待機的な観血的手技を予定する血小板減少症を伴う慢性肝疾患患者204例(日本人50例を含む)を対象に、多施設共同・ランダム化・二重盲検・プラセボ対照・並行群間比較試験を実施した。本剤[投与前の血小板数が低い(40,000/μL未満)場合は60mg、高い(40,000/μL以上50,000/μL未満)場合は40mg]又はプラセボを1日1回、5日間、食後に経口投与した。血小板数は投与前までの2時点の平均値を用い、いずれの時点も60,000/μL未満であることとされた。また、model for end-stage liver disease(MELD)スコアが24超の患者は除外された。被験者は、治験薬最終投与5〜8日後(治験薬投与開始10〜13日目)に予定する手技を受けることとされた。
投与開始前の血小板数の平均値(最小値−最大値)は、投与前の血小板数が低いコホートでは32,600(12,000-39,700)/μL、血小板数が高いコホートでは44,400(36,000-50,000)/μLであった。実施された観血的手技は、腹水穿刺術、上部消化管内視鏡検査(生検ありの場合を含む)、上部消化管内視鏡下静脈瘤結紮術・硬化療法(生検ありの場合を含む)、大腸内視鏡検査(大腸ポリペクトミー又は生検ありの場合を含む)、肝生検、肝細胞癌に対する化学塞栓療法(TACE)・ラジオ波焼灼術、歯科処置、経頸静脈的肝内門脈大循環短絡術(TIPS)、腹腔鏡下処置及び血管カテーテル手技であった。
有効性の主要評価項目とした血小板輸血及び止血処置を回避した被験者の割合は、投与前の血小板数が低いコホート及び高いコホートのいずれにおいても本剤群でプラセボ群よりも有意に高かった(表8)。以上のように、本剤の有効性のプラセボに対する優越性が検証された。
本剤群及びプラセボ群の血小板数の推移を図2に示す。[
8.4参照]
表8 血小板輸血及び止血処置を回避した被験者の割合(最大の解析対象集団)[E5501-G000-311試験]
| | 血小板数40,000/μL未満 | 血小板数40,000/μL以上50,000/μL未満 |
| プラセボ(N=43) | 本剤60mg(N=70) | プラセボ(N=33) | 本剤40mg(N=58) |
| 血小板輸血及び止血処置を回避した被験者a),n(%) | 15(34.9) | 48(68.6) | 11(33.3) | 51(87.9) |
| 回避した被験者の割合の95%CIb) | (20.6,49.1) | (55.7,79.4) | (17.2,49.4) | (79.5,96.3) |
| プラセボ群との差(95%CI)c) | − | 33.7(15.8,51.6) | − | 54.6(36.5,72.7) |
| P値(CMH検定)d) | − | 0.0006 | − | <0.0001 |
図2 血小板数の推移(最大の解析対象集団、平均値±標準偏差)[E5501-G000-311試験]
副作用の発現割合は、投与前の血小板数が低いコホート(本剤60mg群)では8.6%(6/70例)、血小板数が高いコホート(本剤40mg群)では7.0%(4/57例)であった。主な副作用(発現割合が1%以上)は、悪心(2.4%)、疲労(1.6%)及び頭痛(1.6%)であった
13)。
待機的な観血的手技を予定する血小板減少症を伴う慢性肝疾患患者231例(日本人の登録なし)を対象に、多施設共同・ランダム化・二重盲検・プラセボ対照・並行群間比較試験を実施した。本剤[投与前の血小板数が低い(40,000/μL未満)場合は60mg、高い(40,000/μL以上50,000/μL未満)場合は40mg]又はプラセボを1日1回、5日間、食後に経口投与した。血小板数は投与前までの2時点の平均値を用い、いずれの時点も60,000/μL未満であることとされた。また、model for end-stage liver disease(MELD)スコアが24超の患者は除外された。被験者は、治験薬最終投与5〜8日後(治験薬投与開始10〜13日目)に予定する手技を受けることとされた。
投与開始前の血小板数の平均値(最小値−最大値)は、投与前の血小板数が低いコホートでは31,000(10,000-44,500)/μL、血小板数が高いコホートでは44,500(40,000-50,500)/μLであった。実施された観血的手技は、腹水穿刺術、上部消化管内視鏡検査(生検ありの場合を含む)、上部消化管内視鏡下静脈瘤結紮術・硬化療法(生検ありの場合を含む)、大腸内視鏡検査(大腸ポリペクトミー又は生検ありの場合を含む)、肝生検、肝細胞癌に対するエタノール注入療法・化学塞栓療法(TACE)・ラジオ波焼灼術、歯科処置、経頸静脈的肝内門脈大循環短絡術(TIPS)及び血管カテーテル手技であった。
有効性の主要評価項目とした血小板輸血及び止血処置を回避した被験者の割合は、投与前の血小板数が低いコホート及び高いコホートのいずれにおいても本剤群でプラセボ群よりも有意に高かった(表9)。以上のように、本剤の有効性のプラセボに対する優越性が検証された。
本剤群及びプラセボ群の血小板数の推移を図3に示す。[
8.4参照]
表9 血小板輸血及び止血処置を回避した被験者の割合(最大の解析対象集団)[E5501-G000-310試験]
| | 血小板数40,000/μL未満 | 血小板数40,000/μL以上50,000/μL未満 |
| プラセボ(N=48) | 本剤60mg(N=90) | プラセボ(N=34) | 本剤40mg(N=59) |
| 血小板輸血及び止血処置を回避した被験者a),n(%) | 11(22.9) | 59(65.6) | 13(38.2) | 52(88.1) |
| 回避した被験者の割合の95%CIb) | (11.0,34.8) | (55.7,75.4) | (21.9,54.6) | (79.9,96.4) |
| プラセボ群との差(95%CI)c) | − | 42.6(27.2,58.1) | − | 49.9(31.6,68.2) |
| P値(CMH検定)d) | − | <0.0001 | − | <0.0001 |
図3 血小板数の推移(最大の解析対象集団、平均値±標準偏差)[E5501-G000-310試験]
副作用の発現割合は、投与前の血小板数が低いコホート(本剤60mg群)では13.5%(12/89例)、血小板数が高いコホート(本剤40mg群)では6.9%(4/58例)であった。主な副作用(発現割合が1%以上)は、頭痛(2.0%)、悪心(1.4%)、疲労(1.4%)、骨痛(1.4%)及び浮動性めまい(1.4%)であった
14)。