医療用医薬品 : サインバルタ |
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総称名 | サインバルタ |
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一般名 | デュロキセチン塩酸塩 |
欧文一般名 | Duloxetine Hydrochloride |
製剤名 | デュロキセチン塩酸塩カプセル |
薬効分類名 | セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤 |
薬効分類番号 | 1179 1190 |
ATCコード | N06AX21 |
KEGG DRUG |
D01179
塩酸デュロキセチン
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JAPIC | 添付文書(PDF) |
販売名 | 欧文商標名 | 製造会社 | YJコード | 薬価 | 規制区分 |
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サインバルタカプセル20mg | Cymbalta Capsules | 塩野義製薬 | 1179052M1022 | 84.5円/カプセル | 劇薬, 処方箋医薬品注) |
サインバルタカプセル30mg | Cymbalta Capsules | 塩野義製薬 | 1179052M2029 | 109.3円/カプセル | 劇薬, 処方箋医薬品注) |
モノアミン酸化酵素(MAO)阻害剤 セレギリン塩酸塩 (エフピー) ラサギリンメシル酸塩 (アジレクト) サフィナミドメシル酸塩 (エクフィナ) [2.2参照] | 他の抗うつ剤で併用により発汗、不穏、全身痙攣、異常高熱、昏睡等の症状があらわれたとの報告がある。 MAO阻害剤の投与を受けた患者に本剤を投与する場合には、少なくとも2週間の間隔をおき、また、本剤からMAO阻害剤に切り替えるときは5日間の間隔をおくこと。 | 主にMAO阻害剤による神経外アミン総量の増加及び抗うつ剤によるモノアミン作動性神経終末におけるアミン再取り込み阻害によると考えられる。 |
ピモジド | QT延長、心室性不整脈(Torsades de pointesを含む)等の心血管系副作用が発現することがあるので注意すること。 | 本剤は、ピモジドの肝での酸化的代謝を阻害し、血中濃度を上昇させると考えられる。 |
アルコール [9.1.4参照] | 相互に中枢神経抑制作用を増強することがあるので注意すること。また、肝機能が悪化するおそれがある。 | アルコールは中枢神経抑制作用を有する。また、過度のアルコール摂取と本剤との併用により、肝機能が悪化することがある。 |
中枢神経抑制剤 バルビツール酸誘導体、ロラゼパム等 | 相互に作用を増強することがあるので、本剤及びこれらの薬剤の用量を減量するなど注意して投与すること。 | 機序は不明 |
メチルチオニニウム塩化物水和物(メチレンブルー) | セロトニン症候群があらわれるおそれがある。 | 左記薬剤のMAO阻害作用によりセロトニン作用が増強される。 |
フルボキサミンマレイン酸塩、シプロフロキサシン、エノキサシン等 [16.7.1参照] | 本剤の血中濃度が上昇することがあるので、本剤の用量を減量するなど注意して投与すること。 | これらの薬剤のCYP1A2阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇することがある。 本剤とフルボキサミンとの併用により、本剤の血漿クリアランスが減少したとの報告がある。 |
三環系抗うつ剤 アミトリプチリン塩酸塩、ノルトリプチリン塩酸塩、イミプラミン塩酸塩等 フェノチアジン系抗精神病剤 ペルフェナジン 抗不整脈剤 プロパフェノン塩酸塩、フレカイニド酢酸塩 | これらの薬剤の血中濃度が上昇することがあるので、これらの薬剤の用量を減量するなど注意して投与すること。 | 本剤のCYP2D6阻害作用により、これらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。 本剤とCYP2D6基質であるデシプラミンとの併用により、デシプラミンのAUCが増加したとの報告がある。 |
パロキセチン塩酸塩水和物、キニジン硫酸塩水和物等 [16.7.1参照] | 本剤の血中濃度が上昇することがあるので、本剤の用量を減量するなど注意して投与すること。 | これらの薬剤のCYP2D6阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇することがある。 本剤とパロキセチンとの併用により、本剤の血漿クリアランスが減少したとの報告がある。 |
セロトニン作用薬 炭酸リチウム、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(SNRI)及び選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)、トラマドール塩酸塩、トリプタン系薬剤、L-トリプトファン含有製剤、リネゾリド等 セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品等 [11.1.1参照] | 相互にセロトニン作用を増強することによりセロトニン症候群等のセロトニン作用による症状があらわれることがあるので、本剤及びこれらの薬剤の用量を減量するなど注意して投与すること。 | 本剤はセロトニン再取り込み阻害作用を有するため、併用により、セロトニン作用が増強することがある。 |
降圧剤 クロニジン塩酸塩等 | 降圧剤の作用を減弱することがあるので、本剤の用量を減量もしくはこれらの薬剤を増量するなど注意して投与すること。 | 本剤のノルアドレナリン再取り込み阻害作用によると考えられる。 |
アドレナリン、ノルアドレナリン | これらの薬剤(特に注射剤)との併用により、心血管作用(血圧上昇等)が増強することがあるので、本剤及びこれらの薬剤の用量を減量するなど注意して投与すること。 | 本剤はノルアドレナリン再取り込み阻害作用を有するため、併用により、アドレナリン作用が増強することがある。 |
血漿蛋白との結合率の高い薬剤 ワルファリンカリウム等 | 相互に作用を増強することがあるので、本剤及びこれらの薬剤の用量を減量するなど注意して投与すること。 | 本剤は血漿蛋白との結合率が高いため、併用により、本剤及びこれらの薬剤の血中遊離濃度が上昇することがある。 |
出血傾向が増強する薬剤 非定型抗精神病剤、フェノチアジン系薬剤、三環系抗うつ剤、アスピリン等の非ステロイド系抗炎症剤、ワルファリンカリウム等 [9.1.10参照] | 出血傾向が増強することがあるので、本剤及びこれらの薬剤の用量を減量するなど注意して投与すること。 | SNRI、SSRIとこれらの薬剤との併用により、出血傾向が増強すると考えられる。 |
5%以上 | 1〜5%未満 | 1%未満 | 頻度不明 | |
過敏症注 | 発疹、そう痒、蕁麻疹 | 接触性皮膚炎、光線過敏反応、血管浮腫、皮膚血管炎 | ||
全身症状 | 倦怠感 | ほてり、発熱、悪寒、脱水、脱力感 | ||
精神神経系 | 傾眠(24.3%)、頭痛、めまい | 不眠、立ちくらみ、しびれ感、振戦、浮遊感 | あくび、焦燥感、気分高揚、注意力障害、錐体外路症状、不安、異常夢(悪夢を含む)、頭がぼーっとする、性欲減退、躁病反応、錯感覚、無感情、味覚異常 | 激越、オーガズム異常、嗜眠、睡眠障害、歯軋り、失見当識、攻撃性、怒り、歩行障害、開口障害、下肢静止不能症候群、異常感 |
消化器 | 悪心(22.4%)、食欲減退、口渇(12.8%)、便秘(12.4%)、下痢 | 腹部痛、嘔吐、腹部膨満感、腹部不快感、消化不良、胃炎 | 口内炎、歯痛、胃腸炎、咽頭不快感 | 咽頭炎、咽喉緊張、口臭、嚥下障害、顕微鏡的大腸炎 |
感覚器 | 耳鳴 | 視調節障害、眼乾燥、霧視、耳痛 | 散瞳、緑内障 | |
循環器 | 動悸、頻脈、血圧上昇 | 起立性低血圧、上室性不整脈、失神 | ||
肝臓 | AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇、総ビリルビン上昇、Al-P上昇、LDH上昇 | |||
血液 | ヘモグロビン減少、赤血球減少、ヘマトクリット減少、鼻出血 | 異常出血(斑状出血、胃腸出血等)、白血球減少 | ||
筋・骨格系 | 背部痛、関節痛、筋痛、肩こり、筋痙攣 | 筋緊張 | ||
泌尿器・生殖器 | 排尿困難 | 性機能異常(月経異常、射精障害、勃起障害等)、排尿障害、血中クレアチニン上昇、BUN上昇、頻尿、尿中アルブミン/クレアチニン比上昇、尿流量減少 | 多尿、閉経期症状、精巣痛 | |
代謝・内分泌 | 高血糖、トリグリセリド上昇、総コレステロール上昇、尿中蛋白陽性 | 血中カリウム減少 | 甲状腺機能低下、低ナトリウム血症、乳汁漏出症、高プロラクチン血症、血中カリウム上昇 | |
その他 | 発汗、体重減少、体重増加、CK(CPK)上昇 | 浮腫、冷感、熱感、呼吸苦、胸痛、冷汗、咳嗽 |
投与量(mg) | 例数 | Cmax(ng/mL) | Tmax(hr) | AUC0-48(ng・hr/mL) | T1/2(β)(hr) |
10 | 8 | 12.08±10.09 | 7.8±2.3 | 155.51±94.64 | 12.75±5.88注 |
20 | 18.31±10.89 | 7.5±1.4 | 259.33±141.84 | 15.34±5.87 | |
40 | 38.65±19.46 | 6.9±2.0 | 551.75±239.64 | 10.56±2.86 |
投与量(mg) | 例数 | Cmax(ng/mL) | Tmax(hr) | AUC0-24(ng・hr/mL) | T1/2(β)(hr) | |
20 | 6 | 1日目 | 13.57±4.40 | 6.2±1.0 | 139.56±27.40 | 12.30±3.11 |
7日目 | 16.24±4.95 | 6.0±0.0 | 205.32±45.34 | 12.09±2.58 | ||
40 | 6 | 1日目 | 22.17±12.67 | 6.7±2.9 | 254.15±151.73 | 13.78±6.82 |
7日目 | 31.50±16.81 | 5.8±1.2 | 426.76±263.55 | 17.26±2.25 | ||
60 | 6 | 1日目 | 46.2±25.7 | 5.8±1.2 | 519.1±267.4 | 13.46±5.03 |
7日目 | 68.1±20.8 | 5.7±0.5 | 895.8±344.3 | 13.18±2.26 |
投与量(mg) | 例数 | Cmax(ng/mL) | Tmax(hr) | AUC0-48(ng・hr/mL) | T1/2(β)(hr) | Ae0-48(μg) | |
20 | 空腹時 | 7 | 8.53±4.12 | 5.7±0.8 | 116.33±58.16 | 9.01±1.42 | 11.36±7.04 |
食後 | 10.97±6.17 | 6.0±0.0 | 133.82±66.72 | 9.27±0.79 | 11.93±6.06 | ||
p値 | 0.0422* | 0.2856 | 0.1427 | 0.7171 | 0.9499 |
薬物動態パラメータ | Cmax注2(ng/mL) | Tmax注3(hr) | AUC0-∞注2(ng・hr/mL) | λz(hr−1) | T1/2注4(hr) | |
朝空腹時 | 1回目 | 27.5±8.3 | 6.0(4.0-10.0) | 464.3±148.9 | 0.058±0.013 | 11.9(8.2-17.5) |
2回目 | 25.9±9.4 | 6.0(1.0-10.0) | 456.7±185.5 | 0.061±0.013 | 11.3(8.0-14.9) | |
朝食後 | 24.1±11.4 | 10.0(6.0-16.1) | 402.3±164.5 | 0.070±0.018 | 9.8(5.9-14.1) | |
夜就寝時(空腹) | 19.6±6.8 | 10.0(4.0-16.0) | 381.7±154.4 | 0.064±0.011 | 10.8(8.1-16.3) | |
朝空腹注1vs.朝食後 p値 | 0.405 | <0.001* | 0.060 | 0.004* | − | |
朝空腹注1vs.就寝時 p値 | <0.001* | <0.001* | 0.005* | 0.368 | − |
投与群 | 例数 | HAM-D17合計評点 | 変化量 | ||||
ベースライン注1 | 最終評価時 | ベースラインからの変化量 | プラセボ群との対比較注2 | ||||
群間差(95%信頼区間) | p値 | ||||||
プラセボ群 | 145 | 20.4±4.2 | 12.2±7.0 | −8.3±5.8 | − | − | |
本剤 | 40mg群 | 73 | 20.6±4.4 | 10.1±5.6 | −10.5±5.7 | −2.17(−3.83,−0.52) | 0.0103* |
60mg群 | 74 | 20.4±4.1 | 10.5±6.2 | −10.0±6.4 | −1.70(−3.35,−0.05) | 0.0440* | |
併合群 | 147 | 20.5±4.2 | 10.3±5.9 | −10.2±6.1 | −1.93(−3.28,−0.58) | 0.0051* | |
パロキセチン群 | 148 | 20.4±4.8 | 11.0±7.4 | −9.4±6.9 | −1.29(−2.64,0.07) | 0.0623 |
評価時期 | 例数 | HAM-D17合計評点 | 変化量 |
ベースライン | 215 | 20.9±5.1 | − |
6週時 | 187 | 12.5±5.3 | −8.3±5.2 |
12週時 | 182 | 10.1±5.2 | −10.6±5.6 |
24週時 | 172 | 8.4±5.3 | −12.6±6.5 |
52週時 | 146 | 5.5±4.8 | −15.6±6.1 |
投与群 | 24時間平均疼痛重症度スコア週平均値 | 変化量 | ||||
ベースライン注1 | 投与12週時注1 | ベースラインからの変化量注2 | プラセボ群との対比較 | |||
群間差(95%信頼区間) | p値 | |||||
プラセボ群 | 5.78±1.17(167) | 4.38±1.99(150) | −1.61±0.18 | − | − | |
本剤 | 40mg群 | 5.79±1.23(85) | 3.54±1.86(73) | −2.41±0.21 | −0.81(−1.18,−0.43) | − |
60mg群 | 5.76±1.17(86) | 3.41±1.77(72) | −2.53±0.21 | −0.93(−1.30,−0.56) | − | |
併合群 | 5.77±1.20(171) | 3.48±1.81(145) | −2.47±0.18 | −0.87(−1.17,−0.56) | <0.0001* |
評価時期 | 例数 | BPI-疼痛重症度(平均の痛み)スコア | 変化量 |
ベースライン | 258 | 3.9±1.9 | − |
8週時 | 245 | 2.6±1.7 | −1.3±1.4 |
16週時 | 230 | 2.4±1.8 | −1.5±1.5 |
28週時 | 214 | 2.1±1.7 | −1.8±1.7 |
50/51週時注 | 191 | 1.8±1.4 | −2.2±1.6 |
解析手法 | 投与群 | BPI-疼痛重症度(平均の痛み)スコア | 変化量 | |||
ベースライン注1 | 投与14週時注1 | ベースラインからの変化量注2 | プラセボ群との対比較 | |||
群間差(95%信頼区間) | p値 | |||||
主要解析:混合効果モデルによる解析 | プラセボ群 | 6.13±1.35(195) | 4.33±1.97(147) | −1.58±0.23 | − | − |
60mg群 | 6.05±1.29(191) | 3.88±1.84(163) | −1.90±0.23 | −0.32(−0.70,0.06) | 0.0988 | |
副次解析:共分散分析(LOCF) | プラセボ群 | 6.13±1.35(195) | 4.55±2.02(195) | −1.22±0.26 | − | − |
60mg群 | 6.05±1.29(191) | 4.13±1.94(191) | −1.60±0.26 | −0.38(−0.74,−0.02) | 0.0408* |
評価時期 | 例数 | BPI-疼痛重症度(平均の痛み)スコア | 変化量 |
ベースライン | 148 | 4.54±1.99 | − |
8週時 | 148 | 3.50±2.01 | −1.04±1.56 |
16週時 | 146 | 3.45±2.17 | −1.09±1.77 |
28週時 | 134 | 3.32±2.10 | −1.19±1.59 |
50週時 | 115 | 3.27±2.34 | −1.31±1.70 |
投与群 | BPI-疼痛重症度(平均の痛み)スコア | 変化量 | |||
ベースライン注1 | 投与14週時注1 | ベースラインからの変化量注2 | プラセボ群との対比較 | ||
群間差(95%信頼区間) | p値 | ||||
プラセボ群 | 5.09±1.04(226) | 3.16±1.78(200) | −1.96±0.11 | − | − |
60mg群 | 5.14±1.11(230) | 2.73±1.69(209) | −2.43±0.11 | −0.46(−0.77,−0.16) | 0.0026* |
評価時期 | 例数 | BPI-疼痛重症度(平均の痛み)スコア | 変化量 |
ベースライン | 150 | 3.89±1.55 | − |
8週時 | 142 | 2.35±1.72 | −1.56±1.58 |
16週時 | 140 | 2.17±1.71 | −1.76±1.78 |
28週時 | 137 | 1.95±1.54 | −2.01±1.76 |
50週時 | 121 | 1.59±1.50 | −2.26±1.63 |
投与群 | BPI-疼痛重症度(平均の痛み)スコア | 変化量 | |||
ベースライン注1 | 投与14週時注1 | ベースラインからの変化量注2 | プラセボ群との対比較 | ||
群間差(95%信頼区間) | p値 | ||||
プラセボ群 | 5.06±0.98(176) | 3.14±1.70(161) | −1.80±0.12 | − | − |
60mg群 | 5.03±0.96(177) | 2.44±1.54(160) | −2.57±0.12 | −0.77(−1.11,−0.43) | <0.0001* |
評価時期 | 例数 | BPI-疼痛重症度(平均の痛み)スコア | 変化量 |
ベースライン | 93 | 3.04±1.76 | − |
8週時 | 91 | 1.80±1.33 | −1.25±1.35 |
16週時 | 88 | 1.59±1.34 | −1.44±1.38 |
28週時 | 87 | 1.43±1.24 | −1.63±1.42 |
50週時 | 81 | 1.52±1.54 | −1.53±1.41 |
[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] | 2024/11/20 版 |