医療用医薬品 : ビダーザ

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医薬品情報


総称名 ビダーザ
一般名 アザシチジン
欧文一般名 Azacitidine
製剤名 注射用アザシチジン
薬効分類名 骨髄異形成症候群治療剤
薬効分類番号 4291
ATCコード L01BC07
KEGG DRUG
D03021 アザシチジン
JAPIC 添付文書(PDF)
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添付文書情報2020年8月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ビダーザ注射用100mg Vidaza for Injection 日本新薬 4291419D1026 42460円/瓶 劇薬, 処方箋医薬品注)

1. 警告

本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、造血器悪性腫瘍の治療に対して十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、本剤による治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与を開始すること。

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]

4. 効能または効果

骨髄異形成症候群

5. 効能または効果に関連する注意

「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。

6. 用法及び用量

通常、成人にはアザシチジンとして75mg/m2(体表面積)を1日1回7日間皮下投与又は10分かけて点滴静注し、3週間休薬する。これを1サイクルとし、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。

7. 用法及び用量に関連する注意

7.1 他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
7.2 原則として皮下投与を行うこと。出血傾向等により皮下投与が困難な場合は、点滴静注を行うこと。
7.3 本剤の投与については、以下の基準を目安に、適切に減量、治療開始の延期(休薬)及び投与中止の判断を行うこと。
7.3.1 グレード3以上の非血液毒性が発現した場合、治療開始前の状態に回復するまで休薬する。次サイクル開始予定日から21日以内に回復しない場合、又は当該毒性が重篤化した場合は投与を中止する(グレードはCTCAEに準じる)。
7.3.2 血液学的検査値による投与量調節[8.1参照]
(1)治療開始前値が白血球数≧3,000/mm3、好中球数≧1,500/mm3かつ血小板数≧75,000/mm3の全てを満たす患者
当該サイクルの最低値次サイクルの治療開始の延期(休薬)・減量基準
好中球数<1,000/mm3
又は
血小板数<50,000/mm3
治療開始前値からの減少量の50%が回復注)した後、次サイクルを開始する
14日以内に回復注)しない場合、次サイクル投与量を50%量に減量する
(2)治療開始前値が白血球数<3,000/mm3、好中球数<1,500/mm3又は血小板数<75,000/mm3のいずれかに該当する患者
当該サイクルの最低値次サイクルの治療開始の延期(休薬)・減量基準
白血球数、好中球数又は血小板数のいずれかが治療開始前値の50%以下に減少
(ただし、同時にいずれかに輸血等の処置なしで当該サイクル開始時よりも増加が認められる場合は該当しない)
治療開始前値からの減少量の50%が回復注)した後、次サイクルを開始する
14日以内に回復注)しない場合、下表に従う
骨髄細胞密度>50%:次サイクル投与量 100%量で継続する
骨髄細胞密度15〜50%:次サイクル投与量 21日以内に回復注)しない場合、50%量に減量する
骨髄細胞密度<15%:次サイクル投与量 21日以内に回復注)しない場合、33%量に減量する
注)回復:血球数≧最低値+[0.5×(治療開始前値−最低値)]
7.3.3 腎機能及び血清電解質による投与量調節[8.2参照]
当該サイクル次サイクルの治療開始の延期(休薬)・減量基準
血清重炭酸塩<20mEq/L(静脈血)次サイクル投与量を50%量に減量する
BUN又は血清クレアチニンが施設基準値上限を超え、治療開始前値の2倍以上に上昇施設基準値又は治療開始前値に回復した後、次サイクル投与量を50%量に減量する

8. 重要な基本的注意

8.1 血小板減少、好中球減少及び貧血があらわれることがあるので、本剤投与前及び投与中は血液検査(血球数算定、白血球分画測定等)を定期的に行い、患者の状態を十分観察すること。[7.3.211.1.1参照]
8.2 腎障害があらわれることがあるので、定期的に血清重炭酸塩(静脈血)や腎機能の推移を確認すること。[7.3.311.1.8参照]
8.3 間質性肺疾患があらわれることがあるので、咳嗽、呼吸困難、発熱等の臨床症状を十分に観察すること。[11.1.4参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 感染症を合併している患者
骨髄抑制により感染症が増悪することがある。[11.1.1参照]
9.2 腎機能障害患者
16.6.1参照]
9.3 肝機能障害患者
転移性癌による広範な腫瘍病変を有する患者(特に血清アルブミン値<3.0g/dLの患者)に対し本剤を投与中、進行性肝性昏睡により死亡に至った例が報告されている。
9.4 生殖能を有する者
9.4.1 妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び投与終了後一定期間は、適切な避妊を行うよう指導すること。[9.5参照]
9.4.2 生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮すること。動物実験(マウス及びラット)で、ヒトの臨床用量を下回る用量で、本剤を投与した雄で精巣毒性が認められ、交配した雌の妊娠率の低下、異常胚の増加及び胚死亡の増加が認められている。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないこと。動物実験(マウス及びラット)で、ヒトの臨床用量を下回る用量で、胚・胎児死亡及び奇形の発生が報告されている。[2.29.4.1参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 骨髄抑制
好中球減少症(発熱性好中球減少症を含む)(88.7%)、血小板減少症(86.8%)、白血球減少症(84.9%)、赤血球減少症(67.9%)、リンパ球減少症(52.8%)、汎血球減少症(頻度不明)、貧血(頻度不明)、無顆粒球症(頻度不明)等があらわれることがある。[8.19.1.1参照]
11.1.2 感染症
敗血症(3.8%)、肺炎(13.2%)等の感染症があらわれることがある。
11.1.3 出血(頻度不明)
脳出血、頭蓋内出血、消化管出血、眼出血、血尿、処置後出血等があらわれることがある。
11.1.4 間質性肺疾患(頻度不明)
異常が認められた場合には、胸部X線、胸部CT等の検査を実施すること。間質性肺疾患が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。[8.3参照]
11.1.5 心障害
心房細動(3.8%)、心不全(1.9%)等の心障害があらわれることがある。観察を十分に行い、症状や徴候がみられた場合には速やかに検査を行い、投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
11.1.6 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
バイタルサインのモニタリングや自他覚症状など、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.7 肝機能障害、黄疸
ALT増加(37.7%)、ALP増加(35.8%)、AST増加(34.0%)、血中ビリルビン増加(24.5%)等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
11.1.8 腎不全(1.9%)、腎尿細管性アシドーシス(頻度不明)
腎不全、腎尿細管性アシドーシス等の腎障害があらわれることがある。[8.2参照]
11.1.9 低血圧(頻度不明)
起立性低血圧、低血圧があらわれることがある。
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 50%以上10〜50%未満10%未満頻度不明
感染症 鼻咽頭炎咽頭炎、口腔カンジダ症、副鼻腔炎、蜂巣炎、肛門膿瘍、尿路感染、白癬感染、口腔ヘルペス単純ヘルペス、鼻炎、ブラストミセス症、憩室炎、トキソプラズマ症、四肢膿瘍、菌血症、直腸周囲膿瘍
血液ヘモグロビン減少、ヘマトクリット減少 血小板血症、単球減少症、好酸球増加症、好塩基球増加症、白血球増加症、リンパ球増加症、単球増加症、平均赤血球ヘモグロビン濃度減少、芽球増加、アンチトロンビンIII減少 
代謝異常 食欲不振、血中アルブミン減少、LDH増加、血糖値上昇、総蛋白減少、血中リン減少血中カリウム減少・増加、血中ナトリウム減少、血中クロール増加、血中カルシウム減少、血中リン増加、血中重炭酸塩減少・増加、血中尿酸減少・増加血中クロール減少
精神神経系 頭痛不眠症、味覚異常、浮動性めまい不安、錯乱状態、嗜眠、意識障害
  結膜出血、眼充血 
循環器  動悸、心膜炎高血圧
呼吸器 鼻出血、口腔咽頭痛上気道炎、口腔咽頭不快感、低酸素血症、呼吸困難、喀血、咳嗽肺浸潤
消化器便秘悪心、下痢、口内炎、嘔吐、歯周病、腹痛、腹部膨満、痔核腹部不快感、口唇乾燥、肛門周囲痛、舌炎、口唇炎、齲歯、歯痛、口腔内出血、歯肉出血、痔出血、歯肉腫脹、歯肉痛、胃炎、腸炎消化不良
皮膚 発疹、そう痒症接触性皮膚炎、蕁麻疹、点状出血、紅斑、紫斑、斑状出血、皮下出血脱毛症、皮膚乾燥、皮膚小結節、皮膚硬結、好中球浸潤・有痛性紅斑・発熱を伴う皮膚障害(Sweet症候群)
腎臓及び尿路系 尿蛋白陽性、尿潜血陽性、血中クレアチニン増加、BUN増加尿糖陽性、排尿困難、尿閉 
その他注射部位反応(紅斑、発疹、そう痒感、硬結等)、倦怠感発熱、四肢痛、背部痛、浮腫疲労、胸痛、脱力感、血腫、胆嚢炎、関節痛、骨痛、筋力低下、筋肉痛、CRP増加、体重減少、筋痙縮、胸部不快感脱水、悪寒、全身健康状態低下、カテーテル留置部位反応(紅斑、出血、感染等)、脾腫、筋骨格痛、頚部痛、筋骨格系胸痛

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 取扱い時にはゴム手袋、防護メガネ等の着用が望ましい。眼や皮膚に薬液が付着した場合は直ちに多量の水で十分に洗浄し、医師の診断を受けるなど、適切な処置を行うこと。
14.1.2 注射液の調製法
(1)皮下投与の場合、1バイアルにつき注射用水4mLを注入し、バイアルを激しく振り混ぜて均一に懸濁させる。
(2)点滴静注の場合、1バイアルにつき注射用水10mLを注入し、バイアルを激しく振り混ぜて完全に溶解する。溶解液の必要量を生理食塩液(0.9%塩化ナトリウム注射液)又は乳酸リンゲル液50mLに混合すること。
14.1.3 5%ブドウ糖注射液、ヘタスターチ及び重炭酸塩を含む溶液とは配合禁忌である(本剤の分解を促進する可能性がある)。
14.1.4 本剤のバイアルは1回使い切りである。残液をその後の投与に使用しないこと。
14.1.5 本剤は用時調製し、調製から1時間以内に投与を終了すること。[安定性が低下するため]
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 皮下投与では、投与直前に注射用シリンジ内の懸濁液を、両掌に挟んで激しく転がすなどの方法で再度均一に懸濁させること。なお、皮下投与では、懸濁液を冷蔵条件下(2〜8℃)で8時間まで保存することができる。冷蔵条件から取り出した懸濁液は、30分以内に投与することとし、室温に戻した後、投与直前に上記の方法で再度懸濁させて投与すること。
14.2.2 皮下投与の場合、投与量に応じて、複数箇所に分けて投与すること。

15. その他の注意

15.2 非臨床試験に基づく情報
動物実験(マウス及びラット)で、造血器系、リンパ系器官、肺、乳腺、精巣、皮膚(投与部位周囲)等に腫瘍発生が報告されている。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度
日本人MDS患者(n=9)に本剤75mg/m2を1日1回7日間(28日毎)皮下投与又は10分かけて点滴静注し、1サイクルと2サイクルの投与経路をクロスオーバーして、各サイクル1日目の血漿中濃度を測定した。皮下投与後を点滴静注後と比較するとCmaxは約1/3に、t1/2,βは約2倍となった。AUCの比較により算出した皮下投与時のバイオアベイラビリティ(BA)は91.1%であった1)。薬物動態パラメータは下表の通り。
薬物動態パラメータ
 投与量(mg/m2Cmax(ng/mL)tmax(h)AUC0-∞(ng・h/mL)t1/2,β(h)BA(%)
皮下投与751120±2100.361±0.2531180±2501.05±0.6191.1注1)
(80.7〜103)
点滴静注754170±18500.158±0.0281440±5200.441±0.041
点滴静注後の平均分布容積は76±26Lで、全身クリアランスは147±47L/hであった。皮下投与後の見かけ上の平均クリアランスは167±49L/hであった2)(外国人データ)。
MDS患者に本剤を75mg/m2皮下投与又は点滴静注した後の血漿中未変化体濃度推移(平均値±標準偏差、n=9)
16.3 分布
14C-アザシチジン(0.1、1又は10μg/mL)のヒト血清タンパク結合率は7.42〜8.79%であり濃度依存性は認められなかった。また、血球移行率は30.4〜33.2%であった3) 4)
16.4 代謝
本剤は、自然加水分解によって代謝されると考えられており、ヒト肝S9画分においては、加水分解物であるN-ホルミルグアニルリボシルウレア及びグアニルリボシルウレア、並びにその脱アミノ体であるホルミルリボフラノシルビウレット及びリボフラノシルビウレットの生成が確認された。また、本剤は、シチジンデアミナーゼによる脱アミノ化によってアザウリジンに代謝されると考えられている。
初代培養ヒト肝細胞を用いたin vitro試験において、アザシチジンは100μmol/L(臨床における皮下投与及び点滴静注後のCmaxのそれぞれ22倍及び6倍)で、CYP1A2及びCYP2E1をそれぞれ19.4%及び27.1%阻害したが、アザシチジンが臨床においてP450に基づく薬物相互作用を示す可能性は低いと考えられた5) 6)
16.5 排泄
本剤及びその代謝物は主に尿中に排泄されると考えられている。癌患者に14C-アザシチジンを皮下投与及び静脈内投与した場合、投与後48時間までの放射能の尿中排泄率はそれぞれ50%及び85%であり、糞中排泄率は1%未満であったと報告されている7) 8)(外国人データ)。
雄性ラットに14C-アザシチジンを皮下又は静脈内投与した場合、投与後168時間までの放射能の尿中排泄率はそれぞれ89.5%及び96.4%であり、糞中排泄率は6.1%及び3.3%であった9)
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
重度の腎機能障害患者(クレアチニンクリアランスが30mL/分未満)に本剤75mg/m2を1日1回5日間注2)皮下投与したときの1日目と5日目のCmax及びAUCは、腎機能正常患者(クレアチニンクリアランスが80mL/分以上)と比べて1日目はそれぞれ1.4倍及び1.7倍、5日目は1.1倍及び1.4倍であった10)(外国人データ)。[9.2参照]
注2)承認用量は、75mg/m2を1日1回7日間投与である。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第I/II相試験
本剤75mg/m2を1日1回7日間(28日毎)皮下投与又は10分かけて点滴静注した。4サイクル及び最終サイクル終了時に有効性(主要評価項目:血液学的改善)を評価し、4サイクル終了時に血液学的改善以上の有効性が認められた患者については、最大18サイクルまで投与継続可能と規定した。
投与例53例の成績(最良総合効果)を下表に示す11)
試験対象患者注1)
・FAB分類によるMDS(RA、RARS、RAEB、RAEB-T)
・RA及びRARSの場合、ヘモグロビン<10g/dLかつ3ヵ月以内の赤血球輸血歴、血小板数<50,000/mm3もしくは出血症状、又は好中球数<1,000/mm3かつ易感染状態のうち、一つ以上該当
・RAEB-Tの場合、二次性(治療関連)MDSは対象外
血液学的寛解及び血液学的改善率全例
(n=53)
IPSS分類注2)
Low
(n=0)
Int-1注3)
(n=23)
Int-2注4)
(n=15)
High
(n=15)
寛解(CR+PR+marrowCR)28.3%(15/53)21.7(5/23)33.3(5/15)33.3(5/15)
完全寛解(CR)15.1%(8/53)17.4(4/23)13.3(2/15)13.3(2/15)
部分寛解(PR)0%(0/53)0(0/23)0(0/15)0(0/15)
骨髄寛解(marrowCR)13.2%(7/53)4.3(1/23)20.0(3/15)20.0(3/15)
血液学的改善54.9%(28/51)60.9(14/23)46.2(6/13)53.3(8/15)
赤血球系改善45.7%(21/46)47.6(10/21)41.7(5/12)46.2(6/13)
血小板系改善66.7%(22/33)62.5(10/16)71.4(5/7)70.0(7/10)
好中球系改善48.3%(14/29)30.0(3/10)55.6(5/9)60.0(6/10)
副作用は、53例中53例(100.0%)に認められた。主な副作用は、好中球減少症(発熱性好中球減少症を含む)47例(88.7%)、血小板減少症46例(86.8%)、白血球減少症45例(84.9%)、ヘモグロビン減少39例(73.6%)、便秘37例(69.8%)、赤血球減少症、注射部位反応(紅斑、発疹、そう痒感、硬結等) 各36例(67.9%)、ヘマトクリット減少32例(60.4%)、リンパ球減少症28例(52.8%)、倦怠感27例(50.9%)、発熱22例(41.5%)、ALT増加、食欲不振 各20例(37.7%)、発疹、ALP増加 各19例(35.8%)、AST増加、血中アルブミン減少 各18例(34.0%)であった。
17.1.2 外国第III相比較試験(AZA-001試験)
本剤は単独で75mg/m2を1日1回7日間(28日毎)皮下投与された。投与期間は最低6サイクル、疾患の増悪や治療継続困難な有害事象の発現が認められない限り投与継続可能と規定した。
358例がAZA(本剤)群179例、CCR注5)(通常治療)群179例に割り付けられた。
試験対象患者注1)
・IPSSでInt-2又はHighかつFAB分類でRAEB又はRAEB-T
・IPSSでInt-2又はHighかつ以下の基準に該当するmodified CMML
末梢血単球数>1×109/L、白血球数<13×109/L、骨髄所見で一系統以上の異形成、骨髄芽球10〜29%
・造血幹細胞移植を行う見込みのない患者
・二次性(治療関連)MDSは対象外
主要評価項目である生存期間(中央値)は、CCR群15.02ヵ月に対し、AZA群24.46ヵ月であり9.44ヵ月の差が認められた(層別ログランク検定、p=0.0001)12)
AZA-001試験の生存期間のカプランマイヤー曲線
 治療群全例IPSS分類注2)
Int-2注4) High
生存期間[ヵ月](例数)AZA24.46(179)34.7(76)19.2(82)
CCR15.02(179)16.9(70)14.5(85)
副作用は、175例中169例(96.6%)に認められた。主な副作用は、血小板減少症90例(51.4%)、好中球減少症83例(47.4%)、注射部位紅斑73例(41.7%)、悪心71例(40.6%)、貧血55例(31.4%)であった。
注1)RA:不応性貧血、RARS:鉄芽球性不応性貧血、RAEB:芽球増加を伴う不応性貧血、RAEB-T:移行期の芽球増加を伴う不応性貧血、CMML:慢性骨髄単球性白血病
注2)国際予後スコアリングシステム
注3)Intermediate-1
注4)Intermediate-2
注5)CCR(conventional care regimen):支持療法単独105例/少量シタラビン49例/シタラビン+アントラサイクリン25例

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
本剤はDNA及びRNAに取り込まれることで、主にタンパク質合成を阻害し、殺細胞作用を示す13)。なお、MDSでは、がん抑制遺伝子プロモーター領域のDNAの高メチル化、及び当該がん抑制遺伝子の発現抑制が報告されており14)、DNAに取り込まれたアザシチジンは、DNAのメチル化を阻害することにより、細胞増殖抑制作用を示す可能性も報告されている15)
18.2 細胞増殖抑制作用
18.2.1 アザシチジンは、in vitro試験においてMDSから急性骨髄性白血病に移行した患者由来のSKM-1細胞株に対して増殖抑制作用を示した16)
18.2.2 アザシチジンは、SKM-1細胞株を皮下移植したNOD/SCIDマウスに対し、腫瘍増殖抑制作用を示した16)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. アザシチジン

一般的名称 アザシチジン
一般的名称(欧名) Azacitidine
化学名 4-Amino-1-β-D-ribofuranosyl-1,3,5-triazin-2(1H)-one
分子式 C8H12N4O5
分子量 244.20
融点 約227℃(分解)
物理化学的性状 白色〜微灰色の固体。
本品はジメチルスルホキシドに溶けやすく、水又はN-メチルピロリドンにやや溶けにくく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。
KEGG DRUG D03021

22. 包装

1バイアル

23. 主要文献

  1. 国内のMDS患者にアザシチジンを皮下または静脈内投与した場合の薬物動態(承認年月日:2011年1月21日、CTD 2.7.1.2.2)
  2. 海外のMDS患者にアザシチジンを皮下または静脈内投与した場合の薬物動態(承認年月日:2011年1月21日、CTD 2.7.1.2.1)
  3. in vitroヒト血清タンパク結合率(承認年月日:2011年1月21日、CTD 2.6.4.4.2)
  4. in vitroヒト血球移行率(承認年月日:2011年1月21日、CTD 2.6.4.4.5)
  5. Daher GC,et al., Pharmacol Ther., 48, 189-222, (1990)
  6. in vitro代謝試験(承認年月日:2011年1月21日、CTD 2.6.4.5.2)
  7. Troetel WM,et al., Cancer Chemother Rep., 56, 405-11, (1972)
  8. Israili ZH,et al., Cancer Res., 36, 1453-61, (1976)
  9. 雄性ラットに静脈内投与又は皮下投与した後の尿及び糞中排泄率(承認年月日:2011年1月21日、CTD 2.6.4.6.3)
  10. Laille E,et al., Pharmacotherapy., 34, 440-51, (2014)
  11. Uchida T,et al., Cancer Sci., 102, 1680-6, (2011)
  12. 骨髄異形成症候群に対するアザシチジンの外国第III相比較試験(AZA-001試験)(承認年月日:2011年1月21日、CTD 2.7.3.3.2.1)
  13. Hollenbach PW,et al., PLoS ONE., 5, e9001, (2010)
  14. Hofmann WK,et al., Leuk Res., 30, 1347-53, (2006)
  15. Khan R,et al., Exp Hematol., 34, 35-43, (2006)
  16. Kimura S,et al., Anticancer Res., 32, 795-8, (2012)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
日本新薬株式会社 製品情報担当
〒601-8550 京都市南区吉祥院西ノ庄門口町14
電話:フリーダイヤル 0120-321-372
075-321-9064
FAX:075-321-9061
製品情報問い合わせ先
日本新薬株式会社 製品情報担当
〒601-8550 京都市南区吉祥院西ノ庄門口町14
電話:フリーダイヤル 0120-321-372
075-321-9064
FAX:075-321-9061

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
日本新薬株式会社
京都市南区吉祥院西ノ庄門口町14

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2020/10/21 版