医療用医薬品 : ルムジェブ |
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総称名 | ルムジェブ |
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一般名 | インスリン リスプロ(遺伝子組換え) |
欧文一般名 | Insulin Lispro(Genetical Recombination) |
製剤名 | インスリン リスプロ(遺伝子組換え)注射液 |
薬効分類名 | 抗糖尿病剤 |
薬効分類番号 | 2492 |
ATCコード | A10AB04 A10AC04 A10AD04 |
KEGG DRUG |
D04477
インスリンリスプロ
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KEGG DGROUP |
DG01636
インスリン製剤
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JAPIC | 添付文書(PDF) |
販売名 | 欧文商標名 | 製造会社 | YJコード | 薬価 | 規制区分 |
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ルムジェブ注100単位/mL | LYUMJEV Injection | 日本イーライリリー | 2492414A6028 | 261円/mLV | 劇薬, 処方箋医薬品注) |
糖尿病用薬 ビグアナイド系薬剤 スルホニルウレア系薬剤 速効型インスリン分泌促進剤 α-グルコシダーゼ阻害剤 チアゾリジン系薬剤 DPP-4阻害薬 GLP-1受容体作動薬 SGLT2阻害剤等 | 血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。[11.1.1参照] | 血糖降下作用が増強される。 |
モノアミン酸化酵素(MAO)阻害剤 | 血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。[11.1.1参照] | インスリンの分泌を促進し、糖新生を阻害する。 |
三環系抗うつ剤 ノルトリプチリン塩酸塩等 | 血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。[11.1.1参照] | 機序は不明であるが、インスリン感受性を増強するなどの報告がある。 |
サリチル酸誘導体 アスピリン エテンザミド | 血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。[11.1.1参照] | β細胞の糖に対する感受性の亢進、インスリン分泌促進により血糖降下作用を示す。また末梢で弱いインスリン様作用を有する。 |
抗腫瘍剤 シクロホスファミド水和物 | 血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。[11.1.1参照] | インスリンが結合する抗体の生成を抑制し、その結合部位からインスリンを遊離させる可能性がある。 |
β遮断剤 プロプラノロール塩酸塩 アテノロール ピンドロール | 血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。[11.1.1参照] | アドレナリンによる低血糖からの回復反応を抑制する。また低血糖に対する交感神経系の症状(振戦、動悸等)をマスクし、低血糖を遷延させる可能性がある。 |
クマリン系薬剤 ワルファリンカリウム | 血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。[11.1.1参照] | 機序は不明である。 |
クロラムフェニコール | 血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。[11.1.1参照] | 機序は不明である。 |
ベザフィブラート | 血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。[11.1.1参照] | インスリン感受性増強等の作用により、本剤の作用を増強する。 |
サルファ剤 | 血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。[11.1.1参照] | 膵臓でのインスリン分泌を増加させることにより、低血糖を起こすと考えられている。腎機能低下、空腹状態の遷延、栄養不良、過量投与が危険因子となる。 |
シベンゾリンコハク酸塩 ジソピラミド ピルメノール塩酸塩水和物 | 血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。[11.1.1参照] | 動物実験においてインスリンの分泌を促進するとの報告があり、血糖降下作用が増強される可能性がある。 |
チアジド系利尿剤 トリクロルメチアジド | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | カリウム喪失が関与すると考えられている。カリウム欠乏時には、血糖上昇反応に対するβ細胞のインスリン分泌能が低下する可能性がある。 |
副腎皮質ステロイド プレドニゾロン トリアムシノロン | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | 末梢組織でインスリンの作用に拮抗し、また糖新生を促進する。 |
ACTH テトラコサクチド酢酸塩 | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | 糖質コルチコイドの産生を促し、血糖上昇作用を示す。 |
アドレナリン | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | 肝での糖新生の促進、末梢での糖利用抑制、インスリン分泌抑制により血糖を上昇させる。 |
グルカゴン | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | 肝グリコーゲン分解促進、糖新生の亢進により血糖を上昇させる。 |
甲状腺ホルモン レボチロキシンナトリウム水和物 乾燥甲状腺 | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | 肝での糖新生を亢進させる可能性がある。 |
成長ホルモン ソマトロピン | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | 抗インスリン様作用による血糖上昇作用を有する。 |
卵胞ホルモン エチニルエストラジオール 結合型エストロゲン | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | 末梢組織でインスリンの作用に拮抗する。 |
経口避妊薬 | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | 末梢組織でインスリンの作用に拮抗する。 |
ニコチン酸 | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | 末梢でのインスリン感受性を低下させるため耐糖能障害を起こす。 |
濃グリセリン | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | 代謝されて糖になるため、血糖値が上昇する。 |
イソニアジド | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | 炭水化物代謝を阻害し、血糖値を上昇させる。 |
ダナゾール | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | 抗インスリン作用を有する。 |
フェニトイン | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | インスリン分泌抑制作用を有する。 |
蛋白同化ステロイド メスタノロン | 血糖降下作用の増強による低血糖症状、又は減弱による高血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。[11.1.1参照] | 機序は不明である。 |
ソマトスタチンアナログ製剤 オクトレオチド酢酸塩 ランレオチド酢酸塩 | 血糖降下作用の増強による低血糖症状、又は減弱による高血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。[11.1.1参照] | インスリン、グルカゴン及び成長ホルモン等互いに拮抗的に調節作用をもつホルモン間のバランスが変化することがある。 |
0.1〜5%未満 | 頻度不明 | |
過敏症 | 発疹、そう痒症 | |
注射部位 | 注射部位反応(発疹、発赤、炎症、疼痛、出血、そう痒感)注)、リポジストロフィー(皮下脂肪の萎縮・肥厚等) | 皮膚アミロイドーシス |
その他 | 浮腫 |
本剤 | ヒューマログ | ||
N | 31 | 30 | |
最小二乗平均値 | 差(本剤−ヒューマログ) [95%信頼区間] | ||
Tmax(min) | 47 | 59 | −11.9 [−23.0,−0.84] |
Early 50% Tmax(min) | 10.2 | 23.3注1) | −13.0 [−15.6,−10.5] |
Duration(min) | 373 | 461 | −88.2 [−116,−60.0] |
最小二乗幾何平均値 | 比(本剤/ヒューマログ) [95%信頼区間] | ||
Cmax(pmol/L) | 1091 | 930 | 1.17 [1.00,1.37] |
AUC0-15min(pmol・h/L) | 102 | 21.2 | 4.80 [3.58,6.43] |
AUC0-30min(pmol・h/L) | 319 | 132 | 2.43 [1.92,3.07] |
AUC0-∞(pmol・h/L) | 1921 | 1990 | 0.966 [0.802,1.16] |
本剤 | ヒューマログ | ||
N | 24 | 24 | |
最小二乗平均値 | 差(本剤−ヒューマログ) [90%信頼区間] | ||
Tmax(min) | 55 | 61 | −6.24 [−18.6,6.12] |
Early 50% Tmax(min) | 15.6 | 24.1 | −8.58 [−11.1,−6.06] |
最小二乗幾何平均値 | 比(本剤/ヒューマログ) [90%信頼区間] | ||
Cmax(pmol/L) | 451 | 457 | 0.985 [0.778,1.25] |
AUC0-15min(pmol・h/L) | 31.1 | 19.7 | 1.58 [1.25,1.98] |
AUC0-30min(pmol・h/L) | 104 | 71.8 | 1.46 [1.14,1.86] |
AUC0-∞(pmol・h/L) | 1194 | 1202 | 0.993 [0.799,1.23] |
本剤 | ヒューマログ | ||
N | 31 | 30 | |
最小二乗平均値 | 差(本剤−ヒューマログ) [95%信頼区間] | ||
tRmax(min) | 102.86 | 122.59 | −19.73 [−33.94,−5.52] |
Tonset(min) | 16.83 | 23.20 | −6.37 [−9.71,−3.03] |
Early 50% tRmax(min) | 29.85 | 40.45 | −10.60 [−13.98,−7.21] |
Duration of action(min) | 302.77 | 371.21 | −68.44 [−97.88,−39.01] |
最小二乗幾何平均値 | 比(本剤/ヒューマログ) [95%信頼区間] | ||
Rmax(mg/kg/min) | 6.85 | 5.97 | 1.15 [1.02,1.29] |
Gtot(0-30min)(mg/kg) | 42.77注3) | 19.76注3) | 2.16 [1.68,2.86] |
Gtot(0-1h)(mg/kg) | 191.84 | 122.12 | 1.57 [1.34,1.83] |
Gtot(mg/kg) | 1186.84 | 1275.54 | 0.93 [0.79,1.09] |
本剤 食直前 | 本剤 食事開始後 | ヒューマログ 食直前 | |
無作為割付された被験者数 | 451 | 329 | 442 |
HbA1c(%) | |||
ベースライン | 7.34±0.65 | 7.36±0.64 | 7.33±0.67 |
26週時 | 7.22±0.73 | 7.45±0.84 | 7.30±0.79 |
変化量注1) | −0.13±0.03 | 0.08±0.04 | −0.05±0.03 |
変化量の差(本剤−ヒューマログ) [95%信頼区間]注1) | −0.08 [−0.16,0.00] | 0.13 [0.04,0.22] | − |
食後1時間血糖値の上昇幅(食事負荷試験)(mg/dL) | |||
ベースライン | 77.3±59.90 | 76.3±54.72 | 71.5±63.21 |
26週時 | 48.3±58.03 | 88.5±60.07 | 73.7±58.11 |
変化量注2) | −28.6±3.33 | 12.5±3.74 | −0.7±3.34 |
変化量の差(本剤−ヒューマログ) [95%信頼区間]注2) | −27.9 [−35.3,−20.6] | 13.2 [5.0,21.4] | − |
食後2時間血糖値の上昇幅(食事負荷試験)(mg/dL) | |||
ベースライン | 112.7±86.80 | 108.0±85.84 | 101.6±88.14 |
26週時 | 77.1±78.15 | 98.2±81.76 | 103.2±86.82 |
変化量注2) | −34.7±4.50 | −10.2±5.04 | −3.5±4.51 |
変化量の差(本剤−ヒューマログ) [95%信頼区間]注2) | −31.2 [−41.1,−21.2] | −6.7 [−17.6,4.3] | − |
本剤 食直前 | ヒューマログ 食直前 | |
無作為割付された被験者数 | 336 | 337 |
HbA1c(%) | ||
ベースライン | 7.28±0.68 | 7.31±0.73 |
26週時 | 6.89±0.88 | 6.91±0.80 |
変化量注4) | −0.38±0.04 | −0.43±0.04 |
変化量の差(本剤−ヒューマログ) [95%信頼区間]注4) | 0.06 [−0.05,0.16] | |
食後1時間血糖値の上昇幅(食事負荷試験)(mg/dL) | ||
ベースライン | 76.6±46.04 | 77.1±42.82 |
26週時 | 58.8±48.59 | 70.7±43.68 |
変化量注5) | −13.8±3.60 | −2.0±3.60 |
変化量の差(本剤−ヒューマログ) [95%信頼区間]注5) | −11.8 [−18.1,−5.5] | |
食後2時間血糖値の上昇幅(食事負荷試験)(mg/dL) | ||
ベースライン | 99.3±64.21 | 99.6±56.30 |
26週時 | 77.3±62.49 | 94.9±58.19 |
変化量注5) | −19.0±4.50 | −1.6±4.50 |
変化量の差(本剤−ヒューマログ) [95%信頼区間]注5) | −17.4 [−25.3,−9.5] |
本剤 食直前 | 本剤 食事開始後 | ヒューマログ 食直前 | |
無作為割付された被験者数 | 280 | 138 | 298 |
HbA1c(%) | |||
ベースライン | 7.78±0.85 | 7.77±0.85 | 7.81±0.92 |
26週時 | 7.85±1.11 | 7.84±1.05 | 7.88±1.16 |
変化量注6) | 0.06±0.05 | 0.07±0.08 | 0.09±0.05 |
変化量の差(本剤−ヒューマログ) [95%信頼区間]注6) | −0.02 [−0.17,0.13] | −0.02 [−0.20,0.17] | − |
食後1時間血糖値の上昇幅(血糖自己測定)(mg/dL) | |||
ベースライン | 9.7±35.81 | 6.6±32.44 | 7.6±35.04 |
26週時 | −2.5±30.27 | 5.7±31.47 | 9.9±32.70 |
変化量注6) | −11.3±1.94 | −2.5±2.76 | 1.9±1.86 |
変化量の差(本剤−ヒューマログ) [95%信頼区間]注6) | −13.2 [−18.5,−7.9] | −4.3 [−10.9,2.2] | − |
一般的名称 | インスリン リスプロ(遺伝子組換え) |
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一般的名称(欧名) | Insulin Lispro(Genetical Recombination) |
分子式 | C257H383N65O77S6 |
分子量 | 5807.57 |
物理化学的性状 | 白色の粉末である。希水酸化ナトリウム試液に溶けやすく、0.05mol/L炭酸塩緩衝液及び0.01mol/L塩酸試液にやや溶けにくく、水及びエタノール(99.5)にほとんど溶けない。吸湿性である。 |
理化学知見その他 | 等電点:約5.6 |
KEGG DRUG | D04477 |
[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] | 2024/03/21 版 |