医薬品情報
| 総称名 |
オーゼイフル |
| 一般名 |
オベポレクストン |
| 欧文一般名 |
Oveporexton |
| 製剤名 |
オベポレクストン錠 |
| 薬効分類名 |
オレキシン2受容体選択的作動薬 |
| 薬効分類番号 |
1190 |
| KEGG DRUG |
|
| JAPIC |
添付文書(PDF)
|
添付文書情報2026年10月 改訂(第2版)
| 販売名 |
欧文商標名 |
製造会社 |
YJコード |
薬価 |
規制区分 |
|
オーゼイフル錠0.5mg
|
Orzeyful Tablets 0.5mg |
武田薬品工業 |
1190037F1026 |
22773.3円/錠 |
処方箋医薬品 |
|
オーゼイフル錠1mg
|
Orzeyful Tablets 1mg |
武田薬品工業 |
1190037F2022 |
22792.5円/錠 |
処方箋医薬品 |
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オーゼイフル錠2mg
|
Orzeyful Tablets 2mg |
武田薬品工業 |
1190037F3029 |
22838.8円/錠 |
処方箋医薬品 |
2. 禁忌
2.1 クラリスロマイシン含有製剤、イトラコナゾール、ボリコナゾール、ポサコナゾール、リトナビル含有製剤、エンシトレルビル フマル酸、コビシスタット含有製剤、セリチニブを投与中の患者[
10.1、
16.7.1参照]
2.3 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
4. 効能または効果
5. 効能または効果に関連する注意
5.1 本剤の投与は、ナルコレプシータイプ1に関する病態、診断、治療に精通した医師又はその医師との連携のもとで行うこと。
5.2 ナルコレプシータイプ1の診断は、ICSD注)の診断基準に基づき慎重に実施し、基準を満たす場合にのみ投与すること。
注)ICSD:International Classification of Sleep Disorders(睡眠障害国際分類)
6. 用法及び用量
通常、成人にはオベポレクストンとして1mgを1日2回経口投与する。起床時に1回目の投与を行い、3時間から5時間後に2回目の投与を行う。なお、忍容性に問題がなく、十分な効果が認められない場合に限り、2mgを1日2回に増量することができる。
7. 用法及び用量に関連する注意
7.1 投与量を増加した場合に、不眠症、頻尿等の副作用の発現頻度が増加するおそれがある。オベポレクストンとして2mgを1日2回に増量した場合は、有効性及び副作用の状況を踏まえ、減量も含め適切な用量を考慮すること。
7.2 中程度のCYP3A阻害作用を有する薬剤と併用する場合は、オベポレクストンの血漿中濃度が上昇し、不眠症、頻尿等の副作用の発現頻度が増加するおそれがあるため、オベポレクストンとして0.5mgを1日2回経口投与とすること。[
10.2、
16.7.2参照]
8. 重要な基本的注意
8.1 ナルコレプシーあるいは本剤の影響により、覚醒レベルが正常に復さない可能性がある。日中の眠気等の臨床症状について観察を十分に行うとともに、必要に応じて自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう指導すること。また、眠気等があらわれた場合には、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事しないよう、患者に指導すること。
8.2 投与中止による影響は、比較臨床試験において体系的に評価していない。投与を中止した後、患者の状態を観察することが望ましい。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 アルコール又は薬物乱用の既往歴のある者
本剤の投与前又は投与中は注意深く観察し、本剤の誤用又は乱用の兆候(投与量の増加及び薬物探索行動等)がないか確認すること。本剤は乱用の可能性がある。[
17.3.1参照]
9.1.2 前立腺肥大症等の下部尿路閉塞疾患を有する患者
膀胱筋を収縮又は緊張させ、排尿障害を悪化させるおそれがある。
9.1.3 過活動性膀胱や尿路感染症を合併している患者
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重度の肝機能障害(Child-Pugh分類C)のある患者
本剤を投与しないこと。本剤の血漿中濃度が上昇するおそれがある。重度の肝機能障害のある患者を対象とした臨床試験は実施していない。[
2.2、
16.6.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。授乳中のラットに本剤100mg/kgを単回投与したとき乳汁中への移行が認められた。
9.7 小児等
9.8 高齢者
10. 相互作用
相互作用序文
本剤は主にCYP3A4で代謝される。[
16.4参照]
薬物代謝酵素用語
CYP3A4
10.1 併用禁忌
強いCYP3A阻害剤 クラリスロマイシン含有製剤 (クラリス)(クラリシッド)(ボノサップ) イトラコナゾール (イトリゾール) ボリコナゾール (ブイフェンド) ポサコナゾール (ノクサフィル) リトナビル含有製剤 (ノービア) (カレトラ) (パキロビッド) エンシトレルビル フマル酸 (ゾコーバ) コビシスタット含有製剤 (ゲンボイヤ) (シムツーザ) (プレジコビックス) セリチニブ (ジカディア) [2.1、16.7.1参照] | 本剤の作用が増強するおそれがある。 | これらの薬剤との併用により本剤の代謝が阻害され、本剤の血漿中濃度が上昇する。 |
10.2 併用注意
中程度のCYP3A阻害剤 ベラパミル ジルチアゼム フルコナゾール等 [7.2、16.7.2参照] | 本剤の作用が増強するおそれがあるので、併用する場合、本剤を減量すること。 | これらの薬剤との併用により本剤の代謝が阻害され、本剤の血漿中濃度が上昇する。 |
| グレープフルーツジュース | 本剤の作用が増強するおそれがある。 | グレープフルーツジュースに含まれる成分により本剤の代謝が阻害され、本剤の血漿中濃度が上昇するおそれがある。 |
強い又は中程度のCYP3A誘導剤 カルバマゼピン フェノバルビタール フェニトイン等 [16.7.3、16.7.4参照] | 本剤の効果が減弱するおそれがあるので、併用を避けることが望ましい。 | これらの薬剤は、本剤の代謝酵素であるCYP3A4を誘導する。これらの薬剤との併用により本剤の代謝が促進され、本剤の血漿中濃度が低下するおそれがある。 |
11. 副作用
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| | 2%以上 | 2%未満 | 頻度不明 |
| 精神神経系 | 不眠症(55.6%) | 錯感覚 | |
| 消化器 | 流涎過多 | | |
| 泌尿器 | 頻尿(54.0%)、尿意切迫(16.7%) | 尿失禁 | |
| 臨床検査 | | 血圧上昇 | 心拍数増加、トランスアミナーゼ上昇、血中クレアチンホスホキナーゼ増加 |
14. 適用上の注意
14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
16. 薬物動態
16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人にオベポレクストン1mg、3mg又は5mgを空腹時に単回経口投与したとき
注)のオベポレクストンの血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった
1)。
単回経口投与後のオベポレクストンの血漿中濃度推移
健康成人におけるオベポレクストン単回経口投与後の薬物動態パラメータ
| | 1mg (n=6) | 3mg (n=6) | 5mg (n=6) |
| Cmax(ng/mL) | 7.162(19.0) | 27.24(10.5) | 24.98(33.8) |
| tmax(h) | 0.60 (0.60,1.08) | 1.00 (1.00,1.00) | 1.50 (1.00,6.00) |
| AUCinf(ng*h/mL) | 78.07(25.6) | 262.6(25.7) | 371.1(24.5) |
| t1/2z(h) | 18.88(37.2) | 20.73(48.5) | 17.90(37.8) |
16.1.2 反復投与
ナルコレプシータイプ1患者集団にオベポレクストン1mg又は2mgを3時間間隔で1日2回反復経口投与したときのオベポレクストンの定常状態における曝露量パラメータを母集団薬物動態モデルを用いたシミュレーションにより推定した結果は以下のとおりであった
2)。
ナルコレプシータイプ1患者集団におけるオベポレクストン反復経口投与後の定常状態における曝露量パラメータ
| | 1mgBID | 2mgBID |
| Cmax,ss(ng/mL) | 12.8 | 25.4 |
| Cmin,ss(ng/mL) | 4.69 | 9.4 |
| Cavg,ss(ng/mL) | 7.25 | 14.5 |
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人に高脂肪・高カロリー食を摂取後にオベポレクストン2mgを単回経口投与したとき
注)、空腹時に単回経口投与したときと比較して、オベポレクストンのCmaxは3%低く、AUClast及びAUCinfはそれぞれ5%及び6%大きかった
3)(外国人データ)。
16.3 分布
16.3.1 分布容積
オベポレクストンの定常状態における見かけの分布容積は約325L(個体間変動:19.0%)であった
2)。
16.3.2 タンパク結合率
ヒト血漿中における[
3H]オベポレクストンのタンパク結合率は高く(96%超)、濃度非依存的であった(
in vitro)
4)。
16.3.3 血球移行性
ヒトにおける血液−血漿中濃度比は0.61〜0.90であった
5)(外国人データ)。
16.4 代謝
オベポレクストンは主に肝臓でのCYP3A4を介した代謝によって消失する(
in vitro)
6)。[
10.参照]
16.5 排泄
健康成人に[
14C]オベポレクストン25mgを単回経口投与したとき
注)、総放射能の80.5%が糞便中に、11.0%が尿中に排泄された。未変化体の尿中排泄率は1%未満であった
5)(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
オベポレクストン2mgを3時間の間隔を空けて2回(計4mg)経口投与したとき、透析を受けていない重度の腎機能障害(eGFR:30mL/min未満)を有する被験者では、正常な腎機能(eGFR:90mL/min以上)を有する被験者と比較して、オベポレクストンのCmaxは16%低く、AUCinfは45%大きかった
7)(外国人データ)。
16.6.2 肝機能障害患者
オベポレクストン2mgを3時間の間隔を空けて2回(計4mg)経口投与したとき、軽度の肝機能障害(Child-Pugh分類A)を有する被験者では、正常な肝機能を有する被験者と比較して、オベポレクストンのCmaxは16%高く、AUCinfは38%大きかった。また、中等度の肝機能障害(Child-Pugh分類B)を有する被験者では、正常な肝機能を有する被験者と比較して、オベポレクストンのCmaxは17%低く、AUCinfは15%大きかった
8)(外国人データ)。[
2.2、
9.3.1参照]
16.7 薬物相互作用
16.7.1 イトラコナゾール
イトラコナゾール(強いCYP3A阻害剤)200mgを1日1回17日間反復経口投与し、イトラコナゾールの投与4日目にオベポレクストン1mgを単回経口投与したとき、オベポレクストン単独投与時と比較して、オベポレクストンのCmax及びAUCinfはそれぞれ67%及び643%増加し、終末相における消失半減期は357%延長した
9)(外国人データ)。[
2.1、
10.1参照]
16.7.2 フルコナゾール
フルコナゾール(中程度のCYP3A阻害剤)400mgを単回経口投与後に200mgを1日1回7日間反復経口投与し、フルコナゾール200mgの投与3日目にオベポレクストン10mgを単回経口投与したとき
注)、オベポレクストン単独投与時と比較して、オベポレクストンのCmax及びAUCinfはそれぞれ50%及び187%増加し、終末相における消失半減期は78%延長した
9)(外国人データ)。[
7.2、
10.2参照]
16.7.3 フェニトイン
フェニトイン(強いCYP3A誘導剤)100mgを1日3回18日間反復経口投与し、フェニトインの投与14日目にオベポレクストン10mgを単回経口投与したとき
注)、オベポレクストン単独投与時と比較して、オベポレクストンのCmax及びAUCinfはそれぞれ56%及び81%減少した
9)(外国人データ)。[
10.2参照]
16.7.4 生理学的薬物速度論モデルによるシミュレーション
シメチジン(弱いCYP3A阻害剤)400mgを1日3回、エファビレンツ(中程度のCYP3A誘導剤)(国内未承認薬)600mgを1日1回、又はモダフィニル(弱いCYP3A誘導剤)200mgを1日1回反復経口投与し、オベポレクストン2mgを3時間の間隔を空けて1日2回反復経口投与したとき、オベポレクストン単独投与時と比較して、シメチジン(弱いCYP3A阻害剤)との併用時にはオベポレクストンのC
max,ss及びAUC
24,ssはそれぞれ15%及び22%増加し、エファビレンツ(中程度のCYP3A誘導剤)との併用時にはオベポレクストンのC
max,ss及びAUC
24,ssはそれぞれ55%及び73%減少し、モダフィニル(弱いCYP3A誘導剤)との併用時にはオベポレクストンのC
max,ss及びAUC
24,ssはそれぞれ19%及び27%減少すると予測された
10)。[
10.2参照]
注)本剤の承認された用法及び用量は1〜2mgを1日2回経口投与である。
17. 臨床成績
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国際共同第III相試験(二重盲検比較試験)(jRCT2051240083)
睡眠障害国際分類(ICSD-3又はICSD-3-TR)の基準によりナルコレプシータイプ1と診断された16歳以上の患者168例(うち日本人患者は25例)を対象に無作為化を行い、プラセボ、本剤1mg、又は本剤2mgを1日2回、12週間投与した。投与時間は、1回目の投与は朝(午前10時まで)、2回目の投与は1回目の投与から3時間以上空けた午後1時までとされた。
主要評価項目である覚醒維持検査(MWT)による平均睡眠潜時の12週時におけるベースラインからの変化量は、以下のとおりであり、本剤各群はプラセボ群に対して統計学的に有意な改善が認められた。また、副次的評価項目であるエプワース眠気尺度(ESS)の合計スコアの12週時におけるベースラインからの変化量及び12週時における1週間あたりのカタプレキシー発現率(WCR)は、以下のとおりであった
11)。
MWTによる平均睡眠潜時注1)のベースラインからWeek 12までの変化量(FAS)
| | ベースライン | Week 12 | ベースラインからWeek 12までの変化量 [95%CI]注2),注3) | プラセボ群との群間差 [95%CI]注2),注3) | p値注4) |
| プラセボ群 | 5.11±6.78 (41) | 4.52±7.56 (36) | −1.32 [−4.27,1.62] | − | − |
本剤 1mg BID群 | 5.50±7.69 (59) | 19.30±11.36 (56) | 12.51 [9.99,15.02] | 13.83 [10.23,17.44] | <0.001 |
本剤 2mg BID群 | 4.41±5.52 (66) | 21.76±9.77 (62) | 15.87 [13.51,18.24] | 17.20 [13.66,20.73] | <0.001 |
ESS合計スコアのWeek 12におけるベースラインからの変化量(FAS)
| | ベースライン | Week 12 | ベースラインからWeek 12までの変化量 [95%CI]注1),注2) | プラセボ群との群間差 [95%CI]注1),注2) |
| プラセボ群 | 18.2±3.61(41) | 16.5±5.34(36) | −1.42 [−2.97,0.14] | − |
本剤 1mg BID群 | 18.2±2.63(61) | 8.3±4.64(57) | −9.42 [−10.75,−8.08] | −8.00 [−9.87,−6.13] |
本剤 2mg BID群 | 19.0±3.22(66) | 7.0±4.41(64) | −11.17 [−12.38,−9.95] | −9.75 [−11.59,−7.90] |
Week 12におけるWCR(FAS)
| | Week 12におけるWCR | Week 12におけるWCRの比 (本剤群vsプラセボ群) |
| プラセボ群 | 34.04[22.70,51.06](41) | − |
| 本剤1mg BID群 | 11.50[7.33,18.03](61) | 0.34[0.20,0.57] |
| 本剤2mg BID群 | 12.80[9.24,17.71](66) | 0.38[0.23,0.61] |
副作用発現頻度は本剤1mg BID群76.7%(46/60例)及び本剤2mg BID群80.3%(53/66例)であった。主な副作用(本剤1mg BID群、本剤2mg BID群)は、不眠症〔53.3%(32/60例)、56.1%(37/66例)〕、頻尿〔53.3%(32/60例)、54.5%(36/66例)〕、尿意切迫〔15.0%(9/60例)、18.2%(12/66例)〕、流涎過多〔8.3%(5/60例)、6.1%(4/66例)〕及び頭痛〔3.3%(2/60例)、7.6%(5/66例)〕であった
11)。肝機能検査値については、トランスアミナーゼ上昇
注1)が本剤1mg BID群で1.7%(1/60例)、2mg BID群で0%及びプラセボ群で2.4%(1/41例)に認められた。トランスアミナーゼ以外の肝機能検査値のみの上昇
注2)は本剤1mg BID群で3.3%(2/60例)、本剤2mg BID群で3.0%(2/66例)及びプラセボ群で2.4%(1/41例)に認められた
12)。
17.1.2 国際共同長期継続投与試験(jRCT2031230135)
先行する第I、II及びIII相試験を完了したナルコレプシータイプ1及びナルコレプシータイプ2患者
注3)を対象にオベポレクストンを1日投与量として1mg〜7mg、1日1回又は1日2回投与した
注4)。主目的である長期安全性の評価において、ナルコレプシータイプ1患者を対象とした中間解析〔356例(うち日本人患者は25例)〕時点の、本剤群での副作用発現頻度は36.8%(131/356例)で、主な副作用は、頻尿14.3%(51/356例)、不眠症12.4%(44/356例)及び尿意切迫9.6%(34/356例)であった
13)。肝機能検査値については、トランスアミナーゼ上昇
注1)が本剤群で3.9%(14/356例)に認められた。トランスアミナーゼ以外の肝機能検査値のみの上昇
注2)は本剤群で1.4%(5/356例)に認められた
14)。
17.3 その他
17.3.1 薬物乱用の可能性
レクリエーションドラッグを使用している健康成人50例にオベポレクストン6mg、18mg及び30mgを単回投与したとき
注4)の乱用可能性をフェンテルミン(国内未承認薬)75mgと比較して評価した。オベポレクストン6mg群における薬物嗜好性はフェンテルミン75mg群と比較して低く、オベポレクストン18mg群及び30mg群における薬物嗜好性はフェンテルミン75mg群と同程度であることが示された。オベポレクストン群で認められた乱用に関連する副作用の発現頻度は、多幸気分〔プラセボ群0%、オベポレクストン群4.0%(2/50例、いずれも30mg群)及びフェンテルミン群4.1%(2/49例)〕並びにびくびく感〔プラセボ群0%、オベポレクストン群2.0%(1/50例、18mg群)及びフェンテルミン群0%〕であった
15)(外国人データ)。[
9.1.1参照]
注1)AST又はALTが基準値上限(ULN)の3倍超
注2)ビリルビンがULNの1.5倍超又はGGTがULNの3倍超
注3)本剤の承認された効能又は効果は「ナルコレプシータイプ1」である。
注4)本剤の承認された用法及び用量は1〜2mgを1日2回経口投与である。
18. 薬効薬理
18.1 作用機序
オベポレクストンはオレキシン2受容体選択的作動薬である。神経ペプチドであるオレキシンは、オレキシン受容体を活性化することにより、覚醒、睡眠や注意力を調節している。ナルコレプシータイプ1は、脳内でオレキシン産生細胞が脱落することで発症する。オレキシン2受容体を活性化することにより、オベポレクストンは、持続的な覚醒を促進し、カタプレキシーを含む異常な急速眼球運動(REM)睡眠関連の症状を軽減させる
16)。
18.2 ナルコレプシーの諸症状に対する作用
多相性睡眠構造のマウスや単相性睡眠構造のサルにおいて、オベポレクストンは覚醒を促進した。さらにオベポレクストンは、オレキシン神経細胞を特異的に欠損させたナルコレプシーモデルマウスにおいて、用量依存的に覚醒時間を延長して覚醒の断片化を改善するとともに、カタプレキシー様症状を抑制した
16)。
19. 有効成分に関する理化学的知見
19.1. オベポレクストン
| 一般的名称 |
オベポレクストン |
| 一般的名称(欧名) |
Oveporexton |
| 化学名 |
N-{(2S,3R)-4,4-Difluoro-1-(2-hydroxy-2-methylpropanoyl)-2-[(2,3',5'-trifluoro-[1,1'-biphenyl]-3-yl)methyl]pyrrolidin-3-yl}ethane-1-sulfonamide |
| 分子式 |
C23H25F5N2O4S |
| 分子量 |
520.51 |
| 融点 |
137℃ |
| 物理化学的性状 |
白色〜ほとんど白色の粉末 |
| KEGG DRUG |
|
21. 承認条件
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
22. 包装
<オーゼイフル錠0.5mg>
<オーゼイフル錠1mg>
<オーゼイフル錠2mg>
23. 主要文献
-
オベポレクストンの臨床薬物動態試験成績(2026年8月24日承認、CTD 2.7.6.3)
-
オベポレクストンの薬物動態特性(母集団薬物動態解析)(2026年8月24日承認、CTD 2.7.2.3.4)
-
オベポレクストンの食事の影響試験成績(2026年8月24日承認、CTD 2.7.6.7)
-
オベポレクストンの非臨床薬物動態試験成績[1](2026年8月24日承認、CTD 2.6.4.4)
-
オベポレクストンのマスバランス試験成績(2026年8月24日承認、CTD 2.7.6.1)
-
オベポレクストンの非臨床薬物動態試験成績[2](2026年8月24日承認、CTD 2.6.4.5)
-
オベポレクストンの腎機能障害の影響試験(2026年8月24日承認、CTD 2.7.6.5)
-
オベポレクストンの肝機能障害の影響試験(2026年8月24日承認、CTD 2.7.6.4)
-
オベポレクストンの薬物相互作用試験(2026年8月24日承認、CTD 2.7.6.6)
-
オベポレクストンの薬物相互作用(生理学的薬物速度論モデル解析)(2026年8月24日承認、CTD 2.7.2.3.6)
-
オベポレクストンの国際共同第III相試験成績(2026年8月24日承認、CTD 2.7.6.10)
-
オベポレクストンの国際共同第III相試験成績(TAK-861-3001試験、社内資料)
-
オベポレクストンの国際共同長期継続投与試験成績(2026年8月24日承認、CTD 2.7.6.12)
-
オベポレクストンの国際共同長期継続投与試験成績(2026年8月24日承認、CTD 2.7.4.2.6)
-
オベポレクストンの薬物乱用の可能性に関する試験(2026年8月24日承認、CTD 2.7.6.13)
-
オベポレクストンの非臨床薬理試験成績(2026年8月24日承認、CTD 2.6.2.2)
24. 文献請求先及び問い合わせ先
文献請求先
武田薬品工業株式会社
くすり相談室
〒103-8668
東京都中央区日本橋本町二丁目1番1号
電話:フリーダイヤル 0120-566-587 受付時間 9:00〜17:30(土日祝日・弊社休業日を除く)
製品情報問い合わせ先
武田薬品工業株式会社
くすり相談室
〒103-8668
東京都中央区日本橋本町二丁目1番1号
電話:フリーダイヤル 0120-566-587 受付時間 9:00〜17:30(土日祝日・弊社休業日を除く)
25. 保険給付上の注意
本剤は新医薬品であるため、厚生労働省告示第107号(平成18年3月6日付)に基づき、2027年10月末日までは、1回14日分を限度とした投薬しか認められない。
26. 製造販売業者等
26.1 製造販売元
武田薬品工業株式会社
〒540-8645
大阪市中央区道修町四丁目1番1号