足白癬及び生毛部白癬患者312例(1%群107例、0.5%群101例、0.1%群104例)を対象に1%クリーム(以下、A群)、0.5%クリーム(以下、B群)及び0.1%クリーム(以下、C群)の有効性と安全性を評価するために、無作為化二重盲検比較試験を行った結果、足白癬における改善率は、趾間型足白癬で1%群97.3%(36/37例)、0.5%群91.4%(32/35例)、0.1%群97.3%(36/37例)、小水疱型足白癬で1%群83.8%(31/37例)、0.5%群90.6%(29/32例)、0.1%群94.3%(33/35例)、足白癬全体では1%群90.5%(67/74例)、0.5%群91.0%(61/67例)、0.1%群95.8%(69/72例)であった。生毛部白癬では1%群93.9%(31/33例)、0.5%群94.1%(32/34例)、0.1%群100%(32/32例)であった。足白癬、生毛部白癬とも90%以上の高い改善率が得られ、いずれの疾患においても3群間に有意差は認められなかった。足白癬における真菌消失率は、趾間型足白癬で1%群94.6%(35/37例)、0.5%群88.6%(31/35例)、0.1%群89.2%(33/37例)、小水疱型足白癬で1%群64.9%(24/37例)、0.5%群62.5%(20/32例)、0.1%群54.3%(19/35例)、足白癬全体では1%群79.7%(59/74例)、0.5%群76.1%(51/67例)、0.1%群72.2%(52/72例)であった。
生毛部白癬では1%群90.9%(30/33例)、0.5%群88.2%(30/34例)、0.1%群84.4%(27/32例)であり、いずれの疾患においても3群間に有意差は認められなかった。
副作用発現率は、A群で78例中2例(2.6%)2件、B群で70例中1例(1.4%)1件及びC群で76例中2例(2.6%)3件であった。主な副作用は、A群で湿疹1件(1.3%)、接触性皮膚炎1件(1.3%)、B群で投与部位疼痛1件(1.4%)及びC群で湿疹1件(1.3%)、投与部位疼痛1件(1.3%)、投与部位発赤1件(1.3%)であった。
4)
足白癬患者511例を対象にクリームの短期間塗布(2週間塗布)での有効性及び安全性を、対照薬1%ビホナゾールクリームの通常期間塗布(4週間塗布)と無作為化単盲検比較試験にて検討した結果、主要評価項目である4週後の真菌学的効果における真菌消失率は、ルリコナゾール群で76.1%(188/247例)、ビホナゾール群で75.9%(183/241例)、4週後の皮膚症状改善度における改善率は、ルリコナゾール群で91.5%(226/247例)、ビホナゾール群で91.7%(222/242例)であり、検定の結果、有意差は認められなかった。
副作用発現率は、ルリコナゾール群で253例中5例(2.0%)7件であった。主な副作用は、ルリコナゾール群で投与部位刺激感2件(0.8%)、そう痒1件(0.4%)、かゆみ1件(0.4%)、灼熱感1件(0.4%)、投与部疼痛1件(0.4%)、投与部発赤1件(0.4%)であった。
5)
1%液と1%クリームの臨床における有効性及び安全性を比較検討するため、足白癬患者208例を対象に短期間塗布(2週間塗布)による比較試験を無作為化オープン試験にて実施した。主要評価項目である塗布開始4週後における真菌学的効果及び皮膚症状改善度の解析結果は以下の表のとおりであった。
液剤塗布群では、真菌消失率は65.1%(69/106例)であった。それに対し、クリーム塗布群では、真菌消失率は66.3%(65/98例)であり、検定の結果、両群間に有意差は認められなかった。液剤塗布群における皮膚症状改善率は液剤塗布群では90.6%(96/106例)であった。それに対し、クリーム塗布群では88.8%(87/98例)であり、検定の結果、両群間に有意差は認められなかった。
安全性解析採用例は液剤塗布群107例、クリーム塗布群100例であった。副作用発現率は、液剤塗布群で107例中2例(1.9%)2件、クリーム塗布群で100例中2例(2.0%)2件であった。主な副作用は、液剤塗布群で接触性皮膚炎1件(0.9%)、投与部位刺激感1件(0.9%)、クリーム塗布群で接触性皮膚炎1件(1.0%)、発赤1件(1.0%)であった。
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