診断
通常乱刺(プリック)又は切皮(スクラッチ)法により皮膚面に出血しない程度に傷をつけ,本剤1滴を滴下し,アレルゲン検査時の陽性対照とする。
7.1 本剤を滴下すると,15分後に通常3mm以上の膨疹が形成される。
7.2 正確な皮膚反応テストを行うため,実施部位に皮膚病変がないことを十分に確認すること。
7.3 正確な皮膚反応テストを行うため,皮膚反応テスト前日から抗ヒスタミン薬やメディエータ遊離抑制薬等の投与を中止すること。また,皮膚反応テストを実施する約1週間前から投与を中止することが望ましい薬剤があるので注意すること。
7.4 陽性反応を示さない場合は,日を改めて再検査することが望ましい。
8.1 皮膚反応テスト実施後,実施部位の観察を十分に行うこと。皮膚反応テスト実施部位に発生する皮膚症状(かゆみ)や軽微な疼痛(痛み)が数時間持続する場合がある。
9.5 妊婦
診断上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
低出生体重児又は新生児を対象とした臨床試験を実施していない。
9.8 高齢者
検査に際しては注意すること。一般に生理機能が低下していることが多い。
14.1 診断上の注意
皮膚反応テスト実施時には,スクラッチエキス用対照液(アレルゲンスクラッチエキス対照液「トリイ」)を同時に用いて反応を比較すること。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相試験(350-3-1試験)
健康成人男女30例を対象に,本剤と陰性対照薬(アレルゲンスクラッチエキス対照液「トリイ」)を用いた無作為化二重盲検試験による皮膚反応テスト(プリックテスト)を行った。テスト実施15分後の結果は,30例すべてで本剤の膨疹(平均径)が3mm以上であり,陽性率は100%であった
1)。
安全性評価対象30例において,副作用は認められなかった。
20.1 バイアル開封後は,キャップをよく締め,2〜8℃で遮光保存すること。
20.2 バイアル開封後6ヵ月間経過した場合は,残液を使用しないこと。
2mL[1バイアル(点滴用スポイトキャップ付属)]