17.1.1 国際共同第III相試験(BEL113750試験)
既存のSLE治療
注1)(単剤又は併用)を受けている抗核抗体陽性又は抗dsDNA抗体陽性で、スクリーニング時のSELENA SLEDAIスコア8以上の疾患活動性を有するSLE患者(重症のループス腎炎及び重症の中枢神経ループスは除外
注2))705例(日本で参加した患者60例を含む)を対象とした二重盲検プラセボ対照比較試験(52週間)を実施した。既存のSLE治療薬との併用下で本剤10mg/kg又はプラセボを初回、2週間後、4週間後、以降は4週間ごとに静脈内投与した。なお、投与期間中、他の生物製剤又はシクロホスファミド静注剤の使用は禁止した。SLE responder index(SRI)
2)のレスポンダー
注3)率について、52週時では本剤10mg/kg群において53.8%、プラセボ群において40.1%であり、本剤10mg/kg群ではプラセボ群に比べて統計学的に有意にSRIレスポンダー率が高かった(調整済みオッズ比1.99、95%信頼区間:1.40-2.82、p=0.0001)(表1)。日本人集団(プラセボ群21例、本剤10mg/kg群39例)の52週時のSRIレスポンダー率は、プラセボ群で25.0%、本剤10mg/kg群で46.2%であった(未調整オッズ比2.57、95%信頼区間:0.78-8.47)
3)。
副作用発現頻度は、本剤10mg/kg群で28.9%(136/470例)であった。主な副作用は、上気道感染4.0%(19/470例)、帯状疱疹2.3%(11/470例)、鼻咽頭炎、細菌性尿路感染、咳嗽各2.1%(各10/470例)であった。[
5.3、
7.2参照]
表1 52週時のSRIレスポンダー率
| 全体集団 |
| | プラセボ群 226例 | 本剤10mg/kg群 451例 |
| 52週時の評価例数注a) | 217 | 446 |
| SRIレスポンダー、例数(%) | 87(40.1) | 240(53.8) |
| プラセボ群との差、% | − | 13.72 |
| プラセボ群との調整済みオッズ比(95%CI)注b) | − | 1.99(1.40,2.82) |
| p値注b) | − | 0.0001 |
| 日本人集団 |
| | プラセボ群 21例 | 本剤10mg/kg群 39例 |
| 52週時の評価例数注a) | 20 | 39 |
| SRIレスポンダー、例数(%) | 5(25.0) | 18(46.2) |
| プラセボ群との差、% | − | 21.15 |
| プラセボ群とのオッズ比(95%CI)注c) | − | 2.57(0.78,8.47) |
17.1.2 海外第III相試験(BEL110751試験)
既存のSLE治療
注1)(単剤又は併用)を受けている抗核抗体陽性又は抗dsDNA抗体陽性で、スクリーニング時のSELENA SLEDAIスコア6以上の疾患活動性を有するSLE患者(重症のループス腎炎及び重症の中枢神経ループスは除外
注2))819例を対象とした二重盲検プラセボ対照比較試験(76週間)を実施した。既存のSLE治療薬との併用下で本剤1mg/kg
注4)、10mg/kg又はプラセボを初回、2週間後、4週間後、以降は4週間ごとに静脈内投与した。なお、投与期間中、他の生物製剤又はシクロホスファミド静注剤の使用は禁止した。SLE responder index(SRI)
2)のレスポンダー
注3)率について、52週時では本剤1mg/kg群において40.6%、本剤10mg/kg群において43.2%、プラセボ群において33.5%であり、本剤10mg/kg群ではプラセボ群に比べて統計学的に有意にSRIレスポンダー率が高かった(調整済みオッズ比1.54、95%信頼区間:1.08-2.19、p=0.0167)(表2)
4)。
副作用発現頻度は、本剤10mg/kg群で38.1%(104/273例)、本剤1mg/kg群で44.3%(120/271例)であった。主な副作用は、本剤10mg/kg群で上気道感染7.0%(19/273例)、悪心4.8%(13/273例)、副鼻腔炎3.7%(10/273例)、本剤1mg/kg群で尿路感染8.1%(22/271例)、上気道感染7.7%(21/271例)、気管支炎3.7%(10/271例)であった。[
5.3、
7.2参照]
表2 52週時のSRIレスポンダー率
| | プラセボ群 275例 | 本剤1mg/kg群 271例 | 本剤10mg/kg群 273例 |
| SRIレスポンダー、例数(%) | 92(33.5) | 110(40.6) | 118(43.2) |
| プラセボ群との差、% | − | 7.14 | 9.77 |
| プラセボ群との調整済みオッズ比(95%CI)注a) | − | 1.36(0.95,1.94) | 1.54(1.08,2.19) |
| p値注a) | − | 0.0889 | 0.0167 |
17.1.3 海外第III相試験(BEL110752試験)
既存のSLE治療
注1)(単剤又は併用)を受けている抗核抗体陽性又は抗dsDNA抗体陽性で、スクリーニング時のSELENA SLEDAIスコア6以上の疾患活動性を有するSLE患者(重症のループス腎炎及び重症の中枢神経ループスは除外
注2))865例を対象とした二重盲検プラセボ対照比較試験(52週間)を実施した。既存のSLE治療薬との併用下で本剤1mg/kg
注4)、10mg/kg又はプラセボを初回、2週間後、4週間後、以降は4週間ごとに静脈内投与した。なお、投与期間中、他の生物製剤又はシクロホスファミド静注剤の使用は禁止した。SLE responder index(SRI)
2)のレスポンダー
注3)率について、52週時では本剤1mg/kg群において51.4%、本剤10mg/kg群において57.6%、プラセボ群において43.6%であり、本剤10mg/kg群ではプラセボ群に比べて統計学的に有意にSRIレスポンダー率が高かった(調整済みオッズ比1.83、95%信頼区間:1.30-2.59、p=0.0006)(表3)
5)。
副作用発現頻度は、本剤10mg/kg群で36.2%(105/290例)、本剤1mg/kg群で31.6%(91/288例)であった。主な副作用は、本剤10mg/kg群で頭痛4.1%(12/290例)、尿路感染2.8%(8/290例)、咽頭炎2.4%(7/290例)、本剤1mg/kg群で頭痛4.5%(12/288例)、帯状疱疹、気管支炎各2.4%(各7/288例)であった。[
5.3、
7.2参照]
表3 52週時のSRIレスポンダー率
| | プラセボ群 287例 | 本剤1mg/kg群 288例 | 本剤10mg/kg群 290例 |
| SRIレスポンダー、例数(%) | 125(43.6) | 148(51.4) | 167(57.6) |
| プラセボ群との差、% | − | 7.83 | 14.03 |
| プラセボ群との調整済みオッズ比(95%CI)注a) | − | 1.55(1.10,2.19) | 1.83(1.30,2.59) |
| p値注a) | − | 0.0129 | 0.0006 |
17.1.4 国際共同第II相試験(BEL114055試験)
既存のSLE治療
注1)(単剤又は併用)を受けている抗核抗体陽性又は抗dsDNA抗体陽性で、スクリーニング時のSELENA SLEDAIスコア6以上の疾患活動性を有する5〜17歳のSLE患者(重症のループス腎炎及び重症の中枢神経ループスは除外
注2))93例(日本で参加した患者6例を含む)を対象とした二重盲検プラセボ対照比較試験(52週間)を実施した。既存のSLE治療薬との併用下で本剤10mg/kg又はプラセボを初回、2週間後、4週間後、以降は4週間ごとに静脈内投与した。なお、投与期間中、他の生物製剤又はシクロホスファミド静注剤の使用は禁止した。SLE responder index(SRI)
2)のレスポンダー
注3)率について、52週時では本剤10mg/kg群において52.8%、プラセボ群において43.6%であり、本剤10mg/kg群ではプラセボ群に比べてSRIレスポンダー率が高かった(調整済みオッズ比1.49、95%信頼区間:0.64-3.46)(表4)
6)。
副作用発現頻度は、本剤10mg/kg群で35.8%(19/53例)であった。主な副作用は、帯状疱疹、膿痂疹、トランスアミナーゼ上昇、頭痛、好中球減少症各3.8%(各2/53例)であった。[
5.3、
7.2参照]
表4 52週時のSRIレスポンダー率
| | プラセボ群 40例 | 本剤10mg/kg群 53例 |
| 52週時の評価例数注a) | 39 | 53 |
| SRIレスポンダー、例数(%) | 17(43.6) | 28(52.8) |
| プラセボ群との差、% | − | 9.24 |
| プラセボ群との調整済みオッズ比(95%CI)注b) | − | 1.49(0.64,3.46) |
注1)既存のSLE治療とは、BEL113750試験、BEL110751試験、BEL110752試験及びBEL114055試験では、ステロイド、ヒドロキシクロロキン、NSAID又は免疫抑制薬(アザチオプリン等)等による治療とした。なお、ステロイドの投与量は、BEL113750試験、BEL110751試験及びBEL110752試験ではプレドニゾロン換算で、単独の場合は7.5-40mg/日、他のSLE治療薬との併用の場合は0-40mg/日とした。BEL114055試験では、プレドニゾロン換算で、単独の場合は0.1-0.5mg/kg/日、他のSLE治療薬との併用の場合は0-0.5mg/kg/日とした。
注2)重症のループス腎炎として、BEL113750試験、BEL110751試験及びBEL110752試験では、24時間尿蛋白又は随時尿の蛋白/クレアチニン比が6g超、又は血清クレアチニンが2.5mg/dL超の腎炎を有する患者、急性期治療(シクロホスファミド静注療法等)、血液透析又は大量ステロイド(プレドニゾロン換算で100mg/日超)を必要とする活動期腎炎を有する患者を除外した。BEL114055試験では、腎代替療法(血液透析、腹膜透析等)が必要な腎炎、Schwartzの式を用いて算出された推定糸球体濾過量が30mL/min未満の患者を除外した。また、シクロホスファミド静注療法、ミコフェノール酸モフェチル又は大量ステロイド療法の導入が必要と考えられる急性かつ重症の腎炎を有する患者を除外したが、高度の蛋白尿が認められる場合でも、治療により管理可能で臨床的に安定している場合は除外しなかった。
重症の中枢神経ループスとして、BEL113750試験、BEL110751試験、BEL110752試験及びBEL114055試験では、治療介入を必要とする活動性の中枢神経ループス(痙攣発作、精神病、器質的脳症候群、脳血管発作、脳炎又は中枢神経血管炎)を有する患者を除外した。
注3)SRIレスポンダーは、以下の疾患活動性を評価する複数の指標を用いて定義される。
・SELENA SLEDAIスコアが4点以上改善(減少)
・PGAの悪化なし(スコアの増加が0.3点未満)
・BILAGでカテゴリーAに悪化した臓器系がない、かつカテゴリーBに悪化した臓器系が2つ以上ない
注4)本剤の承認用量は1回10mg/kgである。