医療用医薬品 : ワントラム |
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総称名 | ワントラム |
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一般名 | トラマドール塩酸塩 |
欧文一般名 | Tramadol Hydrochloride |
製剤名 | トラマドール塩酸塩徐放錠 |
薬効分類名 | 持続性がん疼痛・慢性疼痛治療剤 |
薬効分類番号 | 1149 |
ATCコード | N02AX02 |
KEGG DRUG |
D01355
トラマドール塩酸塩
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JAPIC | 添付文書(PDF) |
販売名 | 欧文商標名 | 製造会社 | YJコード | 薬価 | 規制区分 |
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ワントラム錠100mg | Onetram Tablets | 日本新薬 | 1149038G1020 | 68.2円/錠 | 劇薬, 処方箋医薬品注) |
モノアミン酸化酵素阻害剤 セレギリン塩酸塩 エフピー ラサギリンメシル酸塩 アジレクト サフィナミドメシル酸塩 エクフィナ [2.4参照] | 外国において、セロトニン症候群(錯乱、激越、発熱、発汗、運動失調、反射異常亢進、ミオクローヌス、下痢等)を含む中枢神経系(攻撃的行動、固縮、痙攣、昏睡、頭痛)、呼吸器系(呼吸抑制)及び心血管系(低血圧、高血圧)の重篤な副作用が報告されている。モノアミン酸化酵素阻害剤を投与中の患者又は投与中止後14日以内の患者には投与しないこと。また、本剤投与中止後にモノアミン酸化酵素阻害剤の投与を開始する場合には、2〜3日間の間隔をあけることが望ましい。 | 相加的に作用が増強され、また、中枢神経のセロトニンが蓄積すると考えられる。 |
ナルメフェン塩酸塩水和物 セリンクロ [2.5参照] | 離脱症状を起こすおそれがある。本剤の鎮痛作用を減弱させるため、効果を得るために必要な用量が通常用量より多くなり、呼吸抑制等の中枢神経抑制症状が発現するおそれがある。ナルメフェンを投与中の患者又は投与中止後1週間以内の患者には投与しないこと。 | ナルメフェンのμオピオイド受容体拮抗作用により、本剤に対して競合的に阻害する。 |
オピオイド鎮痛剤 中枢神経抑制剤 フェノチアジン系薬剤、催眠鎮静剤 等 | 痙攣閾値の低下や呼吸抑制の増強を来すおそれがある。 | 本剤と相加的に作用が増強されると考えられる。 |
三環系抗うつ剤 セロトニン作用薬 選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)等 | セロトニン症候群(錯乱、激越、発熱、発汗、運動失調、反射異常亢進、ミオクローヌス、下痢等)があらわれるおそれがある。 また、痙攣発作の危険性を増大させるおそれがある。 | 相加的に作用が増強され、また、中枢神経のセロトニンが蓄積すると考えられる。 |
リネゾリド | セロトニン症候群(錯乱、激越、発熱、発汗、運動失調、反射異常亢進、ミオクローヌス、下痢等)があらわれるおそれがある。 また、痙攣発作の危険性を増大させるおそれがある。 | リネゾリドの非選択的、可逆的モノアミン酸化酵素阻害作用により、相加的に作用が増強され、また、中枢神経のセロトニンが蓄積すると考えられる。 |
メチルチオニニウム塩化物水和物(メチレンブルー) | セロトニン症候群(錯乱、激越、発熱、発汗、運動失調、反射異常亢進、ミオクローヌス、下痢等)があらわれるおそれがある。 | メチルチオニニウム塩化物水和物のモノアミン酸化酵素阻害作用によりセロトニン作用が増強される。 |
アルコール | 呼吸抑制が生じるおそれがある。 | 本剤と相加的に作用が増強されると考えられる。 |
カルバマゼピン | 同時あるいは前投与で本剤の鎮痛効果を下げ作用時間を短縮させる可能性がある。 | 本剤の代謝酵素が誘導されるため。 |
キニジン | 相互に作用が増強するおそれがある。 | 機序不明 |
ジゴキシン | 外国において、ジゴキシン中毒が発現したとの報告がある。 | 機序不明 |
クマリン系抗凝血剤 ワルファリン | 出血を伴うプロトロンビン時間の延長、斑状出血等の抗凝血作用への影響がみられたとの報告がある。 | 機序不明 |
オンダンセトロン塩酸塩水和物 | 本剤の鎮痛作用を減弱させるおそれがある。 | 本剤の中枢におけるセロトニン作用が抑制されると考えられる。 |
ブプレノルフィン、ペンタゾシン等 | 本剤の鎮痛作用を減弱させるおそれがある。また、退薬症候を起こすおそれがある。 | 本剤が作用するμオピオイド受容体の部分アゴニストであるため。 |
5%以上 | 1〜5%未満 | 1%未満 | 頻度不明 | |
呼吸器 | 口腔咽頭不快感、発声障害 | 呼吸困難、口腔咽頭痛、咽喉乾燥 | ||
循環器 | 血圧上昇、ほてり、血圧低下、動悸、起立性低血圧、高血圧 | 不整脈、蒼白、胸内苦悶、頻脈、徐脈 | ||
血液凝固系 | 好中球増加、好酸球増加、リンパ球減少、ヘモグロビン減少、赤血球減少、白血球増加 | 好酸球減少、ヘマトクリット減少、血小板減少 | ||
精神神経系 | 傾眠、浮動性めまい | 頭痛、振戦、不眠症 | 譫妄、睡眠障害、感覚鈍麻、味覚異常、健忘、回転性めまい、耳鳴、悪夢、落ち着きのなさ、不安、活動性低下、異常行動、無感情、不快気分 | 幻覚、鎮静、体位性めまい、不随意性筋収縮、記憶障害、ジスキネジー、眼振、疲労、気分動揺、うつ病、頭重感、激越、抑うつ気分、両手のしびれ感、ふらつき感、不快感、錯感覚、協調運動異常、失神、錯乱、精神運動亢進、錯覚、言語障害 |
消化器 | 悪心、嘔吐、便秘、食欲減退 | 腹部不快感 | 下痢、上腹部痛、口内乾燥、口内炎、消化不良、腹痛、胃炎、口唇炎、胃食道逆流性疾患、腹部膨満感、おくび | 口の錯感覚、胃腸音異常、イレウス |
肝臓 | AST増加、ALT増加、LDH増加、肝機能異常、ビリルビン増加 | Al-P増加 | ||
皮膚 | 多汗症、そう痒症 | 湿疹、発疹、全身性そう痒症、蕁麻疹、薬疹、冷汗、寝汗 | ||
腎臓及び尿路系 | 排尿困難、尿糖陽性、尿蛋白陽性、尿潜血陽性、クレアチニン増加、BUN増加、頻尿・夜間頻尿、尿量減少、膀胱炎 | 尿閉 | ||
代謝異常 | 尿酸増加 | トリグリセリド増加 | ||
その他 | 口渇 | 倦怠感、異常感、浮腫 | 無力症、CK増加、脱水、関節痛、四肢痛、筋骨格硬直、易刺激性、末梢性浮腫、胸部不快感、転倒、悪寒、発熱、冷感、視調節障害、心電図QT延長、体重減少 | 熱感、視力障害、背部痛、疼痛、霧視、散瞳 |
パラメータ\ | トラマドール | ||
100mg | 200mg | 300mg | |
Cmax(ng/mL) | 123±39 | 257±89 | 444±117 |
tmax(hr) | 9.5±2.8 | 9.6±3.2 | 11.6±1.3 |
t1/2,β(hr) | 6.44±1.07 | 6.63±1.99 | 6.97±1.08 |
AUC0-∞(ng・hr/mL) | 2640±1020 | 5500±2480 | 9720±2820 |
パラメータ\ | M1 | ||
100mg | 200mg | 300mg | |
Cmax(ng/mL) | 25.9±5.9 | 56.1±13.8 | 86.8±26.1 |
tmax(hr) | 11.5±4.0 | 9.6±3.6 | 12.0±0.0 |
t1/2,β(hr) | 7.02±1.37 | 7.34±1.89 | 7.93±1.51 |
AUC0-∞(ng・hr/mL) | 610±159 | 1290±260 | 2090±520 |
パラメータ\ | トラマドール | |
徐放錠 200mg | カプセル 50mg×4回 | |
Cmax(ng/mL) | 283±66 | 308±67 |
AUC0-∞(ng・hr/mL) | 5880±1660 | 5810±1770 |
パラメータ\ | M1 | |
徐放錠 200mg | カプセル 50mg×4回 | |
Cmax(ng/mL) | 59.8±23.0 | 63.6±21.8 |
AUC0-∞(ng・hr/mL) | 1370±450 | 1370±400 |
投与群 | 本剤群 | 対照薬群 |
評価例数 | 61 | 60 |
観察期終了日前3日間のVAS平均値(mm)a) | 9.43±7.56 | 9.42±7.47 |
投与期終了日前3日間のVAS平均値(mm)a) | 8.53±8.33 | 8.81±8.72 |
VAS平均値の変化量(mm)a) | −0.90±6.11 | −0.61±5.33 |
本剤群と対照薬群のVAS平均値の変化量の差(mm)(95%信頼区間) | −0.29(−2.35〜1.78) |
評価例数 | 疼痛コントロール状況a) | 疼痛コントロール良好率b)(95%信頼区間) | |||
良好 | ほぼ良好 | 不良 | |||
例数(%) | 例数(%) | 例数(%) | |||
2週後 | 107 | 73(68.2) | 19(17.8) | 15(14.0) | 68.2%(58.5〜76.9%) |
8週後 | 88 | 63(71.6) | 14(15.9) | 11(12.5) | 71.6%(61.0〜80.7%) |
24週後 | 43 | 33(76.7) | 5(11.6) | 5(11.6) | 76.7%(61.4〜88.2%) |
[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] | 2025/07/23 版 |