日本人間質性膀胱炎患者
注1)96例を対象に、本剤又はプラセボ50mLを2週間に1回、計6回膀胱内注入
注2)して有効性及び安全性を評価する無作為化、二重盲検、プラセボ対照、並行群間比較試験を実施した。主な組入れ基準は、1回排尿量50mL以上、残尿量100mL未満、1日排尿量3,000mL未満、1日平均排尿回数が8回以上、膀胱痛のNRS
注3)が4以上、O’Leary&Sant間質性膀胱炎症状スコア(ICSI)が9点以上とした。主要評価項目である投与12週のICSIの変化量は表1のとおりであり、全体集団において本剤群はプラセボ群に対して有意な減少を認めた
8)。また、病型別の部分集団における投与12週のICSIの変化量は表2のとおりであり、ハンナ型の部分集団における本剤群とプラセボ群の群間差は全体集団の結果と同程度であった。
全体集団における副作用発現頻度は、本剤投与群で59.2%(29/49例)であり、主な副作用は膀胱痛30.6%(15/49例)、尿道痛12.2%(6/49例)、膀胱刺激症状10.2%(5/49例)、膀胱不快感及び頻尿8.2%(4/49例)であった。
表1 投与12週における全体集団注4)のICSIのベースラインからの変化量
| 投与群 | 例数 | ベースラインa) | 変化量b) | 群間差b) | P値 |
| 本剤50mL | 49例 | 13.9±3.1 | −5.2(−6.2,−4.2) | −1.8(−3.3,−0.3) | 0.0188 |
| プラセボ50mL | 47例 | 13.7±3.1 | −3.4(−4.5,−2.4) |
表2 投与12週における部分集団のICSIのベースラインからの変化量
| 病型 | 投与群 | 例数 | ベースラインa) | 変化量b) | 群間差b) |
| ハンナ型 | 本剤50mL | 42例 | 13.9±3.2 | −5.6(−6.7,−4.4) | −2.2(−3.8,−0.6) |
| プラセボ50mL | 41例 | 13.8±3.2 | −3.4(−4.5,−2.2) |
| 非ハンナ型注4) | 本剤50mL | 7例 | 13.7±3.1 | −2.9(−5.4,−0.3) | 0.9(−2.8,4.7) |
| プラセボ50mL | 6例 | 13.2±2.7 | −3.8(−6.5,−1.1) |
注1)膀胱内視鏡検査でハンナ病変がある患者(ハンナ型)又はハンナ病変はないが点状出血のある患者(非ハンナ型)
注2)投与前処置として全例で局所麻酔剤の膀胱内投与を行った。
注3)Numerical Rating Scale(数値評価スケール)
注4)本剤の承認された効能・効果は「間質性膀胱炎(ハンナ型)の諸症状の改善」である。