医療用医薬品 : ロカメッツ

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医薬品情報


総称名 ロカメッツ
一般名 ガリウム(68Ga)ゴゼトチド
欧文一般名 Gallium(68Ga)Gozetotide
製剤名 ガリウム(68Ga)ゴゼトチド注射液 調製用
薬効分類名 PSMA放射性リガンド診断薬
薬効分類番号 7290
KEGG DRUG
D12257 ガリウム
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2025年11月 改訂(第2版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ロカメッツキット LOCAMETZ Kit ノバルティスファーマ 7290418D1028 185947円/回分 処方箋医薬品

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

4. 効能または効果

PSMA標的療法の前立腺癌患者への適応判定の補助

5. 効能または効果に関連する注意

本剤で調製したガリウム(68Ga)ゴゼトチドを用いたPET検査は、PSMA標的療法の適応となる前立腺癌患者への適応判定においてPSMA陽性病変の有無に関する情報を得る目的でのみ実施すること。前立腺癌の再発又は転移の診断における有用性は確立していない。

6. 用法及び用量

通常、成人にはガリウム(68Ga)ゴゼトチドとして111〜259MBqを静脈内投与し、投与50〜100分後に陽電子放出断層撮影(PET)法により撮像を開始する。

7. 用法及び用量に関連する注意

7.1 ガリウム(68Ga)ゴゼトチドの調製には、放射性医薬品基準に収載されたガリウム(68Ga)ジェネレータから溶出した塩化ガリウム(68Ga)溶液を用いること。
7.2 撮像時間は、投与量、撮像機器、データ収集条件、画像再構成のアルゴリズム及びパラメータ等を考慮して決定すること。

8. 重要な基本的注意

検査上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

11. 副作用

11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 0.5%未満頻度不明
胃腸障害口内乾燥、悪心、便秘嘔吐、下痢
一般・全身障害及び投与部位の状態疲労、注射部位反応、悪寒

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 ガリウム(68Ga)ジェネレータから塩化ガリウム(68Ga)溶液を本剤のバイアルに直接溶出し、混和した後、立てた状態に置きインキュベーション(20〜30℃で5分間以上)することにより、ガリウム(68Ga)ゴゼトチドを得ること。なお、ガリウム(68Ga)ゴゼトチドの調製手順、品質管理のための試験等の詳細は製造販売業者が提供する注射液調製の手引きを参照すること。
14.1.2 ガリウム(68Ga)ゴゼトチドの品質管理規格は次のとおりである。
外観
無色澄明の液、異物を認めない
pH
3.2〜6.5
標識率
非標識ガリウム(68Ga)≦5%
14.1.3 調製後の注射液は、立てた状態のまま室温で保存し、6時間以内に投与すること。
14.1.4 他の薬剤と混合しないこと。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 局所血管外漏出による被曝及び画像アーチファクトを避けるため、溶解後は緩徐に静脈内投与すること。ガリウム(68Ga)ゴゼトチドは酸性のため、血管外漏出により局所刺激が発現することがある。血管外漏出が発現した場合は、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
14.2.2 膀胱部の被曝を軽減させるため、撮像前後にできるだけ患者に水分を摂取させ、排尿させることが望ましい。
14.3 検査上の注意
ガリウム(68Ga)ゴゼトチドの取込みは他のがん種、非悪性腫瘍及び正常組織でも生じる可能性がある。病理組織学的診断法又はその他の診断法を参照し、ガリウム(68Ga)ゴゼトチドを用いたPET画像所見を解釈することが推奨される。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
日本人去勢抵抗性前立腺癌患者3例にガリウム(68Ga)ゴゼトチド111〜259MBqを単回静脈内投与したときの血液中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
日本人患者にガリウム(68Ga)ゴゼトチド111〜259MBqを単回静脈内投与したときの薬物動態パラメータ
nCmax(%IA/L)AUClast(h・%IA/L)T1/2(h)
36.45
(18.5)
8.93
(29.6)
3.93
(38.1)
日本人患者にガリウム(68Ga)ゴゼトチド111〜259MBqを単回静脈内投与したときの血液中濃度推移(平均値±標準偏差)
16.3 分布
16.3.1 吸収線量
日本人去勢抵抗性前立腺癌患者3例にガリウム(68Ga)ゴゼトチド111〜259MBqを単回静脈内投与したときの各臓器の吸収線量推定値は以下のとおりであった1)。吸収線量推定値は、腎臓、肝臓、涙腺及び唾液腺で高かった。
臓器平均値(mGy/MBq)標準偏差
副腎0.0460.0074
膀胱壁0.100.12
0.00790.0023
0.0130.0023
左結腸0.0240.0038
右結腸0.0540.010
食道0.0140.0024
眼球0.00780.0022
胆嚢壁0.0320.023
心臓壁0.0450.0089
腎臓0.230.14
涙腺0.130.11
肝臓0.170.19
0.0130.0030
膵臓0.0190.0038
前立腺0.0250.0097
直腸0.0130.0042
赤色骨髄0.0170.0023
唾液腺0.120.068
小腸0.0590.016
脾臓0.0650.022
0.0350.011
精巣0.0130.0075
胸腺0.0110.00036
甲状腺0.0130.0073
全身0.0150.0013
実効線量(mSv/MBq)0.0300.0070
16.3.2 血漿蛋白結合率
ゴゼトチドのヒト血漿蛋白結合率は約33%であった2)in vitro)。
16.5 排泄
ガリウム(68Ga)ゴゼトチドは主に腎臓を介して排泄される。前立腺癌の再発が疑われる被験者9例にガリウム(68Ga)ゴゼトチド(平均投与量:112.5MBq)を単回静脈内投与したとき、投与後2時間までの放射能としての尿中累積排泄率は投与量の14%であった3)(外国人データ)。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
ガリウム(68Ga)ゴゼトチドPET/CTスキャンは、成人の遠隔転移を有する前立腺癌患者でのPSMA陽性病変を同定し、以下に示す臨床試験への適格性を確認するために使用された。
17.1.1 国内第II相試験(A11201試験)
PSMA陽性注1)の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺癌(mCRPC)患者のうち、[1]1剤以上の新規アンドロゲン受容体シグナル阻害薬(ARSI)及び1注2)又は2剤のタキサン系抗悪性腫瘍剤による治療歴のある患者12例、[2]1剤のARSIによる治療歴があり、タキサン系抗悪性腫瘍剤による治療歴のない注3)患者18例を対象に、[1]ではルテチウムビピボチドテトラキセタン(177Lu)(7.4GBqを6週間間隔で最大6回静脈内投与)とBSC/BSoC注4)との併用投与の有効性、安全性等を、[2]ではルテチウムビピボチドテトラキセタン(177Lu)の有効性、安全性等を検討することを目的とした非盲検非対照試験を実施した。
主要評価項目である治験担当医師判定による奏効率注5)[90%信頼区間](%)はそれぞれ、[1]25.0[7.2,52.7]、[2]33.3[15.6,55.4]であった。
注1)ガリウム(68Ga)ゴゼトチド(111〜259MBq)を用いたPET/CT検査で、中央判定によりPSMA陽性と診断された患者。計35例が適格性確認を受けた。
注2)2剤目のタキサン系抗悪性腫瘍剤による治療が適応にならないと治験担当医師に判断された場合に、組入れ可能とされた。
注3)2剤目のARSIによる治療が適切と治験担当医師に判断された患者が対象とされた。
注4)アンドロゲン除去療法(ADT)、ARSIの使用は可とされ、他の治験薬、細胞傷害性抗悪性腫瘍剤、免疫療法、他の放射性医薬品、半身放射線療法、PARP阻害剤及びAKT阻害剤の使用は不可とされた。
注5)前立腺癌ワーキンググループ3(PCWG3)基準に基づく奏効率
ルテチウムビピボチドテトラキセタン(177Lu)の副作用は30例中20例(66.7%)に認められた。主な副作用は便秘及び血小板数減少各6例(20.0%)、貧血5例(16.7%)、口内乾燥及び倦怠感各4例(13.3%)、悪心、食欲減退及び味覚不全各3例(10.0%)であった。ガリウム(68Ga)ゴゼトチドの副作用は35例中2例(5.7%)に認められた。主な副作用は血小板減少症及び白血球減少症各1例(2.9%)であった(2023年12月8日データカットオフ)1)
17.1.2 海外第III相試験(B12302/PSMAfore試験)
1剤のARSIによる治療歴があり、タキサン系抗悪性腫瘍剤による治療歴のない注1)PSMA陽性注2)のmCRPC患者469例を対象に、BSC注3)の併用下で、ルテチウムビピボチドテトラキセタン(177Lu)(7.4GBqを6週間間隔で最大6回静脈内投与)と治験担当医師により選択された2剤目のARSIの有効性及び安全性を検討することを目的とした無作為化非盲検比較試験を実施した。
主要評価項目であるPCWG3基準に基づく盲検下独立中央判定によるrPFSは、ARSI群と比較してルテチウムビピボチドテトラキセタン(177Lu)群で統計学的に有意な延長を示した(2022年10月2日データカットオフ)。
注1)タキサン系抗悪性腫瘍剤による治療を延期することが適切と治験担当医師に判断された場合に、組入れ可能とされた。
注2)ガリウム(68Ga)ゴゼトチド(111〜185MBq)を用いたPET/CT検査で、中央判定によりPSMA陽性と診断された患者。計547例が適格性確認を受けた。
注3)ADTの使用は可とされ、他の治験薬、生物学的製剤、免疫療法、細胞傷害性抗悪性腫瘍剤、他の放射性医薬品、PARP阻害剤及び半身放射線療法の使用は不可とされた。また、ルテチウムビピボチドテトラキセタン(177Lu)群ではARSIの使用は不可とされた。
PSMAfore試験:主要評価項目の成績
画像診断に基づく無増悪生存期間(rPFS)*1ルテチウムビピボチドテトラキセタン(177Lu)群
N=233
ARSI群
N=234
イベント数(%)60(25.8)106(45.3)
中央値(月)[95%信頼区間]*29.30[6.77,−]5.55[4.04,5.95]
ハザード比[95%信頼区間]*30.41[0.29,0.56]
P値*4<0.0001
ルテチウムビピボチドテトラキセタン(177Lu)の副作用は227例中199例(87.7%)に認められた。主な副作用は口内乾燥126例(55.5%)、悪心59例(26.0%)、無力症55例(24.2%)、疲労42例(18.5%)、貧血33例(14.5%)、食欲減退32例(14.1%)であった。ガリウム(68Ga)ゴゼトチドの副作用は547例中9例(1.6%)に認められた。主な副作用は口内乾燥2例(0.4%)であった(2024年2月27日データカットオフ)4)

18. 薬効薬理

18.1 測定法
ガリウム(68Ga)ゴゼトチドの放射性核種から放出される放射線(ガンマ線)が核医学検査装置により計数化又は画像化される。
18.2 集積機序
ガリウム(68Ga)ゴゼトチドは、PSMAを高発現する前立腺癌を含むPSMA発現細胞に結合する。

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. ガリウム(68Ga)ゴゼトチド

一般的名称 ガリウム(68Ga)ゴゼトチド
一般的名称(欧名) Gallium(68Ga)Gozetotide
化学名 {N-[(N6-{6-[3-(3-{[{2-[{[5-(2-carboxyethyl)-2-hydroxy-κO-phenyl]methyl}(carboxy-κO-methyl)amino-κN]ethyl}(carboxy-κO-methyl)amino-κN]methyl}-4-hydroxy-κO-phenyl)propanamido]hexanoyl}-L-lysin-N2-yl)carbonyl]-L-glutamato(3-)}(68Ga)gallium
分子式 C44H5968GaN6O17
分子量 1011.90
物理化学的性状 無色澄明の液
核物理学的特性
68Gaとして)5)
・物理的半減期:67.71分
・主なβ線エネルギー:1,899.01keV(87.94%)、821.71keV(1.20%)
・主なγ線エネルギー:1,833.16keV(0.14%)、1,260.97keV(0.09%)、1,077.34keV(3.22%)、805.83keV(0.09%)、578.55keV(0.03%)、511keV(178.28%)
・減衰表:
時間(分)残存放射能
01
150.858
300.736
600.541
900.398
1200.293
1800.158
3600.025
理化学知見その他 調製前の化合物:ゴゼトチド

21. 承認条件

医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。

22. 包装

1バイアル

23. 主要文献

  1. 社内資料:国内第II相試験(A11201試験)(2025年9月19日承認、CTD2.7.6-4.2.1,CTD2.7.2-2.3.1)
  2. 社内資料:ヒト蛋白結合(2025年9月19日承認、CTD2.7.2-2.1.1)
  3. Green MA,et al., Nucl Med Biol., 46, 32-35, (2017) »PubMed
  4. 社内資料:海外第III相試験(B12302試験)(2025年9月19日承認、CTD2.7.6-4.1.2)
  5. Data derived from nudat, (www.nndc.bnl.gov)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
ノバルティスファーマ株式会社 ノバルティスダイレクト
〒105-6333 東京都港区虎ノ門1-23-1
電話:0120-003-293 受付時間:月〜金 9:00〜17:30(祝日及び当社休日を除く)
URL:http://www.novartis.co.jp
製品情報問い合わせ先
ノバルティスファーマ株式会社 ノバルティスダイレクト
〒105-6333 東京都港区虎ノ門1-23-1
電話:0120-003-293 受付時間:月〜金 9:00〜17:30(祝日及び当社休日を除く)
URL:http://www.novartis.co.jp

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売(輸入)
ノバルティスファーマ株式会社
東京都港区虎ノ門1-23-1

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/12/17 版