医療用医薬品 : フィアスプ |
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総称名 | フィアスプ |
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一般名 | インスリン アスパルト(遺伝子組換え) |
欧文一般名 | Insulin Aspart(Genetical Recombination) |
製剤名 | インスリン アスパルト(遺伝子組換え) |
薬効分類名 | 超速効型インスリンアナログ注射液 |
薬効分類番号 | 2492 |
ATCコード | A10AB05 A10AD05 |
KEGG DRUG |
D04475
インスリンアスパルト
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KEGG DGROUP |
DG01636
インスリン製剤
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JAPIC | 添付文書(PDF) |
販売名 | 欧文商標名 | 製造会社 | YJコード | 薬価 | 規制区分 |
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フィアスプ注フレックスタッチ | Fiasp Injection FlexTouch | ノボノルディスクファーマ | 2492415G7021 | 1529円/キット | 劇薬, 処方箋医薬品注) |
フィアスプ注ペンフィル | Fiasp Injection Penfill | ノボノルディスクファーマ | 2492415A6022 | 1030円/筒 | 劇薬, 処方箋医薬品注) |
糖尿病用薬 ビグアナイド薬 スルホニルウレア薬 速効型インスリン分泌促進薬 α-グルコシダーゼ阻害薬 チアゾリジン薬 DPP-4阻害薬 GLP-1受容体作動薬 SGLT2阻害薬 等 | 血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること[11.1.1参照]。 | 血糖降下作用が増強される。 |
モノアミン酸化酵素(MAO)阻害剤 | 血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること[11.1.1参照]。 | インスリン分泌促進、糖新生抑制作用による血糖降下作用を有する。 |
三環系抗うつ剤 ノルトリプチリン塩酸塩 等 | 血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること[11.1.1参照]。 | 機序は不明であるが、インスリン感受性を増強するなどの報告がある。 |
サリチル酸誘導体 アスピリン エテンザミド | 血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること[11.1.1参照]。 | 糖に対するβ細胞の感受性の亢進やインスリン利用率の増加等による血糖降下作用を有する。また、末梢で弱いインスリン様作用を有する。 |
抗腫瘍剤 シクロホスファミド水和物 | 血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること[11.1.1参照]。 | インスリンが結合する抗体の生成を抑制し、その結合部位からインスリンを遊離させる可能性がある。 |
β-遮断剤 プロプラノロール塩酸塩 アテノロール ピンドロール | 血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること[11.1.1参照]。 | アドレナリンによる低血糖からの回復反応を抑制する。また、低血糖に対する交感神経系の症状(振戦、動悸等)をマスクし、低血糖を遷延させる可能性がある。 |
クマリン系薬剤 ワルファリンカリウム | 血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること[11.1.1参照]。 | 機序不明 |
クロラムフェニコール | 血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること[11.1.1参照]。 | 機序不明 |
ベザフィブラート | 血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること[11.1.1参照]。 | インスリン感受性増強等の作用により、本剤の作用を増強する。 |
サルファ剤 | 血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること[11.1.1参照]。 | 膵臓でのインスリン分泌を増加させることにより、低血糖を起こすと考えられている。腎機能低下、空腹状態の遷延、栄養不良、過量投与が危険因子となる。 |
シベンゾリンコハク酸塩 ジソピラミド ピルメノール塩酸塩水和物 | 血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること[11.1.1参照]。 | インスリン分泌作用を認めたとの報告がある。 |
チアジド系利尿剤 トリクロルメチアジド | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | カリウム喪失が関与すると考えられている。カリウム欠乏時には、血糖上昇反応に対するβ細胞のインスリン分泌能が低下する可能性がある。 |
副腎皮質ステロイド プレドニゾロン トリアムシノロン | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | 糖新生亢進、筋肉組織・脂肪組織からのアミノ酸や脂肪酸の遊離促進、末梢組織でのインスリン感受性低下等による血糖上昇作用を有する。 |
ACTH テトラコサクチド酢酸塩 | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | 副腎皮質刺激作用により糖質コルチコイドの分泌が増加する。糖質コルチコイドは、糖新生亢進、筋肉組織・脂肪組織からのアミノ酸や脂肪酸の遊離促進、末梢組織でのインスリン感受性低下等による血糖上昇作用を有する。 |
アドレナリン | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | 糖新生亢進、末梢での糖利用抑制、インスリン分泌抑制による血糖上昇作用を有する。 |
グルカゴン | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | 糖新生亢進、肝グリコーゲン分解促進による血糖上昇作用を有する。 |
甲状腺ホルモン レボチロキシン ナトリウム水和物 | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | 糖新生亢進、肝グリコーゲン分解促進による血糖上昇作用を有する。 |
成長ホルモン ソマトロピン | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | 抗インスリン様作用による血糖上昇作用を有する。 |
卵胞ホルモン エチニルエストラジオール 結合型エストロゲン | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | 末梢組織でインスリンの作用に拮抗する。 |
経口避妊薬 | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | 末梢組織でインスリンの作用に拮抗する。 |
ニコチン酸 | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | 末梢組織でのインスリン感受性を低下させるため耐糖能障害を起こす。 |
濃グリセリン | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | 代謝されて糖になるため、血糖値が上昇する。 |
イソニアジド | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | 炭水化物代謝を阻害することによる血糖上昇作用を有する。 |
ダナゾール | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | インスリン抵抗性を増強するおそれがある。 |
フェニトイン | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。 併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | インスリン分泌抑制作用を有する。 |
蛋白同化ステロイド メテノロン | 血糖降下作用の増強による低血糖症状[11.1.1参照]、又は減弱による高血糖症状があらわれることがある。 併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | 機序不明 |
ソマトスタチンアナログ製剤 オクトレオチド酢酸塩 ランレオチド酢酸塩 | 血糖降下作用の増強による低血糖症状[11.1.1参照]、又は減弱による高血糖症状があらわれることがある。 併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | インスリン、グルカゴン及び成長ホルモン等互いに拮抗的に調節作用をもつホルモン間のバランスが変化することがある。 |
0.2〜3%未満 | 頻度不明 | |
免疫系障害 | 過敏症 | |
代謝及び栄養障害 | 抗インスリン抗体産生に伴う血糖コントロール不良 | |
眼障害 | 糖尿病網膜症の顕在化又は増悪 | |
皮膚及び皮下組織障害 | リポジストロフィー(皮下脂肪の萎縮・肥厚等)、アレルギー性皮膚疾患(発疹、じん麻疹、そう痒等) | 皮膚アミロイドーシス |
全身障害及び投与部位状態 | 注射部位/注入部位反応 |
onset of appearance(min) | t50%Cmax(min) | tmax(min) | |
本剤(41例) | 2.98±1.13 | 19.12±5.74 | 53.41±18.66 |
ノボラピッド注(41例) | 7.05±3.22 | 29.27±7.66 | 68.54±27.46 |
差(本剤−ノボラピッド注)[95%信頼区間] | −4.08[−4.99;−3.18] | −10.15[−12.33;−7.98] | −15.37[−24.13;−6.61] |
AUC0-15min(pmol*h/L) | AUC0-30min(pmol*h/L) | AUC0-1h(pmol*h/L) | |
本剤(41例) | 15.80 | 65.82 | 201.11 |
ノボラピッド注(41例) | 4.83 | 33.95 | 154.04 |
比(本剤/ノボラピッド注)[95%信頼区間] | 3.26[2.65;4.02] | 1.94[1.68;2.25] | 1.31[1.17;1.47] |
AUC0-12h(pmol*h/L) | Cmax(pmol/L) | ||
本剤(41例) | 641.13 | 318.97 | |
ノボラピッド注(41例) | 644.41 | 298.93 | |
比(本剤/ノボラピッド注)[95%信頼区間] | 0.99[0.96;1.02] | 1.07[0.96;1.19] |
onset of action(min) | t50%GIRmax(min) | tGIRmax(min) | |
本剤(43例) | 20.19±6.93 | 37.49±7.57 | 119.42±30.62 |
ノボラピッド注(42例) | 25.45±8.04 | 47.31±12.20 | 137.98±40.95 |
差(本剤−ノボラピッド注)[95%信頼区間] | −5.29[−8.42;−2.16] | −9.97[−12.78;−7.15] | −18.54[−32.88;−4.20] |
AUCGIR0-30min(mg/kg) | AUCGIR0-1h(mg/kg) | AUCGIR0-12h(mg/kg) | GIRmax(mg/kg/min) | |
本剤(43例) | 15.45±11.88 | 117.19 | 1026.23 | 5.34 |
ノボラピッド注(42例) | 7.37±10.64 | 85.84 | 1093.73 | 5.57 |
比(本剤/ノボラピッド注)[95%信頼区間] | 2.10[1.32;4.08] | 1.36[1.20;1.54] | 0.93[0.87;0.99] | 0.95[0.89;1.02] |
本剤食前投与群 | 本剤食後投与群 | ノボラピッド注食前投与群 | |||||
N | 342 | 341 | 342 | ||||
HbA1c(%) | |||||||
ベースライン(平均値±SD) | 試験終了時(平均値±SD) | 7.46±0.68 | 7.33±0.79 | 7.40±0.60 | 7.41±0.75 | 7.41±0.79 | 7.31±0.81 |
変化量(平均値±SD) | −0.12±0.64 | 0.002±0.64 | −0.10±0.66 | ||||
差(本剤−ノボラピッド注)[95%信頼区間]a | −0.02[−0.11;0.07] | 0.10[0.004;0.19] | − | ||||
食後1時間の血糖増加量(食事負荷試験)(mg/dL) | |||||||
ベースライン(平均値±SD) | 試験終了時(平均値±SD) | 94.16±64.29 | 74.57±53.22 | 88.38±61.26 | 107.05±62.95 | 93.21±65.21 | 90.52±56.61 |
変化量(平均値±SD) | −20.30±72.86 | 18.75±63.67 | −2.74±68.18 | ||||
差(本剤−ノボラピッド注)[95%信頼区間]a | −16.24[−24.42;−8.05] | 18.26[10.08;26.45] | − | ||||
重大な又は血糖値確定低血糖b | |||||||
患者あたりの年間発現件数(件/人・年)及び低血糖を発現した被験者の割合(%) | 34.09(88.9) | 39.40(86.5) | 40.08(88.3) | ||||
比(本剤/ノボラピッド注)[95%信頼区間]c | 0.84[0.70;1.01] | 0.97[0.81;1.16] | − |
本剤食前投与群 | 本剤食後投与群 | ノボラピッド注食前投与群 | |||||
N | 260 | 259 | 258 | ||||
HbA1c(%) | |||||||
ベースライン(平均値±SD) | 試験終了時(平均値±SD) | 7.57±0.80 | 7.63±0.89 | 7.58±0.84 | 7.93±0.97 | 7.53±0.83 | 7.77±1.05 |
変化量(平均値±SD) | 0.05±0.80 | 0.35±0.83 | 0.23±0.82 | ||||
差(本剤−ノボラピッド注)[95%信頼区間]a | −0.17[−0.30;−0.03] | 0.13[−0.01;0.26] | − | ||||
食後1時間の血糖増加量(8点血糖自己測定)(mg/dL) | |||||||
ベースライン(平均値±SD) | 試験終了時(平均値±SD) | 21.64±48.70 | 6.91±35.64 | 18.14±44.73 | 29.14±40.97 | 17.40±45.91 | 21.93±41.56 |
変化量(平均値±SD) | −16.24±52.30 | 10.47±52.23 | 3.88±48.82 | ||||
差(本剤−ノボラピッド注)[95%信頼区間]a | −16.79[−24.27;−9.30] | 7.84[0.29;15.38] | − | ||||
重大な又は血糖値確定低血糖b | |||||||
患者あたりの年間発現件数(件/人・年)及び低血糖を発現した被験者の割合(%) | 27.91(87.4) | 28.15(88.0) | 25.66(84.1) | ||||
比(本剤/ノボラピッド注)[95%信頼区間]c | 1.11[0.90;1.37] | 1.11[0.90;1.37] | − |
一般的名称 | インスリン アスパルト(遺伝子組換え) |
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一般的名称(欧名) | Insulin Aspart(Genetical Recombination) |
分子式 | C256H381N65O79S6 |
分子量 | 5825.54 |
理化学知見その他 | ヒトインスリン誘導体の前駆体の化学合成遺伝子の発現によって組換え体中で産生されるヒトインスリン誘導体の前駆体から得られるB鎖28位のプロリン残基をアスパラギン酸に置換したヒトインスリン誘導体で、51個のアミノ酸残基(C256H381N65O79S6;分子量:5825.54)からなるポリペプチド |
KEGG DRUG | D04475 |
[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] | 2025/07/23 版 |