初発の悪性神経膠腫が疑われる患者における腫瘍の可視化
ただし,磁気共鳴コンピューター断層撮影検査による腫瘍摘出計画時における腫瘍摘出範囲の決定の補助に用いる。
通常,本剤1バイアル(87〜270MBq)を静脈内投与し,投与10〜50分後にポジトロン断層撮影法により撮像を開始する。
7.1 本剤投与60分後までの範囲で撮像を行うこと。撮像時間は,投与量,撮像機器,データ収集条件,画像再構成のアルゴリズム及びパラメータ等を考慮して決定すること。[
17.1.1参照]
7.2 FLAIR又はT2強調MRI画像で高信号領域かつ病理検査で腫瘍である部位においても,本剤の集積が認められないことがあるため,本剤を用いたPET検査では偽陰性が生じる可能性を考慮した上で,腫瘍摘出範囲を決定すること。[
17.1.1参照]
診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には,診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
9.8 高齢者
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相試験(NMK36-BT-P301試験)
臨床症状・経過及びMRI検査から神経膠腫と疑われ,腫瘍摘出術を予定している患者20例を対象に本剤87〜270MBqを単回静脈内投与し,投与10〜50分後に撮像を開始して10分間撮像した。NMK36-BT-P302試験で本剤が投与された患者25例を併合して病理診断を真のスタンダードとしたとき,造影T1強調MRI画像で描出されないが本剤で描出される領域における本剤の陽性的中率は88.0%(22/25領域,95%信頼区間:75.3%-100.0%)であった(主要評価項目)。また,全採取組織における本剤の感度は58.0%(29/50領域),特異度は61.5%(8/13領域),造影T1強調MRI画像で描出されずかつ本剤で描出されない領域における本剤の陰性的中率は30.8%(8/26領域)であった(副次評価項目)
2)。
副作用は1/20例(5.0%)に認められ,口渇が1件であった。[
7.1,
7.2参照]
18.1 測定法
本剤の有効成分に含まれる放射性核種から放出される放射線(ガンマ線)が核医学検査装置により画像化される。
18.2 集積機序
フルシクロビン(
18F)は,血液脳関門を透過し
3),アミノ酸トランスポーターを介して細胞内に取り込まれるが
4),腫瘍細胞等では正常細胞よりもアミノ酸代謝が亢進していることから,正常細胞よりも腫瘍組織でより多く集積する。
本剤は,医療法その他の放射線防護に関する法令,関連する告示及び通知等を遵守し,適正に使用すること。
医薬品リスク管理計画を策定の上,適切に実施すること。