医療用医薬品 : オンキャスパー |
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| 総称名 | オンキャスパー |
|---|---|
| 一般名 | ペグアスパルガーゼ |
| 欧文一般名 | Pegaspargase |
| 製剤名 | ペグアスパルガーゼ |
| 薬効分類名 | 抗悪性腫瘍酵素製剤 |
| 薬効分類番号 | 4299 |
| KEGG DRUG |
D05387
ペグアスパルガーゼ
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| JAPIC | 添付文書(PDF) |
| 販売名 | 欧文商標名 | 製造会社 | YJコード | 薬価 | 規制区分 |
|---|---|---|---|---|---|
| オンキャスパー点滴静注用3750 | Oncaspar I.V.Infusion | 日本セルヴィエ | 4291468D1020 | 230637円/瓶 | 劇薬, 処方箋医薬品注) |
| 副作用 | 基準* | 処置 |
| 注入部位反応/アレルギー反応又はアナフィラキシー | Grade 1 | 投与速度を半減する。 |
| Grade 2 | 投与を中断して適切な処置を行う。症状消失後は、投与速度を半減して再開できる。 | |
| Grade 3以上 | 投与を中止して適切な処置を行う。 | |
| 出血 | Grade 3以上 | 休薬する。出血管理が可能な場合は、投与を再開できる。 |
| 膵炎/リパーゼ及びアミラーゼ増加 | ULN3倍超のリパーゼ又はアミラーゼ増加のみで、他に膵炎の症候を認めない | 休薬する。無症候性、かつ検査値が安定又は減少傾向である場合は、投与を再開できる。 |
| Grade 3以上の膵炎 | 投与を中止する。 | |
| 血栓塞栓症 | 合併症を伴わない深部静脈血栓症 | 休薬する。症状消失後は、抗血栓療法を継続しながら投与を再開できる。 |
| Grade 3以上の血栓症 | 投与を中止する。 | |
| 肝機能障害 | ULN3倍超〜10倍以下の総ビリルビン増加 | 休薬する。総ビリルビン濃度がULNの1.5倍以下に回復した場合は、投与を再開できる。 |
| ULN10倍超の総ビリルビン増加 | 投与を中止する。 |
| 代謝拮抗剤 メトトレキサート シタラビン 等 | 本剤を代謝拮抗剤と同時投与又は本剤投与後に代謝拮抗剤を投与する場合、本剤が代謝拮抗剤の抗腫瘍効果を減弱する可能性がある。 | 本剤が代謝拮抗剤の効果発現に必要な細胞複製を阻害する可能性がある。 |
| 副腎皮質ホルモン剤 プレドニゾロン デキサメタゾン 等 | 本剤を副腎皮質ホルモン剤と同時に投与する場合、凝固パラメータの変化(フィブリノゲン低下、ATIII欠乏など)が認められる又は副腎皮質ホルモン剤による骨壊死を増強する可能性がある。 | 本剤により副腎皮質ホルモン剤の排泄が減少し曝露が増加する可能性がある。 |
| ビンクリスチン硫酸塩 | 神経系及び造血器系の副作用が増強する可能性がある。 | 本剤がビンクリスチンの肝クリアランスを低下させる可能性がある。 |
| イマチニブメシル酸塩 | 本剤との併用により肝障害の発現率が増加したとの報告がある。 | 本剤がイマチニブのクリアランスを低下させる可能性がある。また、本剤による肝臓でのタンパク合成の減少により、イマチニブによる肝毒性を増加させる可能性がある。 |
| CYPの基質となる抗悪性腫瘍剤 | 本剤との併用により、副作用が増強する可能性がある。 | 本剤による肝臓でのタンパク合成の減少によるクリアランスの低下により、CYPの基質となる抗悪性腫瘍剤の代謝及び消失を妨げる可能性がある。 |
| 抗凝固剤 ワルファリンカリウム ヘパリン製剤 アセチルサリチル酸 等 | 本剤との併用により、出血や血栓症の傾向が増強する可能性がある。 | 本剤により、凝固因子の増減が認められる可能性がある。 |
| 経口避妊薬 ノルエチステロン・エチニルエストラジオール 等 [9.4.1、9.4.2参照] | 経口避妊薬の副作用が増強する可能性があるため、経口避妊薬との併用は避けること。 | 本剤は経口避妊薬の肝クリアランスを低下させる可能性がある。 |
| 生ワクチン | 生ワクチン接種後の患者の状態の観察を行うとともに、接種した生ワクチンの原病に基づく症状が発現した際には適切な処置を行うこと。 | 本剤の免疫抑制作用により、重篤な感染症を引き起こす可能性がある。 |
| 10%以上 | 5〜10%未満 | 5%未満 | 頻度不明 | |
| 代謝および栄養障害 | 低蛋白血症(38.5%)、食欲減退、低アルブミン血症 | 栄養障害 | 低血糖、低カリウム血症、脱水 | 高アンモニア血症 |
| 血液およびリンパ系障害 | 貧血(42.3%)、凝血異常 | 低グロブリン血症 | ||
| 臨床検査 | アンチトロンビンIII減少(57.7%)、プラスミン・インヒビター減少(23.1%)、プラスミノーゲン減少(23.1%)、リンパ球数減少、活性化部分トロンボプラスチン時間延長 | アミラーゼ増加、血中アルブミン減少、凝固検査異常、総蛋白減少 | 体重減少、血中乳酸脱水素酵素増加、血中尿素増加、フィブリンDダイマー増加、免疫グロブリン減少 | |
| 皮膚および皮下組織障害 | 脱毛症(38.5%) | 蕁麻疹 | ||
| 感染症および寄生虫症 | 菌血症、毛包炎、真菌感染、肺炎 | |||
| 神経系障害 | 自律神経失調症、頭痛 | 末梢神経障害 | ||
| 血管障害 | 潮紅 | |||
| 一般・全身障害および投与部位の状態 | 倦怠感 | 発熱 | ||
| 胃腸障害 | 嘔吐(38.5%)、悪心(30.8%) | 口内炎、便秘、下痢 | 胃食道逆流性疾患、血便排泄 | |
| 精神障害 | 気分の落ち込み、不眠症 | |||
| 免疫系障害 | 低γグロブリン血症 | |||
| 肝胆道系障害 | 脂肪性肝炎 |
| 投与量 | Cmax[IU/mL] | AUC0-inf[h・IU/mL] | t1/2[h] | CL[L/h] | Vss[L] |
| 2500IU/m2 | 1.46a (0.384) | 405a (85.8) | 121b (100) | 0.00670c (0.00348) | 1.52c (0.842) |
| 82.5IU/kg (n=4) | 1.26 (0.146) | 387 (55.1) | 92.5 (23.0) | 0.00246 (0.000395) | 0.558 (0.0596) |
| 治療期 (治療期間) | 本剤 投与時期*1 | 併用薬の用法・用量 (1日量) |
| 先行治療 (1週間) | − | PSL(PO又はIV):15〜60mg/m2、MTX(IT):8〜12mg |
| 寛解導入療法 (4週間) | 第12日目 | PSL(PO又はIV):7.5〜60mg/m2、VCR(IV):1.5mg/m2(最大2mg)、DNR(IV):30mg/m2、髄腔内注射(MTX、Ara-C及びPSL) |
| 早期強化療法 (6週間) | 第38日目(HR集団のみ) | CPM(IV):1,000mg/m2、Ara-C(IV):75mg/m2、6-MP(PO):60mg/m2、髄腔内注射(MTX、Ara-C及びPSL) |
| 強化療法 (SR及びIR集団:10週間、HR集団:9週間*2) | 第1及び2サイクル:第6日目、第3サイクル:第7日目(HR集団のみ) | SR及びIR集団 6-MP(PO):25mg/m2、MTX(IV):2g/m2(SR患者)又は5g/m2(IR患者)、髄腔内注射(MTX、Ara-C及びPSL) HR集団 第1サイクル DEX(PO又はIV):20mg/m2、Ara-C(IV):4,000mg/m2、VP-16(IV):200mg/m2、髄腔内注射(MTX、Ara-C及びPSL) 第2サイクル DEX(PO又はIV):20mg/m2、VDS(IV):3mg/m2(最大5mg)、DNR(IV):30mg/m2、MTX(IV):5g/m2、IFM(IV):1,600mg/m2、髄腔内注射(MTX、Ara-C及びPSL) 第3サイクル DEX(PO又はIV):20mg/m2、VCR(IV):1.5mg/m2(最大2mg)、MTX(IV):5g/m2、CPM(IV):200mg/m2、Ara-C(IV):4,000mg/m2、髄腔内注射 |
| 再寛解導入療法 (SR及びIR集団:計10週間、HR集団:計15週間*3) | 第2日目 | DEX(PO又はIV):1.25〜10mg/m2、VCR(IV):1.5mg/m2(最大2mg)、THP(IV):25mg/m2、CPM(IV):500mg/m2、Ara-C(IV):75mg/m2、6-MP(PO):60mg/m2、髄腔内注射(MTX、Ara-C及びPSL) |
| 中間維持療法 (計10週間*4) | − | 6-MP(PO):50mg/m2、MTX(PO):20mg/m2、髄腔内注射(MTX、Ara-C及びPSL)(IR集団のみ) |
| 一般的名称 | ペグアスパルガーゼ |
|---|---|
| 一般的名称(欧名) | Pegaspargase |
| 分子量 | 約280,000 |
| 理化学知見その他 | Escherichia coliが産生するL-アスパラギナーゼの類縁体であり、サブユニット当たり平均7個のメトキシポリエチレングリコール鎖(分子量:約5,000)がリンカーを介して結合している(主なPEG結合部位:Leu1及びLys残基)。326個のアミノ酸残基からなるサブユニット4個から構成されるPEG化タンパク質(分子量:約280,000)である。 |
| KEGG DRUG | D05387 |
| [ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] | 2025/10/22 版 |