医療用医薬品 : クレセンバ |
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総称名 | クレセンバ |
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一般名 | イサブコナゾニウム硫酸塩 |
欧文一般名 | Isavuconazonium Sulfate |
製剤名 | イサブコナゾニウム硫酸塩カプセル |
薬効分類名 | 深在性真菌症治療剤 |
薬効分類番号 | 6179 |
KEGG DRUG |
D10643
イサブコナゾニウム硫酸塩
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JAPIC | 添付文書(PDF) |
販売名 | 欧文商標名 | 製造会社 | YJコード | 薬価 | 規制区分 |
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クレセンバカプセル40mg | CRESEMBA Capsules | 旭化成ファーマ | 6179003M2028 | 2007.8円/カプセル | 劇薬, 処方箋医薬品注) |
クレセンバカプセル100mg | CRESEMBA Capsules | 旭化成ファーマ | 6179003M1021 | 4476.6円/カプセル | 劇薬, 処方箋医薬品注) |
リトナビル (ノービア) コビシスタット含有製剤 (ゲンボイヤ、シムツーザ、プレジコビックス) イトラコナゾール (イトリゾール) ボリコナゾール (ブイフェンド) クラリスロマイシン (クラリス、クラリシッド) [2.1参照] | 本剤の血中濃度が上昇し作用が増強するおそれがある。 | これらの薬剤はCYP3Aを強く阻害する。 |
リファンピシン (リファジン) リファブチン (ミコブティン) カルバマゼピン (テグレトール) フェノバルビタール (フェノバール) セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品 フェニトイン (アレビアチン、ヒダントール) ホスフェニトインナトリウム水和物 (ホストイン) [2.1、16.7.2参照] | 本剤の血中濃度が低下し作用が減弱するおそれがある。 | これらの薬剤等はCYP3Aを強く誘導する。 |
ロミタピドメシル酸塩 (ジャクスタピッド) [2.1参照] | ロミタピドの血中濃度が上昇する可能性がある。 | 本剤はロミタピドの代謝酵素(CYP3A)を阻害する。 |
ロピナビル・リトナビル [16.7.2参照] | 本剤の血中濃度が上昇し作用が増強するおそれがあるため、併用する場合は本剤の副作用発現に十分に注意すること。 ロピナビル・リトナビルの血中濃度が低下するおそれがあるため、併用する場合はロピナビル・リトナビルの有効性の減弱について十分に注意すること。 | リトナビルはCYP3Aを阻害する。 ロピナビル・リトナビルの血中濃度が低下する機序は不明。 |
CYP3Aを阻害する薬剤等 ニルマトレルビル・リトナビル等 | 本剤の血中濃度が上昇し作用が増強するおそれがあるため、併用する場合は本剤の副作用発現に十分に注意すること。 | これらの薬剤等はCYP3Aを阻害する。 |
CYP3Aにより代謝される薬剤 免疫抑制剤 タクロリムス、シロリムス、シクロスポリン ミダゾラム フェンタニル ベネトクラクス メチルプレドニゾロン デキサメタゾン シンバスタチン アムロジピン等 [16.7.2参照] | これらの薬剤の血中濃度が上昇し作用が増強するおそれがあるため、併用する場合はこれらの薬剤の副作用発現に十分に注意すること。 | 本剤はこれらの薬剤の代謝酵素(CYP3A)を阻害する。 |
エファビレンツ | 相互に血中濃度が低下し作用が減弱するおそれがあるため、併用する場合は必要に応じてエファビレンツの用量を調節すること。 | 本剤はエファビレンツの代謝酵素(CYP2B6)を誘導し、エファビレンツは本剤の代謝酵素(CYP3A)を誘導する。 |
シクロホスファミド | シクロホスファミドの活性代謝物の血中濃度が変動し毒性が増強するあるいは作用が減弱するおそれがある。 | 本剤は、シクロホスファミドの代謝酵素であるCYP2B6を誘導し、CYP3Aを阻害する。 |
ビンカアルカロイド系抗悪性腫瘍剤 ビンクリスチン、ビンブラスチン等 コルヒチン エベロリムス | これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがあるため、併用する場合はこれらの薬剤の副作用発現に十分に注意すること。 | これらの薬剤はCYP3A及びP-gpの基質であり、本剤はCYP3A及びP-gpを阻害する。 |
P-gpの基質となる薬剤 フェキソフェナジン トルバプタン 抗悪性腫瘍剤 ニロチニブ ラパチニブ ジゴキシン ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩等 [16.7.2参照] | これらの薬剤の血中濃度が上昇し作用が増強するおそれがあるため、併用する場合はこれらの薬剤の副作用発現に十分に注意すること。 | これらの薬剤はP-gpの基質であり、本剤はP-gpを阻害する。 |
ミコフェノール酸モフェチル [16.7.2参照] | 活性代謝物であるミコフェノール酸の血中濃度が上昇し作用が増強するおそれがあるため、併用する場合はミコフェノール酸の副作用発現に十分に注意すること。 | 本剤はミコフェノール酸の代謝酵素(UGT)を阻害する。 |
メトホルミン [16.7.2参照] | メトホルミンの血中濃度が上昇し作用が増強するおそれがあるため、併用する場合は必要に応じてメトホルミンの用量を調節すること。 | メトホルミンはOCT2及びMATE1の基質であり、本剤はOCT2及びMATE1を阻害する。 |
5%以上 | 5%未満 | 頻度不明 | |
血液及びリンパ系障害 | 白血球減少症、好中球減少症、汎血球減少症 | ||
心臓障害 | 動悸、心室性期外収縮 | 心房細動、心房粗動、徐脈、上室性期外収縮、上室性頻脈 | |
耳及び迷路障害 | 回転性めまい | ||
内分泌障害 | 抗利尿ホルモン不適合分泌 | ||
胃腸障害 | 悪心 | 下痢、嘔吐 | 腹部膨満、腹痛、便秘、消化不良 |
一般・全身障害及び投与部位の状態 | 末梢性浮腫 | 無力症、胸痛、疲労、倦怠感 | |
肝胆道系障害 | 胆嚢炎 | 肝腫大 | |
免疫系障害 | 過敏症 | ||
臨床検査 | 血圧低下、血小板数減少、血中クレアチニン増加、好中球数減少、心電図異常、体重減少 | ||
代謝及び栄養障害 | 高カリウム血症、食欲減退、低ナトリウム血症 | 低アルブミン血症、低血糖、低カリウム血症、低マグネシウム血症 | |
筋骨格系及び結合組織障害 | 筋力低下 | 背部痛 | |
神経系障害 | 異常感覚、感覚障害、感覚鈍麻、傾眠、味覚不全、痙攣発作 | 脳症、頭痛、末梢性ニューロパチー、錯感覚、失神、痙攣 | |
精神障害 | 譫妄、うつ病、不眠症 | ||
腎及び尿路障害 | 血尿、腎機能障害 | ||
呼吸器、胸郭及び縦隔障害 | 呼吸困難、口腔咽頭不快感、発声障害 | 急性呼吸不全、気管支痙攣、頻呼吸 | |
皮膚及び皮下組織障害 | そう痒性皮疹、光線過敏性反応、湿疹、皮膚乾燥、薬疹、冷汗 | 脱毛症、皮膚炎、点状出血、そう痒症、発疹 | |
血管障害 | ほてり | 高血圧 | 低血圧、血栓性静脈炎 |
用量(mg) | 100 | 200 | 400 |
投与経路 | 経口 | 経口 | 経口 |
例数 | 8 | 8 | 8 |
Cmax(ng/mL) | 1657(26.2) | 2933(19.7) | 5844(16.9) |
AUCinf(ng・hr/mL) | 46803(40.7) | 110737(26.0) | 210510(29.5) |
Tmaxa)(hr) | 2.50(1.00-4.00) | 2.50(2.00-3.00) | 2.00(2.00-4.00) |
CL/F(mL/hr) | 2396(32.2) | 1949(33.9) | 2063(31.4) |
T1/2(hr) | 51.292(34.3) | 83.939(36.6) | 56.656(37.8) |
用量(mg) | 200 |
投与経路 | 経口 |
例数 | 8 |
Ctrough(ng/mL) | 5479(26.6) |
Cmax(ng/mL) | 9720(24.9) |
AUCtau(ng・hr/mL) | 153108(25.0) |
Tmaxa)(hr) | 2.00(2.00-3.00) |
イサブコナゾール | ||||||
腎機能障害の程度が異なる被験者を対象とした試験 | ESRD被験者を対象とした試験 | |||||
正常 (8例) | 軽度 (8例) | 中等度 (8例) | 重度 (5例) | 正常 (8例) | ESRDb) (8例) | |
AUCa)(ng・hr/mL) | 98776(51.1) | 96240(48.7) | 97161(27.1) | 98776(54.6) | 36912(25.8) | 25053(40.1) |
Cmax(ng/mL) | 4443(16.3) | 3945(28.4) | 4059(33.9) | 3427(25.4) | 4583(24.0) | 3741(34.3) |
肝機能障害の程度 | アルコール性肝機能障害被験者を対象とした試験 | ウイルス性肝機能障害被験者を対象とした試験 | |||
静脈内 | 経口 | 静脈内 | 経口 | ||
AUCinf(ng・hr/mL) | 正常 (8例) | 38993(30.8) | 43386(23.5) | 39155(35.3) | 43891(28.5) |
軽度 (8例) | 72810(77.6) | 103225(53.7) | 58896(36.3) | 63545(36.2) | |
中等度 (8例) | 96233a)(52.6) | 64261(46.2) | 81168(36.7) | 91953(74.6) | |
Cmax(ng/mL) | 正常 (8例) | 1093.60(17.6) | 842.83(20.3) | 1121.08(31.1) | 702.84(15.4) |
軽度 (8例) | 977.38(37.9) | 792.26(22.6) | 1011.56(27.6) | 1001.53(35.0) | |
中等度 (8例) | 837.76(16.3) | 472.43(25.9) | 803.63(22.4) | 572.73(29.1) |
若年者(24例) | 高齢者(24例) | |
AUCinf(ng・hr/mL) | 96256(28.8) | 127364(43.8) |
Cmax(ng/mL) | 2318(22.6) | 2375(25.3) |
Tmaxa)(hr) | 3.000(2.0-4.0) | 2.000(1.5-4.0) |
T1/2(hr) | 111.2(35.3) | 158.6(34.8) |
併用薬 | 例数a) | 平均比(90%信頼区間) [併用時/非併用時] | |
イサブコナゾールへの影響 | 併用薬への影響 | ||
ケトコナゾール 200mg BIDb) | 12/12 12/12 | AUC:5.22(4.09,6.66) Cmax:1.09(0.93,1.27) | − |
ロピナビル/リトナビル 400mg/100mg BIDb) | 16/17 16/17 | AUC:1.96(1.64,2.35) Cmax:1.74(1.46,2.08) | − |
リファンピシン 600mg QDb) | 24/25 24/25 | AUC:0.10(0.09,0.11) Cmax:0.25(0.23,0.27) | − |
エソメプラゾール 40mg QDb) | 12/12 12/12 | AUC:1.08(0.89,1.30) Cmax:1.05(0.89,1.24) | − |
リトナビル 100mg BIDb) | 16/18 16/18 | − | AUC:0.69(0.48,0.98) Cmax:0.67(0.46,0.98) |
ロピナビル 400mg BIDb) | 16/18 16/18 | − | AUC:0.73(0.56,0.96) Cmax:0.77(0.62,0.95) |
プレドニゾン 20mg | 20/21 20/21 | − | <プレドニゾロン> AUC:1.08(1.02,1.14) Cmax:0.96(0.90,1.02) |
エチニルエストラジオール 35μg | 23/23 23/23 | − | AUC:1.08(1.03,1.13) Cmax:1.14(1.03,1.26) |
ノルエチンドロン 1mg | 23/23 23/24 | − | AUC:1.16(1.09,1.23) Cmax:1.06(0.93,1.20) |
シクロスポリン 300mg | 19/24 19/24 | − | AUC:1.29(1.15,1.44) Cmax:1.06(0.95,1.19) |
アトルバスタチン 20mg | 24/23 24/24 | − | AUC:1.37(1.29,1.45) Cmax:1.03(0.88,1.21) |
シロリムス 2mg | 20/15 21/22 | − | AUC:1.84(1.59,2.13) Cmax:1.65(1.41,1.92) |
ミダゾラム 3mg | 22/23 22/23 | − | AUC:2.03(1.73,2.38) Cmax:1.72(1.44,2.05) |
タクロリムス 5mg | 21/24 21/24 | − | AUC:2.25(1.91,2.66) Cmax:1.42(1.22,1.64) |
カフェイン 200mg | 22/24 22/24 | − | AUC:1.04(0.97,1.12) Cmax:0.99(0.93,1.07) |
ブプロピオン 100mg | 24/24 24/24 | − | AUC:0.58(0.52,0.64) Cmax:0.69(0.62,0.77) |
メサドン 5mg | 22/22 22/23 22/22 22/23 | − | <S-メサドン> AUC:0.65(0.59,0.72) Cmax:1.01(0.95,1.08) <R-メサドン> AUC:0.90(0.84,0.96) Cmax:1.04(0.97,1.11) |
レパグリニド 0.5mg | 22/24 22/24 | − | AUC:0.92(0.86,1.00) Cmax:0.86(0.79,0.93) |
ワルファリン 20mg | 20/20 20/20 20/20 20/20 | − | <S-ワルファリン> AUC:1.11(1.06,1.16) Cmax:0.88(0.83,0.94) <R-ワルファリン> AUC:1.20(1.16,1.24) Cmax:0.93(0.87,0.99) |
オメプラゾール 40mg | 26/27 26/27 | − | AUC:0.89(0.59,1.33) Cmax:0.77(0.56,1.04) |
デキストロメトルファン 30mg | 21/22 23/24 | − | AUC:1.18(1.02,1.35) Cmax:1.17(1.02,1.35) |
ミコフェノール酸モフェチル 1g | 21/24 22/24 21/24 22/24 | − | <MPAc)> AUC:1.35(1.27,1.45) Cmax:0.89(0.76,1.03) <MPAGd)> AUC:0.76(0.72,0.80) Cmax:0.68(0.61,0.77) |
メトトレキサート 7.5mg | 23/24 23/24 | − | AUC:0.97(0.90,1.05) Cmax:0.89(0.83,0.97) |
メトホルミン 850mg | 20/23 20/23 | − | AUC:1.52(1.38,1.68) Cmax:1.23(1.09,1.40) |
ジゴキシン 0.5mg | 21/23 21/24 | − | AUC:1.25(1.17,1.34) Cmax:1.33(1.19,1.49) |
本剤群 (258例) | ボリコナゾール群 (258例) | |
全死因死亡率 | 18.6%(48/258) | 20.2%(52/258) |
調整後の群間差(95%信頼区間) | −1.0(−7.759,5.683) |
[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] | 2025/05/21 版 |