医療用医薬品 : アモキシシリン

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医薬品情報


総称名 アモキシシリン
一般名 アモキシシリン水和物
欧文一般名 Amoxicillin Hydrate
薬効分類名 合成ペニシリン製剤
薬効分類番号 6131
ATCコード J01CA04
KEGG DRUG D00229 アモキシシリン水和物
商品一覧 米国の商品 相互作用情報
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報


禁忌 原則禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 薬効薬理 理化学的知見 取扱い上の注意 包装 主要文献

商品情報 詳細

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
アモキシシリンカプセル125mg「日医工」 (後発品) Amoxicillin 日医工ファーマ 6131001M1118 9.9円/カプセル 処方箋医薬品
アモキシシリンカプセル250mg「日医工」 (後発品) Amoxicillin 日医工ファーマ 6131001M2327 8.6円/カプセル 処方箋医薬品

禁忌

次の患者には投与しないこと

本剤の成分によるショックの既往歴のある患者

伝染性単核症の患者[発疹の発現頻度を高めるおそれがある。]

原則禁忌

次の患者には投与しないことを原則とするが,特に必要とする場合には慎重に投与すること

本剤の成分又はペニシリン系抗生物質に対し,過敏症の既往歴のある患者

効能・効果及び用法・用量

効能効果

<適応菌種>

本剤に感性のブドウ球菌属,レンサ球菌属,肺炎球菌,腸球菌属,淋菌,大腸菌,プロテウス・ミラビリス,インフルエンザ菌,ヘリコバクター・ピロリ,梅毒トレポネーマ

<適応症>

表在性皮膚感染症,深在性皮膚感染症,リンパ管・リンパ節炎,慢性膿皮症,外傷・熱傷及び手術創等の二次感染,びらん・潰瘍の二次感染,乳腺炎,骨髄炎,咽頭・喉頭炎,扁桃炎,急性気管支炎,肺炎,慢性呼吸器病変の二次感染,膀胱炎,腎盂腎炎,前立腺炎(急性症,慢性症),精巣上体炎(副睾丸炎),淋菌感染症,梅毒,子宮内感染,子宮付属器炎,子宮旁結合織炎,涙嚢炎,麦粒腫,中耳炎,歯周組織炎,歯冠周囲炎,顎炎,猩紅熱,胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胃MALTリンパ腫・特発性血小板減少性紫斑病・早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃におけるヘリコバクター・ピロリ感染症,ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎

効能効果に関連する使用上の注意

咽頭・喉頭炎,扁桃炎,急性気管支炎への使用にあたっては,「抗微生物薬適正使用の手引き」[1]を参照し,抗菌薬投与の必要性を判断した上で,本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。

進行期胃MALTリンパ腫に対するヘリコバクター・ピロリ除菌治療の有効性は確立していない。

特発性血小板減少性紫斑病に対しては,ガイドライン等を参照し,ヘリコバクター・ピロリ除菌治療が適切と判断される症例にのみ除菌治療を行うこと。

早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃以外には,ヘリコバクター・ピロリ除菌治療による胃癌の発症抑制に対する有効性は確立していない。

ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に用いる際には,ヘリコバクター・ピロリが陽性であること及び内視鏡検査によりヘリコバクター・ピロリ感染胃炎であることを確認すること。

用法用量

[ヘリコバクター・ピロリ感染を除く感染症]

成人

アモキシシリン水和物として,通常1回250mg(力価)を1日3〜4回経口投与する。
なお,年齢,症状により適宜増減する。

小児

アモキシシリン水和物として,通常1日20〜40mg(力価)/kgを3〜4回に分割経口投与する。
なお,年齢,症状により適宜増減するが,1日量として最大90mg(力価)/kgを超えないこと。

[ヘリコバクター・ピロリ感染症,ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎]

アモキシシリン水和物,クラリスロマイシン及びプロトンポンプインヒビター併用の場合

通常,成人にはアモキシシリン水和物として1回750mg(力価),クラリスロマイシンとして1回200mg(力価)及びプロトンポンプインヒビターの3剤を同時に1日2回,7日間経口投与する。
なお,クラリスロマイシンは,必要に応じて適宜増量することができる。ただし,1回400mg(力価)1日2回を上限とする。

アモキシシリン水和物,クラリスロマイシン及びプロトンポンプインヒビター併用によるヘリコバクター・ピロリの除菌治療が不成功の場合

通常,成人にはアモキシシリン水和物として1回750mg(力価),メトロニダゾールとして1回250mg及びプロトンポンプインヒビターの3剤を同時に1日2回,7日間経口投与する。

用法用量に関連する使用上の注意

本剤の使用にあたっては,耐性菌の発現等を防ぐため,原則として感受性を確認し,疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。

高度の腎障害のある患者では,血中濃度が持続するので,腎障害の程度に応じて投与量を減量し,投与の間隔をあけて使用すること。

本剤をヘリコバクター・ピロリ感染症,ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に用いる場合,プロトンポンプインヒビターはランソプラゾールとして1回30mg,オメプラゾールとして1回20mg,ラベプラゾールナトリウムとして1回10mg,エソメプラゾールとして1回20mg又はボノプラザンとして1回20mgのいずれか1剤を選択する。

使用上の注意

慎重投与

セフェム系抗生物質に対し,過敏症の既往歴のある患者

本人又は両親,兄弟に気管支喘息,発疹,蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者

高度の腎障害のある患者(「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)

経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者,全身状態の悪い患者[ビタミンK欠乏症状があらわれることがあるので,観察を十分に行うこと。]

高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

重要な基本的注意

ショックがあらわれるおそれがあるので,十分な問診を行うこと。

本剤をヘリコバクター・ピロリ感染症,ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に用いる際には,除菌治療に用いられる他の薬剤の添付文書に記載されている禁忌,慎重投与,重大な副作用等の使用上の注意を必ず確認すること。

相互作用

併用注意

ワルファリンカリウムワルファリンカリウムの作用が増強されるおそれがある。腸内細菌によるビタミンKの産生を抑制することがある。
経口避妊薬経口避妊薬の効果が減弱するおそれがある。腸内細菌叢を変化させ,経口避妊薬の腸肝循環による再吸収を抑制すると考えられている。
プロべネシド本剤の血中濃度を増加させる。本剤の尿細管分泌を阻害し,尿中排泄を低下させると考えられている。

副作用

副作用発現状況の概要

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

(頻度不明)

ショック,アナフィラキシー

ショック,アナフィラキシー(呼吸困難,全身潮紅,血管浮腫,蕁麻疹等)を起こすことがあるので,観察を十分に行い,不快感,口内異常感,喘鳴,眩暈,便意,耳鳴,発汗等があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),多形紅斑,急性汎発性発疹性膿疱症,紅皮症(剥脱性皮膚炎)

中毒性表皮壊死融解症,皮膚粘膜眼症候群,多形紅斑,急性汎発性発疹性膿疱症,紅皮症(剥脱性皮膚炎)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,発熱,頭痛,関節痛,皮膚や粘膜の紅斑・水疱,膿疱,皮膚の緊張感・灼熱感・疼痛等の異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

顆粒球減少,血小板減少

顆粒球減少,血小板減少があらわれることがあるので,定期的に検査を行うなど観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

肝障害

黄疸,AST(GOT),ALT(GPT)の上昇等があらわれることがあるので,定期的に検査を行うなど観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

腎障害

急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので,定期的に検査を行うなど観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

大腸炎

偽膜性大腸炎,出血性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある。腹痛,頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと。

間質性肺炎,好酸球性肺炎

間質性肺炎,好酸球性肺炎があらわれることがあるので,咳嗽,呼吸困難,発熱等が認められた場合には,速やかに胸部X線,胸部CT等の検査を実施すること。間質性肺炎,好酸球性肺炎が疑われた場合には投与を中止し,副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

無菌性髄膜炎

項部硬直,発熱,頭痛,悪心・嘔吐あるいは意識混濁等を伴う無菌性髄膜炎があらわれることがあるので,このような症状があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

その他の副作用

 頻度不明
過敏症注)発疹,発熱,そう痒
血液好酸球増多
消化器下痢,悪心,嘔吐,食欲不振,腹痛,黒毛舌
菌交代症口内炎,カンジダ症
ビタミン欠乏症ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症,出血傾向等),ビタミンB群欠乏症状(舌炎,口内炎,食欲不振,神経炎等)
その他梅毒患者において,ヤーリッシュ・ヘルクスハイマー反応(発熱,全身けん怠感,頭痛等の発現,病変部の増悪)が起こることがある。
注)発現した場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと。
 頻度不明
消化器下痢,軟便,味覚異常,腹痛,腹部膨満感,口内炎,便秘,食道炎,口渇,悪心,舌炎,胃食道逆流,胸やけ,十二指腸炎,嘔吐,痔核,食欲不振,黒毛舌
肝臓注1)AST(GOT)上昇,ALT(GPT)上昇,LDH上昇,γ-GTP上昇,Al-P上昇,ビリルビン上昇
血液注1)好中球減少,好酸球増多,貧血,白血球増多
過敏症注2)発疹,そう痒
精神神経系頭痛,しびれ感,めまい,眠気,不眠,うつ状態
その他尿蛋白陽性,トリグリセリド上昇,総コレステロールの上昇・低下,尿糖陽性,尿酸上昇,けん怠感,熱感,動悸,発熱,QT延長,カンジダ症,浮腫,血圧上昇,霧視
注1)観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。注2)発現した場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと。

高齢者への投与

高齢者には次の点に注意し,用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら,慎重に投与すること。

高齢者では生理機能が低下していることが多く,副作用が発現しやすい。

高齢者ではビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。

妊婦,産婦,授乳婦等への投与

妊婦等

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。なお,動物試験(ラット)において,アモキシシリン水和物(500mg/kg/日),クラリスロマイシン(160mg/kg/日)及びランソプラゾール(50mg/kg/日)を併用投与すると,母動物での毒性の増強とともに胎児の発育抑制の増強が認められている。また,ラットにアモキシシリン水和物(400mg/kg/日以上),クラリスロマイシン(50mg/kg/日以上)及びラベプラゾールナトリウム(25mg/kg/日)を4週間併用投与した試験で,雌で栄養状態の悪化が認められている。]

授乳婦

授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが,やむを得ず投与する場合は,授乳を避けさせること。[母乳中へ移行することが報告されている。]

小児等への投与

ヘリコバクター・ピロリ感染症,ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎を除く感染症の場合

低出生体重児,新生児に対する安全性は確立していない。(使用経験がない。)

適用上の注意

薬剤交付時

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)

その他の注意

ラットにアモキシシリン水和物(2,000mg/kg/日),ランソプラゾール(15mg/kg/日以上)を4週間併用経口投与した試験,及びイヌにアモキシシリン水和物(500mg/kg/日),ランソプラゾール(100mg/kg/日),クラリスロマイシン(25mg/kg/日)を4週間併用経口投与した試験で,アモキシシリン水和物を単独あるいは併用投与した動物に結晶尿が認められているが,結晶はアモキシシリン水和物が排尿後に析出したものであり,体内で析出したものではないことが確認されている。

ヘリコバクター・ピロリの除菌判定上の注意

ランソプラゾール等のプロトンポンプインヒビターやアモキシシリン水和物,クラリスロマイシン等の抗生物質及びメトロニダゾールの服用中や投与終了直後では,13C-尿素呼気試験の判定結果が偽陰性になる可能性があるため,13C-尿素呼気試験による除菌判定を行う場合には,これらの薬剤の投与終了後4週以降の時点で実施することが望ましい。

薬物動態

健康成人にアモキシシリンカプセル250mg「日医工」を500mg(力価)経口投与したとき,最高血中濃度は投与後約1時間(平均血中濃度:7.7μg/mL)で認められ,また,投与後6時間で約64%が未変化体のまま排泄される。[2]

生物学的同等性試験

アモキシシリンカプセル125mg「日医工」及び標準製剤を,クロスオーバー法によりそれぞれ1カプセル(アモキシシリン水和物として125mg(力価))健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中アモキシシリン濃度を測定し,得られた薬物動態パラメータ(AUC,Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果,log(0.80)〜log(1.25)の範囲内であり,両剤の生物学的同等性が確認された。[3]

<アモキシシリンカプセル125mg「日医工」>

 判定パラメータ参考パラメータ
AUC0→6(μg・hr/mL)Cmax(μg/mL)Tmax(hr)t1/2(hr)
アモキシシリンカプセル125mg「日医工」7.03±1.502.98±0.941.53±0.621.01±0.07
標準製剤(カプセル剤,125mg)6.58±1.162.76±0.841.66±0.510.97±0.09
(1カプセル投与,Mean±S.D.,n=16)

血漿中濃度並びにAUC,Cmax等のパラメータは,被験者の選択,体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

溶出挙動

アモキシシリンカプセル125mg「日医工」及びアモキシシリンカプセル250mg「日医工」は,日本薬局方医薬品各条に定められたアモキシシリンカプセルの溶出規格に適合していることが確認されている。[4]

薬効薬理

グラム陽性・陰性菌に作用し,抗菌スペクトルと試験管内抗菌力はアンピシリンとほぼ同等であるが,肺炎球菌に対する抗菌力は多少すぐれる。作用機序は細胞壁の合成阻害であり,多くの菌に殺菌的に作用し,アンピシリンより強く,耐性菌の生産するペニシリナーゼによってアンピシリンと同様に不活化される。[5]

有効成分に関する理化学的知見

一般名アモキシシリン水和物
一般名(欧名)Amoxicillin Hydrate
略号AMPC
化学名(2S,5R,6R)-6-[(2R)-2-Amino-2-(4-hydroxyphenyl)acetylamino]-3,3-dimethyl-7-oxo-4-thia-1-azabicyclo[3.2.0]heptane-2-carboxylic acid trihydrate
分子式C16H19N3O5S・3H2O
分子量419.45
性状白色〜淡黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。
水又はメタノールに溶けにくく,エタノール(95)に極めて溶けにくい。
KEGG DRUGD00229

取扱い上の注意

安定性試験

本品につき加速試験(40℃,相対湿度75%,6ヵ月)を行った結果,アモキシシリンカプセル125mg「日医工」及びアモキシシリンカプセル250mg「日医工」は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。[6]

包装

アモキシシリンカプセル125mg「日医工」

100カプセル(10カプセル×10;PTP)

アモキシシリンカプセル250mg「日医工」

100カプセル(10カプセル×10;PTP)

主要文献


1. 厚生労働省健康局結核感染症課編:抗微生物薬適正使用の手引き
2. 日医工ファーマ株式会社 社内資料:吸収(血中濃度),排泄に関する資料
3. 日医工ファーマ株式会社 社内資料:生物学的同等性試験
4. 日医工ファーマ株式会社 社内資料:溶出試験
5. 第十七改正日本薬局方解説書,  C-298,  (2016)  廣川書店,東京
6. 日医工ファーマ株式会社 社内資料:安定性試験

作業情報


改訂履歴

2017年10月 改訂
2018年3月 第16版 改訂

文献請求先

主要文献欄に記載の文献・社内資料は下記にご請求下さい。
日医工株式会社
930-8583
富山市総曲輪1丁目6番21
0120-517-215

業態及び業者名等

販売元
日医工株式会社
富山市総曲輪1丁目6番21

製造販売元
日医工ファーマ株式会社
富山市総曲輪1丁目6番21


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2019/1/23 版