(1)エノシタビン10mgに対し、日局注射用水を1mLの割合で加える。
(2)バイアルを溶解ラックに入れ、あらかじめ沸騰させた水浴中で約10分間加熱する。その間、3回沸騰水浴中から取り出し、強く振り混ぜる(各回10秒間に10〜15回程度)。
注意
本剤溶解操作時に溶解鍋の空焚きをしないこと。[空焚きによりバイアルが破裂し、内容液とガラス片が飛散するおそれがある。]
(3)沸騰水浴中から取り出し、小さな塊あるいは透明なゲル状物のない均一な乳白色の液が得られたことを確認する。
注意
乳白色の液が得られない場合は、再度上記(2)の操作を行う。
(4)バイアルを熱い溶解ラックごと、好ましくは氷水中(流水中でも可)で約3分間振り混ぜながら急冷すると無色澄明な液が得られる。この溶液1.1mLには約10mgのエノシタビンが含まれる。
注意
無色澄明な液を得るためには、急冷することが最も重要なポイントであるため、放置しないこと。
(急冷操作前にバイアルを放置する等により冷ましたような場合には、再度沸騰水浴中で加熱後、ただちに急冷操作を行う。)
(5)本剤の水溶液を輸液で希釈する際には、泡立ちを極力抑え、注入後の撹拌は穏やかに行う。(輸液容器の液中に本剤の水溶液を注入する針を浸けて注入するか、又は壁を伝わせてゆっくり注入する。)
本剤の水溶液(輸液希釈前)をやむを得ず保存する場合は、5℃以下で保存し、48時間以内に使用すること。
注意
輸液希釈前に、無色澄明であることを確認する。無色澄明でない場合は「14.1.2 調製方法(2)〜(4)」に準じて再度調製すること。