の声帯が動かなくなった場合に声門の閉鎖又は狭窄による呼吸困難等が生じないよう、反対側の声帯が十分動く場合にのみ投与することとし、両側への投与は行わないこと。

混合型痙攣性発声障害における有効性及び安全性は確立していない。甲状披裂筋及び後輪状披裂筋への同時投与後に重篤な呼吸困難が報告されていることから、甲状披裂筋及び後輪状披裂筋への同時投与は避けること。

[喉頭・右後方より]

*:投与筋

使用上の注意

慎重投与

筋弛緩剤及び筋弛緩作用を有する薬剤を投与中の患者[筋弛緩作用が増強されることが、また、嚥下障害の発現が高まるおそれがある。](「相互作用」の項参照)

慢性の呼吸器障害のある患者[本剤の投与により、病態を悪化させる可能性がある。]

重篤な筋力低下あるいは萎縮がある患者[本剤の投与により、症状を悪化させる可能性がある。]

閉塞隅角緑内障のある患者又はその素因(狭隅角等)のある患者[本剤はアセチルコリンの放出抑制作用を有するため、症状を悪化させる可能性がある。]

高齢者[「高齢者への投与」の項参照]

重要な基本的注意

本剤は眼瞼痙攣、片側顔面痙攣、痙性斜頸、上肢痙縮、下肢痙縮、2歳以上の小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足、重度の原発性腋窩多汗症、斜視及び痙攣性発声障害の適応のみに使用する製剤のため、眉間又は目尻の表情皺に対しては、ボトックスビスタ注用50単位を用い添付文書を熟読して使用すること。これら以外の適応には安全性が確立していないので絶対使用しないこと。

本剤の投与に際しては、患者又はそれに代わる適切な者に、次の事項について文書を用いてよく説明し、文書による同意を得た後、使用する。

本剤の有効成分は、ボツリヌス菌によって産生されるA型ボツリヌス毒素である。

本剤の投与は対症療法であり、その効果は、眼瞼痙攣、片側顔面痙攣、痙性斜頸、上肢痙縮、下肢痙縮、2歳以上の小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足、斜視及び痙攣性発声障害では通常3〜4ヵ月、重度の原発性腋窩多汗症では通常4〜9ヵ月で消失し、投与を繰り返す必要がある。

本剤の投与を長期間繰り返した場合、中和抗体の産生により、効果が認められなくなることがある。

日常生活を制限されていた患者は、本剤投与後、過度の筋収縮を伴う労作を避け、活動を徐々に再開する。

痙性斜頸及び痙攣性発声障害に対する本剤の、特に初回及び2回目の投与後1、2週間は、嚥下障害、声質の変化、息苦しい等の発現に留意するとともに、発現が認められた場合には、直ちに専門医の診療を受ける。

痙性斜頸に対する本剤投与後、姿勢の変化により今まで緊張していなかった筋が緊張することがある。

本剤投与後、3〜4ヵ月の間に呼吸困難、脱力感等の体調の変化があらわれた場合には、直ちに医師に申し出る。

妊娠する可能性のある婦人は、投与中及び最終投与後2回の月経を経るまでは避妊する。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]

男性は、投与中及び最終投与後少なくとも3ヵ月は避妊する。[精子形成期間に投与されることを避けるため。]

上肢痙縮及び下肢痙縮患者においては、本剤投与に伴う活動性の上昇や筋力バランスの変化により、転倒等が起こりやすくなる可能性がある。

他の医療施設でボツリヌス毒素の投与を受けている場合には、治療対象疾患及び投与日を必ず申し出る。

本剤投与後、抗体が産生されることにより、耐性が生じる可能性がある。効果の減弱がみられる場合には、抗体検査を実施する。抗体産生がみられない場合は、追加投与することができる。抗体が産生された場合には、投与を中止すること。

本剤を眼輪筋又は外眼筋へ投与する場合は、以下の点に注意すること。

投与時ごとに視力検査を実施することが望ましい。[「その他の注意(2)」の項参照]

眼科的観察を併せて実施し、特に眼球を傷害しないように眼球の保護に十分注意すること。また、経過観察を十分に行い、眼科的異常があらわれた場合には、直ちに精密検査を受けさせること。

本剤の眼瞼深部への投与により、本剤が眼筋に作用することによって複視があらわれることがあるので、投与部位に十分注意し、慎重に投与すること。

本剤による斜視治療中に外眼筋への投与により、眼窩に針を刺入することによって球後出血が生じ、網膜循環に障害を来すおそれがあるので、適切な検査や眼窩減圧の処置を行うことが望ましい。また、眼球を針で穿通した場合には、検眼鏡による診断を行うこと。

本剤は、低用量でも閉瞼不全等の副作用発現がみられることがあるので、観察を十分に行いながら慎重に投与すること。

ボツリヌス毒素の投与により、投与部位以外の遠隔筋に対する影響と考えられる副作用があらわれることがあり、嚥下障害、肺炎、重度の衰弱等に伴う死亡例も報告されている。神経学的障害のある患者(嚥下困難等を有する患者、脳性麻痺等重度の障害を有する小児患者、痙縮患者等)では、この副作用のリスクが増加するため特に注意すること。[「副作用」及び「小児等への投与」の項参照]

本剤投与後、脱力感、筋力低下、めまい、視力低下があらわれることがあるので、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。(「副作用」の項参照)

本剤はできるだけ少量(「用法・用量」の初回投与量又は承認用量の下限を参照)から投与を開始することが望ましい。なお、疾患の重症度に応じて高用量を投与しても、効果は期待できない場合がある。

抗血小板薬及び抗凝固薬を投与中の痙攣性発声障害患者においては、喉頭への注射によって出血や血腫が生じ、誤嚥や呼吸困難につながるおそれがあることから、本剤投与前に抗血小板薬及び抗凝固薬の休薬等を行うこと。

相互作用

併用注意

筋弛緩剤
ツボクラリン塩化物塩酸塩水和物
ダントロレンナトリウム水和物等
閉瞼不全、頸部筋脱力等の過剰な筋弛緩があらわれるおそれがある。嚥下障害の発現が高まるおそれがある。筋弛緩作用が増強されることがある。併用薬の抗コリン作用による口渇、嚥下困難等が出現するため、嚥下障害が増強されることがある。
筋弛緩作用を有する薬剤
スペクチノマイシン塩酸塩水和物
アミノグリコシド系抗生物質
ゲンタマイシン硫酸塩、フラジオマイシン硫酸塩等
ポリペプチド系抗生物質
ポリミキシンB硫酸塩等
テトラサイクリン系抗生物質
リンコマイシン系抗生物質
抗痙縮剤
バクロフェン等
抗コリン剤
ブチルスコポラミン臭化物、トリヘキシフェニジル塩酸塩等
ベンゾジアゼピン系薬剤及び類薬
ジアゼパム、エチゾラム等
ベンザミド系薬剤
チアプリド塩酸塩、スルピリド等
閉瞼不全、頸部筋脱力等の過剰な筋弛緩があらわれるおそれがある。嚥下障害の発現が高まるおそれがある。筋弛緩作用が増強されることがある。併用薬の抗コリン作用による口渇、嚥下困難等が出現するため、嚥下障害が増強されることがある。
他のボツリヌス毒素製剤過剰な筋弛緩があらわれることがあり、呼吸困難、嚥下障害等を発現するリスクが高まるおそれがあるため、本剤と他のボツリヌス毒素製剤の同時投与は原則として避けること。本剤及びこれらの薬剤は、ともに筋弛緩作用を有するため作用が増強されるおそれがある。

副作用

副作用発現状況の概要

眼瞼痙攣を対象とした使用成績調査6445症例中、652例(10.12%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その主なものは、眼瞼下垂141例(2.19%)、兎眼138例(2.14%)、流涙67例(1.04%)であった(再審査終了時)。

片側顔面痙攣を対象とした使用成績調査10288症例中、725例(7.05%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その主なものは、兎眼195例(1.90%)、顔面麻痺158例(1.54%)、流涙80例(0.78%)であった(再審査終了時)。

痙性斜頸を対象とした使用成績調査10645症例中、508例(4.77%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その主なものは、嚥下障害208例(1.95%)、局所性筋力低下89例(0.84%)、脱力(感)31例(0.29%)であった(再審査終了時)。なお、痙性斜頸の国内臨床試験において本剤との因果関係が完全には否定しきれない突然死が1例報告されている。

脳卒中後の上肢痙縮患者を対象とした主な国内臨床試験において、総症例106例中17例(16.04%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その主なものは、脱力(感)3例(2.83%)、CK(CPK)上昇3例(2.83%)であった(承認時)。

脳卒中後の下肢痙縮患者を対象とした主な国内臨床試験において、総症例115例中18例(15.65%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その主なものは、注射部疼痛5例(4.35%)、筋痛3例(2.61%)、発疹2例(1.74%)であった(承認時)。

上肢痙縮及び下肢痙縮を対象とした特定使用成績調査995症例中、18例(1.81%)に副作用が報告された。その主なものは、筋力低下3例(0.30%)、複視、注射部位疼痛各2例(0.20%)であった(再審査終了時)。

2歳以上の尖足を有する小児脳性麻痺患者における下肢痙縮を対象とした海外臨床試験215例中、副作用発現率は67例(31%)であった。その主なものは転倒20例(9%)、下肢の疼痛5例(2%)、下肢の脱力5例(2%)、全身の脱力4例(2%)であった(承認時)。

原発性腋窩多汗症患者を対象とした国内臨床試験において、総症例144例中3例(2.08%)に副作用が報告された。その内訳は発汗3例(2.08%)、四肢痛1例(0.69%)であった(承認時)。

水平斜視患者を対象とした国内臨床試験において、総症例41例中11例(26.83%)に副作用が報告された。その主なものは眼瞼下垂7例(17.07%)、複視、斜視各2例(4.88%)であった(承認時)。

痙攣性発声障害患者を対象とした国内臨床試験において、内転型痙攣性発声障害患者では総症例22例中18例(81.8%)に副作用が報告され、その主なものは、発声障害17例(77.3%)、嚥下障害9例(40.9%)であった。外転型痙攣性発声障害患者では総症例2例中1例(50.0%)に発声障害が報告された(承認時)。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

ショック、アナフィラキシー、血清病(0.01%)

ショック、アナフィラキシー、血清病を起こす可能性があるので、本剤の投与に際しては、これらの症状の発現に備えること。
また、本剤投与後、悪心等の体調の変化がないか、患者の状態を十分観察し、異常がないことを確認すること。呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、発疹等の症状が認められた場合には投与を中止し、血圧の維持、体液の補充管理、気道の確保等の適切な処置を行うこと。

眼障害(0.34%)

重篤な角膜露出、持続性上皮欠損、角膜潰瘍、角膜穿孔の報告があるので、兎眼、閉瞼不全等があらわれた場合には、眼球の乾燥を避けるため人工涙液等の点眼剤を投与するなど適切な処置を行うこと。

嚥下障害(0.73%)、呼吸障害(0.03%)

嚥下障害から嚥下性肺炎を来し、重篤な呼吸困難に至ったとする報告がある。また、本剤の投与部近位への拡散により呼吸機能低下があらわれることがある。初回及び2回目の投与後1、2週間は嚥下障害、声質の変化、呼吸困難等の発現に特に留意するとともに、嚥下障害や呼吸障害の発現が認められた場合には、適切な処置を行うこと。

痙攣発作(0.01%)

痙攣発作あるいはその再発が報告されているので、これらの症状が認められた場合には、適切な処置を行うこと。痙攣発作の素因のある患者に投与する場合には特に注意すること。なお、小児では大部分が脳性麻痺患者からの報告であった。

その他の副作用

 0.5〜2%未満0.5%未満頻度不明
過剰な筋弛緩作用兎眼、閉瞼不全、局所性筋力低下(頸部筋脱力、口角下垂等)、眼瞼下垂、顔面麻痺眼瞼内反眼瞼外反
流涙眼の乾燥感、複視、角膜糜爛、霧視(感)、角膜炎、結膜炎、眼痛、視力低下、眼脂、羞明、斜視、眼運動障害、眼の刺激眼球後出血、眼の貫通性外傷、ホームズ・アディー瞳孔、硝子体出血
皮膚 発疹、そう痒感、脱毛(睫毛眉毛脱落を含む)、皮膚炎、多形紅斑乾癬様皮疹、斑状出血、皮膚の異臭、皮下結節
注射部位 注射部出血斑注1、注射部腫脹、注射部疼痛、近隣筋の疼痛及び緊張亢進、注射部ひきつり感、注射部熱感、注射部不快感、注射部感染注射部位過敏反応、気胸注2
血液 白血球減少、血小板減少 
呼吸器 肺炎、感冒様症状、呼吸不全、発声障害、咳嗽、誤嚥 上気道性喘鳴
消化器嚥下障害食欲不振、嘔気、嘔吐、口内乾燥、下痢腹痛、レッチング
精神神経系 頭痛、感覚鈍麻、めまい、失神、感覚異常、傾眠、神経根障害不器用、運動低下
筋骨格 筋緊張亢進、筋痛、四肢痛、筋痙縮、関節痛弾発指、滑液包炎
その他 肝機能検査値異常、倦怠(感)、脱力(感)、CK(CPK)上昇、発熱、発汗注3、耳鳴、構語障害、ほてり、頻尿、転倒、挫傷、歩行障害、ウイルス感染、疼痛 聴力低下、耳感染、尿失禁、関節脱臼、起立性低血圧、脱神経性萎縮/筋肉萎縮
注1:眼瞼痙攣患者において、眼瞼の軟部組織に斑状出血が起こる可能性があるため、注射直後に注射部位を軽く押さえることで斑状出血を軽減できる。注2:投与手技に関連した気胸が報告されているので、肺(特に肺尖部)に近い部位に投与する場合には注意すること。注3:原発性腋窩多汗症患者において、腋窩部以外からの発汗が増加することがある。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、少量(「用法・用量」の初回投与量又は承認用量の下限を参照)から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳婦には投与しないこと。[外国において、本剤を投与された患者で胎児死亡が報告されており、また、本剤は動物実験で妊娠及び胎児への影響が認められている。]

小児等への投与

2歳以上の小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足及び12歳以上の斜視患者以外の適応では小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

小児において本剤による治療中に死亡例が報告されており、その中には重度の神経筋疾患、嚥下困難、嚥下性肺炎、痙攣発作、心臓疾患等の危険因子を有する症例も認められた。四肢麻痺の患者、経管栄養補給を受けている患者又は嚥下性肺炎や肺疾患の既往を有する患者等、重度の障害を有する小児患者に投与する場合には、観察を十分に行うこと。

過量投与

投与部位及び周辺部位に過剰な薬理反応である脱力、筋肉麻痺等の局所性の副作用があらわれることがある。症状や兆候は投与直後にあらわれないこともある。また、外国において、投与筋以外の遠隔筋に対する影響が疑われる眼瞼下垂、構音障害、嚥下障害、呼吸困難、筋無力症等が報告されている。このような症状があらわれた場合は、観察を十分に行い、必要に応じて入院を考慮し適切な処置を行うこと。また、呼吸器症状においては、人工呼吸等の支持療法も考慮すること。[「その他の注意(5)」の項参照]

投与直後の場合には抗毒素の投与を検討してもよいが、治療上の有益性と危険性を慎重に判断すること。なお、既にボツリヌス中毒症状(全身性の脱力及び筋肉麻痺など)が発現した時点での抗毒素投与は、無効である。

適用上の注意

投与部位

用法及び用量に示すとおり、眼瞼痙攣、片側顔面痙攣、痙性斜頸、上肢痙縮、下肢痙縮、2歳以上の小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足、斜視及び痙攣性発声障害の適応で投与する場合は、適用部位の筋肉内にのみ注射すること。特に、眼輪筋切除術施行後の患者に投与する場合は、より正確に目標とする部位を同定するため、必ず筋電計を用いて筋活動電位を確認すること。
また、重度の原発性腋窩多汗症の適応で投与する場合は、皮内にのみ注射すること。

投与時期

全身麻酔の必要な手術を予定している痙攣性発声障害患者においては、本剤の作用による声帯の弛緩が周術期の誤嚥等のリスクを増加させる可能性があるため、手術が終了してから本剤を投与することが望ましい。

調製方法

本剤1バイアルは日局生理食塩液を用いて溶解する。

 溶解液の量(日局生理食塩液)溶解後のボツリヌス毒素濃度
50単位1.0mL5.0単位/0.1mL
2.0mL2.5単位/0.1mL
4.0mL1.25単位/0.1mL
5.0mL1.0単位/0.1mL
100単位1.0mL10.0単位/0.1mL
2.0mL5.0単位/0.1mL
4.0mL2.5単位/0.1mL
8.0mL1.25単位/0.1mL
10.0mL1.0単位/0.1mL

バイアルの陰圧が保たれていない場合は使用しないこと。そのバイアルに0.5%次亜塩素酸ナトリウム溶液を加えて失活させた後、密閉可能な廃棄袋又は箱に廃棄すること。

変性するので、泡立ちや激しい撹拌を避けること。

保存剤を含んでいないので、調製後は速やかに使用する。
なお、調製後は冷凍しないこと。

廃棄時

処置後、残った薬液は、0.5%次亜塩素酸ナトリウム溶液を加えて失活させた後、密閉可能な廃棄袋又は箱に廃棄する。また、薬液の触れた器具等は同様に0.5%次亜塩素酸ナトリウム溶液を加えて失活させた後、密閉可能な廃棄袋又は箱に廃棄する。

汚染時

本剤が飛散した場合はすべて拭き取る。

溶解前の場合は、0.5%次亜塩素酸ナトリウム溶液をしみ込ませた吸収性素材で拭き、乾かす。

溶解後の場合は、吸収性素材で拭き取った後に、0.5%次亜塩素酸ナトリウム溶液で拭き、乾かす。

本剤が皮膚に付着した場合は、0.5%次亜塩素酸ナトリウム溶液で洗い、水で洗い流す。

本剤が眼に入った場合は、水で洗い流す。

その他の注意

因果関係は不明であるが、本剤投与後不整脈、心筋梗塞等の心血管系障害があらわれることがあり、致命的な転帰に至る例も報告されている。これらの症例には、心臓疾患等の危険因子を有していた症例も多く含まれていた。

外国において、因果関係が明らかでないものの、本剤による治療中に視神経萎縮が生じ、視力が低下した症例の報告があるので、本剤投与時に視力検査を実施することが望ましい。

外国において、妊娠初期に本剤500単位を投与された患者で、胎児の死亡が報告されている。

ラットにおける交配前投与では、本剤の筋弛緩作用による後肢麻痺に伴う二次的な影響であると考えられる妊娠率、受胎率及び授胎率の低下が、器官形成期投与では、胎児体重の減少がみられた。また、マウスにおける器官形成期の間欠投与による試験において、骨化数の減少がみられた。

動物実験(ラット及びサル)により、本剤投与部位以外の遠隔の筋において、筋萎縮や筋重量減少等の障害が発生したとの報告がある。

薬物動態

[3]

(参考)

ラットに125I-A型ボツリヌス毒素を筋肉内単回投与したときの血漿中濃度は、2時間後に最高値として、投与量の3%が認められた。24時間後には1%であった。筋肉内には、投与直後に84%を認めたが、24時間後には5%に減少し、消失半減期は約10時間と推定された。また、投与後24時間以内に60%が尿中排泄された。

臨床成績

眼瞼痙攣、片側顔面痙攣、痙性斜頸における臨床試験成績[4][5][6][7][8]

眼瞼痙攣

国内延べ6施設で総計88例について実施された臨床試験において、評価可能な79例の改善率は下記のとおりである。

片側顔面痙攣

国内延べ13施設で総計97例について実施された臨床試験において、評価可能な94例の改善率は下記のとおりである。

痙性斜頸

国内延べ15施設で総計174例について実施された臨床試験において、評価可能な166例の改善率は下記のとおりである。

(参考:承認外の用量を含む)

改善度は、「著明改善」、「改善」、「やや改善」、「不変」、「増悪」の5段階で行った。

疾患名改善率(改善以上)
眼瞼痙攣89.9%(71/79)
片側顔面痙攣74.5%(70/94)
痙性斜頸41.6%(69/166)

なお、片側顔面痙攣における初回投与時の投与部位は下記のとおりである。

眼輪筋94/94例、皺眉筋11/94例、前頭筋6/94例、口輪筋25/94例、大頬骨筋67/94例、小頬骨筋13/94例、笑筋15/94例、オトガイ筋7/94例、広頸筋1/94例

また、痙性斜頸における初回投与時の投与部位は下記のとおりである。

胸鎖乳突筋120/166例、僧帽筋90/166例、板状筋118/166例、斜角筋9/166例、僧帽筋前縁16/166例、肩甲挙筋8/166例、傍脊柱筋3/166例、広頸筋5/166例

上肢痙縮における臨床試験成績[9]

国内19施設で脳卒中後の成人上肢痙縮患者109例について実施された第III相臨床試験の結果は下記のとおりである。

脳卒中後の成人上肢痙縮患者を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験において、本剤*又はプラセボ(それぞれの用量に対応)を複数の緊張筋に投与したとき、主要評価項目である手関節のModified Ashworth Scale(MAS:筋痙縮の度合いを6段階で評価)の変化量に基づく時間曲線下面積(平均値±標準偏差)は、下表のとおりであり、本剤高用量群においてプラセボ群に対する統計学的な有意差が認められた(p<0.001、t検定)。

*本剤は高用量群と低用量群を設定し、それぞれ以下の用量を投与した。

本剤高用量群

母指関節に痙縮がない場合200単位、母指関節に痙縮がある場合240単位を投与

本剤低用量群

母指関節に痙縮がない場合120単位、母指関節に痙縮がある場合150単位を投与

 本剤高用量群(51例)プラセボ群(26例)本剤低用量群(21例)プラセボ群(11例)
MASの変化量に基づく時間曲線下面積−10.397±8.9313−3.567±4.7189−10.036±7.7743−6.227±8.6584
プラセボとの差[95%信頼区間]−6.830[−10.567,−3.093]−3.808[−9.950,2.333]
p値p<0.001

なお、各評価時期における手関節のMASの推移は下表のとおりであった。

 MASMAS変化量
本剤高用量群プラセボ群本剤高用量群プラセボ群群間差[95%信頼区間]
投与前3.31±0.469(51)3.27±0.452(26)
投与1週後2.66±0.822(51)3.04±0.599(26)−0.66±0.745(51)−0.23±0.430(26)−0.43[−0.74,−0.11]
投与4週後2.26±0.885(51)2.79±0.724(26)−1.05±0.912(51)−0.48±0.671(26)−0.57[−0.97,−0.17]
投与6週後2.17±0.869(49)2.98±0.728(26)−1.15±0.931(49)−0.29±0.569(26)−0.86[−1.26,−0.47]
投与8週後2.32±0.914(48)2.94±0.838(24)−1.01±0.970(48)−0.35±0.599(24)−0.66[−1.09,−0.22]
投与12週後2.51±0.894(47)3.08±0.640(25)−0.83±0.842(47)−0.20±0.408(25)−0.63[−0.99,−0.27]
 本剤低用量群プラセボ群本剤低用量群プラセボ群群間差[95%信頼区間]
投与前3.33±0.483(21)3.18±0.405(11)
投与1週後2.48±0.915(21)2.68±0.845(11)−0.86±0.777(21)−0.50±0.742(11)−0.36[−0.94,0.22]
投与4週後2.45±0.893(21)2.45±1.214(11)−0.88±0.740(21)−0.73±1.009(11)−0.15[−0.79,0.48]
投与6週後2.38±0.907(21)2.50±1.162(11)−0.95±0.789(21)−0.68±0.956(11)−0.27[−0.92,0.37]
投与8週後2.40±1.032(21)2.68±0.956(11)−0.93±0.884(21)−0.50±0.742(11)−0.43[−1.07,0.21]
投与12週後2.62±1.071(21)2.91±0.831(11)−0.71±0.845(21)−0.27±0.647(11)−0.44[−1.04,0.15]
平均値±標準偏差(例数)

また、二重盲検期に引き続いて非盲検下で本剤*を反復投与したときの各投与回における手関節のMASの推移は下表のとおりであった。

*母指関節に痙縮がない場合200単位、母指関節に痙縮がある場合240単位投与

 1回目2回目3回目
投与前2.89±0.720(97)2.57±0.696(77)2.50±0.652(48)
投与4週後1.85±0.843(96)1.69±0.835(77)1.86±0.608(48)
投与8週後1.93±0.940(95)1.88±0.825(75)1.89±0.714(47)
投与12週後2.22±0.903(92)2.20±0.780(74)2.06±0.784(47)
平均値±標準偏差(例数)

下肢痙縮における臨床試験成績[10]

国内19施設で脳卒中後の成人下肢痙縮患者120例について実施された第III相臨床試験の結果は下記のとおりである。

脳卒中後の成人下肢痙縮患者を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験において、本剤300単位又はプラセボを複数の緊張筋に投与したとき、主要評価項目である足関節のMASの変化量に基づく時間曲線下面積(平均値±標準偏差)は、本剤群−8.513±6.6904、プラセボ群−5.085±6.6496、本剤群とプラセボ群の平均値の差とその95%信頼区間は−3.428[−5.841,−1.016]であり、本剤群においてプラセボ群に対する統計学的な有意差が認められた(p=0.006、t検定)。

なお、各評価時期における足関節のMASの推移は下表のとおりであった。

 MASMAS変化量
本剤群プラセボ群本剤群プラセボ群群間差[95%信頼区間]
投与前3.28±0.451(58)3.24±0.432(62)
投与1週後2.67±0.787(57)2.72±0.838(62)−0.61±0.675(57)−0.52±0.765(62)−0.09[−0.35,0.17]
投与4週後2.40±0.828(56)2.81±0.785(62)−0.88±0.687(56)−0.43±0.718(62)−0.46[−0.71,−0.20]
投与6週後2.35±0.829(57)2.78±0.804(61)−0.91±0.733(57)−0.47±0.712(61)−0.45[−0.71,−0.18]
投与8週後2.45±0.735(54)2.82±0.758(61)−0.82±0.660(54)−0.43±0.676(61)−0.40[−0.65,−0.15]
投与12週後2.70±0.866(54)2.84±0.750(61)−0.56±0.685(54)−0.40±0.583(61)−0.15[−0.39,0.08]
平均値±標準偏差(例数)

また、二重盲検期に引き続いて非盲検下で本剤300単位を反復投与したときの各投与回における足関節のMASの推移は下表のとおりであった。

 1回目2回目3回目
投与前2.91±0.694(107)2.45±0.618(92)2.41±0.593(58)
投与4週後1.95±0.699(105)1.76±0.643(91)1.85±0.635(58)
投与8週後1.95±0.636(103)1.88±0.631(89)1.87±0.502(55)
投与12週後2.23±0.730(104)2.09±0.712(88)1.90±0.556(55)
平均値±標準偏差(例数)

小児脳性麻痺患者における臨床試験成績

2歳以上の小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足に対する臨床試験は国内において実施されていない。

原発性腋窩多汗症における臨床試験成績

国内14施設で成人原発性腋窩多汗症患者152例について実施された第III相臨床試験の結果は下記のとおりである。

成人原発性腋窩多汗症患者を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験において、片腋窩あたり本剤50単位又はプラセボを複数の部位(10〜15ヵ所)に皮内投与したとき、主要評価項目である投与4週後の重量測定法による発汗重量のレスポンダー率*は、下表のとおりであり、プラセボ群と比べ本剤群で統計学的に有意に高かった(p<0.001、Fisherの直接確率検定)。

*レスポンダー率:ベースラインと比較して両腋窩の平均発汗重量が50%以上減少している被験者の割合

 レスポンダー率群間差[95%信頼区間]p値
本剤50単位群プラセボ群
投与4週後96.2(75/78)45.9(34/74)50.2[38.1,62.3]<0.001
レスポンダー率(%)(レスポンダー例数/評価例数)p値:Fisherの直接確率検定

また、二重盲検期に引き続いて非盲検下で片腋窩あたり本剤50単位を投与したとき、投与4週後の重量測定法による発汗重量のレスポンダー率は、93.9%(93/99例)であった。

斜視における臨床試験成績

国内13施設で12歳以上の水平斜視患者41例について実施された第III相臨床試験の結果は下記のとおりである。

12歳以上の小児及び成人水平斜視患者41例を対象とした、無治療対照評価者遮蔽比較試験において、初回投与量として1外眼筋あたり本剤1.25〜5.0単位を投与した(無治療群は治験薬を投与せず経過観察)。主要評価項目である投与4週後の正面眼位における斜視角[遠見斜視角と近見斜視角の平均値(プリズムジオプトリー、以下PD)]のベースラインからの変化量は、下表のとおりであり、投与前の斜視角が20PD以上50PD未満の被験者層では無治療群と比べ本剤各群で統計学的に有意に減少した。投与前の斜視角が10PD以上20PD未満の被験者層では、本剤各群においてベースラインからの斜視角の減少がみられた。

投与前の斜視角投与群投与前投与4週後 無治療群との群間差[95%信頼区間]p値
10PD以上20PD未満無治療群16.17±2.754(3)2.33±6.602(3)
1.25単位群15.00±1.414(4)−7.50±7.141(4)−9.83[−21.81,2.14]0.091
2.5単位群15.17±2.930(3)−3.75±2.475(2)−6.08[−20.39,8.23]0.338
20PD以上50PD未満無治療群33.75±8.760(10)−0.55±2.291(10)
2.5単位群30.55±6.166(10)−13.40±15.105(10)−12.85[−24.46,−1.24]0.031
5.0単位群35.27±9.152(11)−17.27±15.476(11)−16.72[−28.06,−5.38]0.005
*:ベースラインからの変化量斜視角(PD):平均値±標準偏差(例数)95%信頼区間及びp値は分散分析の併合分散を使用して算出(FisherのLSD法)

また、続けて1外眼筋あたり本剤1.25〜5.0単位を投与したとき、非遮蔽下にて評価した投与4週後の正面眼位における斜視角のベースラインからの変化量は、投与前の斜視角が10PD以上20PD未満の被験者層で−5.40±4.814(5例)、20PD以上50PD未満の被験者層で−10.95±6.950(10例)であった。

痙攣性発声障害における臨床試験成績

国内8施設で内転型及び外転型痙攣性発声障害患者について実施された第II/III相臨床試験の結果は下記のとおりである。

内転型痙攣性発声障害患者22例を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験において、本剤2.5単位又はプラセボを片側の甲状披裂筋に投与したとき、主要評価項目である投与4週後の異常モーラ数のベースラインからの変化量は下表のとおりであり、プラセボ群と比べ本剤群で統計学的に有意な差が認められた(p=0.0148、共分散分析)。また、副次評価項目であるVoice Handicap Index(VHI)合計スコアの投与4週後のベースラインからの変化量は下表のとおりであり、プラセボ群と比べ本剤群で改善傾向が認められた。

 本剤群(11例)プラセボ群(11例)変化量の群間差b)[95%信頼区間]
投与前投与4週後a) 投与前投与4週後a)
異常モーラ数評価者111.1±6.25−3.6±7.9711.6±6.34−0.5±3.91−3.3[-8.4,1.7]
評価者220.5±4.27−7.0±8.0421.5±5.910.2±1.66−7.2[-12.5,−1.8]
評価者319.7±5.57−7.3±7.6422.1±6.49−0.1±1.87−6.9[−12.0,−1.7]
3人の中央値c) 19.2±4.51−7.0±7.6321.3±6.18−0.2±1.54−6.5[-11.6,−1.4]
VHId)合計スコア78.5±18.86−24.0±31.9472.5±16.63−5.3±11.37−15.7[-36.4,5.0]
平均値±標準偏差a)ベースラインからの変化量b)ベースライン値を共変量とした共分散分析モデルに基づくc)規定の日本語を朗読中に異常が認められた拍数を3人の評価者が評価し、その中央値を代表値として主要評価項目の値として用いたd)音声障害の度合いに関する30の質問を被験者自身が5段階で評価した

また、二重盲検期に引き続いて片側又は両側の甲状披裂筋に1つの筋あたり本剤1.25〜2.5単位を非盲検下で投与したとき、投与4週後の異常モーラ数及びVHI合計スコアの変化量(平均値±標準偏差)は、二重盲検期に本剤を投与された被験者において再投与1回時−6.4±8.13及び−25.4±32.91(9例)、再投与2回時−6.4±8.52及び−16.0±22.99(7例)であった。

外転型痙攣性発声障害患者2例を対象とした非盲検試験において、本剤5.0単位を片側の後輪状披裂筋に投与したとき、それぞれの被験者におけるベースライン時の異常モーラ数は15及び7であり、投与4週後の変化量は−2及び1であった。

薬効薬理

坐骨神経腓腹筋の収縮に対する作用[11]

ラット大腿二頭筋に投与した試験において、坐骨神経刺激による腓腹筋収縮の抑制を認める。

筋弛緩作用[12]

マウス片側腓腹筋に投与した尾懸下試験において、投与後比較的早期に、本剤の筋弛緩作用に基づく運動力の低下及び不動時間の延長を用量依存的に認める。

α及びγ運動ニューロンに対する機能的除神経作用[13]

ラット大腿二頭筋に投与した試験において、錘外筋及び筋紡錘(錘内筋)で機能的除神経作用を認める。

神経再生による機能的除神経からの回復[13]

ラット大腿二頭筋に投与した試験において、α及びγ運動ニューロンに対する機能的除神経惹起後、錘外筋及び筋紡錘(錘内筋)ともに終板の拡大を認める。

作用機序

末梢の神経筋接合部における神経終末内でのアセチルコリン放出抑制により神経筋伝達を阻害し、筋弛緩作用を示す。神経筋伝達を阻害された神経は、軸索側部からの神経枝の新生により数ヵ月後には再開通し、筋弛緩作用は消退する。

また、エクリン汗腺は主にコリン作動性神経により調節されていることから、本薬はコリン作動性神経及び汗腺の接合部において、神経終末内でのアセチルコリン放出抑制により神経伝達を阻害し、発汗を抑制すると考えられる[14]

有効成分に関する理化学的知見

一般名A型ボツリヌス毒素
一般名(欧名)Botulinum Toxin Type A
性状振り混ぜるとき、白濁する。
KEGG DRUGD00783

承認条件

医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。

本剤についての講習を受け、本剤の安全性及び有効性を十分に理解し、本剤の施注手技に関する十分な知識・経験のある医師によってのみ用いられるよう、必要な措置を講じること。

本剤の使用後に失活・廃棄が安全・確実に行われるよう、廃棄については薬剤部に依頼する等、所要の措置を講じ、廃棄に関する記録を保管すること。

斜視について、国内での治験症例が極めて限られていることから、製造販売後、一定数の症例にかかるデータが集積されるまでの間は、原則として全症例を対象とした使用成績調査を実施することにより、本剤使用患者の背景情報を把握するとともに、本剤の安全性及び有効性に関するデータを早期に収集し、本剤の適正使用に必要な措置を講じること。

痙攣性発声障害について、国内での治験症例が極めて限られていることから、製造販売後、一定数の症例にかかるデータが集積されるまでの間は、原則として全症例を対象とした使用成績調査を実施することにより、本剤使用患者の背景情報を把握するとともに、本剤の安全性及び有効性に関するデータを早期に収集し、本剤の適正使用に必要な措置を講じること。

包装

ボトックス注用50単位

50単位×1バイアル

ボトックス注用100単位

100単位×1バイアル

ボトックス注用50単位/100単位の廃棄の方法

残った薬液は、0.5%次亜塩素酸ナトリウム溶液を加えて失活させます。

失活後、密閉可能な廃棄袋又は箱に廃棄してください。

薬液の触れた器具等も同様に0.5%次亜塩素酸ナトリウム溶液を加えて失活させた後、密閉可能な廃棄袋又は箱に廃棄してください。

主要文献


1. 藤本智子ほか,  日皮会誌,  125 (7),  1379-1400,  (2015) »J-STAGE
2. 「痙攣性発声障害の診断基準および重症度分類の策定に関する研究」班:痙攣性発声障害 診断基準および重症度分類  (http://www.jslp.org/index.htm)
3. 社内資料:分布に関する試験
4. 岩重博康ほか,  日本眼科学会雑誌,  99 (6),  663-668,  (1995) »PubMed
5. 丸尾敏夫ほか,  眼科臨床医報,  89 (3),  340-344,  (1995)
6. 目崎高広ほか,  脳と神経,  47 (8),  749-754,  (1995)
7. 目崎高広ほか,  脳と神経,  51 (5),  427-432,  (1999)
8. 目崎高広ほか,  脳と神経,  47 (9),  857-862,  (1995)
9. Kaji R,et al.,  Curr Med Res Opin,  26,  1983-1992,  (2010) »PubMed
10. Kaji R,et al.,  J Neurol,  257,  1330-1337,  (2010) »PubMed
11. 社内資料:薬効薬理試験
12. Aoki R,et al.,  Eur J Neurol,  2,  3-9,  (1995)
13. 社内資料:薬効薬理試験
14. Campanati A,et al.,  Clin Ther,  25 (1),  298-308,  (2003) »PubMed

作業情報


改訂履歴

2017年12月 第20版 改訂
2018年5月 第21版 改訂

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[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2018/12/19 版