<化学療法歴のあるHER2陽性の手術不能又は再発乳癌>
17.1.1 国際共同第II相試験(DESTINY-Breast01)
トラスツズマブ エムタンシンによる治療歴のあるHER2陽性
注1)の手術不能又は再発乳癌患者を対象として、非盲検非対照試験を実施した
13)。被験者184例
注2)(日本人30例を含む)に、本剤5.4mg/kgを3週間間隔で点滴静注した。独立効果判定機関により標的病変が特定された被験者167例(日本人26例を含む)において、主要評価項目である独立効果判定機関での評価に基づく奏効率[95%信頼区間]は64.1[56.3〜71.3]%であった。
本剤が投与された184例(日本人30例を含む)において、副作用が98.9%(182/184例)に認められた。主な副作用は、悪心76.1%(140/184例)、脱毛症46.2%(85/184例)、疲労44.0%(81/184例)、嘔吐42.4%(78/184例)、好中球数減少29.9%(55/184例)、食欲減退28.3%(52/184例)、貧血及び下痢各21.7%(40/184例)等であった。また、日本人集団において、間質性肺疾患は23.3%(7/30例)に認められた。
注1)IHC法3+、又はIHC法2+かつISH法陽性の患者が組み入れられた。
注2)全例がトラスツズマブによる治療歴のある患者であった。
17.1.2 国際共同第III相試験(DESTINY-Breast02)
トラスツズマブ エムタンシンによる治療歴のあるHER2陽性
注3)の手術不能又は再発乳癌患者を対象として、本剤と治験担当医師が選択した治療薬(トラスツズマブとカペシタビン又はラパチニブとカペシタビン)を比較する非盲検無作為化試験を実施した
14)。本剤群では本剤5.4mg/kgを3週間間隔で点滴静注した。被験者608例(日本人70例を含む。
本剤群406例、医師選択治療群202例)において、主要評価項目である独立効果判定機関での評価に基づく無増悪生存期間の中央値[95%信頼区間]は本剤群で17.8[14.3〜20.8]ヵ月、医師選択治療群で6.9[5.5〜8.4]ヵ月であり、本剤群で統計学的に有意な延長を示した(ハザード比[95%信頼区間]:0.36[0.28〜0.45]、層別ログランク検定:
P<0.000001、有意水準[両側]=0.05)。また、主要評価項目に続き、階層的な検定手順により仮説検定が実施された副次評価項目の一つである全生存期間でも、本剤は治験担当医師が選択した治療に対し、統計学的に有意な延長を示した(中央値[95%信頼区間]:本剤群39.2[32.7〜推定不能]ヵ月、医師選択治療群26.5[21.0〜推定不能]ヵ月、ハザード比[95%信頼区間]:0.66[0.50〜0.86]、層別ログランク検定:
P=0.0021、有意水準[両側]=0.0040)。
本剤群404例(日本人45例を含む)において、副作用が97.5%(394/404例)に認められた。主な副作用は、悪心68.6%(277/404例)、疲労51.7%(209/404例)、脱毛症35.1%(142/404例)、好中球数減少33.2%(134/404例)、嘔吐32.4%(131/404例)等であった。また、日本人集団において、間質性肺疾患は13.3%(6/45例)に認められた。
注3)IHC法3+、又はIHC法2+かつISH法陽性の患者が組み入れられた。
無増悪生存期間のKaplan-Meier曲線
全生存期間のKaplan-Meier曲線
17.1.3 国際共同第III相試験(DESTINY-Breast03)
トラスツズマブ及びタキサン系抗悪性腫瘍剤による治療歴のある
注4)HER2陽性
注5)の手術不能又は再発乳癌患者を対象として、本剤とトラスツズマブ エムタンシンを比較する非盲検無作為化試験を実施した
15)。本剤群では本剤5.4mg/kgを、対照薬群ではトラスツズマブ エムタンシン3.6mg/kgを3週間間隔で点滴静注した。被験者524例(日本人68例を含む。本剤群261例、対照薬群263例)において、主要評価項目である独立効果判定機関での評価に基づく無増悪生存期間の中央値[95%信頼区間]は本剤群で推定不能[18.5〜推定不能]ヵ月、対照薬群で6.8[5.6〜8.2]ヵ月であり、本剤群で統計学的に有意な延長を示した(ハザード比[95%信頼区間]:0.28[0.22〜0.37]、層別ログランク検定:
P<0.000001、有意水準[両側]=0.000204)。
本剤群257例(日本人36例を含む)において、副作用が98.1%(252/257例)に認められた。主な副作用は、悪心72.8%(187/257例)、疲労44.7%(115/257例)、嘔吐44.0%(113/257例)、好中球数減少42.8%(110/257例)、脱毛症36.2%(93/257例)、貧血30.4%(78/257例)、白血球数減少30.0%(77/257例)等であった。また、日本人集団において、間質性肺疾患は22.2%(8/36例)に認められた。
注4)次のいずれかの患者を対象とした。
・手術不能又は再発乳癌に対するトラスツズマブ及びタキサン系抗悪性腫瘍剤による治療後に増悪が認められた患者。
・トラスツズマブ及びタキサン系抗悪性腫瘍剤を含む術前又は術後薬物療法終了から6ヵ月以内に疾患進行が認められた患者。
注5)IHC法3+、又はIHC法2+かつISH法陽性の患者が組み入れられた。
無増悪生存期間のKaplan-Meier曲線
<ホルモン受容体陽性かつHER2低発現又は超低発現の手術不能又は再発乳癌>
17.1.4 国際共同第III相試験(DESTINY-Breast06)
内分泌療法歴があり化学療法歴のない
注6)ホルモン受容体陽性かつHER2低発現
注7)又は超低発現
注8)の手術不能又は再発乳癌患者を対象として、治験担当医師が選択した治療薬(カペシタビン、パクリタキセル又はパクリタキセル[アルブミン懸濁型])を対照薬とした非盲検無作為化試験を実施した
16)。本剤群では本剤5.4mg/kgを3週間間隔で点滴静注した。主要評価項目であるHER2低発現集団713例(本剤群359例、医師選択治療群354例)における独立効果判定機関での評価に基づく無増悪生存期間の中央値[95%信頼区間]は本剤群で13.2[11.4〜15.2]ヵ月、医師選択治療群で8.1[7.0〜9.0]ヵ月であり、本剤群で統計学的に有意な延長を示した(ハザード比[95%信頼区間]:0.62[0.52〜0.75]、層別ログランク検定:P<0.0001、有意水準[両側]=0.05)。また、HER2超低発現集団152例(本剤群76例、医師選択治療群76例)における無増悪生存期間の中央値[95%信頼区間]は、本剤群で13.2[9.8〜17.3]ヵ月、医師選択治療群で8.3[5.8〜15.2]ヵ月であり、医師選択治療群に対する本剤群のハザード比[95%信頼区間]は0.78[0.50〜1.21]であった。
本剤群434例(日本人35例を含む)において、副作用が96.1%(417/434例)に認められた。主な副作用は、悪心65.9%(286/434例)、疲労46.8%(203/434例)、脱毛症45.4%(197/434例)、好中球数減少37.6%(163/434例)、トランスアミナーゼ上昇29.5%(128/434例)、貧血28.1%(122/434例)、嘔吐27.2%(118/434例)等であった。また、日本人集団において、間質性肺疾患は20.0%(7/35例)に認められた。[
5.3、
5.5参照]
注6)以下のいずれかに該当する患者が対象とされた。
・手術不能又は再発乳癌に対して2つ以上の内分泌療法が施行された後に疾患進行が認められた患者(術後内分泌療法開始後24ヵ月以内に疾患進行が認められた場合は、当該術後内分泌療法を内分泌療法歴の1つとみなすこととされた)
・手術不能又は再発乳癌に対して内分泌療法とCDK4/6阻害剤との併用療法による治療開始後6ヵ月以内に疾患進行が認められ、かつ細胞傷害性抗悪性腫瘍剤による治療が適切と判断された患者
注7)IHC法1+、又はIHC法2+かつISH法陰性の患者が組み入れられた。
注8)IHC法0のうち、腫瘍細胞の10%以下にかすかな又はかろうじて認識できる不完全な膜染色が認められる患者が組み入れられた。
無増悪生存期間のKaplan-Meier曲線(HER2低発現集団)
無増悪生存期間のKaplan-Meier曲線(HER2超低発現集団)
<化学療法歴のあるHER2低発現の手術不能又は再発乳癌>
17.1.5 国際共同第III相試験(DESTINY-Breast04)
化学療法歴のある
注9)HER2低発現
注10)の手術不能又は再発乳癌患者を対象として、治験担当医師が選択した治療薬(カペシタビン、エリブリン、ゲムシタビン、パクリタキセル又はパクリタキセル[アルブミン懸濁型])を対照薬とした非盲検無作為化試験を実施した
17)。本剤群では本剤5.4mg/kgを3週間間隔で点滴静注した。被験者557例(日本人85例を含む。本剤群373例、医師選択治療群184例)のうち、ホルモン受容体陽性集団494例(本剤群331例、医師選択治療群163例)において、主要評価項目である独立効果判定機関での評価に基づく無増悪生存期間の中央値[95%信頼区間]は本剤群で10.1[9.5〜11.5]ヵ月、医師選択治療群で5.4[4.4〜7.1]ヵ月であり、本剤群で統計学的に有意な延長を示した(ハザード比[95%信頼区間]:0.51[0.40〜0.64]、層別ログランク検定:
P<0.0001、有意水準[両側]=0.05)。また、主要評価項目に続き、階層的な検定手順により仮説検定が実施された副次評価項目である全体集団(ホルモン受容体陰性63例を含む)での無増悪生存期間でも、本剤は治験担当医師が選択した治療に対し、統計学的に有意な延長を示した(中央値[95%信頼区間]:本剤群9.9[9.0〜11.3]ヵ月、医師選択治療群5.1[4.2〜6.8]ヵ月、ハザード比[95%信頼区間]:0.50[0.40〜0.63]、層別ログランク検定:
P<0.0001、有意水準[両側]=0.05)。同様に、ホルモン受容体陽性集団及び全体集団での全生存期間でも、本剤は治験担当医師が選択した治療に対し、統計学的に有意な延長を示した(ホルモン受容体陽性集団:ハザード比[95%信頼区間]:0.64[0.48〜0.86]、層別ログランク検定:
P=0.0028、有意水準[両側]=0.00748、全体集団:ハザード比[95%信頼区間]:0.64[0.49〜0.84]、層別ログランク検定:
P=0.0010、有意水準[両側]=0.00748)。
本剤群371例(日本人56例を含む)において、副作用が96.2%(357/371例)に認められた。主な副作用は、悪心73.0%(271/371例)、疲労47.7%(177/371例)、脱毛症37.7%(140/371例)、嘔吐34.0%(126/371例)、貧血及び好中球数減少各33.2%(123/371例)等であった。また、日本人集団において、間質性肺疾患は26.8%(15/56例)に認められた。[
5.6、
5.8参照]
注9)手術不能又は再発乳癌に対して、1又は2つの化学療法歴のある患者が対象とされた(術前又は術後薬物療法終了から6ヵ月以内に疾患進行が認められた場合は、当該周術期治療を化学療法歴の1つとみなす)。また、ホルモン受容体陽性患者では上記の基準に加えて、1つ以上の内分泌療法後に疾患進行が認められ、治験担当医師により更なる内分泌療法の有用性が得られないと判断された患者が対象とされた。
注10)IHC法1+、又はIHC法2+かつISH法陰性の患者が組み入れられた。
無増悪生存期間のKaplan-Meier曲線(全体集団)
全生存期間のKaplan-Meier曲線(全体集団)
<がん化学療法後に増悪したHER2(ERBB2)遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌>
17.1.6 国際共同第II相試験(DESTINY-Lung02)
白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法歴のある
HER2(
ERBB2)遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者を対象として、無作為化試験を実施した
18)。被験者151例(日本人52例を含む)に、本剤5.4mg/kg又は6.4mg/kg
注11)を3週間間隔で点滴静注した。中間解析の結果、本剤5.4mg/kgが投与された52例(日本人23例を含む)
注12)において、主要評価項目である盲検下独立効果判定機関での評価に基づく奏効率[95%信頼区間]は53.8[39.5〜67.8]%であった。
本剤5.4mg/kgが投与された101例(日本人37例を含む)において、副作用が92.1%(93/101例)に認められた。主な副作用は、悪心59.4%(60/101例)、好中球数減少33.7%(34/101例)、貧血及び食欲減退各28.7%(29/101例)、疲労25.7%(26/101例)、便秘24.8%(25/101例)、白血球数減少23.8%(24/101例)、嘔吐22.8%(23/101例)等であった。また、本剤5.4mg/kgが投与された日本人集団において、間質性肺疾患は2.7%(1/37例)に認められた。[
5.9参照]
注11)がん化学療法後に増悪したHER2(ERBB2)遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌において承認された用法及び用量は5.4mg/kg(体重)を3週間間隔投与である。
注12)本剤5.4mg/kg群に無作為に割り付けられた患者のうち、データカットオフ日時点で割付から4.5ヵ月以上経過した患者。
<がん化学療法後に増悪したHER2陽性の治癒切除不能な進行・再発の胃癌>
17.1.7 国際共同第III相試験(DESTINY-Gastric04)
トラスツズマブを含む化学療法で増悪が認められたHER2陽性
注13)の治癒切除不能な進行・再発の胃腺癌又は胃食道接合部腺癌患者を対象として、ラムシルマブとパクリタキセルとの併用を対照薬とした非盲検無作為化試験を実施した
19)、
20)。本剤群では本剤6.4mg/kgを3週間間隔で点滴静注した。被験者494例(日本人50例を含む。本剤群246例、対照薬群248例)において、主要評価項目である全生存期間の中央値[95%信頼区間]は本剤群で14.7[12.1〜16.6]ヵ月、対照薬群で11.4[9.9〜15.5]ヵ月であり、本剤群で統計学的に有意な延長を示した(ハザード比[95%信頼区間]:0.702[0.550〜0.896]、層別ログランク検定:P=0.0044、有意水準[両側]=0.0228)。
本剤群244例(日本人26例を含む)において、副作用が93.0%(227/244例)に認められた。主な副作用は、疲労及び好中球数減少各48.0%(117/244例)、悪心44.3%(108/244例)、貧血31.1%(76/244例)、食欲減退29.1%(71/244例)、白血球数減少及び血小板数減少各26.6%(65/244例)、下痢25.8%(63/244例)、脱毛症24.2%(59/244例)、トランスアミナーゼ上昇21.7%(53/244例)、嘔吐20.1%(49/244例)等であった。また、日本人集団において、間質性肺疾患は30.8%(8/26例)に認められた。
注13)トラスツズマブを含む一次治療中又は治療後に増悪が確認された後に、IHC法3+、又はIHC法2+かつISH法陽性が認められた患者が組み入れられた。
全生存期間のKaplan-Meier曲線
17.1.8 国際共同第II相試験(DESTINY-Gastric01)
トラスツズマブ、白金系抗悪性腫瘍剤、及びフッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤を含む2レジメン以上の治療で増悪が認められたHER2陽性
注14)の治癒切除不能な進行・再発の胃腺癌又は胃食道接合部腺癌患者を対象として、本剤と治験担当医師が選択した治療(イリノテカン塩酸塩水和物又はパクリタキセル)を比較する非盲検無作為化試験を実施した
4)21)。本剤群では本剤6.4mg/kgを3週間間隔で点滴静注した。被験者187例(日本人149例を含む。本剤群125例、医師選択治療群62例)のうち、独立効果判定機関により標的病変が特定された被験者175例(日本人140例を含む。本剤群119例、医師選択治療群56例)において、主要評価項目である独立効果判定機関での評価に基づく奏効率[95%信頼区間]は、本剤群で51.3[41.9〜60.5]%、医師選択治療群で14.3[6.4〜26.2]%であり、本剤群で統計学的に有意に高い奏効率を示した(
P<0.0001、Cochran-Mantel-Haenszel検定)。また、奏効率に続き、階層的な検定手順により仮説検定が実施された副次評価項目の一つである全生存期間の中間解析でも、本剤は治験担当医師が選択した治療に対し、統計学的に有意な延長を示した(中央値:本剤群12.5ヵ月、医師選択治療群8.4ヵ月、ハザード比[95%信頼区間]:0.59[0.39〜0.88]、層別ログランク検定:
P=0.0097、有意水準[両側]=0.0202)。
本剤群125例(日本人99例を含む)において、副作用が97.6%(122/125例)に認められた。主な副作用は、好中球数減少62.4%(78/125例)、悪心57.6%(72/125例)、食欲減退52.8%(66/125例)、貧血40.8%(51/125例)、血小板数減少38.4%(48/125例)、白血球数減少37.6%(47/125例)、倦怠感34.4%(43/125例)、下痢24.8%(31/125例)、脱毛症22.4%(28/125例)、リンパ球数減少21.6%(27/125例)、嘔吐20.8%(26/125例)等であった。また、日本人集団において、間質性肺疾患は11.1%(11/99例)に認められた。
注14)IHC法3+、又はIHC法2+かつISH法陽性の患者が組み入れられた。
全生存期間のKaplan-Meier曲線
<HER2陽性の進行・再発の固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)>
17.1.9 国内第II相医師主導治験(HERALD)
HER2陽性(血液検体の
HER2(
ERBB2)コピー数異常(遺伝子増幅)を有する)の標準的治療に不応・不耐又は標準的治療が存在しない治癒切除不能な進行・再発の固形癌患者を対象として、本剤の有効性及び安全性を評価する非盲検単群医師主導治験
22)を実施した。被験者62例に、本剤5.4mg/kgを3週間間隔で点滴静注した。主要評価項目である治験担当医師の評価に基づく奏効率[95%信頼区間]は56.5[43.3〜69.0]%であった。
本剤が投与された62例において、副作用が95.2%(59/62例)に認められた。主な副作用は、悪心58.1%(36/62例)、食欲減退53.2%(33/62例)、疲労46.8%(29/62例)、貧血38.7%(24/62例)、好中球数減少及び白血球数減少各32.3%(20/62例)、血小板数減少24.2%(15/62例)及び口内炎22.6%(14/62例)等であった。また、間質性肺疾患
注15)は25.8%(16/62例)に認められた。[5.16、5.18参照]
注15)間質性肺疾患独立判定委員会による判定は実施しておらず、医師報告による間質性肺疾患が疑われる事象。
がん種別の有効性成績
| がん種 | 例数 | 奏効(奏効率(%)) |
| 合計 | 62 | 35(56.5) |
| 食道癌 | 12 | 6(50.0) |
| 結腸・直腸癌 | 10 | 5(50.0) |
| 唾液腺癌 | 7 | 7(100.0) |
| 子宮体癌 | 6 | 5(83.3) |
| 子宮頸癌 | 5 | 2(40.0) |
| 膵癌 | 4 | 0(0.0) |
| 胆道癌 | 4 | 1(25.0) |
| 胃癌注16) | 2 | 1(50.0) |
| 小腸癌 | 2 | 2(100.0) |
| 尿路上皮癌 | 2 | 1(50.0) |
| 非小細胞肺癌 | 2 | 0(0.0) |
| 卵巣癌 | 2 | 2(100.0) |
| 悪性黒色腫 | 1 | 1(100.0) |
| 原発不明癌 | 1 | 0(0.0) |
| 前立腺癌 | 1 | 1(100.0) |
| 乳房外パジェット病 | 1 | 1(100.0) |
17.1.10 海外第II相試験(DESTINY-PanTumor02)
HER2発現
注17)を有する切除不能な進行・再発の固形癌患者を対象として、本剤の有効性及び安全性を評価する非盲検単群試験を実施した
23)。被験者267例に本剤5.4mg/kgを3週間間隔で点滴静注した。中央検査機関での判定結果に基づきHER2陽性(IHC法3+)であった被験者75例において、主要評価項目である治験担当医師の評価に基づく奏効率[95%信頼区間]は61.3[49.4〜72.4]%であった。
本剤が投与されたHER2陽性(IHC法3+)であった被験者75例において、副作用が86.7%(65/75例)に認められた。主な副作用は、疲労50.7%(38/75例)、悪心46.7%(35/75例)、好中球数減少45.3%(34/75例)、下痢33.3%(25/75例)、貧血28.0%(21/75例)、食欲減退21.3%(16/75例)等であった。また、間質性肺疾患は21.3%(16/75例)に認められた(外国人データ)。[5.16、5.18参照]
注17)施設判定を含むIHC法3+、2+、又は1+の患者が組み入れられた。
がん種別の有効性成績(HER2陽性(IHC法3+)集団)
| がん種 | 例数 | 奏効(奏効率(%)) |
| 合計 | 75 | 46(61.3) |
| 胆道癌 | 16 | 9(56.3) |
| 尿路上皮癌 | 16 | 9(56.3) |
| 子宮体癌 | 13 | 11(84.6) |
| 卵巣癌 | 11 | 7(63.6) |
| 子宮頸癌 | 8 | 6(75.0) |
| 唾液腺癌 | 6 | 3(50.0) |
| 膵癌 | 2 | 0(0.0) |
| 外陰部癌 | 1 | 0(0.0) |
| 小腸癌 | 1 | 0(0.0) |
| 中咽頭癌 | 1 | 1(100.0) |
17.1.11 国際共同第II相試験(DESTINY-Lung01)
HER2過剰発現
注18)を有する又は
HER2(
ERBB2)遺伝子変異陽性の切除不能又は遠隔転移を有する非小細胞肺癌患者を対象として、本剤の有効性及び安全性を評価する非盲検試験を実施した
24)。HER2過剰発現コホートに登録された被験者90例に本剤5.4mg/kg又は6.4mg/kg
注19)を3週間間隔で点滴静注した。中央検査機関での判定結果に基づきHER2陽性(IHC法3+)で、本剤5.4mg/kgが投与された被験者17例(日本人2例を含む)において、主要評価項目である独立効果判定機関での評価に基づく奏効率[95%信頼区間]は52.9[27.8〜77.0]%であった。
本剤5.4mg/kgが投与されたHER2陽性(IHC法3+)であった被験者17例(日本人2例を含む)において、副作用が100%(17/17例)に認められた。主な副作用は、悪心82.4%(14/17例)、疲労52.9%(9/17例)、食欲減退35.3%(6/17例)、嘔吐、下痢及び貧血各23.5%(4/17例)等であった。また、日本人2例では間質性肺疾患は認められなかった。[5.16、5.18参照]
注18)IHC法3+又は2+の患者が組み入れられた。
注19)HER2陽性の進行・再発の固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)において承認された用法及び用量(胃癌以外)は5.4mg/kg(体重)を3週間間隔投与である。
17.1.12 国際共同第II相試験(DESTINY-CRC02)
HER2過剰発現
注20)を有する切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌患者を対象として、本剤の有効性及び安全性を評価する無作為化試験を実施した
25)。被験者122例に本剤5.4mg/kg又は6.4mg/kg
注21)を3週間間隔で点滴静注した。中央検査機関での判定結果に基づきHER2陽性(IHC法3+)で、本剤5.4mg/kg投与群に割り付けられた被験者64例(日本人20例を含む)において、主要評価項目である盲検下独立効果判定機関での評価に基づく奏効率[95%信頼区間]は46.9[34.3〜59.8]%であった。
本剤5.4mg/kgが投与されたHER2陽性(IHC法3+)であった被験者65例(日本人21例を含む)において、副作用が93.8%(61/65例)に認められた。主な副作用は、悪心56.9%(37/65例)、疲労43.1%(28/65例)、好中球数減少30.8%(20/65例)、下痢、食欲減退及び脱毛症各23.1%(15/65例)、嘔吐20.0%(13/65例)等であった。また、日本人集団において、間質性肺疾患は19.0%(4/21例)に認められた。[5.16、5.18参照]
注20)IHC法3+、又はIHC法2+かつISH法陽性の患者が組み入れられた。
注21)HER2陽性の進行・再発の固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)において承認された用法及び用量(胃癌以外)は5.4mg/kg(体重)を3週間間隔投与である。