1.本剤のバイアル内は陰圧となっています。それは溶解に際し、凍結乾燥たん白塊の全体にすばやく水が行きわたって溶解を速くするためです。
2.本剤の溶解は添付の溶剤を用い、陰圧の取扱いに十分注意しないと溶解が困難となります。
[1]フィブリノゲンHT静注用1g「JB」(以下フィブリノゲンHTと略す)に添付の溶剤瓶を35℃〜37℃で温める。
高温の溶剤を用いてフィブリノゲンHTを溶解するとたん白変性を起こす可能性があるため、決して37℃を超えて加温してはいけない。
[2]フィブリノゲンHTと溶剤の両方の瓶のキャップを除去しゴム栓の表面を消毒する。
[3]溶解移注針の保護キャップのついている側を上にし、針を溶剤瓶のゴム栓にまっすぐ根元まで刺し込む。
[4]保護キャップをはずし、溶剤瓶と溶解移注針を逆さにし、フィブリノゲンHT瓶のゴム栓中央○印の中心部にまっすぐ根元まで刺し込む。このときフィブリノゲンHTの瓶内は陰圧であるため、溶剤は引き込まれる。なお、中央○印の中心部に針が刺し込まれていないと溶剤全量がフィブリノゲンHT瓶に引き込まれないことがあるので注意すること。
[5]溶剤がフィブリノゲンHT瓶内に移り、溶剤瓶が空になればフィブリノゲンHT瓶から溶解移注針と溶剤瓶とを一緒に抜き取る。
[6]直ちにフィブリノゲンHT瓶をゆるやかに振って凍結乾燥たん白塊全体に溶剤を十分なじませた後、フィブリノゲンHT瓶を泡立てないように注意してゆるやかに振り完全に溶解させる。
[7]添付の通気針[a]を使ってフィブリノゲンHT瓶を平圧に戻す。
[8]完全に溶解が終わってからフィブリノゲンHT瓶に
ろ過網を有する輸血セット※の瓶針[b]を刺し込む。フィブリノゲンHT瓶を適当な高さに吊りさげ、静脈内に注入する。
※ 輸液セットを使用しないこと。
この製品は献血血液から製造されています。