医療用医薬品 : 亜硝酸アミル

List   Top

医薬品情報


総称名 亜硝酸アミル
薬効分類名 血管拡張剤, シアン化合物解毒剤
薬効分類番号 2179 3929
ATCコード V03AB22
KEGG DRUG D00517 亜硝酸アミル
商品一覧 商品一覧(他薬効を含む) 相互作用情報
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報 2019年3月 作成 (第1版)


禁忌 原則禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬効薬理 包装 主要文献

商品情報 組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
亜硝酸アミル「AFP」 AMYL NITRITE「AFP」 アルフレッサファーマ 2179700X1040 793.1円/管 劇薬 , 処方箋医薬品

禁忌

次の患者には投与しないこと

<狭心症>

心筋梗塞の急性期の患者[心筋梗塞の急性期では血圧低下がみられるので、本剤の投与により末梢血管が拡張され、さらに血圧が低下し、心原性ショックを誘発するおそれがある。]

閉塞隅角緑内障の患者[眼圧を上昇させるおそれがある。]

頭部外傷又は脳出血のある患者[頭蓋内圧を上昇させるおそれがある。]

高度な貧血のある患者[血圧低下により貧血症状(めまい、立ちくらみ等)を悪化させるおそれがある。]

硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者

ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル)又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグアト)を投与中の患者(「重要な基本的注意」、「相互作用」の項参照)

原則禁忌

次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること

<シアン及びシアン化合物による中毒>

心筋梗塞の急性期の患者[心筋梗塞の急性期では血圧低下がみられるので、本剤の投与により末梢血管が拡張され、さらに血圧が低下し、心原性ショックを誘発するおそれがある。]

閉塞隅角緑内障の患者[眼圧を上昇させるおそれがある。]

頭部外傷又は脳出血のある患者[頭蓋内圧を上昇させるおそれがある。]

高度な貧血のある患者[血圧低下により貧血症状(めまい、立ちくらみ等)を悪化させるおそれがある。]

硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者

ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル)又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグアト)を投与中の患者(「重要な基本的注意」、「相互作用」の項参照)

効能・効果及び用法・用量

効能効果

狭心症

シアン及びシアン化合物による中毒

用法用量

<狭心症>

1回1管(亜硝酸アミル0.25mL)を、被覆を除かずそのまま打ち叩いて破砕し、内容を被覆に吸収させ、鼻孔に当てて吸入させる。

<シアン及びシアン化合物による中毒>

直接吸入

直接吸入は、自発呼吸がある場合に実施する。
1回1管(亜硝酸アミル0.25mL)を、被覆を除かずそのまま打ち叩いて破砕し、内容を被覆に吸収させ、鼻孔に当てて吸入させる。なお、症状により適宜増量する。

回路内への投入

バッグマスク等の呼吸器経路内に、1回1管(亜硝酸アミル0.25mL)を、被覆を除かずそのまま打ち叩いて破砕した亜硝酸アミルのアンプルを投入し内容を吸入させる。なお、症状により適宜増量する。

用法用量に関連する使用上の注意

<シアン及びシアン化合物による中毒>

本剤の用法・用量は、患者の全身状態等に応じて決めるが、一般に下記の用法が標準的解毒方法として推奨される1)2)

亜硝酸アミルの吸入(亜硝酸ナトリウム溶液の準備ができるまで、2分毎)

アシドーシスが認められた場合、炭酸水素ナトリウムの静注により補正を行う。

亜硝酸ナトリウムの静注(3%亜硝酸ナトリウム溶液10mL注1)を3分間で静注)

血圧低下を来した場合、ノルアドレナリン等の静注によりコントロールする。

チオ硫酸ナトリウム水和物の静注(25%チオ硫酸ナトリウム溶液50mL注2)を10分以上かけて静注)

上記により効果がなければ[2]、[3]を初回の半量投与する。

注1)注射用水20mLに亜硝酸ナトリウム0.6gを溶解して製する。

注2)注射用水100mLにチオ硫酸ナトリウム水和物12.5gを溶解して製する。市販の日局チオ硫酸ナトリウム注射液を用いる場合は125mLを投与する。

ニトロプルシドナトリウム注射液の過量投与によるシアン中毒の治療には、日局チオ硫酸ナトリウム水和物の静脈内投与、本剤の吸入等が有効である。

使用上の注意

慎重投与

<狭心症>

低血圧の患者[血圧を低下させる。]

原発性肺高血圧症の患者[心拍出量が低下しショックを起こすおそれがある。]

肥大型閉塞性心筋症の患者[心室内圧較差の増強をもたらし、症状を悪化させるおそれがある。]

<シアン及びシアン化合物による中毒>

次の患者にはリスクベネフィットを考慮した上で、慎重に投与すること。

低血圧の患者[血圧を低下させる。]

原発性肺高血圧症の患者[心拍出量が低下しショックを起こすおそれがある。]

肥大型閉塞性心筋症の患者[心室内圧較差の増強をもたらし、症状を悪化させるおそれがある。]

重要な基本的注意

<狭心症>

過度に使用した場合、急激な血圧低下による意識消失を起こすことがあるので、十分注意すること。
過度の血圧低下、意識消失が起こった場合には、下肢の挙上あるいは昇圧剤の投与等、適切な処置を行うこと。

起立性低血圧を起こすことがあるので注意すること。

本剤の投与開始時には、他の硝酸・亜硝酸エステル系薬剤と同様に血管拡張作用による頭痛等の副作用が起こりやすく、これらの副作用のために注意力、集中力、反射運動能力等の低下が起こることがあるので注意すること。

本剤とホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル)又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグアト)との併用により降圧作用が増強し、過度に血圧を低下させることがあるので、本剤投与前にこれらの薬剤を服用していないことを十分確認すること。また、本剤投与中及び投与後においてこれらの薬剤を服用しないよう十分注意すること。

<シアン及びシアン化合物による中毒>

過度に使用した場合、急激な血圧低下による意識消失を起こすことがあるので、十分注意すること。
過度の血圧低下、意識消失が起こった場合には、下肢の挙上あるいは昇圧剤の投与等、適切な処置を行うこと。

起立性低血圧を起こすことがあるので注意すること。

本剤の投与開始時には、他の硝酸・亜硝酸エステル系薬剤と同様に血管拡張作用による頭痛等の副作用が起こりやすく、これらの副作用のために注意力、集中力、反射運動能力等の低下が起こることがあるので注意すること。

本剤とホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル)又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグアト)との併用により降圧作用が増強し、過度に血圧を低下させることがあるので、本剤投与前にこれらの薬剤を服用していないことを十分確認すること。また、本剤投与中及び投与後においてこれらの薬剤を服用しないよう十分注意すること。

血液ガス検査装置等で血中メトヘモグロビン濃度を適宜測定し、20〜25%以下にコントロールしながら、人工呼吸器等による酸素吸入を行うこと。

相互作用

併用禁忌

<狭心症>
ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤
シルデナフィルクエン酸塩
(バイアグラ)
バルデナフィル塩酸塩水和物
(レビトラ)
タダラフィル
(シアリス)
併用により、降圧作用を増強することがある。本剤はcGMPの産生を促進し、一方、ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤はcGMPの分解を抑制することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する。
グアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤
リオシグアト
(アデムパス)
併用により、降圧作用を増強することがある。本剤とグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤は、ともにcGMPの産生を促進することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する。

併用注意

<狭心症>
アルコール血圧低下を起こすことがある。アルコールにより血管拡張作用が増強されるためと考えられている。

相互作用

原則併用禁忌

<シアン及びシアン化合物による中毒>
ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤
シルデナフィルクエン酸塩
(バイアグラ)
バルデナフィル塩酸塩水和物
(レビトラ)
タダラフィル
(シアリス)
併用により、降圧作用を増強することがある。本剤はcGMPの産生を促進し、一方、ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤はcGMPの分解を抑制することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する。
グアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤
リオシグアト
(アデムパス)
併用により、降圧作用を増強することがある。本剤とグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤は、ともにcGMPの産生を促進することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する。

併用注意

<シアン及びシアン化合物による中毒>
アルコール血圧低下を起こすことがある。アルコールにより血管拡張作用が増強されるためと考えられている。

副作用

副作用発現状況の概要

<狭心症>

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

<狭心症>

(頻度不明)

メトヘモグロビン血症

メトヘモグロビン血症があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止すること。(シアン及びシアン化合物中毒の場合には、「重要な基本的注意」の<シアン及びシアン化合物による中毒>の(5)項参照。)

チアノーゼ

チアノーゼがあらわれることがある。

溶血性貧血

溶血性貧血があらわれたとの報告がある。

その他の副作用

 頻度不明
循環器脳貧血、めまい、血圧低下、紅潮、動悸、頻脈、虚脱
精神神経系失神、頭痛
消化器悪心・嘔吐
その他呼吸障害、発汗、尿失禁、便失禁

副作用

副作用発現状況の概要

<シアン及びシアン化合物による中毒>

本剤は副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

<シアン及びシアン化合物による中毒>

(頻度不明)

メトヘモグロビン血症

メトヘモグロビン血症があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止すること。(「重要な基本的注意(5)」の項参照。)

チアノーゼ

チアノーゼがあらわれることがある。

溶血性貧血

溶血性貧血があらわれたとの報告がある。

その他の副作用

 頻度不明
循環器脳貧血、めまい、血圧低下、紅潮、動悸、頻脈、虚脱
精神神経系失神、頭痛
消化器悪心・嘔吐
その他呼吸障害、発汗、尿失禁、便失禁

高齢者への投与

高齢者へ投与する場合には、注意すること。[起立性低血圧などが起こりやすい。]

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

<狭心症>

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]

<シアン及びシアン化合物による中毒>

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましいが、治療上やむを得ないと判断される場合はこの限りではない。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]

適用上の注意

吸入後

起立性低血圧によるめまい、脱力、失神又はその他の脳貧血症状が一過性にあらわれることがある。このような場合、頭を低くして寝かせ、深呼吸をさせ、四肢を動かせるなどの処置を行うことによって回復がはやまる。

その他の注意

本剤使用中に本剤又は他の硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対し、耐薬性を生じ、作用が減弱することがある。なお、類似化合物(ニトログリセリン)の経皮吸収型製剤での労作狭心症に対するコントロールされた外国の臨床試験成績によると、休薬時間を置くことにより、耐薬性が軽減できたとの報告がある。

薬効薬理

3)4)5)6)

<狭心症>

分子内から一酸化窒素(NO)を遊離し、これが血管細胞内のグアニル酸シクラーゼ活性化し、細胞内cGMPを増量して血管平滑筋の弛緩を起こす。

<シアン及びシアン化合物による中毒>

CNはFe3+に特異的な親和性を持ちミトコンドリア内のcytochrome oxidaseのFe3+と容易に結合し、作用を停止させることにより細胞呼吸を停止させる。この結合は解離性であるため、血中にFe3+が存在すればcytochrome oxidaseからCNは解離し、cytochrome oxidaseは機能を回復する。亜硝酸アミルはヘモグロビンのFe2+を酸化し、メトヘモグロビンFe3+を形成して競合させることにより、cytochrome oxidase-CN complexからCNを解離させることができる。雄性ビーグル犬に亜硝酸アミルを静脈内投与又は吸入し、血中ヘモグロビン量及び血中メトヘモグロビン量を測定した結果、投与後5〜10分で血中メトヘモグロビン量は9.9〜29.6%に上昇した。その間血中ヘモグロビン量に変化は認められなかった。ビーグル犬にチオペンタール麻酔下、青酸ナトリウムを2.5mg/kg静脈内投与し、解毒処置を行った。無治療又は人工呼吸のみの対照群では5〜10分で20例全例が死亡したのに対し、青酸ナトリウム投与直後に亜硝酸アミル0.66mL静注群では24時間まで生存が4/10、72時間まで生存例0/10、青酸による急性心不全発現発生開始時に亜硝酸アミル0.33mLを人工呼吸器のスターリングポンプ内に投与し吸入した群、及び青酸ナトリウム投与1〜3分後に亜硝酸アミル0.33mLを人工呼吸器のアンブーバッグ内に投与し吸入させた群は各10例全例が生存した。

包装

亜硝酸アミル「AFP」(日本薬局方亜硝酸アミル)(0.25mL)

10管

主要文献


1. 南 卓男ほか,  日本医事新報 No.2746,  43-45,  (1976)
2. 南 卓男,  救急医学,  3 (10),  1227-1233,  (1979)
3. 第十七改正日本薬局方解説書,  C65-68,  (2016)  廣川書店
4. 斎藤 徹,  救急医学,  12 (10),  1383-1389,  (1988)
5. R Klimmek,et al.,  Arch Toxicol.,  62 (2-3),  161-166,  (1988)
6. JA Vick,et al.,  Arch Int Pharmacodyn Ther.,  273 (2),  314-322,  (1985) »PubMed

作業情報


改訂履歴

2019年3月 作成 (第1版)

文献請求先

アルフレッサファーマ株式会社
540-8575
大阪市中央区石町二丁目2番9号
06-6941-0306

お問い合わせ先

アルフレッサファーマ株式会社
540-8575
大阪市中央区石町二丁目2番9号
06-6941-0306

業態及び業者名等

製造販売元
アルフレッサファーマ株式会社
大阪市中央区石町二丁目2番9号


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2020/7/22 版