医療用医薬品 : バリキサ |
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総称名 | バリキサ |
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一般名 | バルガンシクロビル塩酸塩 |
欧文一般名 | Valganciclovir Hydrochloride |
製剤名 | バルガンシクロビル塩酸塩製剤 |
薬効分類名 | 抗サイトメガロウイルス化学療法剤 |
薬効分類番号 | 6250 |
ATCコード | J05AB14 |
KEGG DRUG |
D03256
バルガンシクロビル塩酸塩
|
KEGG DGROUP |
DG01937
抗サイトメガロウイルス薬
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JAPIC | 添付文書(PDF) |
販売名 | 欧文商標名 | 製造会社 | YJコード | 薬価 | 規制区分 |
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バリキサ錠450mg | VALIXA Tablets | 田辺三菱製薬 | 6250025F1026 | 2146円/錠 | 毒薬, 処方箋医薬品注) |
バリキサドライシロップ5000mg | VALIXA Dry syrup | 田辺三菱製薬 | 6250025R1022 | 466.6円/mL | 毒薬, 処方箋医薬品注) |
クレアチニンクリアランス(mL/min) | バリキサ錠450mgの用法及び用量 | |
初期治療 | 維持治療、発症抑制 | |
≧60 | 1回900mgを1日2回 | 1回900mgを1日1回 |
40〜59 | 1回450mgを1日2回 | 1回450mgを1日1回 |
25〜39 | 1回450mgを1日1回 | 1回450mgを1日おき(2日に1回) |
10〜24 | 1回450mgを1日おき(2日に1回) | 1回450mgを週2回 |
クレアチニンクリアランス(mL/min) | バリキサドライシロップ5000mgの用法及び用量 | |
初期治療 | 維持治療、発症抑制 | |
≧60 | 1回900mgを1日2回 | 1回900mgを1日1回 |
40〜59 | 1回450mgを1日2回 | 1回450mgを1日1回 |
25〜39 | 1回450mgを1日1回 | 1回225mgを1日1回 |
10〜24 | 1回225mgを1日1回 | 1回125mgを1日1回 |
<10 | 1回200mgを週3回透析後 | 1回100mgを週3回透析後 |
マリバビル(リブテンシティ) [2.3参照] | 併用により、本剤の抗ウイルス作用が阻害されるおそれがある。 | マリバビルは、本剤の活性化又はリン酸化に必要なウイルス由来のUL97を阻害する。 |
ジドブジン | 本剤の活性代謝物のガンシクロビルとの併用により、ジドブジンのAUCが17%増加したとの報告がある。また、併用により有意ではないがガンシクロビルの血漿中濃度の低下傾向がみられたとの報告がある。ガンシクロビル及びジドブジンはいずれも好中球減少、貧血の原因となる可能性があるので、併用する場合は本剤又はジドブジンを減量すること。 | 相加的に本剤及び併用薬剤の双方の作用を増強させる。 |
ジダノシン | 本剤の活性代謝物のガンシクロビルとの併用により、ジダノシンの血漿中濃度が上昇したとの報告がある(ガンシクロビル3g/日、6g/日の経口投与で、ジダノシンのAUCが84%、124%増加、5mg/kg/日、10mg/kg/日の静脈内投与でAUCが38%、67%増加)。併用により、本剤の活性代謝物のガンシクロビルの血漿中濃度が臨床的に有意に増加したとの報告はないが、併用する場合はジダノシンの毒性を注意深く観察すること。 | 生物学的利用率の増加もしくは代謝の遅延が考えられる。 |
イミペネム・シラスタチンナトリウム | 本剤の活性代謝物のガンシクロビルとの併用により、痙攣が報告されている。 | 機序は不明である。 |
骨髄抑制作用のある薬剤及び腎機能障害作用のある薬剤 ジアフェニルスルホン ビンクリスチン硫酸塩 ビンブラスチン硫酸塩 ドキソルビシン塩酸塩 ヒドロキシカルバミド フルシトシン アムホテリシンB ペンタミジンイセチオン酸塩 核酸誘導体等 | 本剤の活性代謝物のガンシクロビルとの併用により、毒性が増強するおそれがある。 | 相加的に本剤及び併用薬剤の双方の作用を増強させることが考えられる。 |
スルファメトキサゾール・トリメトプリム | 本剤の活性代謝物のガンシクロビルとトリメトプリムの併用により、ガンシクロビルの腎クリアランスが16%低下し、血漿中消失半減期が15%延長したとの報告がある。しかし、ガンシクロビルのAUC及びCmaxに影響はなく臨床的に有意な変化とは考えられなかった。また、トリメトプリムのCminが12%上昇したとの報告がある。 | 機序は不明である。 |
シクロスポリン | 本剤の活性代謝物のガンシクロビルとの併用により、シクロスポリンの薬物動態に影響を与えたとの報告はないが、血清クレアチニン濃度が上昇するとの報告がある。 | 機序は不明である。 |
プロベネシド | 本剤の活性代謝物のガンシクロビルとの併用により、ガンシクロビルの腎クリアランスが20%低下し、その結果、曝露量が40%上昇したとの報告がある。 | 腎尿細管での分泌が競合する。 |
ミコフェノール酸 モフェチル | 本剤の活性代謝物のガンシクロビルとの併用により、ガンシクロビル及びミコフェノール酸 モフェチルの代謝物であるグルクロン酸抱合体の血漿中濃度が上昇するおそれがあるが、ミコフェノール酸 モフェチルの活性代謝物の薬物動態に実質的な変化はないと考えられる。腎機能障害患者に、ミコフェノール酸 モフェチルと本剤(腎機能障害患者への推奨量)を併用する場合は、患者の症状に注意し慎重に投与すること。 | 腎尿細管での分泌が競合する。 |
免疫抑制剤 プレドニゾロン タクロリムス | 本剤との併用により、重篤な血小板減少が報告されている。 | 相加的に本剤及び併用薬剤の双方の作用を増強させることが考えられる。 |
5%未満注1) | 頻度不明注2) | |
血液 | 低色素性貧血、好酸球増多、白血球増加症、リンパ節症(lymphadenopathy)、脾腫 | |
全身症状 | 発熱、浮腫 | 悪寒、疲労、無力症、倦怠感、脱水、悪液質、下肢浮腫、疼痛、粘膜障害、胸痛、腹水、腹部腫脹 |
循環器 | 不整脈、高血圧、低血圧、片頭痛、静脈炎、頻脈、血管拡張 | |
呼吸器 | 咳嗽 | 湿性咳嗽、鼻咽頭炎、上気道感染、呼吸困難、肺炎、気管支炎、ニューモシスティスカリニ肺炎、胸水、副鼻腔うっ血 |
過敏症 | 発疹、そう痒 | 光線過敏性反応、蕁麻疹 |
消化器 | 下痢、悪心、嘔吐、上腹部痛 | 腹痛、口腔カンジダ症、アフタ性口内炎、潰瘍性口内炎、嚥下障害、舌障害、食道炎、食欲不振、食欲減退、おくび、消化不良、口渇、胃炎、胃腸障害、腹部膨満、鼓腸放屁、便秘、便失禁 |
精神神経系 | 頭痛、不眠症、眩暈、神経障害、異夢、傾眠、鎮静、思考異常、異常感覚、健忘症、緊張亢進、歩行異常、不安、多幸症、情緒不安、運動失調、運動過多、振戦、せん妄、性欲減退、ミオクロヌス、躁病反応、うつ病、神経質、精神病 | |
皮膚 | 皮膚炎、寝汗、脱毛、皮膚乾燥、斑状丘疹、ざ瘡、発汗、剥脱性皮膚炎 | |
腎臓 | 頻尿、尿路感染、血尿 | |
肝臓 | AST上昇・ALT上昇・ALP上昇・LDH上昇等の肝機能障害、黄疸 | 肝炎、胆管炎 |
筋・骨格系 | CK上昇 | 関節痛、両下肢痙直、筋肉痛、筋無力症、背痛、骨痛 |
感覚器 | 副鼻腔炎 | 弱視、網膜剥離、網膜炎、失明、眼痛、結膜炎、緑内障、霧視、眼出血、視覚障害、硝子体混濁、味覚倒錯、耳痛、耳鳴、難聴 |
その他 | 糖尿病 | 体重減少、インポテンス、高血糖、低血糖、乳房痛、低カルシウム血症、低カリウム血症、低蛋白血症、低ナトリウム血症、血中マグネシウム減少、蜂巣炎 |
薬物動態パラメータ | ||||
\ | 初期治療期間 | 維持治療期間 | ||
投与量 | 1回900mg1日2回 | 1回900mg1日1回 | ||
測定対象 | バルガンシクロビル | ガンシクロビル | バルガンシクロビル | ガンシクロビル |
AUC0-6h(μg・h/mL) | 0.492※※ | 32.3※※ | 0.427±0.0981 | 19.9±6.41 |
AUC0-24h(μg・h/mL) | − | − | 0.494※※ | 31.2±18.5 |
Cmax(μg/mL) | 0.261※※ | 8.06※※ | 0.281±0.0717 | 6.03±2.31 |
消失半減期(h) | − | 2.73※ | − | 2.95±0.438 |
薬物動態パラメータ(平均値±標準偏差) | |||
\ | バルガンシクロビル 経口投与 | ガンシクロビル 静脈内投与 | |
バルガンシクロビル | ガンシクロビル | ガンシクロビル | |
投与量 | 900(又は450)mg 1日1回 | 5(又は2.5)mg/kg 1日1回 | |
AUC0-24h(μg・h/mL) | 0.520±0.258 | 51.1±18.4 | 32.4±11.5 |
Cmax(μg/mL) | 0.206±0.121 | 6.74±2.58 | 7.17±2.75 |
生物学的利用率(%) | − | 69±14 | − |
消失半減期(h) | − | 5.13±1.12 | 5.16±1.31 |
ガンシクロビルの薬物動態パラメータ(平均値±標準偏差) | ||
\ | バルガンシクロビル 経口投与 | ガンシクロビル 静脈内投与 |
投与量 | 900mg 1日1回 食後 | 5mg/kg 1日1回 |
AUC0-24h(μg・h/mL) | 29.1±9.7 | 26.5±5.9 |
Cmax(μg/mL) | 5.61±1.52 | 9.46±2.02 |
生物学的利用率(%) | 59.4±6.1 | − |
消失半減期(h) | 4.08±0.76 | 3.81±0.71 |
腎クリアランス(mL/min/kg) | 3.21±0.75 | 2.99±0.67 |
クレアチニンクリアランス(mL/min) | 例数 | ガンシクロビルの薬物動態パラメータ(平均値±標準偏差) | ||
経口クリアランス(mL/min) | AUC0-ta)(μg・h/mL) | 消失半減期(h) | ||
51〜70 | 6 | 249±99 | 49.5±22.4 | 4.85±1.4 |
21〜50 | 6 | 136±64 | 91.9±43.9 | 10.2±4.4 |
11〜20 | 6 | 45±11 | 223±46 | 21.8±5.2 |
≦10 | 6 | 12.8±8 | 366±66 | 67.5±34 |
適応疾患 | 例数 | 中央値 | 最小値 | 最大値 | |
造血幹細胞移植 | 初期開始時 | 9 | 43.0 | 14 | 125 |
初期8日目 | 9 | 2.0 | 0 | 19 | |
初期15日目 | 1 | 0.0 | 0 | 0 | |
初期最終評価日 | 9 | 1.0 | 0 | 11 | |
腎移植 | 初期開始時 | 19 | 36.0 | 1 | 1978 |
初期8日目 | 19 | 2.0 | 0 | 4116 | |
初期15日目 | 13 | 0.0 | 0 | 632 | |
初期最終評価日 | 19 | 0.0 | 0 | 260 | |
肝移植 | 初期開始時 | 9 | 31.0 | 8 | 334 |
初期8日目 | 9 | 0.0 | 0 | 11 | |
初期15日目 | 2 | 0.5 | 0 | 1 | |
初期最終評価日 | 9 | 0.0 | 0 | 7 |
[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] | 2025/09/17 版 |