健康成人男性にシロドシン4mg(錠又はカプセル)を空腹時に単回経口投与したとき
注)の血漿中シロドシン濃度及び薬物動態パラメータは表1に示すとおりであり、4mg錠及び4mgカプセルは生物学的に同等であった
3)。
表1 健康成人男性に空腹時4mg(錠又はカプセル)単回投与時の薬物動態パラメータ
| Cmax(ng/mL) | AUC0-48hra)(ng・hr/mL) | Tmax(hr) | t1/2(hr) |
評価例数 | 27 | 27 | 27 | 27 |
4mg錠 | 29.309±13.856 | 122.91±39.34 | 0.89±0.66 | 5.772±3.417 |
4mgカプセル | 28.919±14.685 | 125.44±40.05 | 1.30±0.89 | 5.850±3.963 |
健康成人男性(各群6例)にシロドシン0.5mgから12mg(カプセル)を単回経口投与したとき
注)、血漿中シロドシン濃度は投与量の増加に伴って上昇し、Cmax及びAUC
0-∞は線形性を示した
4)。シロドシン2mg又は4mg(カプセル)を単回経口投与したときの血漿中シロドシン濃度推移は図1に示すとおりであった
5)6)。
図1 健康成人男性に空腹時2mg又は4mg単回投与時の血漿中シロドシン濃度推移
シロドシン4mgOD錠(水なし又は水で服用)とシロドシン4mg錠(標準製剤、水で服用)をクロスオーバー法によりそれぞれを1錠(シロドシンとして4mg)健康成人男性に絶食単回経口投与して
注)、血漿中シロドシン濃度を測定して得られた薬物動態パラメータ(AUC
0-48hr、Cmax)について、90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された
7)。薬物動態パラメータは表2及び表3に、血漿中濃度推移は図2及び図3に示すとおりであった。
表2 健康成人男性に空腹時4mgOD錠(水なしで服用)又は4mg錠(水で服用)単回投与時の薬物動態パラメータ
薬剤名(用法) | Cmax(ng/mL) | AUC0-48hr(ng・hr/mL) | Tmax(hr) | t1/2(hr) |
4mgOD錠(水なしで服用) | 31.58±21.57 | 126.73±44.54 | 1.46±0.88 | 6.60±3.64 |
4mg錠(水で服用) | 27.25±7.70 | 115.08±33.72 | 1.18±1.00 | 6.41±2.66 |
図2 健康成人男性に空腹時4mgOD錠(水なしで服用)又は4mg錠(水で服用)単回投与時の血漿中シロドシン濃度推移
表3 健康成人男性に空腹時4mgOD錠(水で服用)又は4mg錠(水で服用)単回投与時の薬物動態パラメータ
薬剤名(用法) | Cmax(ng/mL) | AUC0-48hr(ng・hr/mL) | Tmax(hr) | t1/2(hr) |
4mgOD錠(水で服用) | 24.90±12.02 | 121.31±52.25 | 1.04±0.88 | 7.02±2.54 |
4mg錠(水で服用) | 26.31±13.88 | 123.46±53.39 | 1.54±1.33 | 6.02±2.39 |
図3 健康成人男性に空腹時4mgOD錠(水で服用)又は4mg錠(水で服用)単回投与時の血漿中シロドシン濃度推移
健康成人男性5例にシロドシン4mg(カプセル)を1日2回7日間反復経口投与したとき(1日目及び7日目は1日1回投与)、血漿中シロドシン濃度は投与3日後には定常状態に達し、初回投与からの累積率は1.1倍であった
4)(表4)。
表4 健康成人男性における食後4mg投与時の薬物動態パラメータ
| Cmax(ng/mL) | AUC0-∞(ng・hr/mL) | Tmax(hr) | t1/2(hr) |
単回 | 26.8±9.2 | 143.9±57.1 | 2.2±0.5 | 6.9±3.1 |
反復 | 28.7±7.6 | 134.3±39.0 | 2.0±0.0 | 10.4±4.6 |
前立腺肥大症に伴う排尿障害患者を対象とした長期投与試験(カプセル)における探索的な母集団薬物動態解析(258例)の結果、定常状態時の投与2時間後及び12時間後の推定血漿中シロドシン濃度(平均値±SD)はそれぞれ24.8±8.0ng/mL及び7.4±3.3ng/mLであった。血漿中シロドシン濃度に対する変動要因について検討した結果、シロドシンのクリアランスは体重、年齢、CRP、ALT及び血清クレアチニンによって、分布容積は体重、年齢、CRP及びALTによって影響を受けることが示唆された。これら影響因子のうち、ALTについて、シロドシンの血漿中濃度に対する影響が大きいことが推察され、ALTの上昇(23→83IU/L)によりシロドシンのクリアランス及び分布容積はそれぞれ約47%及び約27%低下する可能性が示唆された
8)。[
9.3、
9.8参照]