抗アセチルコリン受容体抗体陽性の18歳以上の全身型重症筋無力症患者260例(日本人15例を含む)を対象とした多施設共同プラセボ対照ランダム化二重盲検並行群間比較試験が実施された。対象は、体重が40kg以上で、Myasthenia Gravis Foundation of America(MGFA)分類がII〜IV、Myasthenia Gravis-Activities of Daily Living(MG-ADL)総スコアが5以上の患者とした。なお、治験薬投与開始前3年以内又は投与開始時点で髄膜炎菌ワクチン接種を必須とした。治験薬投与開始2週間前までに髄膜炎菌ワクチン接種を受けていない患者には、治験薬投与開始時からワクチン接種2週間後まで抗生物質を予防的に投与することとした。
本試験では、26週間の二重盲検期とそれに続く非盲検の継続投与期を設定した。二重盲検期には本剤群に1日目に初回用量、初回投与2週以降は維持用量を、下表に示す体重に基づく用量で週1回皮下投与した。継続投与期には投与26週時に本剤群には維持用量、プラセボ群には体重に基づく本剤の初回用量を盲検下で皮下投与し、その後はすべての患者に本剤の体重に基づく維持用量を非盲検下で週1回皮下投与した。なお、二重盲検期を通じて用量を一定とする標準治療(AChE阻害薬、ステロイド及び免疫抑制剤)が併用可能とされた。
| 体重 | 初回用量 | 維持用量 |
| 40kg以上80kg未満 | 600mg | 300mg |
| 80kg以上 | 900mg | 600mg |
主要評価項目である「ベースラインから投与26週後までのMG-ADL総スコアの変化量」の結果は下表のとおりであり、プラセボ群と本剤群との間に統計学的に有意な差が認められた。また、副次評価項目である「ベースラインから投与26週後までのQuantitative Myasthenia Gravis score for disease severity(QMG)総スコアの変化量」の結果は下表のとおりであった
2)。
表 投与26週後におけるMG-ADL総スコアのベースラインからの変化量(FAS)
| | ベースライン | 26週 | 変化量a),b) | 変化量の群間差[95%CI]b) | p値b),c) |
| プラセボ群 | 9.0±2.03(129) | 6.3±3.41(121) | −2.6±0.27 | \ | \ |
| 本剤群 | 9.0±2.29(131) | 4.7±3.56(125) | −4.2±0.29 | −1.6[−2.4,−0.8] | <0.0001 |
表 投与26週後におけるQMG総スコアのベースラインからの変化量(FAS)
| | ベースライン | 26週 | 変化量a),b) | 変化量の群間差[95%CI]b) |
| プラセボ群 | 14.7±4.39(129) | 12.4±5.21(118) | −2.4±0.34 | \ |
| 本剤群 | 14.9±4.38(131) | 10.4±4.76(124) | −4.5±0.37 | −2.1[−3.1,−1.1] |
二重盲検期での副作用の発現頻度は本剤群で27.5%(131例中36例)、プラセボ群で27.9%(129例中36例)であった。本剤群での主な副作用は注射部位紅斑、頭痛、紅斑が各3.1%(131例中4例)であった
3)。継続投与期で最後の患者が投与52週を完了した時点(2025年11月25日)までの本剤投与患者全体での副作用の発現頻度は31.6%(253例中80例)であった。主な副作用は上気道感染が4.3%(253例中11例)、注射部位紅斑、頭痛が3.6%(253例中9例)であった。