医療用医薬品 : ユバンシ |
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総称名 | ユバンシ |
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一般名 | マシテンタン タダラフィル |
欧文一般名 | Macitentan Tadalafil |
製剤名 | マシテンタン・タダラフィル配合錠 |
薬効分類名 | エンドセリン受容体拮抗薬 ホスホジエステラーゼ5阻害剤 |
薬効分類番号 | 2190 |
ATCコード | C02KX54 |
KEGG DRUG |
D12963
マシテンタン・タダラフィル
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JAPIC | 添付文書(PDF) |
販売名 | 欧文商標名 | 製造会社 | YJコード | 薬価 | 規制区分 |
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ユバンシ配合錠 | Yuvanci Combination Tablets | ヤンセンファーマ | 2190105F1029 | 13334.9円/錠 | 劇薬, 処方箋医薬品※ |
硝酸剤及びNO供与剤 ニトログリセリン 亜硝酸アミル 硝酸イソソルビド ニコランジル等 [1.、2.3参照] | これらの薬剤とタダラフィルの併用により、降圧作用を増強するとの報告がある。1)2)3) | NOはcGMPの産生を刺激し、一方、タダラフィルはcGMPの分解を抑制することから、これらの薬剤との併用によりcGMPの増大を介するNOの降圧作用が増強する。 |
sGC刺激剤 リオシグアト(アデムパス) [2.4参照] | 併用により、血圧低下を起こすおそれがある。 | リオシグアトとタダラフィルの併用により、細胞内cGMP濃度が増加し、全身血圧に相加的な影響を及ぼすおそれがある。 |
強いCYP3A4阻害剤 イトラコナゾール(イトリゾール) リトナビル含有製剤(ノービア、カレトラ、パキロビッド) アタザナビル(レイアタッツ) ダルナビル含有製剤(プリジスタ、プレジコビックス、シムツーザ) クラリスロマイシン(クラリス、クラリシッド) コビシスタット含有製剤(スタリビルド、ゲンボイヤ、プレジコビックス、シムツーザ) エンシトレルビル(ゾコーバ) [2.5、16.7.2(2)参照] | マシテンタン及びタダラフィルの血中濃度が上昇し、本剤の副作用が発現しやすくなるおそれがある。 | 強いCYP3A4阻害作用により、マシテンタン及びタダラフィルの曝露量を増加させる。 |
強いCYP3A4誘導剤 リファンピシン(リファジン) セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品 カルバマゼピン(テグレトール) フェニトイン(アレビアチン、ヒダントール) フェノバルビタール(フェノバール等) リファブチン(ミコブティン) [2.6、16.7.1(5)参照] | マシテンタン及びタダラフィルの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。 リファンピシン(600mg/日)との併用により、タダラフィル(10mg)のAUC及びCmaxがそれぞれ88%及び46%低下するとの報告がある。 | 強いCYP3A4誘導作用により、マシテンタン及びタダラフィルの曝露量を減少させる。 |
中程度のCYP3A4阻害作用かつ中程度のCYP2C9阻害作用を有する薬剤 フルコナゾール [16.7.1(6)参照] | マシテンタンの血中濃度が上昇し、マシテンタンの副作用が発現しやすくなるおそれがある。 | CYP3A4阻害作用及びCYP2C9阻害作用により、マシテンタンの曝露量を増加させる可能性がある。 |
CYP3A4誘導剤 エファビレンツ モダフィニル ルフィナミド等 | マシテンタン及びタダラフィルの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。 | CYP3A4誘導作用により、マシテンタン及びタダラフィルの曝露量を減少させる。 |
CYP3A4阻害剤 ホスアンプレナビル ジルチアゼム エリスロマイシン ベラパミル グレープフルーツジュース等 | タダラフィルの血中濃度が上昇し、タダラフィルの副作用が発現しやすくなるおそれがある。 | CYP3A4阻害作用により、タダラフィルの曝露量を増加させる。 |
ボセンタン [16.7.2(3)参照] | ボセンタン(125mg/1日2回投与)との10日間併用により、タダラフィル(40mg)の10日目におけるAUC及びCmaxが初日と比べてそれぞれ41.5%及び26.6%低下するとの報告がある。タダラフィルによるボセンタンのAUC及びCmaxに対する影響はみられなかった。 | CYP3A4誘導によるクリアランスの増加によりタダラフィルの血漿中濃度が低下する。 |
α遮断剤 ドキサゾシン テラゾシン等 [16.7.2(5)参照] | ドキサゾシン(8mg)とタダラフィル(20mg)の併用により、立位収縮期血圧及び拡張期血圧は最大それぞれ9.81mmHg及び5.33mmHg下降するとの報告がある。4)また、α遮断剤とタダラフィルの併用で失神等の症状を伴う血圧低下を来したとの報告がある。 | タダラフィルは血管拡張作用による降圧作用を有するため、併用により降圧作用を増強するおそれがある。 |
降圧剤 アムロジピン メトプロロール エナラプリル カンデサルタン等 | アンジオテンシンII受容体拮抗剤(単剤又は多剤)とタダラフィル(20mg)の併用により、自由行動下収縮期血圧及び拡張期血圧は最大それぞれ8mmHg及び4mmHg下降するとの報告がある。5) | タダラフィルは血管拡張作用による降圧作用を有するため、併用により降圧作用を増強するおそれがある。 |
カルペリチド | タダラフィルとの併用により降圧作用が増強するおそれがある。 | タダラフィルは血管拡張作用による降圧作用を有するため、併用により降圧作用を増強するおそれがある。 |
ビタミンK拮抗薬 ワルファリン [9.1.10参照] | タダラフィル(10及び20mg/日)との併用において、ワルファリン(25mg)の薬物動態及び抗凝固作用に対する影響は認められなかったが、併用により出血の危険性が高まるおそれがある。 | ビタミンK拮抗薬等の抗凝固療法を施行している患者では出血の危険性が高まるおそれがある。 |
ベルイシグアト | 症候性低血圧を起こすおそれがある。治療上の有益性と危険性を十分に考慮し、治療上やむを得ないと判断された場合にのみ併用すること。 | 細胞内cGMP濃度が増加し、降圧作用を増強するおそれがある。 |
5%以上 | 5%未満 | 頻度不明 | |
感染症及び寄生虫症 | 上気道感染 | 上咽頭炎、インフルエンザ、尿路感染 | |
血液及びリンパ系障害 | 血小板減少、INR増加 | ||
免疫系障害 | 血管浮腫 | 皮疹、蕁麻疹、貪食細胞性組織球症 | |
代謝および栄養障害 | 食欲不振 | ||
精神障害 | 睡眠障害、うつ病 | ||
神経系障害 | 頭痛 | 片頭痛、失神、浮動性めまい、下肢静止不能症候群、感覚鈍麻、錯感覚、脳卒中注1) | |
眼障害 | 霧視、網膜静脈閉塞 | 眼充血、眼痛、結膜出血、視力低下、眼の異常感、眼乾燥、非動脈炎性前部虚血性視神経症注2)、視野欠損、視覚障害、中心性漿液性脈絡網膜症 | |
耳および迷路障害 | 回転性めまい | ||
心臓障害 | 動悸、心不全、頻脈 | ||
血管障害 | 低血圧、潮紅 | ほてり、心筋梗塞注1)、心突然死注1)、高血圧、レイノー現象、血腫 | |
呼吸器、胸郭及び縦隔障害 | 鼻閉、呼吸困難、鼻出血 | 副鼻腔うっ血 | |
胃腸障害 | 悪心、下痢、嘔吐、消化不良、腹部不快感、腹部膨満、口内乾燥、胃食道逆流性疾患 | 上腹部痛、胃炎、鼓腸、腹痛、胃不快感 | |
皮膚及び皮下組織障害 | そう痒症、多汗症 | ||
筋骨格系及び結合組織障害 | 筋肉痛、四肢痛 | 背部痛、筋痙縮、関節痛、筋骨格硬直、関節炎、四肢不快感 | |
生殖系及び乳房障害 | 子宮出血増加、月経過多、持続勃起症、勃起延長 | ||
一般・全身障害及び投与部位の状態 | 浮腫/体液貯留 | 疼痛、顔面腫脹、疲労 | 腫脹、胸痛 |
臨床検査 | トランスアミナーゼ上昇、ALT増加、AST増加、体重増加 | 肝機能検査異常、ヘマトクリット減少、白血球数減少 | |
傷害、中毒および処置合併症 | 挫傷 |
薬物動態パラメータ | 平均値(標準偏差)、tmax:中央値(範囲) | |||
マシテンタン | 活性代謝物 | |||
配合錠 (34例) | 単剤併用 (34例) | 配合錠 (34例) | 単剤併用 (34例) | |
tmax(h) | 10.0(2.48-10.2) | 10.0(3.55-12.0) | 48.0(24.0-72.0) | 48.0(24.0-72.0) |
Cmax(ng/mL) | 210(39.7) | 206(32.6) | 187(36.4) | 191(51.2) |
AUC∞(ng・h/mL) | 5934(1384) (33例) | 5903(1490) (33例) | 22638(5688) (33例) | 22500(5222) (33例) |
t1/2(h) | 13.9(2.87) (33例) | 14.6(2.67) (33例) | 50.7(9.99) (33例) | 49.4(6.92) (33例) |
薬物動態パラメータ | 平均値(標準偏差)、tmax:中央値(範囲) | |
配合剤(34例) | 単剤併用(34例) | |
tmax(h) | 3.00(1.00-24.0) | 2.50(1.00-7.00) |
Cmax(ng/mL) | 545(143) | 610(120) |
AUC∞(ng・h/mL) | 20733(7511) (33例) | 20913(7174) (33例) |
t1/2(h) | 22.8(7.76) (33例) | 22.7(7.26) (33例) |
薬剤名 | 1日総投与量 | |
ERA | マシテンタン | 10mg |
ボセンタン | 250mg | |
アンブリセンタン | 10mg | |
PDE5阻害剤 | タダラフィル | 40mg |
シルデナフィル | 60〜120mg注1) | |
バルデナフィル注2) | 10mg |
未治療又はERA既治療層 | 未治療又はPDE5阻害剤既治療層 | |||
マシテンタン単剤投与群(35例) | 本剤群(70例) | タダラフィル単剤投与群(44例) | 本剤群(86例) | |
ベースラインのPVR(dyn.sec/cm5)の平均値(標準偏差) | 815.9(401.22) | 834.3(630.93) | 802.1(551.98) | 884.7(640.34) |
EDBT時のベースラインからの変化量(dyn.sec/cm5)の平均値(標準偏差) | −162.0(240.33) | −370.5(428.79) | −180.8(237.46) | −384.5(396.24) |
EDBT時のベースラインからの変化比(幾何平均値) | 0.77 | 0.55 | 0.78 | 0.56 |
治療効果(調整95%信頼区間)注3) | 0.71(0.61,0.82) | 0.72(0.64,0.80) | ||
調整両側p値注4) | <0.0001 | <0.0001 |
未治療又はERA既治療層 | 未治療又はPDE5阻害剤既治療層 | |||
マシテンタン単剤投与群(35例) | 本剤群(70例) | タダラフィル単剤投与群(44例) | 本剤群(86例) | |
ベースラインの6MWD(m)の平均値(標準偏差) | 347.2(88.82) | 354.3(103.49) | 361.8(70.44) | 351.0(98.85) |
EDBT時のベースラインからの変化量(m)の平均値(標準偏差) | 38.5(70.42) | 52.9(88.23) | 15.9(45.04) | 43.4(78.03) |
治療効果(調整95%信頼区間)注5) | 16.04(−17.0,49.08) | 25.37(−0.93,51.59) |
[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] | 2025/07/23 版 |