医療用医薬品 : ゲンタマイシン硫酸塩

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医薬品情報


総称名 ゲンタマイシン硫酸塩
一般名 ゲンタマイシン硫酸塩
欧文一般名 Gentamicin Sulfate
薬効分類名 アミノグリコシド系抗生物質製剤
薬効分類番号 2634
ATCコード D06AX07
KEGG DRUG
D01063 ゲンタマイシン硫酸塩
KEGG DGROUP
DG01447 アミノグリコシド系抗生物質
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2024年6月 改訂(第2版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ゲンタマイシン硫酸塩軟膏0.1%「イワキ」 Gentamicin Sulfate Ointment 0.1%"IWAKI" 岩城製薬 2634710M1085 8.7円/g

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
本剤並びに他のアミノグリコシド系抗生物質及びバシトラシンに対し過敏症の既往歴のある患者

4. 効能または効果

<適応菌種>
<適応症>
表在性皮膚感染症、慢性膿皮症、びらん・潰瘍の二次感染

6. 用法及び用量

1日1〜数回患部に塗布するか、あるいはガーゼなどにのばしたものを患部に貼付する。

8. 重要な基本的注意

8.1 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
8.2 感作されるおそれがあるので、観察を十分に行い感作されたことを示す兆候(そう痒、発赤、腫脹、丘疹、小水疱等)があらわれた場合には使用を中止すること。
8.3 長期間連用しないこと。

11. 副作用

11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 0.1%未満頻度不明
過敏症発疹 
その他 腎障害、難聴

14. 適用上の注意

14.1 薬剤使用時の注意
眼科用に使用しないこと。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
ゲンタマイシン硫酸塩は、細菌の蛋白合成を阻害する1)
18.2 抗菌作用
ゲンタマイシン硫酸塩の抗菌作用は殺菌的であり、臨床分離株の緑膿菌、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、ブドウ球菌属、大腸菌、クレブシエラ属、エンテロバクター属、レンサ球菌属(肺炎球菌を除く)に抗菌作用を示す2)3)4)in vitro)。
18.3 生物学的同等性試験
18.3.1 薬効薬理比較試験
(1)ラット緑膿菌感染熱傷モデルを用い、ゲンタマイシン硫酸塩軟膏0.1%「イワキ」及びゲンタシン軟膏0.1%を50mg、1日4回、14日間塗布し、経時的に熱傷部位の面積、感染部位の細菌数及び熱傷部位のヒドロキシプロリン量を測定した結果、両剤に有意差は認められなかった5)
(2)モルモット黄色ブドウ球菌感染モデルを用い、ゲンタマイシン硫酸塩軟膏0.1%「イワキ」及びゲンタシン軟膏0.1%を0.2g、1日2回、7日間塗布し、感染部位の経時的治療効果、細菌数、菌陰性化率を測定した結果、両剤に有意差は認められなかった5)
いずれの試験においてもゲンタマイシン硫酸塩軟膏0.1%「イワキ」とゲンタシン軟膏0.1%の治癒効果及び抗菌作用に有意差は認められず、両剤の生物学的同等性が確認された。
18.3.2 in vitro効力試験
ゲンタマイシン硫酸塩軟膏0.1%「イワキ」及びゲンタシン軟膏0.1%についてStaphylococcus epidermidis ATCCに対する抗菌力を円筒平板法により比較試験を行った結果、ゲンタマイシン硫酸塩軟膏0.1%「イワキ」はゲンタシン軟膏0.1%の99.25%の抗菌力を示し、両剤の抗菌力に有意差は認められなかった。従って、両剤の生物学的同等性が確認された6)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. ゲンタマイシン硫酸塩

一般的名称 ゲンタマイシン硫酸塩
一般的名称(欧名) Gentamicin Sulfate
化学名 ゲンタマイシンC1硫酸塩:
(6R)-2-Amino-2,3,4,6-tetradeoxy-6-methylamino-6-methyl-α-D-erythro-hexopyranosyl-(1→4)-[3-deoxy-4-C-methyl-3-methylamino-β-L-arabinopyranosyl-(1→6)]-2-deoxy-D-streptamine sulfate
ゲンタマイシンC2硫酸塩:
(6R)-2,6-Diamino-2,3,4,6-tetradeoxy-6-methyl-α-D-erythro-hexopyranosyl-(1→4)-[3-deoxy-4-C-methyl-3-methylamino-β-L-arabinopyranosyl-(1→6)]-2-deoxy-D-streptamine sulfate
ゲンタマイシンC1a硫酸塩:
2,6-Diamino-2,3,4,6-tetradeoxy-α-D-erythro-hexopyranosyl-(1→4)-[3-deoxy-4-C-methyl-3-methylamino-β-L-arabinopyranosyl-(1→6)]-2-deoxy-D-streptamine sulfate
物理化学的性状 白色〜淡黄白色の粉末である。水に極めて溶けやすく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。吸湿性である。
KEGG DRUG D01063

22. 包装

10本[10g(チューブ)×10]
50本[10g(チューブ)×50]
500g[ボトル]

23. 主要文献

  1. 第十八改正日本薬局方解説書, C-1951-1956, (2021)
  2. 出口浩一他, Jpn.J.Antibiot., 43 (10), 1674-1684, (1990) »PubMed
  3. Hahn,F.E,et al., J.Infect.Dis., 119 (4), 364-369, (1969) »PubMed
  4. Waitz JA,et al., J.Infect.Dis., 119 (4&5), 355-360, (1969)
  5. 岩城製薬株式会社 社内資料(生物学的同等性試験)
  6. 岩城製薬株式会社 社内資料(生物学的同等性試験)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
岩城製薬株式会社 マーケティング部 学術グループ
〒103-8434 東京都中央区日本橋本町4-8-2
電話:03-6626-6251
FAX:03-6626-6261
製品情報問い合わせ先
岩城製薬株式会社 マーケティング部 学術グループ
〒103-8434 東京都中央区日本橋本町4-8-2
電話:03-6626-6251
FAX:03-6626-6261

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
岩城製薬株式会社
東京都中央区日本橋本町4-8-2

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/08/20 版