医療用医薬品 : アミロペイブ

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医薬品情報


総称名 アミロペイブ
一般名 アンセラミマブ(遺伝子組換え)
欧文一般名 Anselamimab (Genetical Recombination)
製剤名 アンセラミマブ(遺伝子組換え)
薬効分類名 抗Ig軽鎖アミロイド線維モノクローナル抗体
薬効分類番号 6399
KEGG DRUG
D12482 アンセラミマブ
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
医薬品情報の概要は KEGG DRUG ページをご覧ください。

添付文書情報2026年9月 作成(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
アミロペイブ点滴静注300mg Amlypave for Intravenous Infusion 300mg アレクシオンファーマ 63994B6A1022 生物由来製品, 処方箋医薬品

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

4. 効能または効果

全身性ALアミロイドーシス(免疫グロブリン軽鎖がκ型優位の場合に限る)

5. 効能または効果に関連する注意

5.1 κ/λ比等において免疫グロブリン軽鎖がκ型優位である場合にのみ投与すること。[17.1.1参照]
5.2 Mayo Stage注)IIIa又はIIIbの患者に投与すること。[17.1.1参照]
注)Mayo Clinic Staging(2004年)のEU改訂版(2013年)
5.3 「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、本剤の使用の必要性を慎重に検討し、適応患者の選択を行うこと。[17.1.1参照]

6. 用法及び用量

他の化学療法との併用において、通常、成人にはアンセラミマブ(遺伝子組換え)として、1回1000mg/m2(体表面積)を1週間隔で4回点滴静注し、以降は2週間隔で点滴静注する。ただし、1回量は2700mgを上限とする。

7. 用法及び用量に関連する注意

7.1 本剤を単独投与した場合の有効性及び安全性は確立していない。
7.2 臨床試験において用いられた併用薬等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知した上で、本剤と併用する異常形質細胞を標的とした化学療法を選択すること。本剤投与により異常形質細胞の増殖を抑制する作用は示されていない。[17.1.1参照]
7.3 Infusion reactionのリスクを低減するため、2時間以上かけて点滴静注すること。また、抗ヒスタミン剤、解熱鎮痛剤等の前投与を考慮すること。

8. 重要な基本的注意

8.1 本剤は全身性ALアミロイドーシスの診断及び治療に関する十分な知識・経験を持ち、本剤の臨床試験成績を十分に理解した医師のもとで使用すること。[17.1.1参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤を用いた生殖発生毒性試験は実施されていないが、一般にヒトIgGは胎盤を通過することが知られている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト乳汁中への移行は不明であるが、一般にヒトIgGは乳汁中に移行することが知られている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 Infusion reaction(5.9%)、重篤な過敏症(0.7%)
発疹、斑状丘疹状皮疹等があらわれることがある。
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 1〜10%未満
感染症および寄生虫症肺炎、COVID-19
代謝および栄養障害高尿酸血症
一般・全身障害及び投与部位の状態発熱

12. 臨床検査結果に及ぼす影響

本剤はキメラ型IgG1κモノクローナル抗体であり、血清中Mタンパクの血清蛋白電気泳動法及び血清免疫固定法の結果に干渉する可能性がある。全身性ALアミロイドーシス患者における血液学的完全奏効(CR)の評価及びCRからの再発の評価に影響を及ぼす可能性があるため注意すること。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 投与に必要なバイアル数を冷蔵庫から取り出し、調製前に30分〜2時間かけて常温に戻すこと。バイアルを振ったり、加熱したりしないこと。
14.1.2 希釈前に、バイアル内の溶液が無色〜黄色であることを確認すること。不溶性の粒子や異物が認められる場合には使用しないこと。
14.1.3 生理食塩液250mLを含む点滴バッグから、本剤の必要量と同量の希釈液をあらかじめ抜き取ること。
14.1.4 滅菌した注射針及びシリンジでバイアルから本剤の必要量を抜き取り、点滴バッグに注入し、ゆっくり反転させて混和すること。点滴バッグは振盪しないこと。バイアル内の未使用残液は廃棄すること。
14.1.5 調製した溶液をすぐに使用しない場合は、2〜8℃で18時間まで、又は20〜30℃で5時間まで保存できる。20〜30℃の保存時間には点滴静注の時間を含む。保存中は遮光すること。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 急速静注で投与しないこと。インラインフィルターを使用する場合は、無菌の蛋白結合性の低い0.2又は0.22ミクロンのインラインフィルターを使用すること。
14.2.2 本剤は、独立したラインにより投与するものとし、他の注射剤・輸液等と混合しないこと。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報
本剤を投与された患者のうちアンセラミマブ(遺伝子組換え)に対する抗体産生が認められた患者の割合は、6.0%(17/284例)であり、この17例のうち9例においては、アンセラミマブ(遺伝子組換え)に対する中和抗体が認められた(本剤による治療開始前に抗体が検出されていた患者を含む)。本剤投与開始前に抗体産生が認められた患者の一部で、投与開始から一定期間本剤の血中濃度が低下する傾向が認められた。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度
Mayo stage IIIa又はIIIbの全身性ALアミロイドーシス患者(日本人患者を含む)に本剤1000mg/m2を週1回の頻度で計4回、その後は本剤1000mg/m2を2週に1回の頻度で点滴静脈内投与した時の血清中濃度推移及び4週目、26週目、50週目及び102週目での点滴静脈内投与開始前及び終了後の血清中アンセラミマブ濃度は以下のとおりであり、50週目以降に定常状態に達した1)2)。
全身性ALアミロイドーシス患者(日本人患者を含む)に本剤1000mg/m2を週1回の頻度で計4回、その後は本剤1000mg/m2を2週に1回の頻度で点滴静脈内投与した時の投与開始前及び投与終了後の血清中アンセラミマブ濃度
測定時点患者集団4週目26週目50週目102週目
投与前全体228(59.2)
(n=231)
300(54.1)
(n=184)
379(51.8)
(n=162)
381(49.0)
(n=102)
日本人283(19.3)
(n=9)
357(36.4)
(n=6)
606(12.4)
(n=5)
700(20.9)
(n=4)
投与終了後全体480(37.9)
(n=238)
570(31.0)
(n=184)
656(33.2)
(n=159)
703(31.3)
(n=99)
日本人542(25.7)
(n=9)
640(22.5)
(n=6)
923(2.70)
(n=5)
1,079(16.1)
(n=4)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国際共同第III相試験(CAEL101-301試験及びCAEL101-302試験)(jRCT2031200299及びjRCT2031200300)
未治療の全身性ALアミロイドーシス患者405例(CAEL101-301試験:Mayo stage注1)IIIb 125例[日本人5例]、CAEL101-302試験:Mayo stage IIIa注1)280例[日本人12例])を対象に、異常形質細胞を標的とした薬剤との併用で本剤又はプラセボの治療を開始する、二重盲検プラセボ対照試験を実施した。本剤の用法・用量は1000mg/m2を1週間間隔で4週間投与した後、2週間間隔で静脈内投与した。当該2試験でランダム割付けされたすべての患者405例(プラセボ群134例、本剤群271例)を有効性の主要な解析対象集団とした。各試験の割付因子として地域(北米、その他)のみを設定した。
異常形質細胞を標的とした薬剤としてダラツムマブ(遺伝子組換え)注2)、シクロホスファミド水和物、ボルテゾミブ、デキサメタゾン等と併用することとし、各薬剤の選択、用法・用量、投与期間等は医師判断により決定された(17.0%の患者でシクロホスファミド水和物、ボルテゾミブ及びデキサメタゾンの併用療法(CyBorD療法)と併用され、72.3%の患者でダラツムマブ(遺伝子組換え)注2)とCyBorD療法の併用療法(DCyBorD療法)と併用された)。[5.1-5.3、7.2、8.1参照]
主要評価期(最後の患者のランダム割付け日から18ヵ月経過まで)の主要評価項目である「死因を問わない死亡までの期間と心血管事象に関連する入院頻度の階層的複合エンドポイント」で、下表のとおり、本剤群でプラセボ群と比べて統計学的に有意な差は認められなかった。病型別での部分集団解析の結果は表のとおりであった。日本人患者においてACM発現割合(例数)は、κ型の集団ではプラセボ群100%(1/1例)及び本剤群50%(1/2例)、λ型の集団ではプラセボ群16.7%(1/6例)及び本剤群37.5%(3/8例)であり、CVH発現割合(例数)は、κ型の集団ではプラセボ群100%(1/1例)及び本剤群50%(1/2例)、λ型の集団ではプラセボ群50.0%(3/6例)及び本剤群25.0%(2/8例)であった3)。病型については、ベースラインにおける血清中FLC濃度がκ型優位(κ型FLC濃度がλ型FLC濃度を上回る)の場合はκ型、λ型優位(λ型FLC濃度がκ型FLC濃度を上回る)の場合はλ型と判定した。なお、κ型の部分集団解析を対象に検証を目的とした事前仮説は設定していなかった。
表 主要評価期での全体集団及び病型別(κ型、λ型)の主要評価項目及び主要評価項目の構成要素別の結果
 全体κ型λ型
プラセボ群(134例)本剤群(271例)プラセボ群(23例)本剤群(48例)プラセボ群(109例)本剤群(219例)
死因を問わない死亡までの期間と心血管事象に関連する入院頻度の階層的複合エンドポイントa
Win Ratio
[95%信頼区間]
1.12
[0.83,1.52]b
2.15
[1.02,4.52]
0.90
[0.64,1.27]
死因を問わない死亡までの期間
発現例数
(発現割合%)
52
(38.8)
90
(33.2)
14
(60.9)
15
(31.3)
37
(33.9)
73
(33.3)
50週時の推定生存率
[95%信頼区間]c
0.67
[0.59,0.75]
0.75
[0.69,0.79]
0.52
[0.31,0.70]
0.75
[0.60,0.85]
0.71
[0.61,0.79]
0.75
[0.68,0.80]
ハザード比
[95%信頼区間]d
0.80
[0.57,1.12]
0.38
[0.17,0.83]
1.02
[0.68,1.52]
心血管事象に関連する入院頻度
発現例数
(発現割合%)
46
(34.3)
76
(28.0)
10
(43.5)
15
(31.3)
35
(32.1)
60
(27.4)
発現件数79140222654112
心血管事象に関連する入院頻度(回/年)
[95%信頼区間]e
0.89
[0.56,1.44]
0.59
[0.42,0.83]
1.45
[0.60,3.49]
0.40
[0.20,0.81]
0.76
[0.43,1.34]
0.66
[0.44,0.98]
発現率比
[95%信頼区間]e
0.66
[0.38,1.14]
0.28
[0.09,0.83]
0.87
[0.46,1.65]
主要評価期での副作用発現頻度は、本剤群で57.6%(156/271例)、プラセボ群で63.9%(85/133例)であった。本剤群での主な副作用として、下痢[本剤群14.0%(38/271例)、プラセボ群11.3%(15/133例)、以下同順]、悪心[11.1%(30/271例)、11.3%(15/133例)]、便秘[10.0%(27/271例)、10.5%(14/133例)]が認められた。κ型患者での副作用の発現頻度は、本剤群58.3%(28/48例)、プラセボ群で69.6%(16/23例)であった4)。
注1)Mayo Clinic Staging(2004年)のEU改訂版(2013年)
注2)本邦では、ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)との配合剤のみが全身性ALアミロイドーシスに係る効能・効果で承認されている。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
本剤は、非天然構造をもつ不溶性アミロイド線維及び可溶性の立体構造異常前駆アミロイド線維のκ型軽鎖タンパク質のエピトープに選択的に結合し、アミロイド線維の生成を抑制する。また、Fcγ受容体を介して好中球及びマクロファージを刺激し、抗体依存性の食作用によりアミロイド線維を減少/除去する。
18.2 不溶性アミロイド線維への結合
本剤は多発性骨髄腫患者の尿から単離されたヒト免疫グロブリンκ4から生成された不溶性タンパク質に結合親和性を示した5)。
18.3 可溶性前駆アミロイド線維への結合
本剤はALアミロイドーシス患者のリンパ節由来アミロイド線維から単離されたヒト免疫グロブリンκ4から生成された可溶性κ型軽鎖タンパク質と結合親和性を示した5)。
18.4 ALアミロイド線維に対する作用
18.4.1 多発性骨髄腫患者の尿から単離されたヒト免疫グロブリンκ4から生成された不溶性タンパク質を本剤及び単離ヒト好中球と培養した時、食作用が増強した。Fc受容体遮断薬を追加した場合、この増強はみられなかった5)。
18.4.2 本剤のマウスサロゲート抗体は、皮下にヒトALアミロイドーマを形成したモデルマウスで、κ型ALアミロイドーマをλ型よりも早期に除去した5)。

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. アンセラミマブ(遺伝子組換え)

一般的名称 アンセラミマブ(遺伝子組換え)
一般的名称(欧名) Anselamimab (Genetical Recombination)
分子量 約147,000
理化学知見その他 アンセラミマブは、免疫グロブリンL鎖から形成されたアミロイド線維に対する遺伝子組換えモノクローナル抗体であり、その可変部はマウス抗体に由来し、その他はヒトIgG1に由来する。アンセラミマブは、CHO細胞により産生される。アンセラミマブは、441個のアミノ酸残基からなるH鎖(γ1鎖)2本及び219個のアミノ酸残基からなるL鎖(κ鎖)2本で構成される糖タンパク質(分子量:約147,000)である。
KEGG DRUG D12482

20. 取扱い上の注意

外箱開封後は遮光して保存すること。

21. 承認条件

医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。

22. 包装

10mL[1バイアル]

23. 主要文献

  1. 社内資料:臨床薬理の概要(2026年9月16日承認、CTD2.7.2.2)
  2. 社内資料:臨床薬理の概要(2026年9月16日承認、CTD2.7.2.3)
  3. 社内資料:臨床的有効性の概要(2026年9月16日承認、CTD2.7.3.2)
  4. 社内資料:臨床的安全性の概要(2026年9月16日承認、CTD2.7.4.2)
  5. 社内資料:効力を裏付ける試験(2026年9月16日承認、CTD2.6.2.2)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
アレクシオンファーマ合同会社 メディカル インフォメーション センター
〒108-0023 東京都港区芝浦三丁目1番1号 田町ステーションタワーN
電話:0120-577-657
製品情報問い合わせ先
アレクシオンファーマ合同会社 メディカル インフォメーション センター
〒108-0023 東京都港区芝浦三丁目1番1号 田町ステーションタワーN
電話:0120-577-657

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
アレクシオンファーマ合同会社
〒108-0023 東京都港区芝浦三丁目1番1号 田町ステーションタワーN

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2026/10/21 版