赤血球輸血非依存
注1)で、環状鉄芽球(RS)陽性又は陰性を問わない、IPSS-Rによるリスク分類のVery low、Low又はIntermediateに分類される骨髄異形成症候群患者21例を対象に、本剤の有効性及び安全性を検討した
5)。本剤1.0mg/kgを開始用量として3週間間隔で皮下投与し、目標ヘモグロビン濃度(10.0〜12.0g/dL)を達成するよう0.45〜1.75mg/kgの3週間間隔投与の範囲で調節可能とした
注2)。主要評価項目である、24週間以内に国際ワーキンググループ2006基準に基づく血液学的改善−赤血球反応(赤血球輸血を受けることなく、連続8週間以上、ヘモグロビン濃度がベースライン値より1.5g/dL以上増加)を達成した患者の割合[95%信頼区間]は、47.6%[25.7,70.2](10/21例)であった。
副作用発現頻度は、33.3%(7/21例)であった。副作用は、注射部位反応、下痢、口内炎、血中クレアチニン増加、高尿酸血症、高トリグリセリド血症、低リン血症、高血圧、網膜出血及び膀胱炎各4.8%(1/21例)であった。[
5.2参照]
注1)組入れ前16週間に赤血球輸血を受けておらず、かつ組入れ前のヘモグロビン濃度(2回測定の平均値)が10.0g/dL未満の貧血症状を有する患者を対象とした。
注2)増量は2回目投与以降に実施可能とし、1.33、1.75mg/kgの順で漸増することとした。
赤血球輸血依存
注3)で、赤血球造血刺激因子製剤の治療歴がなく、RS陽性又は陰性を問わない、IPSS-Rによるリスク分類のVery low、Low又はIntermediateに分類される骨髄異形成症候群
注4)(環状鉄芽球と血小板増加を伴う骨髄異形成/骨髄増殖性腫瘍を含む)患者356例(日本人患者20例を含む)を対象に、エポエチン アルファ(遺伝子組換え)(骨髄異形成症候群に伴う貧血に対して国内未承認)を対照として、本剤の有効性及び安全性を比較した
6)。本剤群では、本剤1.0mg/kgを開始用量として3週間間隔で皮下投与し、目標ヘモグロビン濃度(10.0〜12.0g/dL)を達成するよう0.45〜1.75mg/kgの3週間間隔投与の範囲で調節可能とした
注5)。対照群では、エポエチン アルファ(遺伝子組換え)450IU/kgを開始用量として、1週間間隔で皮下投与し、目標ヘモグロビン濃度(10.0〜12.0g/dL)を達成するよう337.5〜1,050IU/kgの1週間間隔投与の範囲で調節可能とした。主要評価項目である24週間以内に連続12週間以上の赤血球輸血非依存(赤血球輸血を必要としない状態)を達成し、かつ平均ヘモグロビン濃度がベースライン値より1.5g/dL以上増加した患者の割合[95%信頼区間]の中間解析結果は、本剤群で58.5%[50.1,66.6](86/147例)、対照群で31.2%[24.0,39.1](48/154例)であり、本剤はエポエチン アルファ(遺伝子組換え)に対して統計学的に有意な改善を示した[共通リスク差(95%信頼区間)26.6(15.8,37.4)、p<0.0001(Cochran-Mantel-Haenszel検定)](2022年8月31日データカットオフ)。
副作用発現頻度は、本剤群で30.3%(54/178例)であった。主な副作用は、悪心5.1%(9/178例)、疲労3.9%(7/178例)、呼吸困難及び高血圧各3.4%(6/178例)であった。[
5.2参照]
注3)無作為化前8週間の赤血球輸血量が2〜6単位の患者を対象とした。なお、当該赤血球輸血は、赤血球輸血時又は輸血実施前7日以内のヘモグロビン濃度が9.0g/dL以下(貧血症状がある場合)又はヘモグロビン濃度が7.0g/dL以下(貧血症状がない場合)でなければならないとした。また、無作為化前の最後の赤血球輸血実施後のヘモグロビン濃度が11.0g/dL未満の患者を対象とした。
注4)5番染色体長腕部欠失を伴う骨髄異形成症候群患者は除外した。
注5)増量は2回目投与以降に実施可能とし、1.33、1.75mg/kgの順で漸増することとした。
赤血球輸血依存
注6)で、赤血球造血刺激因子製剤に対して不応、不耐容又は不適格で、RS陽性
注7)の、IPSS-Rによるリスク分類のVery low、Low又はIntermediateに分類される骨髄異形成症候群
注8)[WHO分類改訂第4版(2017年)において定義される環状鉄芽球と血小板増加を伴う骨髄異形成/骨髄増殖性腫瘍に該当する患者を含む]患者229例を対象に、プラセボを対照として、本剤の有効性及び安全性を検討した
7)。本剤1.0mg/kg又はプラセボを3週間間隔で皮下投与し、赤血球輸血量の変化
注9)等に基づいて0.45〜1.75mg/kgの3週間間隔投与の範囲で調節可能とした
注10)。主要評価項目である24週間以内に連続8週間以上の赤血球輸血非依存(赤血球輸血を必要としない状態)を達成した患者の割合[95%信頼区間]は、本剤群で37.9%[30.2,46.1](58/153例)、プラセボ群で13.2%[6.5,22.9](10/76例)であり、本剤はプラセボに対して統計学的に有意な改善を示した[共通リスク差(95%信頼区間)24.6(14.5,34.6)、p<0.0001(Cochran-Mantel-Haenszel検定)](2018年5月8日データカットオフ)。
副作用発現頻度は、本剤群で46.4%(71/153例)であった。主な副作用は、悪心7.2%(11/153例)、疲労5.9%(9/153例)、筋肉痛5.2%(8/153例)、頭痛4.6%(7/153例)、ALT増加3.9%(6/153例)及び下痢3.3%(5/153例)であった。[
5.2参照]
注6)無作為化前16週間において、[1]平均赤血球輸血量が8週間あたり2単位以上、[2]連続8週間無輸血の期間がないこと、及び[3]赤血球輸血前7日以内のヘモグロビン濃度が10.0g/dL以下を満たす患者を対象とした。
注7)骨髄中のRSが赤血球前駆細胞の15%以上(ただし、SF3B1遺伝子変異を有する場合は骨髄中のRSが赤血球前駆細胞の5%以上)の場合をRS陽性、それ以外の場合をRS陰性と定義した。
注8)5番染色体長腕部欠失を伴う骨髄異形成症候群患者は除外した。
注9)直近の6週間で1単位以上の赤血球輸血を実施した場合等は増量し、ヘモグロビン濃度が11.5g/dL以上の場合は、11g/dL以下になるまで休薬、ヘモグロビン濃度が3週間で2g/dL以上の上昇を認めた場合等は減量した。
注10)増量は2回目投与以降に実施可能とし、1.33、1.75mg/kgの順で漸増することとした。