医療用医薬品 : アルプロスタジルアルファデクス

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医薬品情報


総称名 アルプロスタジルアルファデクス
一般名 アルプロスタジル アルファデクス
欧文一般名 Alprostadil Alfadex
製剤名 注射用アルプロスタジル アルファデクス
薬効分類名 プロスタグランジンE1製剤
薬効分類番号 2190
ATCコード C01EA01 G04BE01
KEGG DRUG
D02705 アルプロスタジル アルファデクス
KEGG DGROUP
DG00239 アルプロスタジル
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2023年11月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
アルプロスタジルアルファデクス点滴静注用500μg「タカタ」 (後発品) Alprostadil Alfadex Drip Infusion"TAKATA" 高田製薬 2190402D2106 3996円/瓶 劇薬, 処方箋医薬品

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
2.1 重症の動脈硬化症及び心あるいは脳に高度な循環障害のある患者[低血圧により症状が悪化するおそれがある。]
2.2 重症の肝疾患、腎疾患のある患者[低血圧により症状が悪化するおそれがある。]
2.3 非代償性の高度の出血、ショック状態及び呼吸不全の患者、未治療の貧血患者[低血圧により症状が悪化するおそれがある。]
2.4 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]
2.5 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

4. 効能または効果

○下記における外科手術時の低血圧維持
高血圧症又は軽度の虚血性心疾患を合併する場合
○外科手術時の異常高血圧の救急処置

6. 用法及び用量

通常成人には本品1バイアル(アルプロスタジルとして500μg)を輸液100mLに溶解し毎分5〜10μg(0.1〜0.2μg/kg/分)の注入速度で点滴静注を開始する。血圧の下降に注意しながら目的とする血圧まで下げ、以後それを維持できる点滴速度に調節する。低血圧を維持するためには通常毎分2.5〜10μg(0.05〜0.2μg/kg/分)を必要とする。

8. 重要な基本的注意

8.1 本剤の作用には個人差があるので血圧を頻回に測定するとともに、患者の全身状態を十分に管理しながら慎重に投与すること。
8.2 低血圧を必要とする手術ではECG、導尿等により心機能や腎機能を監視すること。
8.3 呼吸抑制があらわれることがあるので、呼吸管理に注意すること。
8.4 本剤の過剰投与により著明な低血圧をきたした場合には本剤の投与を中止して、麻酔を浅くし、体位変換、気道内圧の減少等の処置を行うこと。また、その他の副作用があらわれた場合にはすみやかに投与速度を遅くするか又は投与を中止すること。
8.5 術後は患者の血圧が完全に回復するまで管理を行うこと。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 心不全のある患者
心不全の増強傾向があらわれるとの報告があるので、観察を十分に行い、慎重に投与すること。
9.1.2 緑内障、眼圧亢進のある患者
動物実験(ウサギ)で眼圧上昇が報告されている1)
9.1.3 ステロイド服用中の患者
急性副腎不全を起こすおそれがある。
9.1.4 衰弱患者
状態が悪化するおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。アルプロスタジルには子宮収縮作用が認められている2)。[2.4参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック(頻度不明)
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 5〜10%未満5%未満頻度不明
循環器 心電図異常(ST上昇・低下、T波逆転・平低化)、頻脈、不整脈低血圧
注射部静脈炎  
肝臓  AST・ALTの上昇等
その他 タキフィラキシー尿量減少、PaO2低下

14. 適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意
本剤は輸液以外の薬剤とは別経路で投与すること。患者の血圧の変化に応じて本剤の投与速度を適宜調節する必要がある。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
アルプロスタジル アルファデクスは、プロスタグランジンE1を安定化させた製剤である。
局所血流増加、肉芽形成促進、表皮角化細胞増殖などのPGE1の作用を示す3)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. アルプロスタジル アルファデクス

一般的名称 アルプロスタジル アルファデクス
一般的名称(欧名) Alprostadil Alfadex
化学名 7-{(1R,2R,3R)-3-Hydroxy-2-[(1E,3S)-3-hydroxyoct-1-en-1-yl]-5-oxocyclopentyl}heptanoic acid-α-cyclodextrin
分子式 C20H34O5xC36H60O30
分子量 354.48(アルプロスタジル)
物理化学的性状 白色の粉末である。
水に溶けやすく、エタノール(95)、酢酸エチル又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
吸湿性である。
旋光度 〔α〕20D:+126〜+138°(脱水物に換算したもの0.1g、希エタノール、20mL、100mm)
理化学知見その他 0.10gを水20mLに溶かした液のpHは4.0〜5.0である。
KEGG DRUG D02705

20. 取扱い上の注意

外箱開封後は、遮光して保存すること。

22. 包装

5バイアル[ガラスバイアル]

23. 主要文献

  1. Chiang T.S.et al., Arch Ophthal., 88, 418-420, (1972)
  2. 川崎晃義他, 応用薬理, 17 (5), 859-880, (1979)
  3. 日本薬局方解説書編集委員会編:第十八改正 日本薬局方解説書, C-400-405, (2021)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
高田製薬株式会社 文献請求窓口
〒336-8666 さいたま市南区沼影1丁目11番1号
電話:0120-989-813
FAX:048-816-4183
製品情報問い合わせ先
高田製薬株式会社 文献請求窓口
〒336-8666 さいたま市南区沼影1丁目11番1号
電話:0120-989-813
FAX:048-816-4183

25. 保険給付上の注意

外科手術時の低血圧維持・外科手術時の異常高血圧の救急処置においては、既に他の薬剤が用いられており一般的に特に本剤を用いる必然性はないが、本剤の作用上の特徴等を踏まえ、保険診療上は、術前から、高血圧症を合併する場合であって腎機能障害若しくは肝機能障害を有する場合、又は軽度の虚血性心疾患を合併する場合における外科手術時の低血圧維持に限り本剤の使用を認めるものであること。(昭和62年8月28日保険発第58号厚生省保険局医療課長通知)

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
高田製薬株式会社
さいたま市西区宮前町203番地1

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/10/22 版