ケトチフェンフマル酸塩は、肥満細胞からのメディエーター遊離を抑制し、ヒスタミンH
1受容体への結合を遮断することで抗アレルギー作用及び抗ヒスタミン作用を示す
4)5)。
ケトチフェンはPCA(受動的皮膚アナフィラキシー)反応を抑制する(ラット)
4)。
ヒスタミン、SRS-A等のケミカルメディエーターの遊離を抑制する(ラット腹腔肥満細胞、ヒト白血球中好塩基球・好中球
in vitro)
4)6)7)。
また、PAF(血小板活性化因子)による好酸球の活性化を抑制する(モルモット
8)、ヒヒ
9))。
ケトチフェンはヒスタミンによる気管支収縮(モルモット)、血管透過性亢進、皮膚反応(ラット)等を抑制する
4)。
動物結膜炎モデルにおいてケトチフェンはIgE結膜炎(ラット、モルモット、点眼)及びCompound 48/80誘発結膜炎を抑制する(ラット、点眼)
10)。
抗原誘発により結膜炎症状とともに好酸球、好中球の結膜浸潤がみられるが、ケトチフェンはこれを抑制する(モルモット、点眼)
11)。
18.5.1 ラットCompound 48/80誘発結膜炎モデルに対する効果
ケトチフェン点眼液0.05%「ニッテン」とザジテン点眼液0.05%の効果をラットにおけるCompound 48/80誘発結膜炎モデルを用いて、色素漏出量を指標として比較した結果、両剤に有意差は認められず、生物学的に同等であると判断された(Scheffeの多重比較)
12)。
ラットCompound 48/80誘発結膜炎モデル
18.5.2 ラットIgE結膜炎モデルに対する効果
ケトチフェン点眼液0.05%「ニッテン」とザジテン点眼液0.05%の効果をラットにおけるIgE結膜炎モデルを用いて、色素漏出量を指標として比較した結果、両剤に有意差は認められず、生物学的に同等であると判断された(Scheffeの多重比較)
13)。
ラットIgE結膜炎モデル