医療用医薬品 : フルボキサミンマレイン酸塩 |
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総称名 | フルボキサミンマレイン酸塩 |
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一般名 | フルボキサミンマレイン酸塩 |
欧文一般名 | Fluvoxamine Maleate |
薬効分類名 | 選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI) |
薬効分類番号 | 1179 |
ATCコード | N06AB08 |
KEGG DRUG |
D00824
フルボキサミンマレイン酸塩
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KEGG DGROUP |
DG01659
選択的セロトニン再取り込み阻害薬 (SSRI)
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JAPIC | 添付文書(PDF) |
販売名 | 欧文商標名 | 製造会社 | YJコード | 薬価 | 規制区分 |
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フルボキサミンマレイン酸塩錠25mg「CH」 (後発品) | 長生堂製薬 | 1179039F1044 | 10.1円/錠 | 処方箋医薬品注) | |
フルボキサミンマレイン酸塩錠50mg「CH」 (後発品) | 長生堂製薬 | 1179039F2040 | 16.5円/錠 | 処方箋医薬品注) | |
フルボキサミンマレイン酸塩錠75mg「CH」 (後発品) | 長生堂製薬 | 1179039F3047 | 33.7円/錠 | 処方箋医薬品注) |
モノアミン酸化酵素(MAO)阻害剤 セレギリン塩酸塩 (エフピー) ラサギリンメシル酸塩 (アジレクト) サフィナミドメシル酸塩 (エクフィナ) [2.2参照] | 両薬剤の作用が増強されることがあるので、MAO阻害剤の中止後、本剤を投与する場合は、2週間以上の間隔をあけること。また、本剤投与後MAO阻害剤に切り替える場合は、少なくとも1週間以上の間隔をあけること。 なお、本剤の類薬とMAO阻害剤との併用によりセロトニン症候群があらわれたとの報告がある。 | 脳内セロトニン濃度が高まるためと考えられる。 |
ピモジド (オーラップ) [2.3参照] | ピモジドの血中濃度が上昇又は半減期が延長することにより、QT延長、心室性不整脈(torsade de pointesを含む)等の心血管系の副作用が発現するおそれがある。 | 本剤は、肝臓で酸化的に代謝されるこれらの薬剤の代謝を阻害し、血中濃度を上昇させると考えられる。 |
チザニジン塩酸塩 (テルネリン) [2.3参照] | チザニジンの血中濃度が上昇又は半減期が延長することにより、著しい血圧低下等の副作用が発現するおそれがある。 | 本剤は、肝臓で酸化的に代謝されるこれらの薬剤の代謝を阻害し、血中濃度を上昇させると考えられる。 |
ラメルテオン (ロゼレム) メラトニン (メラトベル) [2.3参照] | これらの薬剤の最高血中濃度、AUCが顕著に上昇するとの報告があり、併用により作用が強くあらわれるおそれがある。 | 本剤は、肝臓で酸化的に代謝されるこれらの薬剤の代謝を阻害し、血中濃度を上昇させると考えられる。 |
セロトニン作用を有する薬剤 炭酸リチウム L-トリプトファン含有製剤(アミノ酸製剤、経腸成分栄養剤等) トリプタン系薬剤(スマトリプタンコハク酸塩等) 選択的セロトニン再取り込み阻害剤 トラマドール塩酸塩 リネゾリド メチルチオニニウム塩化物水和物(メチレンブルー)等 セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品 [11.1.4参照] | セロトニン症候群等のセロトニン作用による症状があらわれるおそれがあるので、減量するなど、観察を十分に行いながら慎重に投与すること。 | セロトニン作用を相互に増強させるためと考えられる。 |
抗てんかん剤 フェニトイン カルバマゼピン 三環系抗うつ剤 イミプラミン塩酸塩 アミトリプチリン塩酸塩 クロミプラミン塩酸塩 ベンゾジアゼピン系薬剤 アルプラゾラム ブロマゼパム ジアゼパム等 オランザピン クロザピン ロピニロール塩酸塩 メキシレチン塩酸塩 シルデナフィルクエン酸塩 | これらの薬剤の血中濃度を上昇させることがあるので、これらの薬剤の用量を減量するなど、注意して投与すること。 | 本剤は、肝臓で酸化的に代謝されるこれらの薬剤の代謝を阻害し、血中濃度を上昇、血中半減期を延長、又はAUCを増加させることがある。 |
β-遮断剤 プロプラノロール塩酸塩 | プロプラノロールの血中濃度上昇によると考えられる徐脈、低血圧等が報告されているので、注意して投与すること。 | 本剤は、肝臓で酸化的に代謝されるこれらの薬剤の代謝を阻害し、血中濃度を上昇、血中半減期を延長、又はAUCを増加させることがある。 |
キサンチン系気管支拡張剤 テオフィリン等 | テオフィリンのクリアランスを1/3に低下させることがあるので、テオフィリンの用量を1/3に減量するなど、注意して投与すること。なお、併用により、めまい、傾眠、不整脈等があらわれたとの報告がある。 | 本剤は、肝臓で酸化的に代謝されるこれらの薬剤の代謝を阻害し、血中濃度を上昇、血中半減期を延長、又はAUCを増加させることがある。 |
シクロスポリン ゾルピデム酒石酸塩 | これらの薬剤の血中濃度上昇が報告されているので、注意して投与すること。 | 本剤は、肝臓で酸化的に代謝されるこれらの薬剤の代謝を阻害し、血中濃度を上昇、血中半減期を延長、又はAUCを増加させることがある。 |
クマリン系抗血液凝固剤 ワルファリンカリウム | ワルファリンの血中濃度が上昇することが報告されているので、プロトロンビン時間を測定し、ワルファリンの用量を調節するなど、注意して投与すること。 | 本剤は、肝臓で酸化的に代謝されるこれらの薬剤の代謝を阻害し、血中濃度を上昇、血中半減期を延長、又はAUCを増加させることがある。 |
アブロシチニブ | アブロシチニブの作用が増強する可能性があるので、可能な限り併用しないことを考慮すること。併用する場合には、アブロシチニブを減量するなど注意して投与すること。 | 本剤は、肝臓で酸化的に代謝されるこれらの薬剤の代謝を阻害し、血中濃度を上昇、血中半減期を延長、又はAUCを増加させることがある。 |
メサドン塩酸塩 | メサドンの血中濃度上昇が報告されているので、注意して投与すること。 | 機序不明 |
出血傾向が増強する薬剤 非定型抗精神病薬 フェノチアジン系薬剤 三環系抗うつ薬 アスピリン等の非ステロイド系抗炎症剤 ワルファリンカリウム等 [9.1.7、9.8参照] | 皮膚の異常出血(斑状出血、紫斑等)、出血症状(胃腸出血等)が報告されているので、注意して投与すること。 | SSRIの投与により血小板凝集が阻害され、これらの薬剤との併用により出血傾向が増強することがある。 |
アルコール (飲酒) | 本剤服用中は、飲酒を避けさせることが望ましい。 | 相互作用は認められていないが、他の抗うつ剤で作用の増強が報告されている。 |
5%以上 | 0.1〜5%未満 | 頻度不明 | |
精神神経系 | 眠気 | めまい・ふらつき・立ちくらみ、振戦・アカシジア様症状・顎の不随意運動・開口障害・きょう筋の痙攣等の錐体外路障害、頭痛、不眠、頭がボーっとする、ぼんやり、集中力低下、記憶減退、動作緩慢、あくび、圧迫感、抑うつ感、神経過敏、焦燥感、不安感、躁転、気分高揚、舌麻痺、言語障害、しびれ、運動失調、知覚異常、異常感覚・冷感 | 激越、性欲障害 |
循環器 | 頻脈、動悸、血圧上昇、低血圧、起立性低血圧 | 徐脈 | |
過敏症 | 発疹、蕁麻疹、湿疹、そう痒感 | 光線過敏性反応 | |
血液 | 白血球減少、ヘモグロビン減少、血清鉄上昇あるいは低下 | 紫斑・胃腸出血・斑状出血等の異常出血、貧血 | |
肝臓 | AST、ALT、γ-GTP、LDH、Al-P上昇等の肝機能障害 | ||
消化器 | 嘔気・悪心、口渇、便秘 | 嘔吐、下痢、腹痛、腹部膨満感、食欲不振、消化不良、空腹感、口腔内粘膜腫脹 | |
泌尿器 | 排尿困難、排尿障害、頻尿、乏尿、BUN上昇、尿蛋白陽性 | 尿失禁、尿閉 | |
血清電解質 | 血清カリウム上昇あるいは低下、血中ナトリウム低下 | 低ナトリウム血症 | |
その他 | 倦怠感、脱力感、上肢の虚脱、息切れ、胸痛、熱感、ほてり、灼熱感、発汗、視調節障害、眼痛、眼圧迫感、眼がチカチカする、耳鳴、鼻閉、苦味、歯がカチカチする、体重増加、脱毛、CK上昇 | 乳汁漏出、高プロラクチン血症、月経異常、勃起障害・射精障害等の性機能異常、関節痛、筋肉痛、浮腫、発熱、しゃっくり、味覚異常、散瞳、緑内障 |
投与量 | Tmax(hr) | Cmax(ng/mL) | T1/2(hr) | AUC0-∞(ng・hr/mL) |
25mg | 5.17±1.47 | 9.14±3.97 | 8.91±1.25 | 133±51 |
50mg | 4.67±1.37 | 17.25±3.03 | 9.83±2.23 | 302±69 |
100mg | 3.50±1.22 | 43.77±15.49 | 11.84±2.38 | 804±322 |
200mg | 4.67±1.51 | 91.81±16.67 | 14.11±4.13 | 2020±655 |
判定パラメータ | 参考パラメータ | |||
AUC0-48(ng・hr/mL) | Cmax(ng/mL) | Tmax(hr) | t1/2(hr) | |
フルボキサミンマレイン酸塩錠50mg「CH」 | 191.2±61.8 | 11.7±4.0 | 5.3±1.2 | 17.6±9.3 |
デプロメール錠50 | 201.9±106.3 | 12.5±4.6 | 5.3±0.8 | 20.1±4.7 |
判定パラメータ | 参考パラメータ | |||
AUC0-48(ng・hr/mL) | Cmax(ng/mL) | Tmax(hr) | t1/2(hr) | |
フルボキサミンマレイン酸塩錠75mg「CH」 | 442.2±95.4 | 24.2±3.6 | 4.9±0.5 | 19.5±2.3 |
デプロメール錠75 | 432.5±83.5 | 22.9±4.5 | 5±0.7 | 19.8±4.5 |
1日投与量 | 評価例数 | Cmax(ng/mL) | AUC0-12(ng・hr/mL) | CL/F(L/hr) |
6〜11歳の男性 | ||||
50mg | 9 | 33.0±11.9 | 295.1±125.4 | 72.0±27.7 |
100mg | 8 | 114.5±57.9 | 1104.7±651.7 | 43.8±22.9 |
200mg | 7 | 347.9±183.0 | 3640.6±2086.2 | 26.4±14.5 |
6〜11歳の女性 | ||||
50mg | 7 | 86.0±25.9 | 876.0±305.9 | 23.8±10.1 |
100mg | 7 | 357.5±165.0 | 3529.9±1551.4 | 15.0±13.6 |
200mg | 3 | 859.7±284.9 | 8876.3±3274.0 | 9.0±3.2 |
12〜17歳の男性 | ||||
50mg | 9 | 27.3±13.0 | 257.3±138.9 | 100.4±72.9 |
100mg | 9 | 75.8±52.1 | 748.0±520.9 | 80.0±64.8 |
200mg | 9 | 248.3±124.5 | 2536.6±1347.3 | 48.0±47.1 |
300mg | 6 | 436.8±210.7 | 4508.4±2377.8 | 33.6±22.1 |
12〜17歳の女性 | ||||
50mg | 9 | 22.4±14.6 | 202.5±137.9 | 144.7±130.1 |
100mg | 8 | 64.3±43.7 | 644.7±456.5 | 132.1±186.4 |
200mg | 8 | 216.1±150.3 | 2250.0±1610.9 | 67.7±81.4 |
300mg | 7 | 296.4±213.6 | 3169.3±2474.8 | 81.4±111.0 |
評価例数 | ベースライン | ベースラインからの変化量 | 群間差[95%信頼区間]a) | p値a) | |
フルボキサミン | 19 | 26.6±5.51 | −10.5±5.25 | −4.3[−8.5,−0.1] | 0.044 |
プラセボ | 18 | 27.3±5.26 | −6.6±7.52 |
開始時 | 投与10週時 | p値※ | |
フルボキサミン | 87.6 | 58.6±1.8 | 0.0197 |
プラセボ | 87.6 | 65.8±2.5 |
[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] | 2023/03/22 版 |