日本人PFIC患者5例(4〜11歳)を対象に、非盲検下、4週間(最長6週間)の用量漸増後、マラリキシバット塩化物600μg/kgを1日2回経口投与した。PFIC2
※患者において、ItchRO(Obs)スコアで測定した朝のそう痒の重症度スコアの15週から26週までの平均値を用いたベースラインからの変化量(主要評価項目)及びベースラインから26週までの空腹時血清総胆汁酸濃度の変化量は下表のとおりであった
10)。
PFIC2※患者における変化量
| | 例数 | 空腹時血清総胆汁酸濃度(μmol/L) | そう痒 ItchRO(Obs)スコア注) |
| MRX | 3 | −149.90±165.65[−561.40,261.60] | −1.51±0.86[−3.65,0.63] |
MRX:マラリキシバット塩化物
平均値±標準偏差、[ ]は両側95%信頼区間
※PFIC2:BSEP欠損、ただしBSEP機能の完全喪失を除く
注)そう痒の評価尺度で、介護者が0点(無症状)〜4点(非常に重度)の5段階で評価する。
本試験に組み入れられた全PFIC
※患者において、ItchRO(Obs)スコアで測定した朝のそう痒の重症度スコアの15週から26週までの平均値を用いたベースラインからの変化量及びベースラインから26週までの空腹時血清総胆汁酸濃度の変化量は下表のとおりであった
10)。
全PFIC※患者における変化量
| | 例数 | 空腹時血清総胆汁酸濃度(μmol/L) | そう痒 ItchRO(Obs)スコア注) |
| MRX | 5 | −97.24±137.82[−268.37,73.89] | −0.99±0.96[−2.18,0.20] |
MRX:マラリキシバット塩化物
平均値±標準偏差、[ ]は両側95%信頼区間
※全PFIC:PFIC1(FIC1欠損)、PFIC2(BSEP欠損、ただしBSEP機能の完全喪失を除く)
注)そう痒の評価尺度で、介護者が0点(無症状)〜4点(非常に重度)の5段階で評価する。
副作用発現頻度(48週まで)は20.0%(1/5例)であり、認められた副作用は下痢、皮膚炎であった
10)。
1歳以上のPFIC患者93例を対象に二重盲検下、4週間(最長6週間)の用量漸増後、プラセボ又はマラリキシバット塩化物600μg/kgを1日2回経口投与した。本試験に組み入れられたPFIC2
※患者において、ItchRO(Obs)スコアで測定した朝のそう痒の重症度スコアの15週から26週までの平均値を用いたベースラインからの変化量及び空腹時血清総胆汁酸濃度の18週、22週及び26週の平均値を用いたベースラインからの変化量は下表のとおりであり、主要評価項目であるItchRO(Obs)スコアでプラセボに対するマラリキシバットの優越性が認められた
11)。
PFIC2※患者における変化量
| | 空腹時血清総胆汁酸濃度(μmol/L) | そう痒 ItchRO(Obs)スコア注1) |
| | 例数 | 変化量 | 群間差注2) | 変化量 | 群間差注3) |
| PBO | 17 | 11.19±33.74[−58.07,80.45] | −186.72±51.95[−293.45,−79.99] | −0.63±0.25[−1.14,-0.12] | −1.09±0.37[−1.85,−0.33] p=0.0063 |
| MRX | 14 | −175.54±39.49[−256.72,−94.36] | −1.72±0.27[−2.27,−1.16] |
PBO:プラセボ、MRX:マラリキシバット塩化物
最小二乗平均値±標準誤差、[ ]は両側95%信頼区間
※PFIC2:BSEP欠損、ただしBSEP機能の完全喪失を除く
注1)そう痒の評価尺度で、介護者が0点(無症状)〜4点(非常に重度)の5段階で評価する。
注2)投与群、時点、投与群と時点の交互作用、ベースライン値、ベースライン値と時点の交互作用を説明変数とし、被験者内誤差の分散共分散構造に無構造を仮定したMixed-effects model for repeated measuresによる推定を行った後、3時点(18週、22週、26週)の各推定値を平均することにより算出
注3)投与群、期間、投与群と期間の交互作用、ベースライン値、ベースライン値と期間の交互作用を説明変数とし、被験者内誤差の分散共分散構造に無構造を仮定したMixed-effects model for repeated measuresによる推定を行った後、3期間(15〜18週、19〜22週、23〜26週)の各推定値を平均することにより算出、両側有意水準5%
本試験に組み入れられた全PFIC
※患者において、ItchRO(Obs)スコアで測定した朝のそう痒の重症度スコアの15週から26週までの平均値を用いたベースラインからの変化量及び空腹時血清総胆汁酸濃度の18週、22週及び26週の平均値を用いたベースラインからの変化量は、下表のとおりであった
11)。
全PFIC※患者における変化量
| | 空腹時血清総胆汁酸濃度(μmol/L) | そう痒 ItchRO(Obs)スコア注1) |
| | 例数 | 変化量 | 群間差注2) | 変化量 | 群間差注3) |
| PBO | 31 | 2.91±22.63[−42.32,48.15] | −160.40±30.18[−220.84,−99.97] | −0.61±0.19[−1.00,−0.22] | −1.20±0.26[−1.73,−0.67] |
| MRX | 33 | −157.49±21.36[−200.28,−114.70] | −1.81±0.18[−2.18,−1.44] |
PBO:プラセボ、MRX:マラリキシバット塩化物
最小二乗平均値±標準誤差、[ ]は両側95%信頼区間
※全PFIC:PFIC1(FIC1欠損)、PFIC2(BSEP欠損、ただしBSEP機能の完全喪失を除く)、PFIC3(MDR3欠損)、PFIC4(ZO-2欠損)、PFIC10(MyosinVB欠損)
注1)そう痒の評価尺度で、介護者が0点(無症状)〜4点(非常に重度)の5段階で評価する。
注2)投与群、時点、投与群と時点の交互作用、ベースライン値、ベースライン値と時点の交互作用、PFICタイプを説明変数とし、被験者内誤差の分散共分散構造に無構造を仮定したMixed-effects model for repeated measuresによる推定を行った後、3時点(18週、22週、26週)の各推定値を平均することにより算出
注3)投与群、期間、投与群と期間の交互作用、ベースライン値、ベースライン値と期間の交互作用、PFICタイプを説明変数とし、被験者内誤差の分散共分散構造に無構造を仮定したMixed-effects model for repeated measuresによる推定を行った後、3期間(15〜18週、19〜22週、23〜26週)の各推定値を平均することにより算出
副作用発現頻度は本剤群では38.3%(18/47例)であり、主な副作用は下痢27.7%(13/47例)、腹痛6.4%(3/47例)及び血中ビリルビン増加6.4%(3/47例)であった
12)。