医療用医薬品 : トリフリード

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医薬品情報


総称名 トリフリード
薬効分類名 電解質輸液(維持液10.5%複合糖加)
薬効分類番号 3319
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2023年8月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
トリフリード輸液 TRIFLUID Injection 大塚製薬工場 3319558A2030 256円/瓶(袋) 処方箋医薬品注)
トリフリード輸液 TRIFLUID Injection 大塚製薬工場 3319558A3037 370円/袋 処方箋医薬品注)

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
2.1 遺伝性果糖不耐症の患者[果糖が正常に代謝されず、低血糖、肝不全、腎不全等が誘発されるおそれがある。]
2.2 高カリウム血症、乏尿、アジソン病、重症熱傷、高窒素血症の患者[高カリウム血症が悪化する又は誘発されるおそれがある。]
2.3 高リン血症、副甲状腺機能低下症の患者[高リン血症が悪化する又は誘発されるおそれがある。]
2.4 高マグネシウム血症、甲状腺機能低下症の患者[高マグネシウム血症が悪化する又は誘発されるおそれがある。]
2.5 高カルシウム血症の患者[高カルシウム血症が悪化するおそれがある。]
2.6 重篤な肝障害、高度の腎障害のある患者[9.2.19.3.1参照]

4. 効能または効果

経口摂取不能又は不十分な場合の水分・電解質の補給・維持、エネルギー補給

5. 効能または効果に関連する注意

本剤を投与する場合には、患者の尿量が1日500mL又は1時間当たり20mL以上あることが望ましい。

6. 用法及び用量

通常成人には1回500〜1000mLを点滴静注する。投与速度は、通常成人には糖質として1時間当たり0.5g/kg体重以下とする。
なお、年齢、症状、体重により適宜増減する。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 インスリンの投与のみでしか血糖管理ができない患者(インスリン依存性糖尿病患者)
ブドウ糖製剤を用いる方が望ましい。
9.1.2 糖尿病の患者
血糖値が上昇することにより、症状が悪化するおそれがある。
9.1.3 心不全の患者
循環血液量の増加により、症状が悪化するおそれがある。
9.1.4 閉塞性尿路疾患により尿量が減少している患者
水分、電解質等の排泄が障害されているため、症状が悪化するおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 高度の腎障害のある患者
投与しないこと。水分、電解質代謝異常を悪化させるおそれがある。また、果糖、キシリトールの大量を急速投与すると、腎障害が悪化するおそれがある。[2.6参照]
9.2.2 腎障害のある患者(高度の腎障害のある患者を除く)
水分、電解質の過剰投与に陥りやすく、症状が悪化するおそれがある。果糖、キシリトールの大量を急速投与すると、腎障害があらわれるおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重篤な肝障害のある患者
投与しないこと。水分、電解質代謝異常を悪化させるおそれがある。また、果糖、キシリトールの大量を急速投与すると、肝障害が悪化するおそれがある。[2.6参照]
9.3.2 肝障害のある患者(重篤な肝障害のある患者を除く)
果糖、キシリトールの大量を急速投与すると、肝障害があらわれるおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
投与速度を緩徐にし、減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

11. 副作用

11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 5%以上0.1〜5%未満頻度不明
過敏症 発疹 
大量・急速投与  脳浮腫、肺水腫、末梢の浮腫、水中毒、高カリウム血症、血栓性静脈炎、肝障害、腎障害
その他血管痛  

14. 適用上の注意

14.1 全般的な注意
14.1.1 使用時には、感染に対する配慮をすること。
14.1.2 注射針や輸液セットのびん針は、ゴム栓の刻印部(○印)に垂直にゆっくりと刺すこと。斜めに刺した場合、削り片の混入及び液漏れの原因となるおそれがある。また、針は同一箇所に繰り返し刺さないこと。
14.2 薬剤調製時の注意
薬剤を配合する場合には、配合変化に注意すること。
14.3 薬剤投与時の注意
14.3.1 原則として、連結管を用いたタンデム方式による投与は行わないこと。輸液セット内に空気が流入するおそれがある。
14.3.2 容器の目盛りは目安として使用すること。
14.3.3 残液は使用しないこと。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度
健康成人男性4例に本剤を3.9mL/kg/hrの速度で末梢静脈より8時間静注した結果、血漿中グルコース濃度は投与中軽度上昇し、投与終了後にいったん低下したが、2時間後にはほぼ前値に復した。また、血漿中フルクトース及びキシリトール濃度は、投与終了直後にそれぞれ8.5mg/dL、6.8mg/dLを示したが、1時間後にはいずれも血漿中には検出されなかった1)
16.3 分布
14C標識した糖質を含む本剤を正常ラット及び手術侵襲負荷軽症糖尿病ラットに5mL/kg/hr及び10mL/kg/hrの速度で静脈内投与した結果、14C標識糖質由来の放射能は速やかに全身に分布し、特に肝臓と脳で高い放射能が観察された2)
16.5 排泄
健康成人男性4例に本剤を3.9mL/kg/hrの速度で末梢静脈より8時間静注した結果、各糖質の投与量あたりの尿中排泄率はグルコース0.1%、フルクトース0.8%、キシリトール14.2%であり、総糖質の排泄率は、2.3%であった1)
14C標識した糖質を含む本剤を正常ラット及び手術侵襲負荷軽症糖尿病ラットに5mL/kg/hr及び10mL/kg/hrの速度で静脈内投与した結果、主な放射能の排泄経路は呼気中で、いずれの動物モデルも投与24時間後までに約58%が14CO2として排泄された2)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相試験(外科領域)
(1)消化器術後患者80例を対象とした多施設共同並行群間比較試験3)において、本剤又は市販の10%糖加電解質維持液(対照薬)を術後1日当たり約2000mL、4日間末梢静脈内に投与した。
有効性解析対象症例79例(本剤群40例、対照薬群39例)において、本剤群では血糖管理がより良好であり、電解質代謝面で特にCa、P、Znの補給効果が確認された。
副作用の発現頻度は、本剤群で12.5%(5/40例)であり、血管痛であった。
(2)消化器術後患者68例を対象とした多施設共同並行群間比較試験4)において、本剤又は市販の7.5%糖加電解質維持液(対照薬)を術後1日当たり約2000mL、4日間末梢静脈内に投与した。
有効性解析対象症例66例(本剤群33例、対照薬群33例)において、両群で血糖管理面は同様であり、本剤群では電解質代謝面で特にCa、Mg、P、Znの補給効果が確認された。
副作用の発現頻度は、本剤群で14.7%(5/34例)であり、血管痛であった。
17.1.2 国内第III相試験(外科・内科系領域)
外科系18例、内科系83例の合計101例を対象に実施した国内11施設の臨床試験を統合した結果、水・電解質の補給維持及び熱量補給効果が確認された5)6)7)8)9)10)11)12)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
果糖は主として肝のフルクトキナーゼによって代謝され、速やかにエネルギー源となる。キシリトールはインスリンの介助を要することなく細胞内に取り込まれエネルギー源となる。本剤は各糖質のこれら代謝的特徴により、糖質全体が効率的に利用されるよう糖質としてブドウ糖、果糖、キシリトールをそれぞれ4:2:1の比率で配合した10.5%複合糖加電解質液であり、水分・電解質の補給・維持、エネルギーの補給効果を示す。
18.2 エネルギー補給効果
18.2.1 絶食ウサギを用いて、本剤のエネルギー補給効果を検討した結果、7.5%ブドウ糖加電解質維持液に比較し、血中総ケトン体濃度が有意に低値を示し、肝内グリコーゲン量も有意に高値となり、本剤に配合のブドウ糖、果糖、キシリトールが体内で有効に利用されていることが確認された。
また、一次水分バランスは正を示し、電解質バランスも維持あるいは負のバランスが軽減された13)
18.2.2 手術侵襲負荷中等度糖尿病ラットを用いて、本剤のエネルギー補給効果を検討した結果、10%ブドウ糖加電解質維持液に比較し、術後の血中グルコース濃度及び尿中総糖質排泄率が有意に低く、耐糖能低下時においても糖質利用が良好であることが確認された14)

20. 取扱い上の注意

20.1 液漏れの原因となるので、強い衝撃や鋭利なものとの接触等を避けること。
20.2 以下の場合には使用しないこと。
・外袋内や容器表面に水滴や結晶が認められる場合
・容器から薬液が漏れている場合
・性状その他薬液に異状が認められる場合
・ゴム栓部のシールがはがれている場合

22. 包装

500mL 20袋 ソフトバッグ
1000mL 10袋 ソフトバッグ

23. 主要文献

  1. 古屋清一,他, 薬理と治療, 19 (1), 139-163, (1991)
  2. 内藤真策,他, 薬理と治療, 18 (9), 3449-3468, (1990)
  3. 斎藤洋一,他, 薬理と治療, 19 (Suppl.2), s421-452, (1991)
  4. 掛川暉夫,他, 薬理と治療, 19 (Suppl.2), s453-484, (1991)
  5. 西口幸雄,他, 薬理と治療, 19 (Suppl.2), s485-495, (1991)
  6. 樋渡信夫,他, 薬理と治療, 19 (Suppl.2), s497-515, (1991)
  7. 馬場理加,他, 薬理と治療, 19 (Suppl.2), s517-529, (1991)
  8. 中島 洋,他, 薬理と治療, 19 (Suppl.2), s531-546, (1991)
  9. 岡村 淳,他, 薬理と治療, 19 (Suppl.2), s547-554, (1991)
  10. 鳥山高伸,他, 薬理と治療, 19 (Suppl.2), s555-568, (1991)
  11. 塚口勝彦,他, 薬理と治療, 19 (Suppl.2), s569-578, (1991)
  12. 豊島 仁,他, 薬理と治療, 19 (Suppl.2), s579-586, (1991)
  13. 占部日出明,他, 基礎と臨床, 25 (1), 161-172, (1991)
  14. 占部日出明,他, 基礎と臨床, 25 (1), 173-182, (1991)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
株式会社大塚製薬工場 輸液DIセンター
〒101-0048 東京都千代田区神田司町2-2
電話:0120-719-814
FAX:03-5296-8400
製品情報問い合わせ先
株式会社大塚製薬工場 輸液DIセンター
〒101-0048 東京都千代田区神田司町2-2
電話:0120-719-814
FAX:03-5296-8400

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
株式会社大塚製薬工場
徳島県鳴門市撫養町立岩字芥原115
26.2 販売提携
大塚製薬株式会社
東京都千代田区神田司町2-9

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/12/17 版