医療用医薬品 : デュタステリド

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医薬品情報


総称名 デュタステリド
一般名 デュタステリド
欧文一般名 Dutasteride
製剤名 デュタステリド錠
薬効分類名 5α還元酵素阻害薬, 前立腺肥大症治療薬
薬効分類番号 2499
ATCコード G04CB02
KEGG DRUG D03820 デュタステリド
商品一覧 米国の商品 相互作用情報
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報 2020年6月 改訂 (第2版)


禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 臨床成績 薬効薬理 理化学的知見 取扱い上の注意 包装 保険給付上の注意 主要文献

商品情報 組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
デュタステリド錠0.5mgAV「DSEP」 (後発品) DUTASTERIDE TABLETS AV「DSEP」 第一三共エスファ 2499011F1028 47.6円/錠 劇薬 , 処方箋医薬品

禁忌

次の患者には投与しないこと

本剤の成分及び他の5α還元酵素阻害薬に対し過敏症の既往歴のある患者

女性(「重要な基本的注意」及び「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)

小児等(「重要な基本的注意」及び「小児等への投与」の項参照)

重度の肝機能障害のある患者[本剤は主に肝臓で代謝されるため、血中濃度が上昇するおそれがある(「慎重投与」の項参照)。]

効能・効果及び用法・用量

効能・効果

前立腺肥大症

効能・効果に関連する使用上の注意

前立腺が肥大していない患者における有効性及び安全性は確認されていない。[国内臨床試験では前立腺容積30cc以上の患者を対象とした(「臨床成績」の項参照)。]

用法・用量

通常、成人にはデュタステリドとして1回0.5mgを1日1回経口投与する。

用法・用量に関連する使用上の注意

口腔咽頭粘膜を刺激する場合があるので、本剤は噛まずに、なめずに服用させること。

投与開始初期に改善が認められる場合もあるが、治療効果を評価するためには、通常6ヵ月間の治療が必要である。

使用上の注意

慎重投与

肝機能障害のある患者[本剤は主に肝臓で代謝され、半減期は約3〜5週間である。肝機能障害のある患者に投与した場合の薬物動態は検討されていない。]

重要な基本的注意

本剤を分割・粉砕しないこと。
本剤は経皮吸収されることから、女性や小児は粉砕・破損した薬剤に触れないこと。粉砕・破損した薬剤に触れた場合には、直ちに石鹸と水で洗うこと(「禁忌」、「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」及び「小児等への投与」の項参照)。

本剤投与前に直腸診や他の前立腺癌の検査を実施すること。また、本剤投与中においても定期的にこれらの検査を実施すること。

本剤は、血清前立腺特異抗原(PSA)に影響を与えるので、以下の点に注意すること。

PSA値は、前立腺癌のスクリーニングにおける重要な指標である。一般に、PSA値が基準値(通常、4.0ng/mL)以上の場合には、更なる評価が必要となり、前立腺生検の実施を考慮に入れる必要がある。なお、本剤投与中の患者で、本剤投与前のPSA値が基準値未満であっても、前立腺癌の診断を除外しないように注意すること。

本剤は、前立腺癌の存在下であっても、投与6ヵ月後にPSA値を約50%減少させる。したがって、本剤を6ヵ月以上投与している患者のPSA値を評価する際には、測定値を2倍した値を目安として基準値と比較すること。なお、PSA値は、本剤投与中止後6ヵ月以内に本剤投与開始前の値に戻る。

本剤投与中におけるPSA値の持続的増加に対しては、前立腺癌の発現や本剤の服薬不遵守を考慮に含め、注意して評価すること。

本剤投与中において、free/total PSA比は一定に維持されるので、前立腺癌のスクリーニングの目的で% free PSAを使用する場合には、測定値の調整は不要である。

相互作用

相互作用序文

本剤は、主としてCYP3A4で代謝される。

薬物代謝酵素用語

CYP3A4

併用注意

CYP3A4阻害作用を有する薬剤
リトナビル 等
これらの薬剤との併用により本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。CYP3A4による本剤の代謝が阻害される。

副作用

副作用発現状況の概要

本剤は、使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

(頻度不明)

肝機能障害、黄疸

AST(GOT)、ALT(GPT)、ビリルビンの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

 頻度不明
過敏症蕁麻疹、アレルギー反応、発疹、そう痒症、限局性浮腫、血管浮腫
精神神経系リビドー減退、浮動性めまい、抑うつ気分、味覚異常
生殖系及び乳房障害勃起不全、乳房障害(女性化乳房、乳頭痛、乳房痛、乳房不快感)、射精障害、精巣痛、精巣腫脹
皮膚脱毛症(主に体毛脱落)、多毛症
消化器腹部不快感、下痢
その他倦怠感、血中クレアチンホスホキナーゼ増加

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

女性には投与しないこと。[ラット及びウサギにデュタステリドを経口投与した結果、雄胎児の外生殖器の雌性化がみられ、本剤の曝露により血中ジヒドロテストステロンが低下し、男子胎児の外生殖器の発達を阻害する可能性が示唆された。]

本剤が乳汁中に移行するかは不明である。

小児等への投与

小児等には投与しないこと。[小児等に対する適応はなく、安全性及び有効性は確立されていない。]

適用上の注意

薬剤交付時

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

その他の注意

海外臨床試験において、18〜52歳の健康成人(デュタステリド群:27例、プラセボ群:23例)を対象に、52週間の投与期間及び24週間の投与後追跡期間を通して、デュタステリド0.5mg/日の精液特性に対する影響を評価した。投与52週目における総精子数、精液量及び精子運動率の投与前値からの平均減少率(プラセボ群の投与前値からの変化で調整)は、それぞれ23%、26%、18%であり、精子濃度及び精子形態への影響は認められなかった。デュタステリド群における総精子数の投与前値からの平均減少率は、24週間の追跡期間後においても23%のままであった。しかしながら、いずれの評価時期においても、全ての精液パラメータの平均値は正常範囲内であり、事前に規定した臨床的に重要な変動(30%)には至らなかった。また、デュタステリド群の2例において、投与52週目に投与前値から90%を超える精子数の減少が認められたが、追跡24週目には軽快した。デュタステリドの精液特性に及ぼす影響が、個々の患者の受胎能に対しどのような臨床的意義をもつかは不明である。

アカゲザルの器官形成期にデュタステリドを2,010ng/匹/日まで静脈内投与した結果、2,010ng/匹/日群(デュタステリドを服用した男性の精液5mLを介して100%吸収されると仮定した場合に、体重50kgの女性が曝露される推定最大曝露量の186倍に相当する)の雌胎児1例に、デュタステリド投与との関連性は不明であるが、卵巣・卵管の不均衡発達が認められた。

ラットのがん原性試験において、高用量(臨床用量における曝露量の約141倍)投与時に精巣間細胞腫の増加がみられた。しかしながら、精巣間細胞腫及び過形成の発現に起因するラットの内分泌機構のヒトへの外挿性が低いことから、ヒトに精巣間細胞腫を発現させる危険性は低いと考えられている。なお、マウスのがん原性試験においては、デュタステリドに関連すると考えられる腫瘍の発生は認められなかった。

市販後において、デュタステリドを投与された患者で男性乳癌が報告されている。デュタステリドと男性乳癌の発現との関連性は不明である。なお、2〜4年間の海外臨床試験(4,325例)において3例の乳癌が報告された。このうち、デュタステリドが投与された症例では2例(曝露期間10週間、11ヵ月)、プラセボのみが投与された症例では1例報告されている。国内臨床試験での報告はない。

白人を主体とした50〜75歳の男性8,231例(生検により前立腺癌が陰性かつPSA値2.5〜10.0ng/mL)を対象とした4年間の国際共同試験(日本人57例を含む)において、Modified Gleason Score※8〜10の前立腺癌の発現率がプラセボ群(0.5%)に対しデュタステリド群(1.0%)において高かった(相対リスク2.06[95%信頼区間:1.13-3.75])との報告がある1)2)3)

※組織学的悪性度の指標

薬物動態

生物学的同等性試験1)

デュタステリド錠0.5mgAV「DSEP」と標準製剤(カプセル剤、0.5mg)を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠又は1カプセル(デュタステリドとして0.5mg)健康成人男子に絶食時単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)〜log(1.25)の範囲であり、両剤の生物学的同等性が確認された4)

血漿中未変化体濃度の推移

薬物動態パラメータ

 AUC0-72hr(ng・hr/mL)Cmax(ng/mL)Tmax(hr)t1/2(hr)
デュタステリド錠0.5mgAV「DSEP」59.80±25.802.82±0.912.11±0.8462.00±20.57
標準製剤(カプセル剤、0.5mg)58.57±23.873.13±0.851.93±0.9161.74±24.25
(mean±SD,n=75)

血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、血液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

臨床成績

第II相試験5)

国内で実施された前立腺容積30cc以上の前立腺肥大症患者を対象とした二重盲検比較試験(1日1回24週間経口投与)において、用量依存的な前立腺容積の減少が認められた。デュタステリド(カプセル剤、0.5mg)はプラセボに比し、前立腺容積を有意に減少させ、I-PSS(国際前立腺症状スコア)及び最大尿流率を有意に改善した。

前立腺容積の投与前後の変化

  プラセボ(n=70)0.05mg(n=67)0.5mg(n=70)2.5mg(n=67)
投与前平均値(SD)45.7(20.26)44.4(14.22)45.4(15.20)41.0(13.61)
24週後平均値(SD)42.1(21.26)37.9(14.72)34.6(14.66)30.7(11.85)
変化率(%)−8.7−15.5−25.3−25.6
p値0.021<0.001<0.001
単位(cc),変化率は線形モデルによる調整済み平均値注)本剤の承認用量は1日1回0.5mgである。

第III相試験6)

国内で実施された前立腺容積30cc以上の前立腺肥大症患者を対象とした二重盲検比較試験(1日1回52週間経口投与)において、デュタステリド(カプセル剤、0.5mg)はプラセボに比し、I-PSS及び最大尿流率を有意に改善し、前立腺容積を有意に減少させた。

I-PSS、最大尿流率及び前立腺容積の投与前後の変化

評価項目\投与群プラセボ(n=181)0.5mg(n=184)p値
I-PSS(点)投与前平均値(SD)16.0(6.01)16.6(6.56)0.003
52週後平均値(SD)12.4(6.32)11.1(6.82)
変化量‐3.7‐5.3
最大尿流率(mL/sec)投与前平均値(SD)11.2(4.41)11.2(4.13)<0.001
52週後平均値(SD)11.9(4.82)13.4(5.75)
変化量0.72.2
前立腺容積(cc)投与前平均値(SD)49.4(17.16)50.2(19.79)<0.001
52週後平均値(SD)44.7(17.36)35.1(19.04)
変化率(%)‐10.8‐33.8
変化率及び変化量は線形モデルによる調整済み平均値

I-PSSのベースラインからの変化量の推移

最大尿流率のベースラインからの変化量の推移

前立腺容積のベースラインからの変化率の推移

薬効薬理

デュタステリドは、1型及び2型の5α還元酵素を阻害し、テストステロンからジヒドロテストステロンへの変換を抑制する5α還元酵素阻害薬である7)

5α還元酵素阻害作用

in vitroにおいて、ヒト1型及び2型5α還元酵素を阻害した7)

前立腺縮小作用及び肥大抑制作用

ラットに反復投与することにより、前立腺を縮小させた8)

有効成分に関する理化学的知見

一般名デュタステリド
一般名(欧名)Dutasteride
化学名N-[2,5-Bis(trifluoromethyl)phenyl]-3-oxo-4-aza-5α-androst-1-ene-17β-carboxamide
分子式C27H30F6N2O2
分子量528.53
性状白色〜微黄色の粉末である。N-メチルピロリドンに溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。
KEGG DRUGD03820

取扱い上の注意

本剤を分割・粉砕しないこと。
本剤は経皮吸収されることから、女性や小児は粉砕・破損した薬剤に触れないこと。粉砕・破損した薬剤に触れた場合には、直ちに石鹸と水で洗うこと。

安定性試験9)

最終包装製品を用いた加速試験(40℃、相対湿度75%、6ヵ月)及び長期保存試験(25℃、相対湿度60%、18ヵ月)の結果、デュタステリド錠0.5mgAV「DSEP」は通常の市場流通下において30ヵ月間安定であることが推測された。

包装

デュタステリド錠0.5mgAV「DSEP」

(PTP)

30錠

100錠

(バラ)

300錠

保険給付上の注意

本製剤の効能・効果は、「前立腺肥大症」であること。

本製剤が「男性における男性型脱毛症」の治療目的で処方された場合には、保険給付の対象としないこととする。

主要文献


1. Andriole GL,et al.,  N Engl J Med.,  362,  1192-1202,  (2010) »PubMed »DOI
2. Theoret MR,et al.,  N Engl J Med.,  365,  97-99,  (2011) »PubMed »DOI
3. Akaza H,et al.,  Jpn J Clin Oncol.,  41,  417-423,  (2011) »PubMed »DOI
4. 社内資料:生物学的同等性に関する資料
5. 塚本泰司ほか,  泌尿紀要.,  55,  209-214,  (2009)
6. Tsukamoto T,et al.,  Int J Urol.,  16,  745-750,  (2009) »PubMed »DOI
7. Tian G,et al.,  Biochemistry.,  34,  13453-13459,  (1995) »PubMed »DOI
8. Bramson HN,et al.,  J Pharmacol Exp Ther.,  282,  1496-1502,  (1997) »PubMed
9. 社内資料:安定性に関する資料

作業情報


改訂履歴

2020年2月 作成
2020年6月 改訂 (第2版)

文献請求先

主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。
第一三共エスファ株式会社
103-8426
東京都中央区日本橋本町3-5-1
0120-100-601

お問い合わせ先

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業態及び業者名等

製造販売元
第一三共エスファ株式会社
東京都中央区日本橋本町3-5-1

販売提携
第一三共株式会社
東京都中央区日本橋本町3-5-1


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2021/5/19 版