前治療歴が1〜3回の再発又は難治性の多発性骨髄腫患者注5)929例(日本人患者44例を含む。Cd群464例、Bd群465例)に対して、ボルテゾミブ注6)及びデキサメタゾン注7)の併用(Bdレジメン)と本剤注8)及びデキサメタゾン注9)の併用(Cdレジメン)を比較した。主要評価項目である無増悪生存期間の結果(中央値[95%信頼区間])は、Cd群で18.7[15.6〜NE注10)]ヵ月、Bd群で9.4[8.4〜10.4]ヵ月であり、Bd群に対してCd群で統計学的に有意な延長を示した(ハザード比0.53[95%信頼区間:0.437〜0.651]、p<0.0001[層別log-rank検定]、2014年11月10日データカットオフ)。
また、副次評価項目である全生存期間の中間解析結果(中央値)は、Cd群で未到達、Bd群で24.3[24.34〜NE
注10)]ヵ月であり、統計学的に有意な延長は認められていない(ハザード比0.786[95%信頼区間:0.575〜1.075]、p=0.065[層別log-rank検定]、2014年11月10日データカットオフ)。また、安全性評価対象となった463例(日本人22例含む)中404例(87.3%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた
5)。主な副作用(10%以上)は、血小板減少126例(27.2%)、貧血107例(23.1%)、疲労97例(21.0%)、不眠症93例(20.1%)、呼吸困難74例(16.0%)、下痢69例(14.9%)、高血圧62例(13.4%)、悪心57例(12.3%)、無力症55例(11.9%)、末梢性ニューロパチー49例(10.6%)、リンパ球減少48例(10.4%)、発熱48例(10.4%)及び高血糖47例(10.2%)であった。
注5)[1]ボルテゾミブによる治療中に奏効が認められなかった患者、[2]ボルテゾミブによる治療に不耐容であった患者並びに[3]ボルテゾミブの最終投与から治験薬の初回投与までの期間が6ヵ月未満の患者は除外された。
注6)ボルテゾミブの用法及び用量
21日間を1サイクルとし、1.3mg/m2(体表面積)を1日1回、1、4、8、11日目に静脈内又は皮下投与した。
注7)デキサメタゾンの用法及び用量
21日間を1サイクルとし、20mgを1日1回、1、2、4、5、8、9、11、12日目に経口投与した。デキサメタゾンの投与日がボルテゾミブと同日の場合、ボルテゾミブ投与の4時間〜30分前に投与した。
注8)本剤の用法及び用量
28日間を1サイクルとし、1日1回、1、2、8、9、15、16日目に点滴静注した。投与量は、1サイクル目の1、2日目のみ20mg/m2(体表面積)、それ以降は56mg/m2(体表面積)で点滴静注した。
注9)デキサメタゾンの用法及び用量
28日間を1サイクルとし、20mgを1日1回、1、2、8、9、15、16、22、23日目に経口投与した。デキサメタゾンの投与日が本剤と同日の場合、本剤投与の4時間〜30分前に投与した。
注10)NEは推定不能
前治療歴が2〜3回の再発又は難治性の多発性骨髄腫患者478例(日本人患者40例を含む。週1回投与群240例、週2回投与群238例)に対して、本剤及びデキサメタゾン注11)の併用(Cdレジメン)における週1回投与注12)と週2回投与注13,14)を比較した。主要評価項目である無増悪生存期間の結果(中央値[95%信頼区間])は、週1回投与群で11.2[8.6〜13.0]ヵ月、週2回投与群で7.6[5.8〜9.2]ヵ月であり、週2回投与群に対して週1回投与群で統計学的に有意な延長を示した(ハザード比0.693[95%信頼区間:0.544〜0.883]、p=0.0014[層別log-rank検定]、2017年6月15日データカットオフ)。
また、副次評価項目である全生存期間の結果(中央値)は、週1回投与群、週2回投与群いずれも未到達であり、統計学的に有意な延長は認められていない(ハザード比0.800[95%信頼区間:0.563〜1.138]、p=0.1070[層別log-rank検定]、2017年6月15日データカットオフ)。また、安全性評価対象となった238例(日本人26例含む)中173例(72.7%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた
6)。主な副作用(10%以上)は、血小板減少37例(15.5%)、高血圧35例(14.7%)、不眠症29例(12.2%)、好中球減少26例(10.9%)、貧血25例(10.5%)、疲労25例(10.5%)及び悪心24例(10.1%)であった。
注11)デキサメタゾンの用法及び用量
28日間を1サイクルとし、40mgを1日1回、1、8、15、22日目に経口又は静脈内投与し、9サイクルまで繰り返した。10サイクル目以降は40mgを1日1回、1、8、15日目に経口又は静脈内投与した。デキサメタゾンの投与日が本剤と同日の場合、本剤投与の4時間〜30分前に投与した。
注12)本剤の用法及び用量
28日間を1サイクルとし、1日1回、1、8、15日目に点滴静注した。投与量は、1サイクル目の1日目のみ20mg/m2(体表面積)、それ以降は70mg/m2(体表面積)で点滴静注した。
注13)本剤の用法及び用量
28日間を1サイクルとし、1日1回、1、2、8、9、15、16日目に点滴静注した。投与量は、1サイクル目の1、2日目のみ20mg/m2(体表面積)、それ以降は27mg/m2(体表面積)で点滴静注した。
注14)デキサメタゾン併用時における本剤の承認された用法及び用量とは異なる。