17.1.1 国際共同第III相試験(SPOTLIGHT試験)
化学療法歴のないCLDN18.2陽性
注1)かつHER2陰性の治癒切除不能な進行・再発の胃癌(食道胃接合部腺癌を含む)患者565例(日本人65例を含む)を対象に、FOLFOX
注2)併用下で本剤
注3)とプラセボの有効性及び安全性を比較することを目的とした無作為化二重盲検比較試験を実施した。
主要評価項目である独立評価委員会判定による無増悪生存期間の中央値[95%信頼区間]は、本剤群で10.6[8.90〜12.5]カ月、プラセボ群で8.67[8.21〜10.3]カ月であり、本剤群はプラセボ群に対し統計的に有意な延長を示した(ハザード比[95%信頼区間]:0.751[0.598〜0.942]、p=0.0066、層別ログランク検定(片側))。また、主要評価項目に続き、階層的な検定手順により仮説検定が実施された副次評価項目である全生存期間の中央値[95%信頼区間]は、本剤群で18.2[16.4〜22.9]カ月、プラセボ群で15.5[13.5〜16.5]カ月であり、本剤群はプラセボ群に対し統計的に有意な延長を示した(ハザード比[95%信頼区間]:0.750[0.601〜0.936]、p=0.0053、層別ログランク検定(片側))。
本剤群279例(日本人31例を含む)において、副作用が255例(91.4%)に認められた。主な副作用は、悪心192例(68.8%)、嘔吐161例(57.7%)、食欲減退68例(24.4%)、好中球減少症54例(19.4%)、下痢51例(18.3%)、疲労49例(17.6%)、好中球数減少43例(15.4%)であった
5)。[
5.1、
7.2参照]
図 無増悪生存期間のKaplan-Meier曲線
図 全生存期間のKaplan-Meier曲線
17.1.2 国際共同第III相試験(GLOW試験)
化学療法歴のないCLDN18.2陽性
注1)かつHER2陰性の治癒切除不能な進行・再発の胃癌(食道胃接合部腺癌を含む)患者507例(日本人51例を含む)を対象に、CAPOX
注4)併用下で本剤
注3)とプラセボの有効性及び安全性を比較することを目的とした無作為化二重盲検比較試験を実施した。
主要評価項目である独立評価委員会判定による無増悪生存期間の中央値[95%信頼区間]は、本剤群で8.21[7.46〜8.84]カ月、プラセボ群で6.80[6.14〜8.08]カ月であり、本剤群はプラセボ群に対し統計的に有意な延長を示した(ハザード比[95%信頼区間]:0.687[0.544〜0.866]、p=0.0007、層別ログランク検定(片側))。また、主要評価項目に続き、階層的な検定手順により仮説検定が実施された副次評価項目である全生存期間の中央値[95%信頼区間]は、本剤群で14.4[12.3〜16.5]カ月、プラセボ群で12.2[10.3〜13.7]カ月であり、本剤群はプラセボ群に対し統計的に有意な延長を示した(ハザード比[95%信頼区間]:0.771[0.615〜0.965]、p=0.0118、層別ログランク検定(片側))。
本剤群254例(日本人24例を含む)において、副作用が231例(90.9%)に認められた。主な副作用は、悪心154例(60.6%)、嘔吐154例(60.6%)、食欲減退73例(28.7%)、好中球数減少41例(16.1%)、下痢40例(15.7%)、貧血40例(15.7%)であった
6)。[
5.1、
7.2参照]
図 無増悪生存期間のKaplan-Meier曲線
図 全生存期間のKaplan-Meier曲線
注1)75%以上の腫瘍細胞において、細胞膜がCLDN18の免疫組織化学染色で中程度〜強度の染色を示す。
注2)2週間を1サイクルとして、第1日目にオキサリプラチン85mg/m2及びホリナート400mg/m2又はレボホリナート200mg/m2を静脈内投与し、フルオロウラシル400mg/m2を急速静脈内投与後、フルオロウラシル2400mg/m2を持続静脈内投与した(オキサリプラチンは最大12サイクル投与)。本剤との併用投与時は、本剤の投与終了後に化学療法の投与を開始した。
注3)初回は本剤800mg/m2(体表面積)を、2回目以降は本剤600mg/m2(体表面積)を3週間間隔で点滴静注した。
注4)3週間を1サイクルとして、第1日目にオキサリプラチン130mg/m2を静脈内投与し、第1〜14日目にカペシタビン1000mg/m2を1日2回経口投与した(オキサリプラチンは最大8サイクル投与)。本剤との併用投与時は、本剤の投与終了後に化学療法の投与を開始した。