医療用医薬品 : ヒアニュオ

List   Top

医薬品情報


総称名 ヒアニュオ
一般名 セバベルチニブ水和物
欧文一般名 Sevabertinib Hydrate
製剤名 セバベルチニブ錠
薬効分類名 抗悪性腫瘍剤
HER2注1)チロシンキナーゼ阻害剤 注1)HER2:Human Epidermal Growth Factor Receptor Type 2(ヒト上皮増殖因子受容体2型、別称:c-erbB-2)
薬効分類番号 4291
KEGG DRUG
D13116 セバベルチニブ水和物
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
医薬品情報の概要は KEGG DRUG ページをご覧ください。

添付文書情報2026年9月 改訂(第2版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ヒアニュオ錠10mg HYRNUO tablets 10mg バイエル薬品 42910J8F1020 劇薬, 処方箋医薬品

1. 警告

本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に本剤の有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

4. 効能または効果

HER2ERBB2)遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌

5. 効能または効果に関連する注意

5.1 臨床試験に組み入れられた患者の遺伝子変異の種類等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、本剤以外の治療の実施についても慎重に検討し、適応患者の選択を行うこと。[17.1.1参照]
5.2 本剤の術前・術後補助療法における有効性及び安全性は確立していない。
5.3 十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、HER2ERBB2)遺伝子変異が確認された患者に投与すること。検査にあたっては、承認された体外診断用医薬品又は医療機器を用いること。なお、承認された体外診断用医薬品又は医療機器に関する情報については、以下のウェブサイトから入手可能である:
https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/review-information/cd/0001.html

6. 用法及び用量

通常、成人にはセバベルチニブとして1回20mgを1日2回食後に経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。

7. 用法及び用量に関連する注意

7.1 他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
7.2 本剤投与により副作用が発現した場合には、以下の基準を参考に、本剤を休薬、減量又は中止すること。
・減量する場合の投与量
減量レベル投与量
1段階減量1回10mg1日2回
2段階減量1回10mg1日1回
中止1回10mg1日1回で忍容不能な場合、投与を中止する。
・本剤の休薬、減量又は中止基準の目安
副作用程度処置
肝機能障害ベースライン値が正常範囲内の場合でグレード2のAST増加、ALT増加又は総ビリルビン増加初回の場合はグレード1以下になるまで休薬し、1段階減量して再開できる。
ベースライン値を問わず、グレード3のAST増加、ALT増加又は総ビリルビン増加初回の場合はグレード1以下になるまで休薬し、1段階減量して再開できる。
ベースライン値を問わず、グレード4のAST増加、ALT増加若しくは総ビリルビン増加又はALT若しくはASTが基準値上限の3倍以上かつ総ビリルビンが基準値上限の2倍以上投与を中止する。
間質性肺疾患全グレード投与を中止する。
上記以外の副作用グレード2(許容できない又は再発した場合)・グレード1以下に回復するまで休薬する。
・同じ用量又は1段階減量して再開できる。
グレード3・グレード1以下に回復するまで休薬する。
・初発の場合は、同じ用量又は1段階減量して再開できる。
・再発の場合は、1段階減量して再開できる。
グレード4投与を中止する。
7.3 強いCYP3A阻害作用を有する薬剤との併用が避けられない場合には、以下の用量調節基準に従い、本剤を減量、又は減量した用量で開始すること。用量調節前の投与量が1回10mg1日1回の場合は、併用しないこと。[10.216.7.1参照]
・強いCYP3A阻害剤との併用時の用量調節基準
用量調節前の投与量用量調節後の投与量
1回20mg1日2回1回10mg1日2回
1回10mg1日2回1回10mg1日1回
1回10mg1日1回併用しないこと。

8. 重要な基本的注意

8.1 肝機能障害があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[7.211.1.2参照]
8.2 間質性肺疾患があらわれることがあるので、初期症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認及び胸部画像検査の実施等、患者の状態を十分に観察すること。また、患者に対して、初期症状があらわれた場合には、速やかに医療機関を受診するよう説明すること。[7.211.1.3参照]
8.3 左室駆出率(LVEF)低下があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は適宜心機能検査(心エコー等)を行い、患者の状態(LVEFの変動を含む)を十分に観察すること。[9.1.1参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 左室駆出率(LVEF)が低下している患者
LVEF低下を悪化させるおそれがある。[8.3参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重度の肝機能障害(Child-Pugh分類C)を有する患者
本剤は主に肝臓で代謝されるため、血漿中濃度が上昇する可能性がある。なお、重度の肝機能障害患者を対象とした臨床試験は実施していない。
9.4 生殖能を有する者
9.4.1 妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後1週間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。[9.5参照]
9.4.2 男性には、本剤投与中及び最終投与後1週間においてバリア法(コンドーム)を用いて避妊する必要性について説明すること。[9.5参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物において、HER2又はEGFRのシグナル伝達の欠損は、胚・胎児発育障害、胚致死及び出生後死亡に至ることが示されている。胚・胎児発生試験(妊娠ラット)において、臨床曝露量未満に相当する用量で、胎児体重の減少及び子宮重量の減少が認められている。[9.4.19.4.2参照]
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。ヒトでの乳汁移行に関するデータはないが、動物実験(ラット)で本剤又はその代謝物が乳汁中に移行するとの報告がある。乳児が乳汁を介して摂取した場合、乳児に重篤な副作用が発現するおそれがある。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

10. 相互作用

相互作用序文
本剤は、主にCYP3A4によって代謝される。また、本剤はCYP1A1、CYP2C8、CYP3A、P-糖タンパク(P-gp)、MATE1及びMATE2-Kの阻害作用を示す。[16.4参照]
薬物代謝酵素用語
CYP3A4
薬物代謝酵素用語
CYP1A1
薬物代謝酵素用語
CYP2C8
薬物代謝酵素用語
CYP3A
薬物代謝酵素用語
P-糖タンパク(P-gp)
薬物代謝酵素用語
MATE1
薬物代謝酵素用語
MATE2-K
10.2 併用注意
強いCYP3A阻害剤
イトラコナゾール、クラリスロマイシン、コビシスタット含有製剤、リトナビル含有製剤等
グレープフルーツ含有食品
7.316.7.1参照]
本剤の副作用が増強されるおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避けること。やむを得ず併用する場合には、本剤を減量するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。これらの薬剤がCYP3Aを阻害することにより、本剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。
中程度のCYP3A阻害剤
エリスロマイシン、ベラパミル、アプレピタント等
本剤の副作用が増強されるおそれがあるので、併用する場合は患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。これらの薬剤がCYP3Aを阻害することにより、本剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。
強い又は中程度のCYP3A誘導剤
カルバマゼピン、フェニトイン、リファンピシン、ボセンタン等
セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品
16.7.2参照]
本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避け、CYP3A誘導作用のない又は弱い薬剤への代替を考慮すること。これらの薬剤がCYP3Aを誘導することにより、本剤の血漿中濃度が低下する可能性がある。
CYP3Aの基質となる薬剤
シクロスポリン、キニジン、タクロリムス等
16.7.3参照]
これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるため、併用する場合は患者の状態を慎重に観察すること。本剤がCYP3Aを阻害することにより、これらの薬剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。
CYP1A1の基質となる薬剤
リオシグアト、グラニセトロン等
16.7.5参照]
これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるため、併用する場合は患者の状態を慎重に観察すること。本剤がCYP1A1を阻害することにより、これらの薬剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。
CYP2C8の基質となる薬剤
レパグリニド、ピオグリタゾン、モンテルカスト等
16.7.5参照]
これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるため、併用する場合は患者の状態を慎重に観察すること。本剤がCYP2C8を阻害することにより、これらの薬剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。
治療域の狭いP-gpの基質となる薬剤
ジゴキシン等
16.7.4参照]
これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるため、併用する場合は患者の状態を慎重に観察すること。本剤がP-gpを阻害することにより、これらの薬剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。
MATE1及びMATE2-Kの基質となる薬剤
メトホルミン、シスプラチン等
16.7.5参照]
これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるため、併用する場合は患者の状態を慎重に観察すること。本剤がMATE1及びMATE2-Kを阻害することにより、これらの薬剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 重度の下痢(13.9%)
脱水及び電解質失調を来すおそれがある。下痢の兆候又は排便回数の増加がみられた場合は、止瀉薬(ロペラミド等)の投与、補液等の適切な処置を行うとともに、本剤の休薬、減量又は中止を考慮すること。
11.1.2 肝機能障害(25.4%)[7.28.1参照]
11.1.3 間質性肺疾患(頻度不明)[7.28.2参照]
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 20%以上10〜20%未満10%未満
胃腸障害下痢(72.7%)、口内炎(34.0%)悪心、嘔吐腹痛
皮膚および皮下組織障害発疹(67.0%)、爪囲炎(30.6%)皮膚乾燥、そう痒症脱毛症、手掌・足底発赤知覚不全症候群
代謝および栄養障害低カリウム血症(20.6%)食欲減退低マグネシウム血症、高トリグリセリド血症、低リン血症、低アルブミン血症、低カルシウム血症、高血糖、低ナトリウム血症
臨床検査 リパーゼ増加、アミラーゼ増加、体重減少血中クレアチニン増加、ALP増加、血中尿素増加、糸球体濾過率減少
血液およびリンパ系障害 貧血リンパ球減少、白血球減少、血小板減少、好中球減少
一般・全身障害および投与部位の状態  疲労
心臓障害  心電図QT延長、頻脈、上室性期外収縮
眼障害  ドライアイ、結膜炎、眼球乾燥症
腎および尿路障害  蛋白尿

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回及び反復投与
日本人の進行非小細胞肺癌患者に本剤20mgを食後に単回及び1日2回反復経口投与したときのセバベルチニブの血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった。また、本剤20mgを食後に1日2回反復経口投与した際の蓄積率は1.65であった(日本人及び外国人データ)。
パラメータn単回投与n反復投与
(1日2回投与15日目)
AUC(0-12)(μg・h/L)203980(45.7)146520(32.8)
Cmax(μg/L)20693(48.3)14875(30.4)
t1/2(h)195.61(21.4)
Tmax(h)202.87(0.55−7.90)143.00(0.83−4.00)
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人21例に本剤20mgを単回経口投与したとき、空腹時投与に対する高脂肪食摂取後投与におけるセバベルチニブのAUC及びCmaxの幾何平均値の比は、それぞれ0.72及び0.44であり、空腹時投与に対する低脂肪食摂取後投与におけるセバベルチニブのAUC及びCmaxの幾何平均値の比は、それぞれ0.84及び0.72であった。
16.3 分布
セバベルチニブのヒト血漿タンパク結合率は95.3%であり、M1(脱水素体)のヒト血漿タンパク結合率は98.1%であった(in vitro)。
16.4 代謝
セバベルチニブは主にCYP3A4によって酸化的に代謝され、主にM1が産生された(in vitro)。CYP1A1による酸化的代謝及びUGTによるグルクロン酸抱合もわずかに認められた(in vitro)。[10.参照]
健康成人8例に[14C]セバベルチニブ40mg注)を単回経口投与したとき、血漿中セバベルチニブ及びM1のAUCは、血漿中総放射能のAUCのそれぞれ59及び39%であった(外国人データ)。
16.5 排泄
健康成人8例に[14C]セバベルチニブ40mg注)を単回経口投与したとき、投与放射能の84%が糞中に排泄され、10%が尿中に排泄された。また、投与放射能の1%が未変化体として尿中に排泄された(外国人データ)。
16.7 薬物相互作用
16.7.1 イトラコナゾール
健康成人14例に、イトラコナゾール(強いCYP3A阻害剤)200mgを1日1回3日間反復経口投与した後、本剤10mg注)を食後に単回経口投与で併用したとき、本剤単独投与時に対するイトラコナゾール併用投与時のセバベルチニブのAUC及びCmaxの幾何平均値の比は、それぞれ2.3及び1.6であった(外国人データ)。[7.310.2参照]
16.7.2 カルバマゼピン
健康成人15例に、カルバマゼピン(強いCYP3A誘導剤)100〜300mgを1日2回11日間反復経口投与した後、本剤40mg注)を食後に単回経口投与で併用したとき、本剤単独投与時に対するカルバマゼピン併用投与時のセバベルチニブのAUC及びCmaxの幾何平均値の比は、それぞれ0.21及び0.43であった(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.3 ミダゾラム
健康成人11例に、本剤20mgを食後に1日2回9日間反復経口投与した後、ミダゾラム(CYP3Aの基質)1mgを食後に単回経口投与で併用したとき、ミダゾラム単独投与時に対する本剤併用投与時のミダゾラムのAUC及びCmaxの幾何平均値の比は、それぞれ1.95及び1.79であった(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.4 ダビガトランエテキシラート
健康成人15例に、本剤20mgを食後に1日2回3日間反復経口投与した後、ダビガトランエテキシラート(P-gpの基質)75mgを食後に単回経口投与で併用したとき、ダビガトランエテキシラート単独投与時に対する本剤併用投与時のダビガトランエテキシラートのAUC及びCmaxの幾何平均値の比は、それぞれ1.39及び0.98であった(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.5 その他
健康成人21例に、エソメプラゾール(プロトンポンプ阻害剤)40mgを空腹時に1日1回3日間反復経口投与した後、本剤20mgを食後に単回経口投与で併用したとき、本剤単独投与時に対するエソメプラゾール併用投与時のセバベルチニブのAUC及びCmaxの幾何平均値の比は、それぞれ0.90及び0.71であった(外国人データ)。
健康成人14例に、本剤20mgを食後に1日2回6日間反復経口投与した後、ロスバスタチン[乳癌耐性タンパク(BCRP)の基質]10mgを食後に単回経口投与で併用したとき、ロスバスタチン単独投与時に対する本剤併用投与時のロスバスタチンのAUC及びCmaxの幾何平均値の比は、それぞれ1.25及び1.37であった(外国人データ)。
セバベルチニブはCYP1A1、CYP2C8、MATE1及びMATE2-Kを阻害し、M1はCYP1A1、MATE1及びMATE2-Kを阻害した(in vitro)。また、セバベルチニブはP-gp及びBCRPの基質である(in vitro)。[10.2参照]
注)本剤の承認用法・用量は「セバベルチニブとして1回20mgを1日2回、食後に経口投与」である。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国際共同第I/II相試験(SOHO-01)(jRCT2031220233)
HER2ERBB2)遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者を対象とした国際共同第I/II相試験で本剤を1回20mg1日2回経口投与された[1]化学療法歴のない患者を対象としたコホート(73例、日本人6例を含む)、[2]化学療法歴があり、かつHER2を標的とした抗悪性腫瘍剤による治療歴のない患者を対象としたコホート(81例、日本人9例を含む)及び[3]HER2を標的とした抗体薬物複合体による治療歴のある患者を対象としたコホート(55例、日本人6例を含む)におけるRECIST ver.1.1に基づく盲検下独立中央審査判定による奏効率[95%信頼区間]は、それぞれ[1]67.1%[55.1,77.7](49/73例)、[2]64.2%[52.8,74.6](52/81例)及び[3]38.2%[25.4,52.3](21/55例)であった(2025年3月28日データカットオフ)。
また、HER2ERBB2)遺伝子変異の種類別の奏効率の結果は、下表のとおりであった(2025年8月7日データカットオフ)。
HER2ERBB2)遺伝子変異の種類別の奏効率
HER2ERBB2
遺伝子変異
奏効例数/評価例数奏効率[95%信頼区間](%)
[1]全体53/7372.6
[60.9,82.4]
TKD変異エクソン20挿入変異51/6973.9
[61.9,83.7]
TKD点変異0/20
[0,84.2]
TKD以外の変異TMD挿入変異1/1100
[2.5,100]
JMD挿入変異1/1100
[2.5,100]
[2]全体54/8166.7
[55.3,76.8]
TKD変異エクソン20挿入変異48/6969.6
[57.3,80.1]
TKD点変異4/4100
[39.8,100]
TKD以外の変異ECD点変異2/450.0
[6.8,93.2]
TMD点変異0/30
[0,70.8]
TKD及びTKD以外の変異TKD/ECD点変異0/10
[0,97.5]
[3]全体21/5538.2
[25.4,52.3]
TKD変異エクソン20挿入変異20/4940.8
[27.0,55.8]
TKD点変異0/30
[0,70.8]
TKD以外の変異TMD挿入変異0/10
[0,97.5]
TMD点変異1/250.0
[1.3,98.7]
副作用は、[1]71/73例(97.3%)、[2]78/81例(96.3%)、[3]55/55例(100%)に認められた。主な副作用は、[1]下痢61例(83.6%)、発疹35例(47.9%)、口内炎19例(26.0%)、爪囲炎及び貧血各15例(20.5%)、[2]下痢70例(86.4%)、発疹41例(50.6%)、爪囲炎22例(27.2%)、そう痒症16例(19.8%)、悪心及び口内炎各15例(18.5%)、[3]下痢50例(90.9%)、発疹26例(47.3%)、低カリウム血症及び爪囲炎各16例(29.1%)、悪心12例(21.8%)であった。[5.1参照]

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
セバベルチニブは、エクソン20挿入変異等を有するHER2のチロシンキナーゼ活性を阻害し、下流のシグナル伝達を阻害することにより、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられている。
18.2 抗腫瘍効果
セバベルチニブは、HER2ERBB2)遺伝子のエクソン20挿入変異を有する非小細胞肺癌患者由来CTG-2543腫瘍組織片を皮下移植したヌードマウスにおいて、腫瘍増殖抑制作用を示した。

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. セバベルチニブ水和物

一般的名称 セバベルチニブ水和物
一般的名称(欧名) Sevabertinib Hydrate
化学名 3-(3-Chloro-2-methoxyanilino)-2-{3-[(2S)-1,4-dioxan-2-ylmethoxy]pyridin-4-yl}-1,5,6,7-tetrahydro-4H-pyrrolo[3,2-c]pyridin-4-one hydrate
分子式 C24H25ClN4O5xH2O
分子量 484.93(無水物)
物理化学的性状 本品は白色〜黄色又は帯赤白色の粉末である。
KEGG DRUG D13116

21. 承認条件

医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。

22. 包装

56錠[28錠(PTP)×2]

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
バイエル薬品株式会社 メディカルインフォメーション
〒530-0001 大阪市北区梅田二丁目4番9号
文献請求先
製品情報問い合わせ先
バイエル薬品株式会社
電話:0120-106-398
バイエル医療用医薬品のお問い合わせ先

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
バイエル薬品株式会社
大阪市北区梅田二丁目4番9号

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2026/09/16 版