医療用医薬品 : ザイザル

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医薬品情報


総称名 ザイザル
一般名 レボセチリジン塩酸塩
欧文一般名 Levocetirizine hydrochloride
製剤名 レボセチリジン塩酸塩錠
薬効分類名 持続性選択H1受容体拮抗・アレルギー性疾患治療剤
薬効分類番号 4490
ATCコード R06AE09
KEGG DRUG D08118 レボセチリジン塩酸塩
商品一覧 米国の商品 相互作用情報
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報


禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 臨床成績 薬効薬理 理化学的知見 包装 主要文献

商品情報 詳細

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ザイザル錠5mg Xyzal Tablets 5mg グラクソ・スミスクライン 4490028F1027 87.8円/錠 処方箋医薬品

禁忌

次の患者には投与しないこと

本剤の成分又はピペラジン誘導体(セチリジン、ヒドロキシジンを含む)に対し過敏症の既往歴のある患者

重度の腎障害(クレアチニンクリアランス10mL/min未満)のある患者[高い血中濃度が持続するおそれがある。]

効能・効果及び用法・用量

効能効果

〔成人〕

アレルギー性鼻炎

蕁麻疹、湿疹・皮膚炎、痒疹、皮膚そう痒症

〔小児〕

アレルギー性鼻炎

蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒

用法用量

〔成人〕

通常、成人にはレボセチリジン塩酸塩として1回5mgを1日1回、就寝前に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、最高投与量は1日10mgとする。

〔小児〕

通常、7歳以上15歳未満の小児にはレボセチリジン塩酸塩として1回2.5mgを1日2回、朝食後及び就寝前に経口投与する。

用法用量に関連する使用上の注意

腎障害患者では、血中濃度半減期の延長が認められ、血中濃度が増大するため、クレアチニンクリアランスに応じて、下表のとおり投与量の調節が必要である(「薬物動態」の項参照)。
なお、クレアチニンクリアランスが10mL/min未満の患者への投与は禁忌である。

成人患者の腎機能に対応する用法・用量の目安(外国人データ)

 クレアチニンクリアランス(mL/min)
≧8050〜7930〜4910〜29
推奨用量5mgを1日に1回2.5mgを1日に1回2.5mgを2日に1回2.5mgを週に2回(3〜4日に1回)

腎障害を有する小児患者では、各患者の腎クリアランスと体重を考慮して、個別に用量を調整すること。

使用上の注意

慎重投与

腎障害のある患者[高い血中濃度が持続するおそれがある。(「用法・用量に関連する使用上の注意」及び「薬物動態」の項参照)]

肝障害のある患者[高い血中濃度が持続するおそれがある。]

高齢者[高い血中濃度が持続するおそれがある。(「高齢者への投与」及び「薬物動態」の項参照)]

てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者[痙攣を発現するおそれがある。]

重要な基本的注意

眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう十分注意すること。

本剤を季節性の患者に投与する場合は、好発季節を考えて、その直前から投与を開始し、好発季節終了時まで続けることが望ましい。

本剤の使用により効果が認められない場合には、漫然と長期にわたり投与しないように注意すること。

相互作用

併用注意

テオフィリンセチリジン注1)塩酸塩との併用により、テオフィリンの薬物動態に変化はないが、セチリジン注1)塩酸塩の曝露量の増加が報告されている。機序は明らかではないが、セチリジン注1)塩酸塩のクリアランスが16%減少する。
リトナビルセチリジン注1)塩酸塩との併用により、セチリジン注1)塩酸塩の曝露量の増加(40%)及びリトナビルの曝露量のわずかな変化(−11%)が報告されている。リトナビルによりセチリジン注1)塩酸塩の腎排泄が阻害される可能性が考えられる。
中枢神経抑制剤
アルコール
中枢神経系に影響を与える可能性があるため、中枢神経抑制剤あるいはアルコールと併用する際は注意すること。中枢神経抑制作用が増強される可能性がある。
ピルシカイニド塩酸塩水和物セチリジン注1)塩酸塩との併用により、両剤の血中濃度が上昇し、ピルシカイニド塩酸塩水和物の副作用が発現したとの報告がある。機序は明らかではない。

副作用

副作用発現状況の概要

レボセチリジンは、ラセミ体であるセチリジンのR-エナンチオマーである。国内において、レボセチリジン塩酸塩の有効性、安全性を検証する臨床試験は行われていない。

<レボセチリジン塩酸塩の海外における試験>

〔成人〕

アレルギー性鼻炎及び慢性蕁麻疹を対象とした9つの海外臨床試験において、レボセチリジン塩酸塩5mgを投与した総調査症例1292例中207例(16.0%)に副作用が報告された。その主なものは、傾眠67例(5.2%)、頭痛42例(3.3%)、疲労39例(3.0%)であった。(承認時)

<セチリジン塩酸塩の国内における試験及び調査>

〔成人〕

セチリジン塩酸塩の承認時までの成人を対象とした調査1396例中189例(13.5%)に副作用又は臨床検査値の異常変動が認められた。副作用は1396例中140例(10.0%)にみられ、主なものは眠気84例(6.0%)、倦怠感12例(0.9%)、口渇9例(0.6%)、嘔気7例(0.5%)であった。また、主な臨床検査値の異常変動はAST(GOT)上昇1.4%(17/1182例)、ALT(GPT)上昇1.5%(18/1181例)、好酸球増多0.8%(9/1114例)、総ビリルビン上昇0.5%(6/1133例)であった。

成人を対象とした市販後の使用成績調査5759例(小児163例を含む)中207例(3.6%)に臨床検査値異常を含む副作用が認められた。主な副作用は眠気149件(2.6%)、倦怠感9件(0.2%)、口渇9件(0.2%)、浮動性めまい8件(0.1%)、頭痛6件(0.1%)等であった。(セチリジン塩酸塩の再審査終了時)

〔小児〕

セチリジン塩酸塩ドライシロップの承認時までの小児を対象とした臨床試験602例中25例(4.2%)に臨床検査値異常変動を含む副作用が認められた。主なものはALT(GPT)上昇8例(1.3%)、眠気6例(1.0%)であった。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

ショック、アナフィラキシー(頻度不明注2))

ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、血圧低下、蕁麻疹、発赤等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

痙攣(頻度不明注2))

異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

肝機能障害(0.6%)、黄疸(頻度不明注2))

AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、LDH、Al-Pの上昇等の肝機能障害(初期症状:全身倦怠感、食欲不振、発熱、嘔気等)、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

血小板減少(頻度不明注2))

血小板減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

注2)海外でのレボセチリジン塩酸塩の自発報告のみで認められている副作用については頻度不明とした。

その他の副作用

 0.1〜5%未満0.1%未満頻度不明
精神神経系眠気、倦怠感頭痛、頭重感、ふらふら感、しびれ感、めまい、浮遊感不眠、振戦、抑うつ、激越、攻撃性、傾眠、疲労、無力症、睡眠障害、錯感覚、幻覚、自殺念慮、失神、健忘注3)、不随意運動注3)、意識消失注3) 、悪夢
消化器口渇、嘔気、食欲不振胃不快感、下痢、消化不良、腹痛、腹部不快感、胃痛、口唇炎、便秘、口唇乾燥感、嘔吐、味覚異常、口内炎腹部膨満感、食欲亢進
循環器 動悸、血圧上昇、不整脈(房室ブロック注3)、期外収縮、頻脈、発作性上室性頻拍注3)、心房細動) 
血液好酸球増多注3) 好中球減少、リンパ球増多注3)、白血球増多、白血球減少、単球増多注3)、血小板増加注3)、血小板減少注3)  
過敏症 発疹、蕁麻疹、浮腫、かぶれ、そう痒感、血管浮腫多形紅斑、薬疹
 結膜充血、霧視視覚障害、眼球回転発作注3)
肝臓ALT(GPT)上昇、AST(GOT)上昇、総ビリルビン上昇Al-P上昇 
腎臓・泌尿器 尿蛋白注3)、BUN上昇、尿糖注3)、ウロビリノーゲンの異常注3)、頻尿、血尿注3) 排尿困難、尿閉、遺尿注3)
その他 耳鳴、月経異常、胸痛、ほてり、息苦しさ関節痛、手足のこわばり、嗅覚異常、鼻出血、脱毛、咳嗽、体重増加、筋肉痛、呼吸困難
注3)セチリジン塩酸塩でのみ認められている副作用。

高齢者への投与

本剤は、主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多く、高い血中濃度が持続するおそれがあるので、低用量(例えば2.5mg)から投与を開始するなど慎重に投与すること。異常が認められた場合は減量又は休薬するなど適切な処置を行うこと(「薬物動態」の項参照)。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[動物実験(ラット)で胎盤を通過することが報告されている。]

授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。[セチリジン注1)塩酸塩において、ヒト乳汁中へ移行することが報告されている。]

注1)ラセミ体であるセチリジンのR-エナンチオマーがレボセチリジンである。

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児又は7歳未満の小児に対する安全性は確立していない(国内における使用経験はない)。

臨床検査結果に及ぼす影響

本剤は、アレルゲン皮内反応を抑制するため、アレルゲン皮内反応検査を実施する3〜5日前より本剤の投与を中止することが望ましい。

過量投与

徴候、症状

本剤の過量投与により傾眠傾向があらわれることがある。特に小児では激越、落ち着きのなさがあらわれることがある。

処置

必要に応じ対症療法を行うこと。本剤の特異的な解毒剤はなく、また本剤は透析で除去されない。

適用上の注意

薬剤交付時

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

薬物動態

血中濃度

単回投与

健康成人男性20例にレボセチリジン塩酸塩5mgを空腹時単回経口投与したとき、血漿中レボセチリジン濃度は投与後1時間には最高血漿中濃度232.6ng/mLに到達した。血漿中濃度の消失半減期は約7.3時間であった。また、10mgを単回経口投与したとき、投与量増量に伴うCmaxの上昇及びAUCの増加が認められた。セチリジン塩酸塩10mgを空腹時単回経口投与したとき、血漿中レボセチリジン濃度は投与後1時間には最高血漿中濃度228.3ng/mLに達し、消失半減期は約7.3時間であった。

図-1 血漿中レボセチリジン濃度推移(n=20、平均値+標準偏差)

表-1 レボセチリジンの薬物動態パラメータ

投与薬剤投与量tmax(hr)Cmax(ng/mL)t1/2(hr)AUC0-∞(ng.hr/mL)
レボセチリジン5mg1.00(0.25-4.00)232.60±64.497.33±0.981814.06±392.49
10mg0.75(0.50-2.00)480.00±104.017.57±0.893546.51±712.14
セチリジン10mg1.00(0.50-2.00)228.30±40.677.32±0.781875.37±377.94
n=20、平均値±標準偏差、tmax:中央値(範囲)

反復投与(外国人データ)

健康成人20例にレボセチリジン塩酸塩5mgを1日1回8日間空腹時反復経口投与したとき、血漿中レボセチリジン塩酸塩濃度は投与開始後2日までに定常状態に到達し、AUC0-24について算出した累積係数は1.08であった。

食事の影響(外国人データ)

健康成人20例にレボセチリジン塩酸塩5mgを食後(高脂肪食)又は空腹時に単回経口投与したとき、空腹時投与と比べ、食後投与の血漿中レボセチリジン塩酸塩のtmaxは約1.3時間遅延し、Cmaxが約35%低下したが、AUCに顕著な差はみられなかった。

分布

健康成人男性20例にレボセチリジン塩酸塩5mgを空腹時単回経口投与したとき、レボセチリジンの見かけの分布容積は25.14Lであった。

血漿蛋白結合率

[14C]-レボセチリジン(0.2〜5μg/mL)のin vitroでのヒト血漿蛋白結合率は約92%であった。

代謝

レボセチリジンの代謝経路はフェニル基の水酸化、N-及びO-脱アルキル化並びにタウリン抱合体の生成である。また、レボセチリジンは主にCYP3A4で脱アルキル体に、複数のCYP分子種(未同定)でフェニル基の水酸化体に代謝される(In vitro試験)。

レボセチリジンは臨床用量のCmax付近の濃度でCYP1A2、2C9、2C19、2D6、2E1及び3A4を阻害せず、UGT1A並びにCYP1A2、2C9及び3A4を誘導しない(In vitro試験)。

排泄

健康成人男性20例にレボセチリジン塩酸塩5mg及び10mgを空腹時単回経口投与したときの見かけの全身クリアランスは、それぞれ2.435±0.567L/hr及び2.482±0.582L/hrであった。
健康成人20例にレボセチリジン塩酸塩5mgを空腹時単回経口投与したときの投与後48時間までのレボセチリジン塩酸塩の累積尿中排泄率は約73%であった(外国人データ)。
健康成人男性4例に[14C]-レボセチリジン塩酸塩溶液5mgを空腹時単回経口投与したときの投与後168時間までの尿及び糞中の放射能回収率はそれぞれ85.4%及び12.9%であった[1]

腎機能低下者における体内動態(外国人データ)

クレアチニンクリアランスが45〜90mL/min(軽度)、10〜45mL/min(中等度)の腎機能低下者、及び血液透析を必要とする重度の腎機能低下者にレボセチリジン塩酸塩5mgを単回経口投与したとき、腎機能正常者に比べ、腎機能低下者では、レボセチリジン塩酸塩のAUC0-∞は約1.8〜5.7倍増加し、t1/2は約1.4〜3.9倍に延長した。

表-2 レボセチリジン塩酸塩の薬物動態パラメータ

腎機能正常(n=6)軽度低下(n=6)中等度低下(n=6)重度低下(n=5)
CLcr(mL/min/1.73m298.7±7.262.4±9.826.4±10.30
Cmax(ng/mL)220.5±68.78295.2±60.76320.0±67.06358.0±90.64
AUC0-∞(ng.hr/mL)2212.5±282.603884.4±769.858290.9±3653.5412579±3518.4
t1/2(hr)10.4±2.7614.9±3.1225.2±9.7341.0±15.54
CLr(mL/min/1.73m225.6±4.6414.3±5.134.2±2.33
CL/f(L/hr)2.29±0.271.33±0.250.68±0.220.43±0.15
平均値±標準偏差CLcr:クレアチニンクリアランスCLr:腎クリアランスCL/f:全身クリアランス

肝障害患者における体内動態

肝機能低下者におけるレボセチリジン塩酸塩の薬物動態の検討は行われていない。
なお、原発性胆汁性肝硬変患者にセチリジン塩酸塩10mgを単回経口投与した場合、肝機能正常成人に比べ、血清中濃度消失半減期の延長、Cmaxの上昇、AUCの増大が認められた(外国人データ)。

表-3 肝障害患者におけるセチリジン塩酸塩の薬物動態パラメータ

被験者tmax(hr)Cmax(ng/mL)t1/2(hr)AUC(mg.hr/L)
健康成人(n=14)1.0±0.5384±1037.4±1.63.3±0.9
原発性胆汁性肝硬変患者(n=6)1.0±0.4498±11813.8±1.86.4±1.6
平均値±標準偏差

高齢者における体内動態(外国人データ)

高齢者(年齢:平均68歳)9例にレボセチリジン塩酸塩30mgを1日1回6日間反復経口投与したときのレボセチリジン塩酸塩の全身クリアランスは、健康成人(年齢:平均40歳)と比較して約25%低かった。

表-4 高齢者におけるレボセチリジン塩酸塩の薬物動態パラメータ

被験者tmax(hr)Cmax(ng/mL)t1/2(hr)AUC0-∞(ng.hr/mL)
健康成人(n=27)0.58(0.58-2.08)1635±2686.92±1.1013855±2340
高齢者(n=9)1.08(0.58-2.08)1596±2878.92±1.7120382±6025
平均値±標準偏差、tmax:中央値(範囲)

臨床成績

海外で実施されたレボセチリジン塩酸塩の臨床成績及びセチリジン塩酸塩での国内臨床成績を示す。

セチリジン塩酸塩とレボセチリジン塩酸塩の生物学的同等性試験成績

健康成人男性20例にレボセチリジン塩酸塩5mg及びセチリジン塩酸塩10mgを空腹時単回経口投与したとき、レボセチリジンはセチリジンの半量で同様の血漿中レボセチリジン濃度が得られ、血漿中レボセチリジンのCmax及びAUC0-48は同等であった(「薬物動態」の項参照)。

セチリジン塩酸塩の国内臨床成績

成人

国内延べ178施設で実施されたアレルギー性鼻炎、蕁麻疹、湿疹・皮膚炎、痒疹、皮膚そう痒症636例におけるセチリジン塩酸塩の一般臨床試験及び二重盲検比較試験の概要は次のとおりであった[2][3][4][5]

表-5 国内臨床試験成績における改善率

疾患名改善率(「中等度改善」以上の症例/総症例)
アレルギー性鼻炎49.6%(66/133)
蕁麻疹77.3%(211/273)
湿疹・皮膚炎65.9%(81/123)
痒疹57.7%(30/52)
皮膚そう痒症74.5%(41/55)
(セチリジン塩酸塩10mg1日1回投与例について集計)

また、アレルギー性鼻炎及び蕁麻疹を対象とした二重盲検比較試験においてセチリジン塩酸塩の有用性が確認されている。

小児

アレルギー性鼻炎

二重盲検比較試験(投与期間2週間、解析対象122例)

国内28施設で通年性アレルギー性鼻炎を対象とした二重盲検比較試験において、セチリジン塩酸塩ドライシロップ「2歳以上7歳未満:1回0.2g(セチリジン塩酸塩として2.5mg)を1日2回、7歳以上15歳未満:1回0.4g(セチリジン塩酸塩として5mg)を1日2回」あるいはプラセボを2週間投与した。総合鼻症状スコア(くしゃみ発作、鼻汁、鼻閉、鼻内そう痒感)の変化量を表-6に示した。その結果から、プラセボに対する本薬の優越性が検証された。なお、小児の通年性アレルギー性鼻炎に対するケトチフェンフマル酸塩を対照とする二重盲検比較試験では、有効性について非劣性は示されなかった。

表-6 全治療評価期間における総合鼻症状スコアa)の変化量

例数ベースライン評価期間全治療評価期間変化量b)
平均値(標準偏差)平均値(標準偏差)平均値(標準偏差)調整済み平均値c)(標準誤差)
セチリジン塩酸塩1226.66(1.26)4.79(1.96)1.87(1.79)1.85(0.18)
プラセボ1176.84(1.52)5.51(2.04)1.33(1.79)1.25(0.18)

セチリジン塩酸塩vsプラセボ点推定値c) 95%信頼区間c) p値
0.60[0.15〜1.05]p=0.0087

a)総合鼻症状スコアが10を超える患児は組入れから除外

b)変化量={ベースライン評価期間(治験薬投与開始日の前3日間)−全治療評価期間}

c)ベースライン評価期間スコア及び年齢層を共変量とした共分散分析により算出

一般臨床試験(投与期間12週間、解析対象36例)

国内19施設で通年性アレルギー性鼻炎を対象に実施され、総合鼻症状スコアのベースライン評価期間からの変化量の推移(平均値±標準偏差)は、投与4週時:2.81±2.62、投与8週時:3.66±2.75、投与12週時:3.40±3.01であり、効果は投与終了時まで減弱することなく、安定していた。

蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒

二重盲検比較試験(投与期間2週間、解析対象134例)

国内29施設でアトピー性皮膚炎を対象とした二重盲検比較試験において、セチリジン塩酸塩ドライシロップ「3歳以上7歳未満:1回0.2g(セチリジン塩酸塩として2.5mg)を1日2回、7歳以上15歳未満:1回0.4g(セチリジン塩酸塩として5mg)を1日2回」あるいはケトチフェンフマル酸塩ドライシロップ「3歳以上7歳未満:1回0.6g(ケトチフェンとして0.6mg)を1日2回、7歳以上15歳未満:1回1g(ケトチフェンとして1mg)を1日2回」2週間投与した。そう痒の重症度の変化量を表-7に示した。その結果から、ケトチフェンフマル酸塩に対する本薬の非劣性が検証された。

表-7 全治療評価期間における「そう痒の重症度」の変化量

例数a) ベースライン評価期間全治療評価期間変化量b)
平均値(標準偏差)平均値(標準偏差)平均値(標準偏差)調整済み平均値c)(標準誤差)
セチリジン塩酸塩1342.41(0.52)1.96(0.64)0.45(0.67)0.43(0.05)
ケトチフェンフマル酸塩1262.40(0.52)1.88(0.63)0.52(0.62)0.51(0.05)

セチリジン塩酸塩vsケトチフェンフマル酸塩点推定値c) 95%信頼区間c)
−0.08[−0.22〜0.06]

a)変化量が算出可能な被験者数

b)変化量={ベースライン評価期間(治験薬投与開始日の前3日間)−全治療評価期間}

c)ベースライン評価期間のそう痒の重症度及び年齢層を共変量とした共分散分析により算出

一般臨床試験(投与期間12週間、解析対象73例)

国内25施設で蕁麻疹、湿疹・皮膚炎、痒疹、皮膚そう痒症を対象に実施され、そう痒の重症度の治療期開始日からの変化量の推移(平均値±標準偏差)は、投与4週時:0.83±0.79、投与8週時:0.97±0.90、投与12週時:1.03±0.90であり、効果は投与終了時まで減弱することなく、安定していた。

眠気に対する影響

国内4つの小児臨床試験の併合解析の結果、セチリジン塩酸塩の眠気の発現率は1.0%(5/480例)と低かった。小児通年性アレルギー性鼻炎に対するプラセボを対照とした二重盲検比較試験の結果、セチリジン塩酸塩の眠気の発現率は1.0%未満(1/122例)であり、プラセボ(0/117例)と同程度であった。

レボセチリジン塩酸塩の海外臨床成績

レボセチリジン塩酸塩とセチリジン塩酸塩の比較試験

季節性アレルギー性鼻炎患者を対象として、レボセチリジン塩酸塩5mg群とセチリジン塩酸塩10mg群の臨床的同等性を検討するためのプラセボ対照二重盲検比較試験を実施した。主要評価項目である4症状(くしゃみ発作、鼻汁、鼻のそう痒及び眼のそう痒)の合計スコアの平均値の差は−0.12であり、レボセチリジン塩酸塩5mg群とセチリジン塩酸塩10mg群は臨床的に同等であることが示された。また、両剤はプラセボ群に比較して有意に4症状の合計スコアを改善した。

表-8 4症状の合計スコアによる同等性分析(Per Protocol解析集団)

期間投与群症例数平均値調整済み平均値調整済み平均値の差(90%CI)
投与前レボセチリジン5mg
セチリジン10mg
281
278
7.91
7.81
全治療期間レボセチリジン5mg
セチリジン10mg
280
278
4.03
3.87
4.00
3.89
−0.12(−0.41,0.17)
4症状の合計スコアの調整済み平均値の差の90%CIがセチリジン10mgの4症状の合計スコアの平均値から算出した20%の範囲(−0.78,0.78)に含まれた。*:セチリジン10mgの調整済み平均値からレボセチリジン5mgの調整済み平均値を減じた。

アレルギー性鼻炎に対する臨床効果

季節性アレルギー性鼻炎患者を対照としたプラセボ対照二重盲検比較試験においてレボセチリジン塩酸塩5mgを1日1回、2週間投与した。また、通年性アレルギー性鼻炎患者を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験において、レボセチリジン塩酸塩5mgを1日1回、6週間投与した。その結果、季節性アレルギー性鼻炎及び通年性アレルギー性鼻炎患者に対し、レボセチリジン塩酸塩5mg群はプラセボ群に比し主要評価項目とした4症状(くしゃみ発作、鼻汁、鼻のそう痒及び眼のそう痒)の合計スコアを有意に改善した[6]

表-9 4症状の合計スコアの平均値

対象患者投与群症例数投与前全治療期間調整済み平均値p値
季節性アレルギー性鼻炎プラセボ1178.506.090.003
5mg1188.405.20
通年性アレルギー性鼻炎プラセボ1427.445.10<0.001
5mg1507.693.93
*:共分散分析(共変量:投与群、投与前値、施設)

慢性特発性蕁麻疹に対する臨床効果

慢性特発性蕁麻疹患者を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験において、レボセチリジン塩酸塩5mgを1日1回、4週間投与した。その結果、レボセチリジン塩酸塩5mg群はプラセボ群に比し主要評価項目としたそう痒重症度スコアを有意に改善した[7]

表-10 そう痒重症度スコアの平均値

対象患者投与群症例数投与前全治療期間調整済み平均値p値
慢性特発性蕁麻疹プラセボ822.061.56<0.001
5mg802.070.94
*:共分散分析(共変量:投与群、投与前値、施設)

薬効薬理

レボセチリジンは、ラセミ体であるセチリジンのR-エナンチオマーであり、セチリジンと同様に、持続性選択ヒスタミンH1受容体拮抗・アレルギー性疾患治療薬である。

ヒスタミンH1受容体拮抗作用

ヒスタミンH1受容体に選択的に結合することにより、ヒスタミンの作用を阻害する。ヒスタミンH1受容体に対する親和性はセチリジンよりも約2倍高い。ヒスタミンH2、ヒスタミンH3、アドレナリン、ドパミン、アセチルコリン、セロトニンの各受容体に対する親和性は低い(ヒト、ラット、モルモット)[8]。摘出臓器(モルモット気管)のヒスタミン反応を濃度依存的に抑制した[9]。また、ヒスタミン誘発皮膚反応における膨疹及び発赤抑制作用は投与後1時間から認められ、投与後32時間まで持続した(ヒト)[10]

好酸球に対する作用

In vitroにおいて、エオタキシン刺激による好酸球の血管内皮細胞間隙遊走を抑制した(ヒト)[11]

細胞接着分子産生抑制作用

花粉抗原刺激による皮膚血管内皮細胞からのVCAM-1産生を抑制した(ヒト)。

有効成分に関する理化学的知見

一般名レボセチリジン塩酸塩
一般名(欧名)Levocetirizine hydrochloride
化学名2-(2-{4-[(R)-(4-Chlorophenyl)phenylmethyl]piperazin-1-yl}ethoxy)acetic acid dihydrochloride
分子式C21H25ClN2O3・2HCl
分子量461.81
性状白色の粉末である。
分配係数(logP):1.32(pH7.4、1-オクタノール/水系)
KEGG DRUGD08118

包装

ザイザル錠5mg

100錠(10錠×10)PTP

500錠(10錠×50)PTP

主要文献


1. Benedetti MS,et al.,  Eur J Clin Pharmacol,  57,  571-582,  (2001) »PubMed
2. 奥田 稔ほか,  耳鼻咽喉科展望,  37,  754-779,  (1994) »J-STAGE
3. 吉田彦太郎ほか,  基礎と臨床,  28,  2107-2129,  (1994)
4. 吉田彦太郎ほか,  基礎と臨床,  28,  2147-2162,  (1994)
5. 吉田彦太郎ほか,  基礎と臨床,  28,  2163-2173,  (1994)
6. Potter PC,et al.,  Allergy,  58,  893-899,  (2003) »PubMed
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8. Gillard M,et al.,  Mol Pharmacol,  61,  391-399,  (2002) »PubMed
9. Christophe B,et al.,  Eur J Pharmacol,  470,  87-94,  (2003) »PubMed
10. Devalia JL,et al.,  Allergy,  56,  50-57,  (2001) »PubMed
11. Thomson L,et al.,  Clin Exp Allergy,  32,  1187-1192,  (2002) »PubMed

作業情報


改訂履歴

2017年12月 第7版 改訂
2018年2月 第8版 改訂

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[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2019/1/23 版