医療用医薬品 : ルネスタ

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医薬品情報


総称名 ルネスタ
一般名 エスゾピクロン
欧文一般名 Eszopiclone
製剤名 エスゾピクロン製剤
薬効分類名 不眠症治療薬
薬効分類番号 1129
ATCコード N05CF04
KEGG DRUG
D02624 エスゾピクロン
KEGG DGROUP
DG03202 睡眠薬
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2022年7月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ルネスタ錠1mg Lunesta Tablets エーザイ 1129010F1028 39.4円/錠 習慣性医薬品注1) , 処方箋医薬品注2)
ルネスタ錠2mg Lunesta Tablets エーザイ 1129010F2024 63円/錠 習慣性医薬品注1) , 処方箋医薬品注2)
ルネスタ錠3mg Lunesta Tablets エーザイ 1129010F3020 77.3円/錠 習慣性医薬品注1) , 処方箋医薬品注2)

1. 警告

本剤の服用後に、もうろう状態、睡眠随伴症状(夢遊症状等)があらわれることがある。また、入眠までの、あるいは中途覚醒時の出来事を記憶していないことがあるので注意すること。[9.1.511.1.6参照]

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
2.1 本剤の成分又はゾピクロンに対し過敏症の既往歴のある患者
2.2 重症筋無力症の患者
[筋弛緩作用により症状を悪化させるおそれがある。]
2.3 急性閉塞隅角緑内障の患者
[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。]

4. 効能または効果

不眠症

6. 用法及び用量

通常、成人にはエスゾピクロンとして1回2mgを、高齢者には1回1mgを就寝前に経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、成人では1回3mg、高齢者では1回2mgを超えないこととする。

7. 用法及び用量に関連する注意

7.1 通常用量を超えて増量する場合には、患者の状態を十分に観察しながら慎重に行うこととし、症状の改善に伴って減量に努めること。
7.2 本剤は就寝直前に服用させること。また、服用して就寝した後、睡眠途中で一時的に起床して仕事等で活動する可能性があるときは服用させないこと。
7.3 高度の肝機能障害又は高度の腎機能障害のある患者では、1回1mgを投与することとし、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。なお増量する場合には、1回2mgを超えないこと。[9.29.316.6.116.6.2参照]
7.4 本剤は食事と同時又は食直後の服用は避けること。
食後投与では、空腹時投与に比べ本剤の血中濃度が低下することがある。[16.2.1参照]

8. 重要な基本的注意

8.1 連用により薬物依存を生じることがあるので、漫然とした継続投与による長期使用を避けること。本剤の投与を継続する場合には、治療上の必要性を十分に検討すること。[11.1.2参照]
8.2 本剤の影響が翌朝以降に及び、眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、自動車の運転など危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 肺性心、肺気腫、気管支喘息及び脳血管障害の急性期等で呼吸機能が高度に低下している患者
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。炭酸ガスナルコーシスを起こしやすい。[11.1.3参照]
9.1.2 衰弱者
薬物の作用が強くあらわれ、副作用が発現しやすい。
9.1.3 心障害のある患者
血圧低下があらわれるおそれがあり、症状の悪化につながるおそれがある。
9.1.4 脳に器質的障害のある患者
作用が強くあらわれるおそれがある。
9.1.5 本剤により睡眠随伴症状(夢遊症状等)として異常行動を発現したことがある患者
投与の中止を検討すること。重篤な自傷・他傷行為、事故等に至る睡眠随伴症状を発現するおそれがある。[1.、11.1.6参照]
9.2 腎機能障害患者
本剤のクリアランスが低下し、血中濃度が上昇するおそれがある。[7.316.6.1参照]
9.3 肝機能障害患者
本剤のクリアランスが低下し、血中濃度が上昇するおそれがある。[7.316.6.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
妊娠後期に本剤を投与された患者より出生した児に呼吸抑制、痙攣、振戦、易刺激性、哺乳困難等の離脱症状があらわれるおそれがある。なお、これらの症状は、新生児仮死として報告される場合もある。
9.6 授乳婦
授乳を避けさせること。ヒト母乳中に移行し、新生児に嗜眠を起こすおそれがある。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
1回1mgを投与することとし、増量する場合には2mgを超えないこと。高齢者での薬物動態試験で、血中濃度が高い傾向が認められており、運動失調等の副作用が起こりやすい。[16.6.3参照]

10. 相互作用

相互作用序文
本剤は主として肝薬物代謝酵素CYP3A4で代謝される。[16.4参照]
薬物代謝酵素用語
CYP3A4
10.2 併用注意
筋弛緩薬
スキサメトニウム塩化物水和物
ツボクラリン塩化物塩酸塩水和物
パンクロニウム臭化物
中枢神経抑制剤
フェノチアジン誘導体
バルビツール酸誘導体 等
これらの作用が増強されることがあるので、併用しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には慎重に投与すること。相加的に抗痙攣作用、中枢神経抑制作用が増強される可能性がある。
アルコール(飲酒)
16.7.2参照]
相互に作用を増強することがある。飲酒により中枢神経抑制作用が増強されることがある。
麻酔時
チアミラールナトリウム
チオペンタールナトリウム 等
11.1.3参照]
呼吸抑制があらわれることがあるので、慎重に投与すること。本剤により呼吸抑制があらわれることがあり、麻酔により相加的に呼吸が抑制される可能性がある。
CYP3A4誘導作用を有する薬剤
リファンピシン 等
本剤の代謝を促進し、作用を減弱させるおそれがある。これらの薬剤の肝代謝酵素誘導作用により、本剤の代謝が促進され、効果の減弱を来すことがある。
CYP3A4阻害作用を有する薬剤
イトラコナゾール 等
16.7.1参照]
本剤の代謝を阻害し、作用を増強させるおそれがある。これらの薬剤の肝代謝酵素阻害作用により、本剤の代謝が阻害され、本剤の血漿中濃度が増加するおそれがある。

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
蕁麻疹、血管浮腫等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.2 依存性(頻度不明)
連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、不安、異常な夢、悪心、胃不調、反跳性不眠等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。[8.1参照]
11.1.3 呼吸抑制(頻度不明)
呼吸機能が高度に低下している患者に投与した場合、炭酸ガスナルコーシスを起こすおそれがあるので、このような場合には気道を確保し、換気を図るなど適切な処置を行うこと。[9.1.110.2参照]
11.1.4 肝機能障害
AST、ALT、Al-P、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害(1%未満)、黄疸(頻度不明)があらわれることがある。
11.1.5 精神症状、意識障害
悪夢(異常な夢)、意識レベルの低下(各0.3%)、興奮(激越)、錯乱(錯乱状態)、幻覚、攻撃性、せん妄、異常行動(いずれも頻度不明)等があらわれることがある。
11.1.6 一過性前向性健忘、もうろう状態、睡眠随伴症状(夢遊症状等)(いずれも頻度不明)
本剤を投与する場合には少量から開始するなど、慎重に投与すること。
なお、十分に覚醒しないまま、車の運転、食事等を行い、その出来事を記憶していないとの報告がある。[1.、9.1.5参照]
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 3%以上1〜3%未満1%未満頻度不明
精神神経系傾眠頭痛、浮動性めまい不安、注意力障害、異常な夢、うつ病神経過敏、記憶障害、錯感覚、思考異常、感情不安定、錯乱状態
過敏症   発疹、そう痒症
消化器味覚異常口渇口腔内不快感、口内乾燥、下痢、便秘、悪心消化不良、嘔吐
肝臓  AST、ALT、Al-P、γ-GTP、ビリルビンの上昇 
その他  倦怠感、湿疹、尿中ブドウ糖陽性、尿中血陽性リビドー減退、筋肉痛、片頭痛、背部痛、高血圧、末梢性浮腫

13. 過量投与

13.1 症状
本剤の過量投与により傾眠、錯乱、嗜眠を生じ、更には失調、筋緊張低下、血圧低下、メトヘモグロビン血症、呼吸機能低下、昏睡等に至るおそれがある。他の中枢神経抑制剤やアルコールと併用時の過量投与は致死的となることがある。また、合併症や衰弱状態などの危険因子がある場合は、症状は重篤化するおそれがあり、ごくまれに致死的な経過をたどることがある。
13.2 処置
本剤の過量投与が明白又は疑われた場合の処置としてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与する場合には、使用前にフルマゼニルの使用上の注意を必ず読むこと。
なお、血液透析による除去は有効ではない。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報
投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与された患者で、新たに本剤を投与する場合、本剤の鎮静、抗痙攣作用が変化、遅延するおそれがある。
15.2 非臨床試験に基づく情報
本剤は、ラセミ体であるゾピクロンの一方のエナンチオマー((S)-エナンチオマー)である。ゾピクロンでは臨床用量の約800倍(100mg/kg/日)をマウス、ラットに2年間投与した試験において、マウス雄の皮下、雌の肺、ラット雄の甲状腺、雌の乳腺での腫瘍発生頻度が対照群に比べ高いとの報告がある。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度
日本人健康成人男性を対象に、本剤1〜3mgを1日1回7日間反復経口投与したときの投与後1日目の平均血漿中濃度推移を図に示した。また、初回投与時及び投与後7日目の薬物動態パラメータを表に示した。エスゾピクロンのCmax及びAUC0-lastは投与量の増加に伴い増加した1)
日本人健康成人男性に反復経口投与したときの初回投与時の平均血漿中濃度推移
(Mean+SD、1mg及び3mg:n=8、2mg:n=9)
反復投与時の薬物動態パラメータ
投与量
(mg)
投与時期Cmax
(ng/mL)
tmax
(hr)
AUC0-last
(ng・hr/mL)
t1/2
(hr)
11日目14.52±4.461.3
(0.5-1.5)
79.60±36.17-
7日目14.71±3.971.0
(0.5-1.5)
88.71±36.334.83±0.89
21日目25.40±7.401.0
(0.5-2.0)
147.89±57.47-
7日目27.02±5.221.0
(0.5-2.0)
168.69±67.545.08±1.62
31日目37.03±5.701.5
(0.5-2.0)
222.25±36.95-
7日目37.59±5.540.8
(0.5-2.0)
252.63±59.175.16±0.85
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
日本人健康成人男性を対象に、本剤3mgを単回経口投与したとき、絶食下と比較して摂食下ではエスゾピクロンのCmaxは30%低下し、AUC0-24は変化しなかった。またtmaxの中央値は2.5時間遅延した2)。[7.4参照]
16.4 代謝
エスゾピクロンは経口投与後、様々な酸化的代謝を受け、血漿中の主代謝物は(S)-ゾピクロンN-オキシド及び(S)-N-脱メチルゾピクロンである。このうち、前者は受容体に対する結合能を示さず、後者は中枢ベンゾジアゼピン受容体に結合するものの、エスゾピクロンと比較して結合性は約21倍低かった。
In vitro代謝試験により、エスゾピクロンの代謝にはCYP3A4及びCYP2E1が関与していることが示された。[10.参照]
16.5 排泄
外国人健康成人男性に14C標識-ゾピクロン7.5mgを単回経口投与したとき、投与後120時間までに、投与した放射能の74.8%が尿中に排泄され、そのうち約85%が投与後24時間までに排泄された。糞中には、15.8%が排泄された3)
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
軽度、中等度及び高度の腎機能障害患者におけるエスゾピクロンのCmaxは、健康成人と比べてそれぞれ22%、8%及び25%上昇し、AUC0-infは40%、28%及び45%増加した。また、t1/2はそれぞれ19%、24%及び33%延長した。(S)-脱メチルゾピクロンのAUC0-infはそれぞれ40%、88%及び127%増加した4)(外国人データ)。[7.39.2参照]
16.6.2 肝機能障害患者
軽度、中等度及び高度の肝機能障害患者におけるエスゾピクロンのCmaxは、健康成人と比べてそれぞれ13%、29%及び25%低下し、AUC0-infは軽度では4%減少し、中等度及び高度では5%及び80%増加した。また、t1/2はそれぞれ2%、66%及び130%延長した5)(外国人データ)。[7.39.3参照]
16.6.3 高齢者
日本人高齢者(平均年齢69歳)を対象に、本剤3mg注)を7日間反復投与したときのCmax及びAUC0-24は、健康成人と比べていずれも32%増加し、t1/2は64%延長した6)。[9.8参照]
16.7 薬物相互作用
16.7.1 ケトコナゾール
健康成人に本剤3mgとケトコナゾール400mgを1日1回5日間反復併用投与したとき、単独投与時と比較して本剤のCmaxは43%上昇し、AUC0-τは125%増加した。また、ケトコナゾールのCmaxは18%低下し、AUC0-τは12%減少した7)(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.2 アルコール
健康成人に本剤3.5mg注)とアルコール0.7g/kgを単回併用投与したとき、投与後4時間までに相加的な精神運動機能の障害が認められた8)(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.3 オランザピン
健康成人に本剤3mgとオランザピン10mgを単回併用投与したとき、単独投与時と比較して本剤のCmaxは変化せず、AUC0-lastは6.0%増加した。また、オランザピンのCmaxは8.4%低下し、AUC0-lastは変化しなかった。
一方、精神運動機能の指標となる数字符号置換検査(Digit symbol substitution test、DSST)スコアが、2剤併用時に大きく減少(精神運動機能が悪化)した9)(外国人データ)。
16.7.4 ロラゼパム
健康成人に本剤3mgとロラゼパム2mgを単回併用投与したとき、単独投与時と比較して本剤のCmaxは22.6%低下し、AUC0-lastは7.0%減少した。また、ロラゼパムのCmaxは21.3%低下し、AUC0-lastは9.5%減少した10)(外国人データ)。
16.7.5 パロキセチン
健康成人に本剤3mgとパロキセチン20mgを単回併用投与したとき、単独投与時と比較して本剤のCmaxは11.6%上昇し、AUC0-lastは9.3%増加した。また、パロキセチンのCmaxは1.6%上昇し、AUC0-lastは3.5%減少した11)(外国人データ)。
16.7.6 ジゴキシン
健康成人にジゴキシンを1日目に0.5mgを2回投与し、2〜6日目に1日1回0.25mgを経口投与した後、7日目に本剤3mgとジゴキシン0.25mgを併用投与したとき、ジゴキシンのCmaxは12.3%低下したが、AUC0-τは変化しなかった12)(外国人データ)。
16.7.7 (R,S)-ワルファリン
健康成人に本剤3mgを1日1回5日間反復投与し、5日目に(R,S)-ワルファリン25mgを併用投与したとき、(R)-ワルファリン及び(S)-ワルファリンのCmax及びAUC0-lastは変化しなかった13)(外国人データ)。
注)本剤の承認された用法及び用量は「通常、成人にはエスゾピクロンとして1回2mgを、高齢者には1回1mgを就寝前に経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、成人では1回3mg、高齢者では1回2mgを超えないこととする。」である。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 原発性不眠症患者(成人)を対象とした国内第II/III相試験
原発性不眠症患者(成人)72例を対象とし、1日1回プラセボ、本剤1mg、2mg、3mg、ゾルピデム製剤10mgを2日間投与したプラセボ対照無作為化二重盲検交叉比較試験の結果、主要評価項目である終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)による睡眠潜時及び主観的睡眠潜時は下表のとおりであり、本剤2及び3mg投与時ではプラセボ投与時と比較して統計学的な有意差が認められた14)
 プラセボ本剤ゾルピデム
2mg3mg
評価例数71696870
PSGによる睡眠潜時22.8
(0.8,194.5)
11.3
(0.3,132.3)
p<0.001a)
10.4
(0.0,59.3)
p<0.001a)
7.0
(0.0,146.5)
主観的睡眠潜時45.0
(12.5,210.0)
25.0
(3.0,120.0)
p<0.001a)
20.0
(3.0,142.5)
p<0.001a)
22.5
(0.0,150.0)
安全性解析対象症例における副作用発現状況は、本剤1mg投与群70例中10例(14.3%)、2mg投与群69例中12例(17.4%)、3mg投与群68例中15例(22.1%)であった。主な副作用は、味覚異常、傾眠、異常感、浮動性めまいであった。
17.1.2 成人及び高齢の不眠症患者を対象とした国内長期投与試験
成人及び高齢の不眠症患者325例(精神疾患(うつ病等)による不眠症を161例含む)を対象とし、本剤(成人には2又は3mg、高齢者には1又は2mg)を24週間投与した無作為化二重盲検並行群間比較試験の結果、主観的睡眠潜時の推移は下表のとおりであった15)
 成人高齢者
2mg群3mg群1mg群2mg群
ベースライン60.0
(15,240)
84例
60.0
(20,240)
77例
60.0
(30,180)
80例
60.0
(15,240)
83例
4週30.0
(0,180)
81例
30.0
(2,120)
73例
30.0
(0,180)
75例
30.0
(2,90)
79例
8週30.0
(5,90)
79例
20.0
(3,120)
72例
22.5
(5,150)
72例
30.0
(3,90)
75例
12週30.0
(0,120)
75例
20.0
(5,150)
69例
20.0
(5,90)
70例
20.0
(5,90)
74例
16週20.0
(0,120)
72例
20.0
(5,120)
67例
20.0
(5,90)
67例
25.0
(5,120)
73例
20週25.0
(1,120)
70例
20.0
(0,300)
66例
20.0
(5,120)
69例
20.0
(5,90)
74例
24週20.0
(0,120)
70例
20.0
(5,240)
65例
20.0
(5,180)
68例
20.0
(5,90)
72例
最終評価時27.5
(0,240)
84例
20.0
(3,240)
75例
20.0
(5,180)
79例
20.0
(5,120)
83例
安全性解析対象症例のうち本剤が投与された325例中156例(48.0%)に副作用が認められた。主な副作用は、味覚異常(36.3%)、傾眠(3.7%)であった。
17.1.3 外国第II相試験
原発性不眠症患者(成人)65例を対象とし、1日1回プラセボ、本剤1mg、2mg、2.5mg、3mg、ゾルピデム製剤10mgを2日間投与したプラセボ対照無作為化二重盲検交叉比較試験の結果、主要評価項目であるPSGによる睡眠潜時は下表のとおりであり、本剤2及び3mg投与時ではプラセボ投与時と比較して統計学的な有意差が認められた16)
 プラセボ本剤ゾルピデム
2mg3mg
評価例数63636464
PSGによる睡眠潜時29.0
(1.5,143.5)
15.5
(1.8,99.5)
P≦0.0001a)
13.1
(0.5,91.3)
P≦0.0001a)
13.1
(1.0,81.0)
安全性解析対象症例における副作用発現状況は、本剤1mg投与群63例中12例(19.0%)、2mg投与群63例中10例(15.9%)、2.5mg投与群65例中13例(20.0%)、3mg投与群64例中15例(23.4%)であった。主な副作用は、味覚異常(不快な味)、傾眠、頭痛であった。
17.1.4 外国第III相試験
原発性不眠症患者を対象としたプラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験における主要評価項目の結果は下表のとおりであり、いずれの試験においても本剤のプラセボに対する統計学的な有意差が認められた17) 18) 19) 20) 21)
成人
 プラセボ2mg3mg
試験1
(44日間、1、15及び29日目の平均値)
評価例数99104105
PSGによる睡眠潜時
(分)
29.0
(1.0,131.9)
15.0
(0.8,164.0)
p<0.0001a)
13.1
(0.8,85.3)
p<0.0001a)
試験2
(6ヵ月間、4〜6ヵ月の平均値)
評価例数172543
主観的睡眠潜時
(分)
44.8
(4.1,330.0)
31.7
(2.1,565.0)
p<0.0001a)
試験3
(6ヵ月間、4〜6ヵ月の平均値)
評価例数226504
主観的睡眠潜時
(分)
45.0
(4.0,315.0)
27.3
(3.4,196.7)
p<0.0001a)
高齢者
 プラセボ1mg2mg
試験4
(14日間、1、2、13、14日目の平均値)
評価例数128136
PSGによる睡眠潜時
(分)
30.4
(4.1,173.1)
14.8
(2.0,102.1)
p<0.0001a)
睡眠効率(%)74.6
(24.7,91.6)
80.4
(59.3,92.3)
p<0.0001a)
試験5
(14日間の平均値)
評価例数797079
主観的睡眠潜時
(分)
52.0
(4.7,540.0)
35.9
(0.0,348.0)
p=0.0120a)
36.2
(5.4,410.0)
p=0.0034a)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
本剤は、ラセミ体であるゾピクロンの一方のエナンチオマー((S)-エナンチオマー)であり、ゾピクロンの薬理活性の大部分を有する製剤である。
エスゾピクロンは中枢神経系のGABAA受容体複合体のベンゾジアゼピン結合部位に結合し、GABAによる塩化物イオンの神経細胞内への流入を促進することにより、GABAの作用を増強するものと考えられる22) 23)
18.2 動物の脳波に対する作用
エスゾピクロンは、マウス、ラット及びモルモットにおいて、ノンレム睡眠潜時を短縮させ、ノンレム睡眠時間を延長させた。レム睡眠には明確な影響はみられなかった24) 25) 26)
18.3 その他の中枢作用
エスゾピクロンは、マウス、ラット及びサルにおいて、抗不安作用及び鎮静作用を示した27) 28) 29) 30) 31)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. エスゾピクロン

一般的名称 エスゾピクロン
一般的名称(欧名) Eszopiclone
化学名 (5S)-6-(5-Chloropyridin-2-yl)-7-oxo-6,7-dihydro-5H-pyrrolo[3,4-b]pyrazin-5-yl 4-methylpiperazine-1-carboxylate
分子式 C17H17ClN6O3
分子量 388.81
融点 約205℃
物理化学的性状 エスゾピクロンは白色〜淡黄色の粉末である。
本品はアセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン又はジクロロメタンにやや溶けにくく、メタノール、エタノール(99.5)、アセトン、2-ブタノン、酢酸エチル又はトルエンに溶けにくく、水に極めて溶けにくい。
KEGG DRUG D02624

20. 取扱い上の注意

PTP包装はアルミ袋開封後、バラ包装は開栓後湿気を避けて保存すること。

22. 包装

<ルネスタ錠1mg>
100錠[10錠(PTP)×10]、100錠[ボトル、バラ、乾燥剤セットキャップ]、140錠[14錠(PTP)×10]、500錠[10錠(PTP)×50]
<ルネスタ錠2mg>
100錠[10錠(PTP)×10]、140錠[14錠(PTP)×10)]、500錠[10錠(PTP)×50]、500錠[ボトル、バラ、乾燥剤セットキャップ]
<ルネスタ錠3mg>
100錠[10錠(PTP)×10]、140錠[14錠(PTP)×10]、500錠[ボトル、バラ、乾燥剤セットキャップ]

23. 主要文献

  1. 社内資料:日本人及び白人の健康成人を対象とした臨床第I相反復投与試験(外国試験)(2012年1月18日承認、CTD 2.7.6.2)
  2. 社内資料:日本人健康成人を対象とした含量の異なる製剤間の生物学的同等性試験及び食事の影響検討試験(国内試験)(2012年1月18日承認、CTD 2.7.6.5)
  3. 社内資料:外国人健康成人を対象としたマスバランス試験(外国試験)(2012年1月18日承認、CTD 2.7.6.23)
  4. 社内資料:腎機能障害患者を対象とした薬物動態試験(外国試験)(2012年1月18日承認、CTD 2.7.6.11)
  5. 社内資料:肝機能障害患者を対象とした薬物動態試験(外国試験)(2012年1月18日承認、CTD 2.7.6.10)
  6. 社内資料:日本人健康高齢者を対象とした臨床第I相反復投与試験(国内試験)(2012年1月18日承認、CTD 2.7.6.4)
  7. 社内資料:ケトコナゾールとの薬物間相互作用試験(外国試験(2012年1月18日承認、CTD 2.7.6.19))
  8. 社内資料:アルコールとの薬物相互作用試験(外国試験)(2012年1月18日承認、CTD 2.7.6.12)
  9. 社内資料:オランザピンとの薬物間相互作用試験(外国試験)(2012年1月18日承認、CTD 2.7.6.14)
  10. 社内資料:ロラゼパムとの薬物間相互作用試験(外国試験)(2012年1月18日承認、CTD 2.7.6.15)
  11. 社内資料:パロキセチンとの薬物間相互作用試験(外国試験)(2012年1月18日承認、CTD 2.7.6.16)
  12. 社内資料:ジゴキシンとの薬物間相互作用試験(外国試験)(2012年1月18日承認、CTD 2.7.6.18)
  13. 社内資料:ワルファリンとの薬物間相互作用試験(外国試験)(2012年1月18日承認、CTD 2.7.6.17)
  14. 社内資料:原発性不眠症患者を対象とした臨床第II/III相試験(国内試験)(2012年1月18日承認、CTD 2.7.6.24)
  15. 社内資料:不眠症患者を対象とした臨床第III相試験(国内試験)(2012年1月18日承認、CTD 2.7.6.25)
  16. 社内資料:原発性不眠症患者を対象とした用量反応試験(外国試験)(2012年1月18日承認、CTD 2.7.6.26)
  17. Zammit G. K. et al., Curr. Med. Res. Opin., 20 (12), 1979-1991, (2004)
  18. McCall W. V. et al., Curr. Med. Res. Opin., 22 (9), 1633-1642, (2006)
  19. Scharf M. et al., Sleep, 28 (6), 720-727, (2005)
  20. 社内資料:原発性不眠症患者を対象とした長期投与試験(外国試験)(2012年1月18日承認、CTD 2.7.6.28)
  21. Walsh J. K. et al., Sleep, 30 (8), 959-968, (2007)
  22. Hanson S. M. et al., J. Med. Chem., 51 (22), 7243-7252, (2008)
  23. 社内資料:GABAA受容体サブタイプ発現細胞におけるGABA誘発電流増強作用(2012年1月18日承認、CTD 2.6.2.2.2)
  24. 社内資料:マウスの脳波に対する作用(2012年1月18日承認、CTD 2.6.2.2.4.1)
  25. 社内資料:ラットの脳波に対する作用(2012年1月18日承認、CTD 2.6.2.2.4.2)
  26. Xi M. et al., Sleep, 31 (7), 1043-1051, (2008)
  27. 社内資料:マウスにおける鎮静作用(2012年1月18日承認、CTD 2.6.2.3.4)
  28. 社内資料:マウスにおける抗不安作用(明暗箱試験)(2012年1月18日承認、CTD 2.6.2.3.3)
  29. Carlson J. N. et al., Eur. J. Pharmacol., 415 (2-3), 181-189, (2001)
  30. 社内資料:サルにおける抗不安作用(コンフリクト試験)(2012年1月18日承認、CTD 2.6.2.3.3.3)
  31. 社内資料:サルにおける鎮静作用(2012年1月18日承認、CTD 2.6.2.3.4.3)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
エーザイ株式会社 hhcホットライン
〒112-8088 東京都文京区小石川4-6-10
電話:フリーダイヤル 0120-419-497
製品情報問い合わせ先
エーザイ株式会社 hhcホットライン
〒112-8088 東京都文京区小石川4-6-10
電話:フリーダイヤル 0120-419-497

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
エーザイ株式会社
東京都文京区小石川4-6-10
26.2 提携
Sunovion Pharmaceuticals Inc

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2022/9/21 版