医療用医薬品 : エルレフィオ |
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総称名 | エルレフィオ |
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一般名 | エルラナタマブ(遺伝子組換え) |
欧文一般名 | Elranatamab(Genetical Recombination) |
製剤名 | エルラナタマブ(遺伝子組換え)製剤 |
薬効分類名 | 抗悪性腫瘍剤 抗BCMA/CD3二重特異性抗体 |
薬効分類番号 | 4291 |
ATCコード | L01FX32 |
KEGG DRUG |
D12058
エルラナタマブ
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JAPIC | 添付文書(PDF) |
販売名 | 欧文商標名 | 製造会社 | YJコード | 薬価 | 規制区分 |
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エルレフィオ皮下注44mg | ELREXFIO S.C.Injection | ファイザー | 4291470A1020 | 558501円/瓶 | 生物由来製品, 劇薬, 処方箋医薬品注) |
エルレフィオ皮下注76mg | ELREXFIO S.C.Injection | ファイザー | 4291470A2027 | 957222円/瓶 | 生物由来製品, 劇薬, 処方箋医薬品注) |
副作用 | 重症度注) | 処置 |
サイトカイン放出症候群(CRS) | Grade1、2又は3(初発) | 回復するまで本剤を休薬する。 |
Grade3(再発)又はGrade4 | 本剤の投与を中止する。 | |
免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群(ICANS) | Grade1、2又は3(初発) | 回復するまで本剤を休薬する。 |
Grade3(再発)又はGrade4 | 本剤の投与を中止する。 | |
血液学的毒性 | 好中球数が500/μL未満 | 500/μL以上に回復するまで本剤を休薬する。 |
発熱性好中球減少症 | 好中球数が1,000/μL以上に回復し発熱が治まるまで本剤を休薬する。 | |
ヘモグロビンが8g/dL未満 | 8g/dL以上に回復するまで本剤を休薬する。 | |
血小板数が25,000/μL未満 血小板数が25,000/μL〜50,000/μLの間で出血がある | 25,000/μL以上に回復し出血が治まるまで本剤を休薬する。 | |
その他の非血液学的毒性 | Grade3又は4 | ・Grade1以下又はベースラインに回復するまで本剤を休薬する。 ・回復しない場合は本剤の投与を中止する。 |
休薬直前の用量 | 休薬期間 | 再開時の用量 |
12mg | 2週間(14日)以内の休薬 | 4日目の投与量(32mg)で投与する注)。 |
2週間(14日)を超える休薬 | 1日目の投与量(12mg)で投与する注)。 | |
32mg | 2週間(14日)以内の休薬 | 8日目の投与量(76mg)で投与する注)。 |
2週間を超え、4週間以内(15日から28日まで)の休薬 | 32mgで投与する注)。忍容性が認められた場合には1週間後に76mgを投与する注)。 | |
4週間(28日)を超える休薬 | 1日目の投与量(12mg)で投与する注)。 | |
76mg | 12週間(84日)以内の休薬 | 76mgで投与する。 |
12週間(84日)を超える休薬 | 1日目の投与量(12mg)で投与する注)。 |
治療域の狭いCYP基質 シクロスポリン、フェニトイン、シロリムス等 | これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるので、本剤の投与開始から32mg投与の14日後まで、並びにサイトカイン放出症候群発現時及び発現後一定期間は、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。 | 本剤の投与によりサイトカインが放出され、CYPが抑制されることにより、これらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。 |
生ワクチン又は弱毒生ワクチン | 接種した生ワクチンの原病に基づく症状が発現した場合には適切な処置を行う。 | 本剤のBリンパ球傷害作用により発病するおそれがある。 |
10%以上 | 2%以上10%未満 | 2%未満 | |
皮膚 | 発疹、皮膚乾燥 | 皮膚剥脱、紅斑、そう痒症、多汗症 | 手足症候群、皮膚病変 |
消化器 | 下痢、悪心 | 嘔吐、便秘 | 胃食道逆流性疾患、口内乾燥、腹痛、口内炎 |
代謝・栄養障害 | 食欲減退 | 低カリウム血症、低マグネシウム血症 | 低アルブミン血症、低ナトリウム血症、低リン血症、高カルシウム血症、腫瘍崩壊症候群、鉄欠乏 |
精神・神経系 | 味覚異常、平衡障害 | 錯感覚、失神寸前の状態、不眠症 | |
呼吸器 | 呼吸困難、咳嗽、湿性咳嗽、口腔咽頭痛、鼻閉 | 低酸素症、気管支拡張症、急性呼吸不全、上気道咳症候群、鼻漏、慢性気管支炎 | |
筋骨格系 | 関節痛、骨痛、筋肉痛、筋痙縮 | 四肢痛、背部痛、関節炎 | |
肝臓 | ALT増加 | AST増加、ALP増加、GGT増加、LDH増加 | 血中ビリルビン増加 |
循環器 | 洞性頻脈 | 低血圧、頻脈 | |
眼 | 視覚障害 | ドライアイ、眼充血 | |
腎臓 | 急性腎障害、血中クレアチニン増加 | ||
その他 | 注射部位反応(37.7%)、疲労、無力症 | 発熱、悪寒、体重減少、浮腫、C-反応性蛋白増加、倦怠感 | 全身健康状態悪化、インフルエンザ様疾患、SARS-CoV-2検査陽性、サイトメガロウイルス検査陽性、眼球浮腫、顔面浮腫 |
測定対象 | 投与量(μg/kg) | 薬物動態パラメータ | ||
AUCtau(μg・day/mL) | Cmax(μg/mL) | Tmaxa)(day) | ||
非結合型エルラナタマブ | 600 | 4.04(33) | 0.853(39) | 7.00(2.96-8.00) |
1000 | 5.83,15.1b) | 2.10(91) | 5.99(2.99-8.97) | |
総エルラナタマブ | 600 | 21.2(42) | 4.38(33) | 7.00(2.96-8.00) |
1000 | 43.1,47.3b) | 8.85(39) | 2.98(2.08-5.98) |
測定対象 | 例数 | トラフ濃度(μg/mL) |
非結合型エルラナタマブ | 38 | 33.8(60) |
総エルラナタマブ | 38 | 35.6(55) |
週 | 薬物動態パラメータa) | ||
Cavgb)(μg/mL) | Cmax(μg/mL) | Ctrough(μg/mL) | |
24週目 | 32.0(46) | 33.0(46) | 30.5(48) |
48週目 | 17.7(53) | 19.5(51) | 15.1(60) |
72週目 | 8.8(58) | 11.5(54) | 5.9(78) |
一般的名称 | エルラナタマブ(遺伝子組換え) |
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一般的名称(欧名) | Elranatamab(Genetical Recombination) |
分子式 | 抗BCMA-H鎖 C2144H3310N570O662S19 抗CD3ε-H鎖 C2194H3390N602O669S18 抗BCMA-L鎖 C1041H1614N280O336S6 抗CD3ε-L鎖 C1061H1654N286O343S6 |
分子量 | 約149,000 |
理化学知見その他 | エルラナタマブは、B細胞成熟抗原(BCMA)及びCD3ε鎖に対する遺伝子組換え二重特異性モノクローナル抗体であり、抗BCMA抗体はヒトIgG2に由来し、抗CD3ε抗体の相補性決定部はマウス抗体に、その他はヒトIgG2に由来する。抗BCMA-H鎖の6つのアミノ酸残基が置換(C218E,P223E,D259A,A324S,P325S,L362E)されている。また、抗CD3ε-H鎖の7つのアミノ酸残基が置換(C224R,E226R,P229R,D265A,A330S,P331S,K409R)されている。エルラナタマブは、CHO細胞により産生される。エルラナタマブは、441個のアミノ酸残基からなる抗BCMA-H鎖(γ2鎖)1本、447個のアミノ酸残基からなる抗CD3ε-H鎖(γ2鎖)1本、215個のアミノ酸残基からなる抗BCMA-L鎖(κ鎖)1本及び219個のアミノ酸残基からなる抗CD3ε-L鎖(κ鎖)1本で構成される糖タンパク質(分子量:約149,000)である。 |
KEGG DRUG | D12058 |
[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] | 2025/07/23 版 |