医療用医薬品 : ベクルリー |
List Top |
総称名 | ベクルリー |
---|---|
一般名 | レムデシビル |
欧文一般名 | Remdesivir |
製剤名 | レムデシビル・注射用凍結乾燥製剤 |
薬効分類名 | 抗ウイルス剤 |
薬効分類番号 | 6250 |
ATCコード | J05AB16 |
KEGG DRUG |
D11472
レムデシビル
|
KEGG DGROUP |
DG03174
抗SARS-CoV-2薬
|
JAPIC | 添付文書(PDF) |
販売名 | 欧文商標名 | 製造会社 | YJコード | 薬価 | 規制区分 |
---|---|---|---|---|---|
ベクルリー点滴静注用100mg | VEKLURY for Intravenous Injection | ギリアド・サイエンシズ | 6250407D1020 | 46498円/瓶 | 注意−特例承認医薬品, 処方箋医薬品注) |
ヒドロキシクロロキン硫酸塩 クロロキン(国内未承認) | レムデシビルの抗ウイルス活性が低下する可能性がある。 | レムデシビルの活性代謝物の生成及び抗ウイルス活性をクロロキンが阻害する可能性がある。 |
シクロスポリン [16.7.2参照] | レムデシビル及び中間代謝物(GS-704277)の血漿中濃度が上昇するおそれがある。 | シクロスポリンの強力なOATP1B1/3阻害作用による。 |
1%以上4%未満 | 0.1%以上1%未満 | 頻度不明 | |
血液およびリンパ系障害 | 貧血 | ||
心臓障害 | 徐脈 | ||
胃腸障害 | 悪心 | 嘔吐、便秘、下痢 | |
一般・全身障害および投与部位の状態 | 注入部位疼痛、疲労、発熱、悪寒 | ||
肝胆道系障害 | 高トランスアミナーゼ血症、高ビリルビン血症 | ||
臨床検査 | ALT増加、AST増加 | プロトロンビン時間延長、肝酵素上昇、肝機能検査値上昇、糸球体濾過率減少、血中クレアチニン増加、血中ビリルビン増加、トランスアミナーゼ上昇、ヘモグロビン減少 | |
代謝および栄養障害 | 高トリグリセリド血症 | ||
筋骨格系および結合組織障害 | 関節痛 | ||
神経系障害 | 頭痛、浮動性めまい | ||
精神障害 | 不眠症 | ||
皮膚および皮下組織障害 | 発疹、そう痒症、斑状皮疹 | ||
血管障害 | 静脈炎 |
体重(kg) | 初日の投与量(mg) | バイアル数 | 希釈後のバイアルから抜き取る量(mL) | 生理食塩液に添加後の全量(mL) |
3.5 | 17.5 | 1 | 3.5 | 25 |
4 | 20 | 1 | 4 | |
5 | 25 | 1 | 5 | |
7.5 | 37.5 | 1 | 7.5 | 50 |
10 | 50 | 1 | 10 | |
15 | 75 | 1 | 15 | 100 |
20 | 100 | 1 | 20 | |
25 | 125 | 2 | 25(20+5) | |
30 | 150 | 2 | 30(20+10) | |
35 | 175 | 2 | 35(20+15) | 250 |
体重(kg) | 体重40kg未満の小児における維持用量(mg) | バイアル数 | 希釈後のバイアルから抜き取る量(mL) | 生理食塩液に添加後の全量(mL) |
3.5 | 8.8 | 1 | 1.8 | 25 |
4 | 10 | 1 | 2 | |
5 | 12.5 | 1 | 2.5 | |
7.5 | 18.8 | 1 | 3.8 | 50 |
10 | 25 | 1 | 5 | |
15 | 37.5 | 1 | 7.5 | |
20 | 50 | 1 | 10 | |
25 | 62.5 | 1 | 12.5 | 100 |
30 | 75 | 1 | 15 | |
35 | 87.5 | 1 | 17.5 |
用量(mg) | 例数 | 測定対象 | 測定日 | Cmax(ng/mL) | AUCa)(ng・h/mL) | t1/2b)(h) |
200 | 28 | レムデシビル | 1日目 | 4378(23.5) | 2863(18.6) | 0.90 |
100 | 26c) | 5日目及び10日目 | 2229(19.2) | 1585(16.6) | 0.96 | |
200 | 28 | ヌクレオシド類似体d) | 1日目 | 143(21.5) | 2191(19.1) | − |
100 | 26 | 5日目及び10日目 | 145(19.3) | 2229(18.4) | 27.4 | |
200 | 28 | 中間代謝物e) | 1日目 | 370(29.3) | 698(25.9) | 1.27 |
100 | 26 | 5日目及び10日目 | 246(33.9) | 462(31.4) | 1.23 |
レムデシビル | ヌクレオシド類似体b) | 中間代謝物c) | |
Cmax(ng/mL) | 2700(2440-2990) | 143(135-152) | 198(180-218) |
AUCtau(h*ng/mL) | 1710(1480-1980) | 2410(2250-2580) | 392(348-442) |
コホート1: 12歳以上18歳未満かつ体重40kg以上(12例) | コホート2: 28日齢以上18歳未満かつ体重20kg以上40kg未満(12例) | コホート3: 28日齢以上18歳未満かつ体重12kg以上20kg未満(11例) | コホート4: 28日齢以上18歳未満かつ体重3kg以上12kg未満(10例) | コホート8: 12歳未満かつ体重40kg以上(5例) | |
レムデシビル | |||||
Cmax(ng/mL) | 3910(3140-4870) | 5680(4660-6930) | 5530(4240-7210) | 4900(3790-6340) | 3920(2270-6790) |
AUCtau(h*ng/mL) | 2470(1940-3150) | 3500(2570-4780) | 3910(2140-7160) | 2930(1900-4520) | 2280(1200-4300) |
ヌクレオシド類似体b) | |||||
Cmax(ng/mL) | 197(123-316) | 181(132-248) | 158(116-215) | 202(171-238) | 162(57.4-458) |
AUCtau(h*ng/mL) | 3460(2010-5960) | 2870(2020-4080) | 2400(1740-3320) | 2770(2230-3450) | 2640(772-9030) |
中間代謝物c) | |||||
Cmax(ng/mL) | 307(212-443) | 423(309-578) | 444(336-585) | 390(305-500) | 278(145-532) |
AUCtau(h*ng/mL) | 815(474-1400) | 754(547-1040) | 734(513-1050) | 691(494-966) | 537(203-1420) |
中等度肝機能障害 (10例) | 重度肝機能障害 (6例) | |
レムデシビル | ||
Cmax | 1.10(0.75-1.60) | 1.03(0.70-1.51) |
AUCinf | 1.21(0.87-1.67) | 1.56(1.20-2.03) |
ヌクレオシド類似体b) | ||
Cmax | 1.09(0.86-1.38) | 1.48(1.17-1.86) |
AUCinf | 0.90(0.69-1.17) | 1.31(0.93-1.84) |
中間代謝物c) | ||
Cmax | 1.29(0.54-3.08) | 1.07(0.70-1.63) |
AUCinf | 1.38(0.92-2.07) | 2.41(1.70-3.42) |
レムデシビル | ヌクレオシド類似体b) | 中間代謝物c) | |
Cmax | 1.1(0.7-1.7) | 0.9(0.8-1.1) | 1.0(0.9-1.2) |
AUCtau | 1.0(0.7-1.4) | 0.9(0.7-1.1) | 1.0(0.9-1.2) |
併用薬 | 併用薬の投与量 | レムデシビルの投与量 | 例数 | レムデシビル及び代謝物の薬物動態パラメータ比(90%信頼区間) | ||
Cmax | AUCinf | |||||
シクロスポリン14) | 400mg 単回 | 100mg 単回 | 9 | レムデシビル | 1.49(1.38-1.60) | 1.89(1.77-2.02) |
ヌクレオシド類似体a) | 1.17(1.12-1.22) | 1.03(0.99-1.08) | ||||
中間代謝物b) | 2.51(2.26-2.78) | 2.97(2.75-3.20) | ||||
カルバマゼピン14) | 300mg 1日2回 | 100mg 単回 | 8 | レムデシビル | 0.87(0.78-0.97) | 0.92(0.83-1.02) |
ヌクレオシド類似体a) | 0.97(0.88-1.07) | 0.83(0.78-0.89) | ||||
中間代謝物b) | 0.96(0.84-1.10) | 0.98(0.92-1.05) |
選択基準 | 1.SARS-CoV-2による感染症が示唆される症状で入院中 2.以下のいずれかに該当しており、PCR等によりSARS-CoV-2感染が確認されている ・無作為化前72時間未満に採取された検体においてPCR陽性 ・無作為化前72時間以前に採取された検体においてPCR陽性で、追加の検体採取が困難であることが記録されている、かつSARS-CoV-2による感染によると思われる症状が進行している 3.少なくとも以下のいずれか1つが認められる患者 ・肺炎画像所見(胸部X線、CTスキャン等) ・SpO2が94%(室内気)以下 ・酸素吸入を要する ・人工呼吸器管理 |
除外基準 | 1.AST又はALTが基準範囲上限の5倍超 2.推定糸球体ろ過量(eGFR)が30mL/min未満(血液透析又は血液ろ過を受けている患者を含む) 3.妊婦又は授乳婦 4.72時間以内に退院又は転院予定 |
スコア | 5日間投与群(200例) | 10日間投与群(197例) |
1 | 16(8.0) | 21(10.7) |
2 | 17(8.5) | 33(16.8) |
3 | 8(4.0) | 10(5.1) |
4 | 19(9.5) | 15(7.6) |
5 | 12(6.0) | 12(6.1) |
6 | 8(4.0) | 3(1.5) |
7 | 120(60.0) | 103(52.3) |
比例オッズ比 [95%信頼区間]a) | 0.75 [0.51,1.12] |
選択基準 | 1.無作為化前4日以内に実施したPCR検査においてSARS-CoV-2感染が確認されている 2.入院中 3.スクリーニング時に、SpO2が94%以下(室内気)又は酸素吸入を要する 4.画像上、肺浸潤影が認められる |
除外基準 | 1.多臓器不全 2.人工呼吸器(V-V ECMOを含む)を5日間以上使用、又はV-A ECMOを使用(使用期間を問わない) 3.ALT又はASTが基準範囲上限の5倍超 4.クレアチニン・クリアランスが50mL/min未満(18歳以上の場合はCockcroft-Gault式、18歳未満の場合はSchwartz式を用いて算出) 5.妊娠検査陽性 6.授乳中 |
スコア | 5日間投与群(191例) | 10日間投与群(193例) | SOC群(200例) |
1 | 0 | 2(1.0) | 4(2.0) |
2 | 0 | 1(0.5) | 4(2.0) |
3 | 5(2.6) | 0 | 7(3.5) |
4 | 7(3.7) | 12(6.2) | 11(5.5) |
5 | 38(19.9) | 44(22.8) | 46(23.0) |
6 | 7(3.7) | 9(4.7) | 8(4.0) |
7 | 134(70.2) | 125(64.8) | 120(60.0) |
SOC群に対する比例オッズ比 [95%信頼区間]a) | 1.65 [1.092,2.483] | 1.31 [0.880,1.952] | − |
p値b) | 0.0174 | 0.1826 |
選択基準 | 1.無作為化前4日以内に実施したPCR検査においてSARS-CoV-2感染が確認されている 2.入院中であり、COVID-19に対する治療を要する 3.スクリーニング時に、SpO2が94%超(室内気) 4.画像上、肺浸潤影が認められる |
除外基準 | 1.スクリーニング時に人工呼吸器の使用を要する 2.ALT又はASTが基準範囲上限の5倍超 3.クレアチニン・クリアランスが50mL/min未満(18歳以上の場合はCockcroft-Gault式、18歳未満の場合はSchwartz式を用いて算出) 4.妊娠検査陽性 5.授乳中 |
本剤投与群(279例) | プラセボ群(283例) | ||
イベント発現 | 2(0.7) | 15(5.3) | |
入院 | 2(0.7) | 15(5.3) | |
死因を問わない死亡 | 0 | 0 | |
プラセボ群に対するイベント発現低下率 | 87% | ||
ハザード比a),b)[95%信頼区間]b) | 0.134[0.031,0.586] | ||
p値b) | 0.0076 |
選択基準 | 1.18歳以上又は12歳以上18歳未満かつ体重40kg以上で、次のSARS-CoV-2による感染症の重症化リスク因子を少なくとも一つ有する ・慢性肺疾患(慢性閉塞性肺疾患、中等症から重症の喘息、嚢胞性線維症、肺線維症) ・高血圧(全身性又は肺性) ・心血管系又は脳血管系疾患(冠動脈疾患、先天性心疾患、心不全、心筋症、脳卒中歴、心房細動、高脂血症) ・糖尿病(1型、2型、妊娠中) ・肥満(BMI30kg/m2以上) ・免疫不全状態(臓器移植、血液移植、又は骨髄移植の既往歴あり)、免疫不全(HIVによりCD4細胞数が低値又はHIVに対して未治療)、コルチコステロイドの長期使用又は他の免疫抑制薬の使用 ・軽度又は中等度の慢性腎臓病 ・慢性肝疾患 ・進行がん ・鎌状赤血球症 又は、60歳以上で重症化リスク因子の有無を問わない 2.スクリーニング前4日以内に実施した分子診断(核酸検査[例:PCR]又は抗原検査)においてSARS-CoV-2感染が確認されている 3.ランダム化前7日以内にCOVID-19による症状(発熱、咳、疲労、息切れ、咽喉痛、頭痛、筋肉痛・関節痛など)が少なくとも一つ確認されている 4.酸素吸入を要しない 5.入院(24時間以上の急性期治療)を要しない |
除外基準 | 1.COVID-19による入院(24時間以上の急性期治療)歴 2.SARS-CoV-2に直接作用する抗ウイルス活性を有する又はその可能性がある他の薬剤を投与、若しくはSARS-CoV-2(又はCOVID-19)ワクチンを接種 3.スクリーニング時又はスクリーニング前90日以内のALT又はASTが基準範囲上限の5倍超 4.18歳以上の場合は、スクリーニング時又はスクリーニング前90日以内のクレアチニン・クリアランスが30mL/min未満(Cockcroft-Gault式を用いて算出)、18歳未満の場合は、スクリーニング時又はスクリーニング前90日以内に推定糸球体ろ過量(eGFR)が30mL/min/1.73m2未満(Schwartz式を用いて算出) 5.授乳中 |
選択基準 | 1.18歳未満で以下の体重基準のいずれかを満たす ・12歳以上18歳未満かつスクリーニング時の体重40kg以上 ・28日齢以上18歳未満かつスクリーニング時の体重3kg以上40kg未満 ・12歳未満かつスクリーニング時の体重40kg以上 2.PCR検査においてSARS-CoV-2感染が確認されている 3.入院中であり、COVID-19に対する治療を要する |
除外基準 | 1.治験薬投与前24時間以内にSARS-CoV-2に直接作用する抗ウイルス活性を有する又はその可能性がある他の薬剤を投与 2.ALT又はASTが基準範囲上限の5倍超 3.1歳以上の場合は、eGFRが30mL/min/1.73m2未満(Schwartz式を用いて算出) 4.1歳未満の場合は、クレアチニンが以下の閾値以上 実年齢:28日齢以上2ヵ月齢未満 クレアチニン値(mg/dL):0.6*以上 実年齢:2ヵ月齢以上1歳未満 クレアチニン値(mg/dL):0.5*以上 *クレアチニン値が97.5パーセンタイル又は年齢に対する上限以上 5.スクリーニング時の妊娠検査で陽性(妊娠可能な女性のみ) 6.腎代替療法による治療中(間欠的血液透析、腹膜透析、持続的腎代替療法) |
[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] | 2024/07/24 版 |