医療用医薬品 : ロピニロール

List   Top

医薬品情報


総称名 ロピニロール
一般名 ロピニロール塩酸塩
欧文一般名 Ropinirole Hydrochloride
製剤名 ロピニロール塩酸塩錠
薬効分類名 ドパミンD2受容体系作動薬
薬効分類番号 1169
ATCコード N04BC04
KEGG DRUG
D00784 ロピニロール塩酸塩
KEGG DGROUP
DG01967 抗パーキンソン病薬
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
日米の医薬品添付文書はこちらから検索することができます。

添付文書情報2024年9月 改訂(第2版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ロピニロール錠0.25mg「JG」 (後発品) Ropinirole Tablets 長生堂製薬 1169013F1035 14.7円/錠 劇薬, 処方箋医薬品注)
ロピニロール錠1mg「JG」 (後発品) Ropinirole Tablets 長生堂製薬 1169013F2031 29.9円/錠 劇薬, 処方箋医薬品注)
ロピニロール錠2mg「JG」 (後発品) Ropinirole Tablets 長生堂製薬 1169013F3038 54.1円/錠 劇薬, 処方箋医薬品注)

1. 警告

前兆のない突発的睡眠及び傾眠等がみられることがあり、また突発的睡眠により自動車事故を起こした例が報告されているので、患者に本剤の突発的睡眠及び傾眠等についてよく説明し、本剤服用中には、自動車の運転、機械の操作、高所作業等危険を伴う作業に従事させないよう注意すること。[8.111.1.1参照]

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]

4. 効能または効果

パーキンソン病

6. 用法及び用量

通常、成人にはロピニロールとして1回0.25mg、1日3回(1日量0.75mg)から始め、1週毎に1日量として0.75mgずつ増量し、4週目に1日量を3mgとする。以後経過観察しながら、必要に応じ、1日量として1.5mgずつ1週間以上の間隔で増量し、維持量(標準1日量3〜9mg)を定める。いずれの投与量の場合も1日3回に分け、経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、ロピニロールとして1日量15mgを超えないこととする。

7. 用法及び用量に関連する注意

7.1 本剤の投与は6.用法及び用量に従い少量から始め、消化器症状(悪心、嘔吐等)、血圧等の観察を十分に行い、忍容性をみながら慎重に増量し患者ごとに適切な維持量を定めること。また、本剤投与中止後再投与する場合にも少量から開始することを考慮すること。
7.2 一般に空腹時投与において悪心、嘔吐等の消化器症状が多く発現する可能性があるため、食後投与が望ましい。

8. 重要な基本的注意

8.1 突発的睡眠により自動車事故を起こした例が報告されていることから、患者には突発的睡眠及び傾眠等についてよく説明し、自動車の運転、機械の操作、高所作業等危険を伴う作業に従事させないよう注意すること。なお、海外において突発的睡眠を起こした症例の中には、傾眠や過度の眠気のような前兆を認めなかった例あるいは投与開始後1年以上経過した後に初めて発現した例も報告されている。[1.、11.1.1参照]
8.2 起立性低血圧がみられることがあるので、本剤の投与は少量から始め、めまい、立ちくらみ、ふらつき等の起立性低血圧の徴候や症状が認められた場合には、減量、休薬又は投与中止等の適切な処置を行うこと。
8.3 本剤の減量、中止が必要な場合は、漸減すること。急激な減量又は中止により、高熱、意識障害、高度の筋硬直、不随意運動、ショック症状等の悪性症候群があらわれることがある。また、ドパミン受容体作動薬の急激な減量又は中止により、薬剤離脱症候群(無感情、不安、うつ、疲労感、発汗、疼痛等の症状を特徴とする)があらわれることがある。[11.1.311.2参照]
8.4 レボドパ又はドパミン受容体作動薬の投与により、病的賭博(個人的生活の崩壊等の社会的に不利な結果を招くにもかかわらず、持続的にギャンブルを繰り返す状態)、病的性欲亢進、強迫性購買、暴食等の衝動制御障害が報告されているので、このような症状が発現した場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。また、患者及び家族等にこのような衝動制御障害の症状について説明すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 幻覚、妄想等の精神症状又はそれらの既往のある患者
症状が増悪又は発現しやすくなることがある。
9.1.2 重篤な心疾患又はその既往歴のある患者
本剤は薬理作用から心拍数低下を起こす可能性がある。
9.1.3 低血圧症の患者
症状が悪化することがある。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重度の腎障害(クレアチニンクリアランス30mL/分未満)のある患者
本剤は主として腎臓で排泄される。また、これらの患者を対象とした臨床試験は実施していない。血液透析を受けている患者に対して、透析による用量調節の必要性はない。
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 肝障害のある患者
本剤は主として肝臓で代謝される。また、これらの患者を対象とした臨床試験は実施していない。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット)で胎児毒性(体重減少、死亡数増加及び指の奇形)が報告されている。[2.2参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。臨床試験で本剤投与後に血漿中プロラクチン濃度の低下が認められたため、乳汁分泌が抑制されるおそれがある。また、動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。臨床試験において幻覚等の精神症状が多くみられた。

10. 相互作用

相互作用序文
本剤は主にCYP1A2により代謝される。
薬物代謝酵素用語
CYP1A2
10.2 併用注意
ドパミン拮抗剤
抗精神病薬
メトクロプラミド
スルピリド等
本剤の作用が減弱することがある。本剤はドパミン作動薬であり、併用により両薬剤の作用が拮抗するおそれがある。
CYP1A2阻害作用を有する薬剤
シプロフロキサシン
フルボキサミン等
シプロフロキサシンとの併用によりCmax及びAUCがそれぞれ約60%及び84%増加したことが報告されている。
本剤投与中にこれらの薬剤を投与開始又は中止する場合は、必要に応じて本剤の用量を調整すること。
これらの薬剤のCYP1A2阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
エストロゲン含有製剤高用量のエストロゲンを投与した患者で本剤の血中濃度上昇がみられたとの報告があるので、本剤投与中に高用量のエストロゲンを投与開始又は中止する場合は、必要に応じて本剤の用量を調整すること。機序不明
他の抗パーキンソン剤
11.1.2参照]
ジスキネジア、幻覚、錯乱等の副作用が発現しやすくなる可能性があるため、これらの副作用があらわれた場合には減量、休薬又は投与中止等の適切な処置を行うこと。機序不明

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 突発的睡眠(頻度不明)、極度の傾眠(0.3%)
前兆のない突発的睡眠、極度の傾眠があらわれることがある。[1.、8.1参照]
11.1.2 幻覚(7.3%)、妄想(3.0%)、興奮(1.4%)、錯乱(1.2%)、譫妄(0.6%)
幻覚、妄想、興奮、錯乱、譫妄等の精神症状があらわれることがある。[10.2参照]
11.1.3 悪性症候群(頻度不明)
本剤の投与後、減量後又は中止後に、高熱、意識障害、高度の筋硬直、不随意運動、ショック症状等があらわれることがある。このような症状があらわれた場合には、投与開始初期の場合は中止し、また、継続投与中の用量変更・中止時の場合は一旦もとの投与量に戻した後慎重に漸減し、体冷却、水分補給等の適切な処置を行うこと。なお、投与継続中にも同様の症状があらわれることがある。[8.3参照]
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 5%以上5%未満頻度不明
過敏症 発疹、血管性浮腫そう痒、蕁麻疹
精神系  リビドー亢進、病的賭博、強迫性購買、暴食、攻撃性、躁状態
神経系傾眠(6.2%)、めまい(8.7%)、ジスキネジア(5.5%) 失神
血液障害 起立性低血圧、低血圧 
胃腸障害悪心(19.2%)嘔吐、腹痛、消化不良、便秘 
その他 末梢性浮腫薬剤離脱症候群注)(無感情、不安、うつ、疲労感、発汗、疼痛等)

13. 過量投与

13.1 症状
ドパミン作用に関連する症状が発現する。
13.2 処置
ドパミン拮抗薬(抗精神病薬、メトクロプラミド等)投与により症状が軽減することがある。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

15. その他の注意

15.2 非臨床試験に基づく情報
動物実験(ラット)で1.5〜50mg/kg/日の2年間投与により、精巣Leydig細胞の過形成、腺腫の発生頻度が用量依存的に増加したとの報告がある。なお、マウスではがん原性は認められていない。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人男性9例にロピニロール塩酸塩(ロピニロールとして0.4mg)を空腹時単回経口投与した時のロピニロール及び主代謝物(脱プロピル体)の血漿中濃度推移と薬物動態を検討した。ロピニロールは投与後1.6時間にCmax(0.68±0.38ng/mL)に達した1)
図1 健康成人男性にロピニロール0.4mgを単回経口投与した時の血漿中濃度推移と薬物動態
(平均値±標準偏差、9例)
16.1.2 反復投与
パーキンソン病患者に各患者の維持量であるロピニロール1〜3.5mgを1日3回、食後に反復経口投与した時のトラフ濃度は、投与量に依存して上昇した。また、維持量において投与後8時間までの血漿中濃度推移を測定した患者(10例)での消失半減期は、約5時間であった2)
16.1.3 生物学的同等性試験
ロピニロール錠0.25mg「JG」とレキップ錠0.25mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ロピニロールとして0.25mg)健康成人男子に空腹時単回経口投与して血漿中ロピニロール濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された3)
 判定パラメータ参考パラメータ
AUC0-24(pg・hr/mL)Cmax(pg/mL)Tmax(hr)t1/2(hr)
ロピニロール錠0.25mg「JG」3508.2±1438.0551.5±134.31.5±0.64.6±0.8
レキップ錠0.25mg3726.6±1465.8546.2±149.51.7±0.54.7±1.0
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
パーキンソン病患者12例にロピニロール0.5mgを1日3回より投与開始し、1週毎に1mg、1.5mg、2mgと反復漸増投与し、2mg、1日3回投与時に、クロスオーバー法により、空腹時及び食後のロピニロールの薬物動態を検討した。食後投与では、空腹時投与に比べてTmaxが2.5時間遅延し、Cmaxが約25%低下したが、AUCにはほとんど差は認められず、食事の影響はないと考えられた4)(外国人データ)。
表1 パーキンソン病患者に空腹時及び食後に単回経口投与した時の薬物動態
投与条件Cmax(ng/mL)Tmax(hr)AUC0-8(ng・hr/mL)
空腹時投与6.53±2.101.27±0.3629.1±9.6
食後投与5.01±2.093.75±1.4225.9±10.7
16.3 分布
In vitroでの血漿蛋白結合率は35〜42%であった5)
16.5 排泄
16.5.1 健康成人男性9例にロピニロール0.1注)、0.2注)及び0.4mgを単回経口投与した時の投与後24時間までのロピニロール及び主代謝物(脱プロピル体)の尿中排泄率は以下のとおりであった1)
表2 健康成人男性にロピニロール0.1〜0.4mgを投与した時の尿中排泄率(投与量に対する%:ロピニロール換算)
投与量(mg)ロピニロール主代謝物(脱プロピル体)合計
0.16.4±2.935.3±11.241.7±12.1
0.29.7±5.840.3±13.950.0±13.2
0.43.3±0.939.3±6.442.6±6.5
注)本剤の承認用量は、「通常、成人にはロピニロールとして1回0.25mg、1日3回(1日量0.75mg)から始め、1週毎に1日量として0.75mgずつ増量し、4週目に1日量を3mgとする。以後経過観察しながら、必要に応じ、1日量として1.5mgずつ1週間以上の間隔で増量し、維持量(標準1日量3〜9mg)を定める。いずれの投与量の場合も1日3回に分け、経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、ロピニロールとして1日量15mgを超えないこととする。」である。
16.5.2 健康成人男性4例に14C標識体0.6mgを単回経口投与した時の投与後48時間までの総放射能排泄率は、尿中に86.1±3.1%、糞中に0.6±0.5%であった6)(外国人データ)。
16.8 その他
<ロピニロール錠1mg「JG」>
ロピニロール錠1mg「JG」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成24年2月29日:薬食審査発0229第10号)」に基づき、ロピニロール錠0.25mg「JG」を標準製剤としたとき、溶出挙動に基づき生物学的に同等とみなされた7)
<ロピニロール錠2mg「JG」>
ロピニロール錠2mg「JG」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成24年2月29日:薬食審査発0229第10号)」に基づき、ロピニロール錠0.25mg「JG」を標準製剤としたとき、溶出挙動に基づき生物学的に同等とみなされた8)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相試験
L-dopa製剤併用例(進行期パーキンソン病患者)241例(ロピニロール121例、プラセボ120例)を対象とした二重盲検比較試験において、ロピニロールはプラセボと比較し、UPDRS(Unified Parkinson's Disease Rating Scale)PartII(日常生活動作)及びPartIII(運動能力検査)合計点を有意に改善した。また、有効性に関する全般的な印象の改善率(改善以上と判定された症例の割合)において有意に高い値を示し、wearing-off、on-off現象を有する症例におけるoff時間の短縮効果も認められた。最終評価時の投与量は7.12±2.88mg/日(平均値±SD)であった9)
表1 有効性評価結果
評価項目投与群例数結果優越性検定
UPDRS PartII減少度ロピニロール120-2.7p<0.001(ANOVA)
プラセボ119-1.0
UPDRS PartIII減少度ロピニロール120-9.5p<0.001(ANOVA)
プラセボ119-4.5
改善率ロピニロール12055.0%p<0.001(Fisher)
プラセボ12028.3%
off時間の短縮注)ロピニロール6358.7%p=0.03(Fisher)
プラセボ5738.6%
副作用発現頻度はロピニロール群で72.7%(88/121例)であり、主な副作用は悪心19.0%(23/121例)、傾眠11.6%(14/121例)、ジスキネジー10.7%(13/121例)、幻覚NOS9.9%(12/121例)、口渇7.4%(9/121例)、嘔吐NOS5.0%(6/121例)、浮動性めまい5.0%(6/121例)であった9)
17.1.2 国内第III相試験
L-dopa製剤非併用例(早期パーキンソン病患者)29例を対象とした非対照非盲検試験において、ロピニロールはUPDRS PartII及びPartIII合計点を改善し、また、有効性に関する全般的な印象の改善率は82.8%(24/29例)であった。最終評価時の投与量は7.25±2.56mg/日(平均値±SD)であった10)
副作用発現頻度は53.3%(16/30例)であり、主な副作用は悪心23.3%(7/30例)、傾眠20.0%(6/30例)、振戦6.7%(2/30例)であった10)
17.2 製造販売後調査等
17.2.1 国内製造販売後臨床試験
製造販売後に実施されたパーキンソン病患者123例(L-dopa製剤併用例として65例、L-dopa製剤非併用例として58例)を対象とした非盲検の52週間の長期投与試験(ロピニロール1日3回投与)において、UPDRS PartIII合計点は、L-dopa製剤併用例、非併用例ともに改善し、10mg/日を超える用量においてもUPDRS PartIII合計点の改善が認められた11)
表2 UPDRS PartIII合計点減少度(最終評価時)
投与群用量例数結果(平均値±SD)
L-dopa製剤併用10.5mg/日以上31-5.8±8.8
10.5mg/日未満30-5.7±8.0
L-dopa製剤非併用10.5mg/日以上28-7.0±8.0
10.5mg/日未満30-4.2±8.0
副作用発現頻度は54%(67/123例)であり、主な副作用は傾眠24%(30/123例)、悪心7%(9/123例)、幻覚7%(8/123例)であった11)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
ロピニロール塩酸塩はドパミンD2受容体系作動薬であり、ドパミンD2受容体系を刺激することにより、抗パーキンソン病作用を発現すると考えられる12)
18.2 抗パーキンソン病作用
MPTP処置マーモセットにおいて用量依存的に自発運動を増加させ、巧緻運動を改善した13)。更に、L-dopaと併用した場合には、L-dopa単独投与と比較して有意に自発運動を増加させた13)
中脳腹側被蓋野破壊サルにおいて強い抗振戦作用を示し、その作用発現も速やかであった14)
18.3 各種受容体に対する作用
18.3.1 中枢性ドパミン受容体に対する作用
In vitro試験において中枢性ドパミンD2受容体系に高い親和性を示したが、D1受容体系には親和性を示さなかった12)
18.3.2 その他の中枢性受容体に対する作用
In vitro試験においてアドレナリン受容体(α1、α2、β)、セロトニン受容体(5-HT1、5-HT2)、ベンゾジアゼピン受容体、GABA受容体及びアセチルコリン受容体(ムスカリン)のいずれにもほとんど親和性を示さなかった15)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. ロピニロール塩酸塩

一般的名称 ロピニロール塩酸塩
一般的名称(欧名) Ropinirole Hydrochloride
化学名 4-[2-(Dipropylamino)ethyl]-2-indolinone monohydrochloride
分子式 C16H24N2O・HCl
分子量 296.84
融点 約244℃(分解)
物理化学的性状 白色〜淡黄色の粉末である。
水に溶けやすく、メタノール又は酢酸(100)にやや溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくく、無水酢酸に極めて溶けにくい。
KEGG DRUG D00784

22. 包装

<ロピニロール錠0.25mg「JG」>
105錠[21錠(PTP)×5]
<ロピニロール錠1mg「JG」>
105錠[21錠(PTP)×5]
<ロピニロール錠2mg「JG」>
105錠[21錠(PTP)×5]

23. 主要文献

  1. 浦江明憲ら, 薬理と治療, 24, S1805-S1815, (1996)
  2. 1日3回、反復投与時の吸収・代謝・排泄(レキップ錠:2006年10月20日承認、申請資料概要へ.3.(2).2)
  3. 社内資料:生物学的同等性試験(0.25mg)
  4. 食事の影響(レキップ錠:2006年10月20日承認、申請資料概要へ.3.(2).4)
  5. 血漿中の蛋白結合(レキップ錠:2006年10月20日承認、申請資料概要へ.2.(2).4)
  6. 14C標識体単回投与時の吸収・代謝・排泄(レキップ錠:2006年10月20日承認、申請資料概要へ.3.(1).2)
  7. 社内資料:生物学的同等性試験(1mg)
  8. 社内資料:生物学的同等性試験(2mg)
  9. プラセボ対照二重盲検群間比較試験(レキップ錠:2006年10月20日承認、申請資料概要ト.1.(8))
  10. 非対照非盲検試験(レキップ錠:2006年10月20日承認、申請資料概要ト.1.(9))
  11. 製造販売後臨床試験の概要(レキップ錠:2016年3月25日再審査報告書)
  12. 効力を裏付ける薬理試験(レキップ錠:2006年10月20日承認、申請資料概要ホ.1)
  13. Fukuzaki K,et al., Pharmacol Biochem Behav., 67, 121-129, (2000) »PubMed
  14. Fukuzaki K,et al., Pharmacol Biochem Behav., 65, 503-508, (2000) »PubMed
  15. ドーパミン受容体以外の受容体に対する親和性(レキップ錠:2006年10月20日承認、申請資料概要ホ.1.(2).3)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
日本ジェネリック株式会社 お客さま相談室
〒108-0014 東京都港区芝五丁目33番11号
電話:0120-893-170
FAX:0120-893-172
製品情報問い合わせ先
日本ジェネリック株式会社 お客さま相談室
〒108-0014 東京都港区芝五丁目33番11号
電話:0120-893-170
FAX:0120-893-172

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
長生堂製薬株式会社
徳島市国府町府中92番地
26.2 販売元
日本ジェネリック株式会社
東京都港区芝五丁目33番11号

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/07/23 版